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イティア

いてぃあ

「聖闘士星矢」派生作品のひとつ「THE LOST CANVAS 冥王神話」外伝に登場する架空の人物。 教皇イティア。天秤座(ライブラ)のイティアとも。

手代木史織による「聖闘士星矢」派生作品のひとつ「THE LOST CANVAS 冥王神話」外伝15~16巻に登場。本編ならびに外伝が終了したのちも、断続的に描き継がれている番外編にも登場している。

 聖闘士としての現役時代には天秤座の黄金聖闘士として活躍。その後、教皇となり、約250年に渡って聖域に君臨した。


 あまりにニッチなキャラのせいか、pixivにはイラストがあまりないが、若い頃は長身で精悍な、頼もしい美丈夫であったようだ。


概要

 ロストキャンバスは、一貫して冥王ハーデス女神アテナとの戦い「聖戦」がテーマとなっている。イティアが活躍したのは、本編で扱われた(車田正美による原作「聖闘士星矢」から見て)243年昔の前聖戦より、さらに500年昔の前々々聖戦の時代である。

 本編に登場した祭壇星座のハクレイ蟹座のセージの双子兄弟を幼いころに見いだし、ジャミールから聖域へ招集して聖闘士となる道を開いた人物でもある。


 天秤座の黄金聖闘士としては、原作ならびにロストキャンバス本編に登場した老師こと天秤座の童虎の先代にあたる。ただしイティア以後の天秤座は空位であった期間が長いため、童虎と直接の面識はなく、師弟関係もない。


 黄金聖闘士としては別格の強さであったようで、冥王軍との全面衝突の戦場に現われるや、ほぼ一撃で敵の半数を打ち崩すほどの実力を見せつけた。その当時のアテナ軍の実質的司令官でもあり、他の聖闘士たちに檄を飛ばしている。同時代の(イティアよりはだいぶ年少の)黄金聖闘士水瓶座のクレストからも、その強さを畏怖されている。


 クレストいわく「誰よりも強大な力を持ちながら公平さや調和を愛し、教皇に選ばれたときは誰も異を唱えなかった」らしく、実際、教皇としてはすぐれた人物で、戦渦に巻き込まれ全滅した村から牡羊座のゲートガードを幼少期に保護し、弟子として養育するなど、後進の指導に熱心で、若い頃のハクレイ・セージ兄弟からも師として敬われていた。

 だが(ロストキャンバス本編から見て)前聖戦がじわじわと始まりつつあった時代、齢250余りとなり次世代に教皇位を譲ろうと考え始めた矢先、老齢による気力の低下や、長年鬱積した絶望感からくる危険思想への傾倒を冥王軍(おそらくタナトスヒュプノスの双子神)につけ込まれ、「人類をよりよき方向へ導くには、自分が黄金聖闘士を使って世界を制圧し、世の中を矯正するしかない」と思い込むようになる。そして直弟子であり自身の崇拝者でもあるゲートガードを協力させて、黄金聖闘士12名を死界の蝶(フェアリー)の力を使って洗脳し、彼らを各地に派遣して世界征服を成し遂げようと試みる。


 要するに冥王軍側による聖域分断工作の犠牲者とも言えるが、彼自身にも250年にも及ぶ在位期間中に溜め込んだ「争いを止められない人間への絶望感、理想の世の中を築けないことへの失意」があったようで、同時代人のクレストからは「時の重圧に呑まれた」と悔しがられている。まあ後世の教皇たちの治世を見ても、聖域は常に内ゲバの火種を抱えている状態なので、イティアの統治下にもたぶん色々あったのだろう。気持ちは解らんではないところもあり、叛乱を起こされた当のアテナや巻き込まれた聖闘士たちも、イティアに対しそれほど怒りを抱いていない様子が見て取れる。老い先短いおじいちゃんが錯乱しているだけだからしょうがないよね、みたいな。


 またイティアはこの叛乱に際して冥王に肉体を若返らせてもらったり、聖闘士たちを洗脳するのにも冥界の蝶の力を用いたりと、ハーデス陣営に多大な借りを作っており、たとえ計画に成功したとしても、その後冥王軍の侵攻から世界を守れたのかという点に大きな疑問が残る。やはり250歳以上という極端な老齢による思考の衰えがあったということだろう。

 彼自身も自分が絶望感に呑まれつつあることを自覚しており、ハクレイが黄金聖闘士に昇格し次第、彼に教皇位を譲るつもりであったようである(この件は結局ハクレイが弟セージに蟹座聖闘士の地位を譲ったことで実現せず、そのことが叛乱勃発のひとつの引き金になっている)。


 結果的に彼の叛乱計画は当時のアテナとハクレイ・セージ兄弟の活躍で鎮圧され、聖域内を震撼させたものの外の世界に影響はなく、大事にはならずに済んだが、この一件は次世代指導者となった双子兄弟にとって重い教訓となり、その後も相次いだ聖域内の分裂、同志の裏切り、仲間の脱落などの危機を、兄弟は「聖域は決して人間に絶望しない」という強い思いを胸に、協力しあいながらしたたかに乗り切っていくこととなる。


人間は限度を超えて長生きするとろくなことにならないから後継者には早めに地位を譲れ、またはあんまり生真面目すぎる人間は道を踏み外しやすいから適度にいい加減にやれ、という、割と身も蓋もないが有益な教訓を残した人物と言えよう。


 また彼の記憶は天秤座の黄金聖衣に残されており、仮死の法を受けて廬山で魔星の監視に当たっている童虎が、聖衣からのメッセージとしてその幻を見ている。


関連タグ

祭壇星座のハクレイ蟹座のセージ … イティアに見いだされて聖闘士になった、チベット・ジャミール出身の双子兄弟。


タナトスヒュプノス冥王ハーデスの側近。それぞれ「死」と「眠り」を司る神で、双子。二神まとめて言及されるときは「双子神」と呼ばれる。ハクレイ・セージ兄弟が聖闘士として戦った時代の聖戦においてアテナ軍を壊滅寸前にまで追い込み、その後の聖戦でも都度姿を現わしては聖闘士たちを苦しめた。イティアが教皇時代の最晩年になって遭遇した際に、彼らを「知らぬ神」と呼んでいるため、ハーデスの側近として活動し始めたのは(無印星矢の時代から見て)前々聖戦時が初めてだということがわかる。(しかし原作においてタナトスが「神話の時代からハーデス様の側近としてお仕えしてきた」と自称しているので、それまでは側近ではあったものの、聖戦に関わることはなかったのかもしれない。)


牡羊座のゲートガード … イティアの弟子にして崇拝者である黄金聖闘士。イティアの叛乱に際して真っ先に協力者となる。


水瓶座のクレスト … イティアと同時代の聖戦において最年少だった黄金聖闘士。年齢差はあるものの、当時から友人同士だった。事件に際してはイティア討伐を若い聖闘士たちにまかせ、自分は洗脳された黄金聖闘士たちから女神アテナを守る役割を買って出ている。


牡牛座のフランキスカ … イティアならびにゲートガードによる上記叛乱事件のさい、洗脳被害に遭った黄金聖闘士のひとり。ハクレイ・セージ兄弟の同世代の友人。


天秤座の童虎 … (ロストキャンバスの設定では)イティアの次に天秤座(ライブラ)の黄金聖衣を継承した黄金聖闘士。ただしイティアとは世代が離れているため、師弟関係はない。イティア後の天秤座は長らく空位とされていたらしく、LCでの聖戦に先立つ童虎の継承は二百数十年ぶりで、彼自身もまた弟子に聖衣を譲るまで240年以上孤塁を死守することとなる。(※もともとは原作に「老師」として登場する人物であるが、LCでもNDでも若き日の姿が描かれており、それぞれに少しずつ設定が違う)

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