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イシュタル

いしゅたる

イシュタルとは、メソポタミア神話に登場する女神。及びそれをモチーフにした人名・キャラクター名。本項ではメソポタミアのイシュタルについて解説。
目次 [非表示]

以下()内は主にシュメル語での名称

概要

名前   :イシュタル(イナンナ)

属性   :性愛と豊穣、戦闘

信仰の中心:ウルク市(ウヌグ)、エアンナ神殿

象徴   :ロゼッタ紋(円形で、中央から放射状に細い花びらがのびた文様)

      吹き流しがついた竿

      金星(ディルバトと呼ばれていた)


解説

ウルク市の都市神でライオンを随獣する。(ウルクの都市神は元はアヌ神であったが、イナンナが取って代わった)

シュメールのイナンナ女神と同一視されており、バビロンの守護女神ベーレト・バビリとも関連づけられた。


その人気は非常に高く、キシュ、ザバラ、アガデ、ニネヴェ、アラバイル等、ウルク以外にも多くの都市に神殿を持ち、ギルガメシュ叙事詩、イナンナ女神の歌、イナンナの冥界下り、グダムの歌、エンキとイナンナ、大王エンメルカルとアラッタの領主等々、多数の神話伝承に登場、後代にはイシュタルの名前は女神を表す一般名詞として使われるようにすらなっていった。


メソポタミアでは、王は神より王権を与えられることで支配が可能になるとされ、エンリルがそれを司ると考えられているが、他にエンリルは安定期に、イシュタルは戦乱期にそれを司るとする説もある。


また、自由恋愛の守護者として、娼婦達にも崇拝されていた。


聖婚儀礼

ウル第三王朝(BC2112~2004)からイシン第一王朝(BC2017~1794)の期間には、イシュタル(イナンナ)が王と結婚する「聖婚」と呼ばれる儀礼があった、これは王の即位、または多産・豊饒祈願に関わるものと言われている。


イシュタルと関係のある神々

天空神アヌ(アン)の娘とされるが、月神シン(ナンナ・スエン)や知恵の神エア(エンキ)の娘とする神話もある。


兄弟姉妹

兄は太陽神シャマシュ(ウトゥ)、姉は冥界の女王アラトゥ(エレシュキガル)。

姉とはライバル関係にあり、「イシュタルの冥界下り」の中では、冥界をも手に入れようとした結果、逆に殺されてしまっている(ニンシュブルの尽力とエアの手引きにより復活)。


配偶者、子孫

固定的な夫はおらず、牧畜の神ドゥムジが恋人とされる。

子供は、ウンマ市の神であるシャラ神が息子として現れる神話もあるが数が少なく、現代の資料の中には子供はいないと説明するものもある。


従者

ニンシュブル女神。


その他

幼少時よりイシュタルに仕えるために育てられた、イシュタリートゥと呼ばれる女神官のグループがあったことが知られている。


また、ヘロドトスの「歴史」に記述されている、バビロニアの女性は一生に一度はアフロディテ(イシュタルのこと)の神殿で身を売らねばならないというものや、結婚に関する風習は、バビロニア側の記録には存在しない。

(未婚の女性や他者の妻に手を出すことに関するハンムラビ法典等の記述(死刑、縛って川に投げ込む等の重罪)や、結婚に必要な手続きとも対立する)



注:シャラ、ニンシュブル共に同名異性の神がいるので注意


イシュタルの武器

シタとミトゥムとよばれる2つの武器を持ち、「イナンナ女神の歌」の中では、母であるニンガルより生まれた時からそれを持っていたとされている。(この2つは神々が使う武器の一種で、シタは同歌の中でアマウシュムガルアンナ('偉大な天の竜'という意味でドゥムジ神のこと)も振るっている)。


キシュのイシュタル女神

キシュのイシュタル女神の神殿は「エフルサグカランマ」と呼ばれ、都市神であるザババ神の妻とされている。


バビロン第1王朝の第7代王サムス・イルナがキシュ城壁の修復事業をした際に残した「ザババの最愛の妹」という記述がある。


イシュタルをモチーフ・元ネタにしたもの



関連タグ

メソポタミア神話 メソポタミア 女神 イシター エレシュキガル

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