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アマンダラ・カマンダラ

あまんだらかまんだら

TVアニメ『重戦機エルガイム』の登場人物。主人公側にも敵側にも兵器を売る死の商人だが…
目次 [非表示]

声:豊田真治→堀部隆一(TV版) 仁内達之(OVA版) 中尾隆聖(『SUNRIZE WORLD WAR』客演)

※これだけキャスティングが変更された経緯については後述。


概要とはこういう事だ。ピクシブ百科事典をパワーに変える…

サングラスともじゃもじゃの髭が特徴の男。ペンタゴナ・ワールドの経済を牛耳るアマン商会のトップ。

ポセイダル正規軍だけでなくひそかに反乱軍に対しても武器や資金を送っているため死の商人と呼ばれる。

将来ある若者としてダバ・マイロードギャブレット・ギャブレーに目をかけ便宜を図った事もある。

また、ダバ一行のもとを離れたガウ・ハ・レッシィホエールヌーベルディザードを与えた。


その正体は…

オルドナ・ポセイダル

ペンタゴナ世界最強の騎士団テンプルナイツのNO.1であり、かつての恋人ミアン・クゥ・ハウ・アッシャーを自らの影武者として操っていた、オルドナ・ポセイダルその人。

バイオリレーション・システムにより永遠の若さを手に入れた彼は影からペンタゴナの王として君臨していたのだった。


正規軍にいい意味での緊張感を持たせる意図で、敵である反乱軍にもこっそり支援を行いバランスをとっている。その為の世を忍ぶ仮の姿が死の商人アマンダラである。

彼としては自分の掌の上で正規軍と反乱軍が戦い続けている状態が理想で、両軍それぞれ士気を維持する為に、自分が見込んだ志のある人物が組織の中央に食い込めるように手を回している。

ダバとギャブレーはその眼鏡に適った、というのが前述の「目をかけ便宜を図った」事の真意である。(そして最終回には「私の選んだ若者がそろって私に歯向かうというのか!」と言う羽目になった。)


最終局面でHMオージ(オリジナル・オージェ)に搭乗し、自らダバ・マイロードエルガイムMk-Ⅱと戦う。

しかしバイオリレーションの力を与えたかつての愛人フル・フラットがミアンの自我を取り戻させてしまい、最後には自身を見限ったミアンの手でバイオセンサーを停止させられ、共に急激な老化を起こして死亡した。


英雄の堕落

かつては家族の仇であるヤーマン王家打倒に燃える若き英雄であったポセイダルだが、望みを叶え天下を統一した後は堕落の人生であった。

支配者としての責務を恋人ミアンに押しつけ、自身は経済界の大物として陰で好き放題私腹を肥やすようになってしまったのである。

その結果、圧政に反発した反乱軍の台頭と自分を本物のポセイダルと信じ込んだミアンの暴走に足をすくわれてしまった。

騏驎も老いては駑馬に劣るということなのだろうか…。

彼は言ってしまえばダバ・マイロードのアンチテーゼであり、彼を見たダバが隠棲の道を歩んだのも頷ける話である。

(前述の通り、反乱軍の蜂起・台頭に関してはマッチポンプなので、単に物凄く管理が杜撰な支配者であったとも言える…)。


なお重戦機エルガイムの本放送からさかのぼる事4年前、機動戦士ガンダムの本放送終了後に、富野監督は物語の後のシャアについて、人格形成に重要な意味を持つ十代の時分を親の仇討ちだけ考えて過ごした人間では、この先生き延びたとしてもロクな人生は歩めないだろう、という旨の発言をしている。この考えから生まれた"復讐者の成れの果て"というネタがアマンダラだったのかもしれない。(十代の時分に親の仇討ちに固執したキャラとしてはシャアとアマンダラの間にジロン・アモスがいるのだが、彼はまた別のネタということなんだろう、パターン破りのザブングルだけに。)


裏設定(あるいは永野版設定)

前述のとおりアマンダラはテンプルナイツのNo.1である。君主は騎士団が仕える存在であるから、君主たるポセイダルはテンプルナイツには入らない(敢えてテンプルナイツに含ませるならばNo.0かNo.Aになるとのこと)。

またアマンダラの素顔は、髪と瞳の色こそ同じだがそれ以外ミアンが化けていたポセイダルに似ていない。少なくともアマンダラは男性的な美形であり、女性と見紛うというポセイダル最大の特徴とは一致しない。ではミアンは誰に化けていたのか。


当時の関連書籍に掲載されていた永野護氏の構想によると、ミアンを影武者としていた彼(アマンダラ)自身もまた、真のオルドナ・ポセイダルの影武者にすぎず本物のオルドナ・ポセイダルは彼の死と築き上げた体制の崩壊を見届けた後、外宇宙へ去ったとされる。


つまり、永野設定ではアマンダラとは別に真のポセイダルが存在する。オルドナス・グラント・ポセイダルIV世がその彼の名であり、ミアン版ポセイダルは彼に似ている。

そのポセイダルIV世、かつてのペンタゴナ統一に至る戦いの中で妻であるファティマ・ラキシスと共にHMディスティニーテンプルを駆っていたが、ディスティニーテンプルは惑星カラミティにて擱座、ラキシス共々カラミティの爆発により宇宙の彼方へと飛んで行ってしまう。エルガイム本編の時期は彼は実質既にペンタゴナの王としては引退し、ラキシスを追う準備に入っているのである。(ヌーベルディザードアモンデュール・スタックといった移動形態をとれるHMの設計も外宇宙に旅立つ準備の一環と言える。)

ということは、それまではポセイダルIV世が表舞台に立っていたわけで、当時のペンタゴナ一般のポセイダルのイメージはその「後のミアン版ポセイダルに似た姿」だったと思われる。その後、ポセイダルの名の下に行われる統治の実業務は(自分に似ていないが)能力のあるアマンダラに委任するとともに、外見的な代役はミアンを自分に化けさせて任せた(が、アマンダラが暴走した)のであろう。一応51話に登場する、エンパーテンプルの前でフル・フラットとともに写真に写っているアマンダラは髪型をポセイダルに寄せているあたり、当初は外見面もアマンダラで行くつもりだったのかもしれない。

ともあれ、ペンタゴ連合のトップを裏から牛耳って好き放題やってたのはアマンダラであり、反乱軍が打倒すべき相手が彼なのは間違いない。アマンダラが真のポセイダルの影武者だとしても、だからと言ってダバ達は真の敵までたどり着けなかったという話ではない点には留意されたい。


ただ、この設定が現在も生きているかは不明。

仮に永野護氏の設定を正として考えるなら、勝利して手に入れた統治者の座は共に戦った仲間に任せ、自分は戦いの巻き添えにしてしまった大切な女性の為にこの先の人生を使うべく舞台を降りるというダバの選択が、実は真のポセイダルと同じ道を選んだことになる。これでは物語のラストが「若者が腐敗した政権を打破し新しい世界を作る」というより「世代交代したが結局歴史は繰り返す」という印象の強い、いわば別の話になってしまう。永野氏の設定は 裏設定=正式な物だが作中で描写されなかった設定 というより、永野版とも言うべきパラレルな物と考えるのが良いのかもしれない。


私の両親はこれ以上に惨いやり方でヤーマンに嬲り殺しにされた

最終回、アマンダラは唐突に両親がヤーマンに殺された事を主張したが、それをアマンダラ以外誰も知らなかったという事がありえるだろうか。かつて肉親を惨殺された青年が権力の座に昇り詰め、王として見事復讐を果たした英雄譚を世間一般に伏せておくだろうか。たとえ本人が秘密にしていたとしても、権力者の家族がどういった人生だったか誰も気に留めなかったのだろうか。この不自然さも、永野設定に基づいて「ポセイダルとアマンダラは別人であり、ヤーマンに惨殺されたのはポセイダルの両親ではなくアマンダラの両親なので一般には知られていない」と解釈すれば解消されるだろう。

ちなみに永野氏の構想では、最後コアムに帰っていくダバとクワサンの乗るターナにポセイダルIV世が接触、ダバとの会見を行った後、ペンタゴナを去っている。会見時の内容は一切不明だが、ポセイダルIV世はクワサンの精神崩壊を治せる。またその数年後、ダバはカモン・ワーラーVI世として王朝を復興しアムを妃に迎えている。(ラポート刊「重戦機エルガイム大事典」より) つまり、アマンダラの復讐が完成することはなく、最後にそれを阻む一押しをしたのはポセイダルIV世だった(かもしれない)という結末になっている。

…そうは言えどこれはあくまで永野設定での話。富野アニメという括りで見ると、「主人公は悪玉に滅ぼされた一族の生き残りだが、最後の決戦の段階で悪玉は過去に主人公の一族に迫害されていた存在と判明する」というのはある過去作(当該作品のネタバレ回避のため作品名は伏せる)の使い回しである。ポセイダルという名前自体がその悪玉のもじり、つまり唐突に見える両親の話も実は最終回に突然ぶち込んでくることまで含めて、ラスボスの名前をポセイダルにした時点から定まっていたセルフパロディだった可能性もある。

また、本項で書いている永野設定の多くは角川書店刊「ザテレビジョン別冊・アニメシリーズ②重戦機エルガイム2」の記載に基づいているが、同書ではアマンダラの発言について「真偽は明らかでない」としている。両親がヤーマンに惨殺された件はまるっきり嘘だった可能性もある、という事である。確かに散々他者の心情を弄んできた人間が一言言っただけの話に、真に受ける価値など無いというのも尤もな見方である(実際にダバからも「デタラメ」と一蹴されている)。むしろ圧倒的な力でダバを捻じ伏せた上、心まで挫いてなぶり殺す意図で行った口撃と見た方がこの人物らしくもある。


キャスティングについて

当初は豊田真治氏により比較的若々しい声の演技をしており、「永劫の時を生きる美青年が中年男に成りすましている」という設定の伏線を張っていたようなのだが、ストーリー中盤頃に同氏が体調不良により降板したため以降は堀部隆一氏に交代した経緯がある。

堀部氏は同作で他に演じていたワザン・ルーンのように高齢のキャラクターの演技を得手としていたため、前述の伏線は意味のないものになってしまった感もある(一応、こちらの声は「地声」ということになっているらしく、「老いた過去の英雄が無理な若作りをしている」という演出にはなったかもしれない)。

富野監督も「若作りのアマンダラを演じること(この場合「演出する」という意味か)ができなくて残念」がっていたらしく、そのためかOVA(本編再編集パート)では新たに仁内達之氏をキャスティングして音声を録り直している。

スーパーロボット大戦』などゲームでの客演では基本堀部氏の音声を使用しているが、『SWW』に限り中尾隆聖氏が演じている。当時は堀部氏が存命ながらも中尾氏が起用された背景に、おそらく『太陽の牙ダグラム』のラコック共々仁内氏の代役としての登板であったものと思われる。


スーパーロボット大戦では

旧作では最強のボスの1人としてバーン・バニングスドレイク・ルフトに匹敵する戦闘力を持ちスーパー系すら一撃で粉砕するレベルの火力と聖戦士の攻撃すら避ける程の回避力で自軍を苦しめた。


その後シリーズが進む毎にバランス調整が行われていたが今なおリアル系のボスでは最強の一角である。

スーパーロボット大戦30での最終決戦では何と

『バイオリレーションの力で4機の強力なヘビーメタルを1人で操縦する』という恐るべき能力を披露。

怪物的な能力も含めてやはり自軍を苦しめてくる。

しかし最終決戦では部下であるハンス・アラートリョクレイ・ロンがおり、彼らに強力な機体を渡しておけばある程度は防衛出来たり最悪盾にする事も出来たはずである。

これは『部下ですら信用していない』というアマンダラの本性の表現と言える。


関連タグ

重戦機エルガイム オッドアイ 男尊女卑 老害 残念なイケメン


ドクター・ギバ機動刑事ジバン):他人の空似(というか体型は異なる)。一応真の姿を隠しているという点は共通している。


ドルメン大帝未来ロボダルタニアス):主人公に連なる王朝から迫害を受けていた……という事が最終回になって唐突に判明したラスボス。アマンダラ同様に本人の悪行が擁護不能レベルだったので案の定倒された。


パプテマス・シロッコ機動戦士Zガンダム):女性による傀儡政治を目論んだ同監督作品のラスボス。


エンブリヲ:色々と共通点を持つラスボス。こちらは不老不死の超人であるが、最終的にアマンダラと似たような末路を辿ってしまった。


オルトクレイ=メルロマルク32世(盾の勇者の成り上がり):若い頃は家族の仇を取らんがために戦ってた英雄であったが王位に就いた(=権力を手に入れた)途端に堕落していった老人繋がり


ゴッドネロス超人機メタルダー):「物語が始まる前から影武者を使った体制を構築していた敵組織の長(ラスボス)」 「実年齢は60~70代と思われるが独自の超技術で青年期の肉体を維持し、表向きは『(自分の名前)コンツェルン』の総帥を務める若き実業家という社会的地位を確立している」 そして、「それら狡猾・老獪なキャラクター付けがたたって、最終回に衝撃の事実を披露したが(一部の)視聴者には主人公を困惑させるための嘘だと見做された」繋がり。…そりゃ予備描写・伏線は一切無く、悪賢いジジイが一人で言ってるってだけの状況とあっては真っ当に聞いてもらえなくてもしょうがないだろう…。


井上陽水:シンガーソングライター。1969年のデビュー時は「アンドレ・カンドレ」を名乗っていた。

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