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アレックス・キャゼルヌ

あれっくすきゃぜるぬ

田中芳樹のSF小説・及びそれを原作としたアニメ『銀河英雄伝説』の自由惑星同盟サイドの登場人物。
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「誰かが責任を取らなきゃならん。誰も責任を取らない社会よりはマシってもんだ」
CV:キートン山田

人物像

 気さくで面倒見がよく、部下達の信頼は厚い。その一方で、毒舌家であるが為、一部上層部の受けは悪いとされている。またヤン・ウェンリーは士官学校時代でキャゼルヌの世話になっており、その為に何かと頭の上がらぬ存在である。一方で婦人であるオルタンス・キャゼルヌには、さしものキャゼルヌも頭の上がらぬ一面がある。
 デスクワークの達人であり、補給を筆頭にあらゆる事務処理を有機的に処理することが出来る第一人者である。士官学校時代に提出した組織に関する論文を読んだとある企業からスカウトが来るほどの能力の持ち主で、同盟軍きってのテクノクラートともいえる存在である。
 またユリアン・ミンツをヤンの被保護者に当てたのは他ならぬキャゼルヌであり、加えてユリアンの父親がキャゼルヌの下で働いていた経緯もあった模様。

能力

 後方勤務や事務処理に特化した能力により、イゼルロ-ン要塞の事務的処理は彼が行ってきた。事実上の市長とも言え、キャゼルヌがいなければ都市が機能しないことは、病気で休職したときに事務が延滞したことからも証明されている。ユリアンいわく「その気になれば要塞を占領できる」とまで言われ、それに対してヤンは「要塞司令官までやってくれたら楽ができる」と返している。
 また後方勤務主体である反面、戦闘指揮には向いていない。ヤンが要塞を留守にした際のガイエスブルグ要塞侵攻では、慎重な姿勢を崩さず、終始守勢かつ後手に回った程である。だが彼自身己の領分をわきまえていたので、ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ客員提督が艦隊指揮権の一時譲歩を願い出た時には、素直に承諾して見せるなど柔軟な判断力を持っている。
 艦隊指揮を任せたり、ユリアンの意見を取り入れる(時には教師の様に理由を伺う事もあるが)など周囲の人間と上手く連携し、イゼルローンをヤンが帰還するまで持ちこたえさせている。こういった器量の大きさから、人望も厚かった。
 さらに、ある意味で悪い方向でも手腕を発揮する。同盟政権降伏後、ボリス・コーネフの商船を弁償するために、軍の新造輸送艦を書類上で廃棄処分扱いした上で、彼に引き渡している。彼ならではの手際であろう。

家族関係

 家族には妻のオルタンス・キャゼルヌ(旧姓オルタンス・ミルベール)、長女のシャルロット・フィリス、そしてもう1人の妹(名称不明)の4人家族である。毒舌家であるキャゼルヌだが、それを上回る御仁が、このオルタンス・キャゼルヌである。
 彼でさえ、妻との会話の応酬で勝てた事は無く、いつも彼の方が身を引いている程だ。そんな会話の一例を、以下に割合で記載する(憶測故、後に訂正の必要あり)。

(ヤン夫婦が帰宅した後のこと)
オルタンス
『本当に健気だわ、フレデリカさんは』

アレックス
『それは、俺も健気だと思うがね。しかしなんだな、早いとこユリアンが帰ってこないと、我が家に帰り着いたときに発見するのは、若夫婦の栄養失調死体ということにもなりかねん』

オルタンス
『なんです、縁起でもない!』

アレックス
『冗談だよ』

オルタンス
『冗談も程ほどになさい。貴方はあまりにもユーモアセンスが欠けているんですから。そのうち笑える線を越してしまいますよ。あんまり度が過ぎると、周りから嫌われますよ』

このやり取りを見ていた娘に対して・・・

『いいか、父さんはな、負けたんじゃないぞ。身を引いて女房の顔を立てるのが、家庭を守る秘訣なんだ』

等と半ば負け惜しみを言ってごまかしている。家庭内では、このような会話のキャッチボールが行われ、いつも夫の方が身を引いているのである。
 また人格者であるオルタンス夫人の存在により、同盟軍兵士(アッテンボロー談)『イゼルローンの真の賢者』または『白い魔女』(読者の間でも様々な呼び方もあるが)と言わしめる、ある意味で最強の夫人である。
 彼は自分の長女をユリアンの嫁にしよう、と画策していた様子であるが、まさかのワルター・フォン・シェーンコップの娘であるカーテローゼ・フォン・クロイツェルの登場で失敗してしまった模様。

経歴

中佐時代

 作中に登場した時は中佐の階級で、統合作戦本部ビルに勤務していた。そこで英雄扱いされていた待命中ヤンに対して『英雄の新しい仕事だ』と言って730年マフィアことブルース・アッシュビー元帥に関する調査を命じたのが最初である。
 ヤンがエコニアの収容所勤務になった時には、何とか早く帰ってこられるように手を回そう、と気を使ってくれている。また、そこでヤンが出会った帝国軍の捕虜ケーフェンヒラー大佐が、釈放されハイネセンに異動する途中で死亡した際に、ヤンの要望に応えて手早く葬儀の手配を済ませるなど、事務面での迅速さを見せている。

准将~少将時代

 第6次イゼルローン攻防戦に際しては、准将にまで昇進。同盟軍総旗艦アイアースにあって、後方勤務参謀として補給整備に勤しんでいた。もっとも、この時には別の後方勤務担当のシンクレア・セレブレッゼ中将が、ヴァンフリート4=2の戦いにて捕虜になってしまった為に、全ての補給関係の仕事が回ってきてしまった。
 その際、補給に注文を付けてきた一報に対して、こう皮肉を言った。

『ミサイルが無い、食糧が足りない? あぁ、そうかい。そりゃ使えばなくなるだろうよ。で、俺にどうしろってんだ!』

とは言いつつも、補給に手抜かりの無い仕事をしてしまう辺り、流石デスクワークの達人である。
 その後は昇進して、シドニー・シトレ元帥の次席副官を勤め上げ、後の帝国領侵攻作戦の時には補給責任者としてイゼルローン要塞にて後方勤務に就く事となる。しかし、帝国軍の日干し作戦により、同盟軍将兵の物資補給に余裕がなくなってしまった事に唖然とし、彼は無理を承知でラザール・ロボス元帥に上申。しかし護衛の手抜かりで補給を絶たれてしまい、結果として大敗した。この敗戦の責任を取る形で、キャゼルヌは辺境の基地へ飛ばされることとなった。
 だがヤンが要塞司令官に任命された後、要塞事務官として赴任。そこで要塞の事務的な処理を手掛けることになる。時にはヤン不在の間に起きた、ガイエスブルグ要塞の来襲で四苦八苦するが、メルカッツに指揮を任せたりするなどして、戦線を維持しえる事に成功した。
 要塞の放棄を決めた時は、民間人脱出計画(方舟作戦)を立案するも、老朽船も含んだ民間宇宙船500隻をダスティ・アッテンボローが軍事作戦の為に勝手に爆破してしまい、一時的に水泡に帰す。当然の事ながら、この身勝手な作戦に異議を申し立てている(アッテンボロー本人はその場から逃走)。その為、軍艦にも民間人を分譲させると言う半ば強引な方法ではあるが、民間人全員を乗せて避難させる事に成功させるなど、その手腕を発揮している。

中将時代

 ハイネセンに帰還後、中将に昇進するも、そのままヤン艦隊に同乗。バーミリオン会戦後は、退役願いが却下されて後方勤務部長代理の任に就く事となったが、ヤン艦隊の幹部であったことから常に帝国軍の監視下にあった。しかし、後にヤンの暗殺未遂が発覚した挙句にシェーンコップ率いる薔薇の騎士連隊が、ヤンを救助するために行動を起こす事になる。
 一連の事件を受け、ハイネセン脱出の際に連絡を受けた時には、直ぐに同行する事を決意している。家族と共にハイネセンを離脱することとなった。その際に統合作戦本部長のロックウェル大将に引き止められ「君を正式な後方勤務部長にしよう」と手を打ってきた。
 しかしキャゼルヌは、不快な表情でこれを「フン!」と鳴らして本部長の座を蹴りとばしてしまった。この後は、事務面での手腕を持って、ヤン率いるイレギュラーズ(曰く「家出息子の集団」)をサポートし続ける事となる。
 それはヤンが地球教の手によって死亡してしまった後も続く。ユリアンを新たな司令官として擁立し、キャゼルヌを筆頭とした大人達が彼の足元を支えて続けて行くこととなる。

 ユリアンが帝国との最後の交渉に帝国首都・フェザーンに赴いた際、同行を許されたアッテンボロー、オリビエ・ポプラン、カリンとはちがい、彼はフレデリカ・グリーンヒル・ヤンとともにイゼルローン要塞に残留することを望まれた。表向きは彼までいなくなると要塞の行政が滞り、幹部が皆そろって敵地に向かうと即処刑の可能性があるからとされていたが、裏の事情では彼が幹部唯一の妻帯者であることが問題となったからであった。

関連イラスト

夫妻
先輩後輩



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