ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

アインクラッド

あいんくらっど

「アインクラッド」とは、電撃文庫より刊行されているライトノベル「ソードアート・オンライン」に登場する同名の架空のVRMMORPGの舞台となる仮想世界である。正式名称は「浮遊城アインクラッド」。本記事では作中作としてのSAO、及び派生したVRMMORPGの舞台設定について記述する。
目次 [非表示]

本記事では作中作設定としてのアインクラッドについて記述する。


アインクラッドを舞台とする作中作、ゲームシステム、プレイヤーSAO

作中作SAOが登場する作品ソードアート・オンライン

概要

先細りの形状をした100の階層からなる巨大な浮遊物体。各階層は円形であり、階層ごとに異なる街や自然環境を内包する。


名称の由来は「An Incarnating Radius(アン・インカーネイティング・ラディウス=具現化する世界)」→Aincradと思われる。


階層間の行き来は主街区にある転移門、テレポート用アイテムの転移結晶および回廊結晶、そして迷宮区の往還階段に限られる。迷宮区を守るフロアボスを倒さない限り上のフロアには転移できない。また、層と層を支える柱を上ることはできるが、上層にたどり着く前に弾かれる(柱の高さが100mなのに対して、システム的上限は約80m程)。


SAO正式サービス開始前の公式情報やベータテスト時のNPCの台詞などでは世界観についてほとんど説明がなくアインクラッドの構造以外にはほとんど設定がないと思われていたが、正式版にて主にクエストNPCであるエルフ族によってその成り立ちが明かされた(これらの設定がアーガス社の開発チームが想定していたものなのか、カーディナル・システムのクエスト自動生成システムによって生成されたものなのかは不明)。


世界観

用語

これらの多くは本編ではなく、プログレッシブ編にて明かされた設定である。


ユニエル大陸

千古の昔より存在する、アインクラッド創生以前の大地。

周辺には大小多くの島が点在し、北方は氷雪地帯となる。

黒エルフ族が奉じる超巨大な針葉樹「黒の聖大樹」、森エルフ族が奉じる超巨大な広葉樹「白の聖大樹」によって万物の均衡が保たれていた。

この二本の聖大樹の加護と強大な魔法の力によって両エルフ族は王国を築き大いに繁栄し、他に人間族の「九連合王国」、ドワーフ族の「アウル=ダ地下王国」、その他の種族の暮らす中小国家に分割統治されていた。

時折小競り合いがあったもののおおむね平和な時代が長く続いていたが、大地切断の後は文明が衰退、各地に小さな村が細々と残るのみとなった。


大地切断

浮遊城アインクラッドの創世記。どの階層もかつては地上に存在したが、ある時主要な100の都市とその周辺の地帯が円形に切り抜かれ、柱とパネルにより補強され上空へと浮かび上がったできごととされる。

これにより地上の文明を支えていた魔法が失われその残滓というべきまじないのみが残り、人間族の王家は全て滅亡。各都市は自治都市となり、階層間の交流も絶たれて今に至る。

このできごとについての伝承を残すのはエルフ族のみ。


聖堂

アインクラッド第一層中央部地下に隠された施設。

エルフクエストのキーアイテムである六本「秘鍵」によって封印され、内部の台座にはアインクラッドの全機能を維持している巨大な魔法石が安置されている。

これは大地切断を行った二人の巫女の命が結晶化したもので、魔法石を手に入れたものは大地切断前の古代魔法を行使することが可能となる。

しかし、魔法石が台座から取り外されれば「転移門」と「圏内障壁」の機能が停止し、更に破壊されるとアインクラッドそのものが崩壊してしまう。


コル

ゲーム内通貨。


九王国連合

9つあった人間族の国家。現在は全て滅亡している。


黒エルフ(ダークエルフ)

クエストNPC。黒の聖大樹「リュースラ」の加護を受けた黒い肌のエルフ。


森エルフ(フォレストエルフ)

クエストNPC。白の聖大樹「カレス・オー」の加護を受けた白い肌のエルフ。


フォールンエルフ

作中作としてのSAOにおける全ての元凶。呪いを受けたエルフ。

刃にも傷つかない不死の肉体を得るべく、2本の聖大樹を傷つけてその樹液を得ようとしたエルフの一族。企みは失敗し、一度は森と黒の両エルフにより北方の氷雪地帯へと永久追放された。

しかし、二つの王国を逆恨みした彼らは長い年月をかけた暗躍の末に、両種族の王国の間に戦争を引き起こし、結果として大地切断の間接的な原因となった。

暗躍の結果か、その正体は森エルフの伝承では黒エルフ、黒エルフの伝承では森エルフとされもはや真相は不明である。

挙句、大地切断の後は懲りるどころか新たにアインクラッド全階層の支配者となる野望を抱き、聖堂の魔法石を狙って暗躍を続けている。

各階層

すべての階層が作中で登場しているわけではなく、主要舞台として複数巻かけて攻略されたものもあれば、既に攻略済で主要人物のプレイヤーホームや経済の中心地として登場するもの、極端なコンセプトでプレイヤーたちの記憶に残ったことが言及されるにとどまるなど扱いはピンキリ。

原則として、5の倍数の層はフロアボスが比較的強力である


また、76層以降を中心とした原作に登場しない層は多くの場合登場した媒体によって設定が別物となる。


プログレッシブ

第1層

特定のモチーフを持たず、街の風景や地形、モンスターの種類はバラエティーに富む。


はじまりの街

総面積の2割を占める巨大な街。中心部にそびえる《黒鉄宮》には全プレイヤーの名前が刻まれた「生命の碑」が存在し、死亡したプレイヤーの名前には取り消し線が引かれ死亡日時と死因が記録される(ベータテスト時には「蘇生の間」だった)。

第25層攻略後、フロアボス戦で大損害を被った《アインクラッド解放隊》が勢力を盛り返すため《ギルドMTD》を吸収し黒鉄宮を占拠。街全体が《解放隊》改め《アインクラッド解放軍》の管理下に置かれたが、メンバーの専横が問題になっていた。


イルファング・ザ・コボルドロード

フロアボス。赤い体をしたコボルド族の王。主武装は斧と盾だが、HPが減少すると武装を切り替える特性を持つ。

ベータテスト時と正式版でこの副武装が変更されており、レイドリーダーの死の原因となった。

コミック版では「《湾刀を持った(=ベータ版)イルファング》が《太刀を持った(=正式版)イルファング》に倒されている」という壁画が登場しており、ボスの攻撃パターンが変更された理由(=下剋上)がゲーム内で明かされている。


第2層

モチーフは草原で、主なモンスターは牛。


ウルバス

テーブルマウンテンを外周部のみ残して切り抜くことで造成された主街区。


アステリオス・ザ・トーラスキング

フロアボス。ベータ時には存在していなかったトーラス族の。命中すれば確実に麻痺する高威力の雷ブレスでレイドパーティーを壊滅寸前に追い込んだが、すんでのところで情報屋のアルゴが新ボスに関する情報を得られるクエストをクリアし、弱点を突ける特攻武器を持つプレイヤーを連れてきたことで立て直しに成功、撃破された。


第3層

デザインテーマは「森」。ある意味、この層からがアインクラッドの本番と言える。

ここから9層まで「秘鍵」をめぐって争う黒エルフと森エルフの連続キャンペーン・クエストの舞台となる。


ズムフト

3本の巨大な樹の幹をくりぬいて作られた街。ここで《ギルド結成クエスト》を受けることができる。


ネリウス・ジ・イビルトレント

フロアボス。大型樹木の姿をしたモンスター。β時代とは異なり広範囲に毒のバッドステータスを与える攻撃を持っていたが、事前にその情報を得ていた攻略組は解毒用ポーションを複数用意していたためあっさり撃破された。


第4層

β時代はからからに乾いた渓谷のエリアだったが、正式サービス時には谷は水で覆われ水と緑のあふれるエリアに様変わりしている。


ロービア

水路が町中に廻ったヴェネチアを彷彿とさせる街


ウィスゲー・ザ・ヒッポカンプ

フロアボス。前半分が馬で後ろ半分が魚の怪物。β時代とは異なり、ボス部屋を水没させる特殊スキルを使う。 「外から誰かが扉を開ければ水が排出される」という事が発覚したことと、途中から助っ人に入ったNPCのヨフィリス子爵が恐ろしく強かったこともあり、こちらも割とあっさり撃破された。


第5層

フロア全体が遺跡で覆われたエリア。

最初の5の倍数の層であり、フロアボスのは複雑なギミックを説かなければ攻略できない。


カルルイン

遺跡の中に作られた街


フスクス・ザ・ヴェイカントコロッサス

フロアボス。ゴーレム

アインクラッドがまだ地上にあった時代に人間たちによって作られた戦闘兵器という設定。β時代とは名前も姿形も全く異なっている。ボス部屋と完全に一体になっており地面をランダムに動き回るラインを踏むと床や天井から攻撃を仕掛けてくるモンスターというよりはギミックトラップのような性質を持ったボス。


第6層

デザインテーマは「パズル


スタキオン

街のあちこちにパスルによる仕掛けがあり、宿屋のドアも開けるたんびにいちいち仕掛けを解かなければいけない


ジ・イレーショナル・キューブ

フロアボス。全面が金色で、1〜9の数字が刻まれた、巨大なルービックキューブのようなボス。

攻撃した列が回転する。

ボスフロアの扉のパズルを解き割り出した9桁の数字をボスを攻撃して一面に揃える。

すると『無敵状態』が崩れ、攻撃が通るようになる。

パズルの難易度は10人のプレイヤーがフルで解いても丸一日掛かる難しさ。

原作では付き添いのNPCがパズルを解き、約1時間掛けて数字を割り出す。

数字は左上から横に「8、3、4、1、5、9、6、7、2」である。


SAO編


第74層

ザ・グリームアイズ

羊の頭部と筋骨隆々な人型の上半身に、獣型の下半身を持つフロアボス。『青眼の悪魔』の二つ名に相応しく、悪魔の標準形といった姿をしている(背中に蝙蝠の羽根があれば完璧だった)。


第75層

後述のクォーター・ポイントの最終地点。フロアボスはボス部屋のギミックも合わさり絶望的な強さを誇る。

本編の時間軸においては、ここで最終ボスである茅場晶彦が攻略隊に潜んでいたことが看破・撃破されたことにより、SAOがクリアされた。


ザ・スカルリーパー

骸骨でできた百足型フロアボス。高レベルプレイヤーのHPを一撃で削り切る異常な高攻撃力を持ち、討伐戦では14人の死者を出した。

それだけではなく、前層と同じクリスタル無効化に加え「一度入るとドアが閉じ、ボスが討伐されるかプレイヤーが全滅するまで一切開けられない」という仕様が追加され、事前偵察すらできなかった(偵察のためボス部屋に入った10名が死亡)。


クォーター・ポイント(25・50・75層)

アインクラッド踏破のウェイポイントであり、フロアボスは他の層とは比較にならない強さを持つ。全ての層で攻略組は甚大な被害を出した。


第25層

双頭の巨人がフロアボス。後のラフィン・コフィンの罠もあり、アインクラッド開放隊(ALS)が壊滅、キバオウがフロントランナーを離脱する事態となる。


第50層

巨大な仏像のようなフロアボスに守護されている。

崩壊しかけた戦線を立て直したヒースクリフが最強プレイヤーとして知れ渡ることとなった。

ここのフロアボスのLAボーナスがエリュシデータである。


第100層(原作)

最終ボスが待ち受ける最上階。面積の大半が最終ダンジョン《紅玉宮》で占められる。


An Incarnate of the Radius(アン・インカーネイト・オブ・ザ・ラディウス)(※)

紅玉宮に鎮座する女神のような、怪物のような見た目の超大型フロアボス。

「デスゲームとしてのSAO」ではなく、正式サービス開始前に茅場ではなくアーガスが用意していたラストボス

デスゲームではない≒死亡前提のバランスだけあって遠隔攻撃、自己回復、防御障壁、大地切断をモチーフにした地形攻撃などの強力な能力を有する。

SAO事件の発生によってお蔵入りとなったはずだったが…

撃破時にドロップする剣はユイが使用した「オブジェクト・イレイサー」と同等の強さを持つ。


※An Incarnation of the Radius(アン・インカーネーション・オブ・ザ・ラディウス)と表記されている場合もある。要約はともに「世界の化身」といったところである。


その他の層


97~100層(HFIM


第97層

最後の通常フィールドが存在する層。これより先はすべてが特殊な仕様となっている。


第98層

主街区「ハインシュト」を出た先のフィールドすべてが迷宮区となっている(ゲーム上はちゃんと分かれている)。

「紅玉の庇護受けし街道」の先にある2本の尖塔「紅玉彩る盾の塔」「紅玉彩る剣の塔」を攻略し、「紅玉への試練」を抜けた先にフロアボス「カイザードラゴン」が待ち受ける。


第99層

主街区「おわりの町」とボスラッシュのみ。

かつてのフロアボスたちとの再戦の末に「ディエティースルーラー」が待ち受ける。


第100層

フロアそのものが最終ダンジョン「紅玉宮」とその外周のみで構成される。

関連タグ

ソードアート・オンライン SAO 2012年夏アニメ


サブキャラクターは作中設定の各記事、及び各作品の個別記事を参照。

ネタタグやカップリングはキャラクターの個別記事及び下記のカップリング一覧を参照。

関連記事

親記事

SAO えすえーおー

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 74051

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました