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正視できない闇。

認められない醜さ。

逃げ出してしまいたい罪。

この世全てにある、人の罪状と呼べるもの。

だから死ぬ。

この闇に捕らわれた者は、苦痛と嫌悪によって自分自身を食い潰す。


CV:大原さやか (Fate/Zero) / (Fate/stay night[Unlimited Blade Works])


概要

アヴェンジャーサーヴァントアンリマユと、冬木大聖杯が癒着して生まれた呪いの杯、及びそこから溢れる黒い泥。


常人ならばこの泥の呪いに侵されると発狂し死亡する。

聖杯の一部であるため、そのシステムで降霊している特にサーヴァントには特によく効く毒となり、近寄るだけで魔力を吸われ、直接触れれば溶けるなど重大な害悪を及ぼす。

この呪いに適合し、受肉して性質が変異したサーヴァントもおり、それらは黒化と呼ぶ。


これに直に触れて耐えられたのは破格の自我を持っていたギルガメッシュだけであり、逆に泥を飲み干して受肉を果たしている。セイバーの見立てでは、彼以外にこの泥を浴びて平気な英霊はいないという。

ただし、中にはこの汚れきった聖杯を問題なく扱える人物も存在しており、キャスターはその一人である。


事の始まりは、第三次聖杯戦争で勝利に固執しルールを破ったアインツベルン家が召喚したアンリマユの敗北。

通常、敗れたサーヴァントは大聖杯の起動に必要な無色の魔力として小聖杯に取り込まれるのだが、アンリマユの英霊としての在り方が「この世全ての悪であれ」という人々の願いそのものであったゆえに、願いを叶える器である聖杯がその願いを叶えてしまった結果、聖杯そのものが汚染され「どんな願いでも人を殺す形で叶える欠陥品」へと変貌させられてしまった(後述)。


冬木大災害は、この「アンリマユの呪い」によるものである。その規模は『stay night』のギルガメッシュ曰く、人類悪の一つとして数えられる模様。この事実は2014年版TVアニメ版UBWで明らかとなった。

また、第四次以降の聖杯戦争のシステムにも影響を与え、本来は召喚される事のなかった反英雄(世間から見れば悪役でありながらもそれが結果的に英雄を産み出し、その英雄が人々の救いとなって奉られた英雄)の召喚など、イレギュラーな事態が起きている。


なお、(第四次〜第五次聖杯戦争参戦者で)反英雄に該当するのはアサシン五次アーチャー。これに近しい存在は五次キャスター五次ライダーが挙げられる。

ただし、第三次聖杯戦争から分岐した『Fate/Apocrypha』の聖杯は汚染されていないながらも、黒のアサシンなどの反英雄が召喚されている。


願いを叶える方法やリスクについて

簡単に言うと猿の手のようなもの。

例えばウーロンが汚染聖杯を使って「ギャルのパンティ」を欲しがったとすれば、(特に対象を指定しなければ)どこかのギャルが何らかの理由で殺された上でパンティが手に入るという事になる


尤も、通常の聖杯でも人を害する形で願いを叶えるリスクは無きにしも非ずであり、その手の手段を自動的に取るかそうでないかの違いでしかない(この点は士郎などからも指摘されている)。

加えて『Fate/Zero』や『Fate/Grandorder』でも示されているように聖杯が願いを叶える方法が使用者が想定し得るものに限られる聖杯で願いを叶えた後のことは使用者に委ねられるというリスクも存在する。


なお、五次キャスターは神代の魔女ゆえに正常に運用することができ、『unlimited codes』のキャスターエンドで実践してみせた。


このような特性からファンの間では歪んだ形で願望が実現する様を汚染聖杯に例える事がある。


衛宮士郎が巻き込まれた大災害の経緯

『stay night』では当事者である言峰綺礼は他に不完全な聖杯に「切嗣とおまえは強力だったのでな、分断させる為の目眩ましが欲しいと願った」「私はただ、あの土地から人がいなくなればいい、と思っただけ」と、目眩ましあるいは人払いの願いで火災が起きたのではないかと言及してもいる。


一方で、セイバー、ギルガメッシュ、言峰の3人がそれぞれFateルートUBWルートHFルートで第四次聖杯戦争の終盤に聖剣による聖杯破壊後に街が燃えたことに言及している。


また、セイバーは火の海の中でギルガメッシュと戦った事と衛宮切嗣令呪で聖杯を破壊した後はそのまま退去したことを語り、言峰はその時既に切嗣に倒され最後の場面には立ち会えなかったことを語っている、聖杯を破壊した際にセイバーは元の世界に帰還している為、大災害の最中に戦うのは不可能


2006年版アニメ『stay night』第1話冒頭では大災害の発生後にセイバーとギルガメッシュが火に燃えた街の中で戦っている他、同アニメの第19話と劇場版『Heaven's Feel』では、綺礼の回想で切嗣が聖杯破壊前に火の海と化した街でコンテンダーを持って構えているシーンがある。


時系列を合わせるならば

言峰の願いと思わしき聖杯の働きで戦場となった場所に冬木大災害発生→切嗣と言峰が戦い言峰死亡→聖杯が起こした火事の中でのギルガメッシュとセイバーの戦いの最中に切嗣が令呪で聖杯破壊→泥が零れ落ちて火災発生、セイバー退去、泥を浴びたギルガメッシュ受肉&言峰蘇生、となる。


『SN』作中では過去のことであるため、あくまで個人個人での認識と証言で表現されている。

そのためか副読本や後発の派生作品によっては違う解釈もされている。


Fate/stay night Visual Story

最後のマスターとなった切嗣が聖杯の正体にいち早く気付き、セイバーに令呪で命じて聖杯を破壊させた事になっている。だがその前に、新都の住宅街に降臨した聖杯に言峰が触れた際に彼の願いが聞き届けられ、膨大な死傷者を生み出す大火災が引き起こされてしまった。


Fate/Zero

心に虚無を抱えた聖職者・言峰綺礼と、平和のためなら自分が「この世全ての悪」になることも辞さない覚悟の暗殺者・衛宮切嗣に興味を持ち、決戦の最中であった二人を泥に飲み込むことで聖杯の中へと招き入れる。


聖杯の元となった切嗣の妻アイリスフィール・フォン・アインツベルンの願いから、最初に彼女の殻を被って切嗣の前に現れ(姿や言動は本人とほぼ同じだが、黒桜セイバーオルタのように衣装が赤と黒のものに変色している)、聖杯を使って願いを叶えるように促す。

切嗣の願いは世界から争いを無くすことであったが、アンリマユは争いが起きなくなるまで人口を減らし、人類が最終的に切嗣とアイリとイリヤの三人だけになれば争いが起きない世界になると示した(※)。その際自身もアイリスフィールの姿で切嗣の妻として現世に呼び出すことを懇願するも拒絶され、聖杯自体もセイバーの約束された勝利の剣によって破壊される。


しかし、それはアンリマユ本体が眠る大聖杯ではなく、その蛇口に過ぎない小聖杯であったため、溢れた中身の泥が周囲を侵食し、後々まで大きな爪痕を残す大火災を引き起こすこととなる。


(※)この際に切嗣は自身の精神世界に飛ばされ、多数の人々が乗る船と少数の船が乗る人々どちらを助けるかの命題に置き換えられる形で自己の正義の矛盾を突きつけられる事になる。


Fate/stay night

大聖杯の中に留まりながら聖杯に満ちる「力」を養分に現界しようとしており、第五次聖杯戦争では”器”に応じて「」「肉塊」そして「60億の人間を呪う宝具を持ったサーヴァント」として、それぞれ現れようとする。


泥に呑まれるシーンは、ここにはとても書けないほどのおどろおどろしい単語の数々で画面がどんどん埋め尽くされていくというかなりのトラウマもの。


性質自体はどのルートにおいてもサーヴァントだが、殺す目的と生まれ出たい意志以外は持たない出来損ないのサーヴァントであるため、知性も理性も皆無。それでも呪いの力自体は破格であり、あるルートではサーヴァントを不意打ちで襲う、呪いで汚染して呑み込むなどそれ自体が聖杯戦争をかき回す。


Fate/strange Fake

バズディロット・コーデリオン真アーチャーを呼び出す際にフランチェスカから渡された聖杯の泥を使用。これにより、真アーチャーは汚染し魂が歪められ、神々に弄ばれた事への復讐に奔るアヴェンジャーとしての性質を持ってしまった。


カーニバル・ファンタズム

聖杯くんの項目に詳しい。

尤もこちらは願いを直接叶えるのではなく、(非人道的な方法で)願いを叶えるためのアイテムをくれるという更に歪んだものとなっている。


マンガで分かる!Fate/Grand Order

これと同一のものかどうかは不明だが、リヨぐだ子が聖杯の泥とうどん粉を使い、一からサーヴァントを生み出している。


ネタ

この世全ての灰汁

カルデアデイズ305


関連タグ

Fate/staynight Fate/hollowataraxia

Fate/Zero

アンリマユ

黒アイリ

ティアマト:人類悪の一種。この世全ての悪と同様の性質を持つケイオスタイドという泥を使って英霊を黒化させる事が出来る。ただしこちらの場合はリデザインによる変質である為、性格が変化(というより理性等の抑制が無くなる)するだけでなく母たるティアマトの為に行動するようにもなる。

猿の手


通信衛星アーク:黒聖杯同様に、人の悪意によって歪んだモノ。性質もよく似た所が多く、彼もまた英雄を暴走させ、禍々しい姿に変貌させた。ついでに文字にまつわる演出も類似している。








FGO第2部6章ネタバレ注意:同じく特大の呪詛の塊。ただし「神の紛い物」に「人間の負の総意」を集めただけのコチラと違いリンク先のソレは「本物の神の死骸と腐肉」が「本人の死後、一万年以上経っても一切癒えぬ憤怒と怨恨の詰まった呪詛」を撒き散らす存在だったため、その存在規模や神秘、および撒き散らしている呪詛の危険度はコチラとは比較にならない。

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