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要旨

昔々、とある王国モンブラン・ノーランドという冒険家がいました。

ノーランドは広いに旅立ち、様々な知識や舶来品を持ってきて人々に尊敬されていました。

ある日、ノーランドは偉大なる航路の長いから帰って来て、王様見渡す限りの黄金の町の存在を知らせました。

王様は勇敢な探検隊を結成し、ノーランドと共にその黄金を探しに行きました。

ですが激しいを乗り越えた先には、何もないジャングルだけの無人島が広がっていました。

王様は怒り、ノーランドがをついて探検隊を無駄死にさせたことを咎め、死刑にしました。

処刑前にノーランドは「そうだ! 黄金は海に沈んだんだ」言い訳し、国民は呆れました。

もう誰もノーランドの言う事など信じはしなかったのです。

こうして嘘をつき続けたノーランドは殺されてしまいました。

勇敢な海の戦士にもなれないうちに。


「オイこら、最後の1行はお前が付け加えただろ」


概要

ONEPIECE』における北の海に伝わる絵本ウソップ曰く「良いタイトルだ」。

実在した冒険家モンブラン・ノーランド主人公としており、「嘘をつくことは身を亡ぼす」という寓意が込められている。北の海の住人ならサンジ(北の海出身であることはこのシーンで判明し、彼が実際に本書を読むに至ったシーンは50巻近く先である)やベラミーを始めとして誰でも知っているほど有名である。


本作のジャヤ空島編で最も重要なキーワードの一つであり、前半の主要人物であるモンブラン・クリケットはノーランドの遠い子孫にあたる。クリケットはその出自故に周囲から虐められ続けていたためノーランドを嫌悪しており、ノーランドの風評被害との「決着」を付ける為、過去の資料を紐解き、ノーランドの主張していた黄金の海底沈没説を証明するために無謀な潜水を続けていた。クリケットを慕うマシラショウジョウは…単なる絵本のファンである。


関連項目

ONEPIECE 民話 寓話 作中作/劇中劇

トンタッタ:ノーランドが訪れた小人の国。現地ではこの絵本は全く知られていないので、ノーランドは英雄として祀られている。























以下、ネタバレ注意




さて実際の所、英雄伝説民話には何らかの誇張が含まれているのが多々あるが、この絵本に関しても創作印象操作が多く含まれている。

まずノーランドは嘘などついていない。実際にノーランドは黄金都市シャンドラに到達しており、そこで原住民シャンディアと出会い、疫病から救い、カボチャ栽培技術を教え、大戦士カルガラと不滅の友情を誓ったのである。

しかし、突き上げる海流は非情にもその絆を分かつ。再来までの数年間の間に島の半分が引き裂かれ、黄金都市のある側…すなわちシャンディアの住まう村は空へと打ち上げられてしまったのだ。


絵本では国王軍は騙された被害者のように描かれ勇猛さが誇張されているが、実は国王は身内びいきの為に(作中の描写から察するに、目的は黄金の略奪と独占)ノーランドの探検隊員を悉く調査隊から弾いており、有体に言えば正規軍の兵士たちは足手まといのような扱いだった。せめてもう少し付近海域に詳しいノーランド組を入れておけば、半ば全滅しかけるような事態には陥らなかった筈である。


そして国王はその徒労と損失、目指していた黄金が無かった怒りを全てノーランドに押しつけ(都市とシャンディアの消失に対する彼の困惑も無視しており痕跡の調査すら全くさせなかった可能性が高い)、裁判において「ノーランドの部下」として仕立て上げたノーランドと一切関係無い偽者「島に黄金などありませんでした」と虚偽弁論を行わせた。つまりはうそつきは国王の方であった。ノーランドの部下たちは猛抗議をしたが全て弾圧され、その声は国民には一切届かずこれ以前の功績すら捏造と決めつけられてしまう。

絵本では処刑の際にアホ面を晒しているノーランドであるが、実際は国王に濡れ衣を着せられた哀しみと怒りに染まった無念の表情で死を迎えたという。それでもノーランドは親友達と彼らが守り抜いた立派な都市の存在を否定せず、死に際まで彼らの行方を案じ続けた。


これらの歴史的事実に関しては、『ワンピ』の物語開始時点で既にモンブラン家の子孫は把握していた(黄金都市消滅の真相以外)。しかし、この絵本が有名になりすぎていたため、その事を誰も信じようとはしなかった。

結局、ノーランドの無実を証明するには400年もの時が必要となり、その事実も麦わらの一味猿山連合軍以外は知る由もない事であった(恐らく、現時点においても北の海での風評被害は殆ど変わっていないものと思われる。空島の存在が有名になったのも今の所偉大なる航路だけである)。



また、第2部新世界編では上記の通りノーランドを救国の英雄としているトンタッタ族が登場している。「ノーランドがグリーンビットを救った」という事は紛れもない歴史的事実であり、上記のカボチャの育て方もノーランドがトンタッタから学んだもの。

ウソップはたまたま型の帽子を被っていたため、トンタッタに捕らえられた際に「おれはノーランドの子孫ウソランドだ」と嘘をついて解放された。ノーランド伝説を知っていたウソップは麦わらの一味がノーランドの子孫であると取り繕ってトンタッタと友達になったが、トンタッタの仇敵であるドンキホーテ海賊団からドレスローザを取り戻そうとする戦いに巻き込まれ最高幹部のトレーボルにトンタッタ族の戦士たちが捕まってしまう。

それを受けたウソップは色々あって逃げ出してしまった。


「そうだ おれはお前らの雄姿を絵本に書いて後世に残そう! 『正直者トンタッタ』! いいタイトルだ! おれは生きねばならぬ!!」


そんな事も知らず、トレーボルに拷問を受ける戦士長のレオ「だまれ! ウソランドはウソなんかつかないれす!」と叫ぶ。その惨状を見て居た堪れなくなったウソップは踵を返し、自らノーランドの血など引いていない事、自身は悪者海賊で救国のヒーローでも何でもない事を告白する。そしてそんな自分を信じてくれた彼らに少しでも報いてやろうと上っ面なしに到底敵わなさそうな相手に挑むのであった。


「もしおれが死んだらノーランドの隣に銅像を建てろ! 今からおれが! お前たちの本物のヒーローになってやる!!!」


このエピソードが掲載された674話のタイトルは「うそつきウソランド」であり、ウソップ自身がイカスと称したタイトルそのままになっている。


そして結果オーライで本当のヒーロー…というかとなってドレスローザが解放されるきっかけを作ったウソップは、約束を守った正直者トンタッタにより本当に銅像が建てられることとなった。




教訓:嘘が身を滅ぼすこともあるが、信念を貫いた嘘は真実となる。

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