ウォレスとグルミット

うぉれすとぐるみっと

『ウォレスとグルミット』は、イングランドにあるアードマン・アニメーションズのニック・パークが制作したクレイアニメ作品である。主人公はとぼけた発明家ウォレスと、しっかり者の犬のグルミット。

登場人物

ウォレス

西ワラビー通り62番地に住む少々とぼけた自称天才発明家。寝つきがよく、宙づりにされても決して起きないが、防犯装置の警報音には流石に起きる。あまり怒らない温厚な性格だが、グルミットがパイエラに噛みついた(実際にはパイエラがグルミットをウォレスから引き離すために自分の腕に噛みついてグルミットが噛みついたかのように見せかけた)際には大激怒した。普段は白いシャツに茶色いズボン、緑色のセーターを着ている。お茶とボルドーワインを好み、新聞はモーニングポストとイブニングポストを購読している。

かなりの楽天家である。チーズが大好物。(特にウェンズリーデール・チーズ)

野菜が大の苦手。そのためか最近は少し太り気味。

ニック・パークの父親がモデルになっていると言われている。

日本語版吹き替えは、萩本欽一氏(「ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢」では津川雅彦氏)が担当している。

グルミット

ウォレスの永遠のパートナーのビーグル犬。

しっかり者で、言葉は話さないものの、字が読め、表情やジェスチャーが「口ほど」に物を言う、スヌーピーのようなキャラクター。たまに犬の鳴き声で吠えることもある。コーンフレークが好物。

編み物が得意で、機械工学に通じる。

愛読書は、「犬でもわかる電子工学」「国家」(プルート著。プラトンのもじり)「罪と罰」（ドッグストエフスキー著。ドストエフスキーのもじり）

好きな作曲家はバッハ。

ドッグワーツ大学卒(映画ハリー・ポッターシリーズに出てきた学校「ホグワーツ」のもじり)

ひつじのショーン

なんでも食べる大食漢の羊。間違ってウォレスに刈られてしまった自分の毛で作られた服を着ている。体は小さいが、勇気は人一倍。日本語吹き替えではプルプルと呼ばれていた。「ウォレスとグルミット、危機一髪」・「ウォレスとグルミットのおすすめ生活」に登場。

ショーンを主人公としたアニメ『ひつじのショーン』が製作されている。詳細はひつじのショーンの項へ

作品紹介

チーズ・ホリデー

原題は『A Grand Day Out』

ウォレスたちは週末旅行の計画の最中、ティータイムで一息つこうとクラッカーを用意するも肝心のチーズを切らしていた。「『月はチーズで出来ている』って昔から言うじゃないか」と言うウォレスと共にグルミットも月へ行くことに。早速、地下室でロケットを造り二人は月へと出発する。

ゲストキャラ

『ロボット』

月に捨てられてあった、コインを入れることによってその金額分動くことが出来る。

月でウォレスたちが無断でチーズを採取していることに怒りマナーを正そうとする。

ウォレスが置いていったスキーブックを見て地球に思いを馳せる。ウォレスからは｢小銭巻き上げ機｣と呼ばれていた。

正体不明の存在だがDVDの解説によると『月の管理人』とのこと。彼の正体はますます気がかりである。

ペンギンに気をつけろ!

原題は『The Wrong Trousers』

グルミットの誕生日にNASA開発の機械(テクノズボン)を贈ったウォレス。しかし、大量の請求書と共に家計は火の車に。仕方なく部屋を宿として貸し出したところへ、下宿人を装ってウォレスの家にやってきたペンギンのマッグロウ。しかし、その正体は指名手配の泥棒だった。

スリリングなクライマックスのサスペンスコメディー。ラストのスピード感溢れる列車追跡シーンはシリーズ屈指の名シーンである。

ゲストキャラ

『フェザーズ・マッグロウ』

指名手配されていた泥棒｡

ウォレスが貸し部屋をすることに狙いをつけ下宿人として潜り込む｡

グルミットの居場所をことごとく奪ったり誕生日プレゼントである機械(テクノズボン)を改造したり博物館を覗き見するなど不審な行動を取る。

手配書にはとさかがあり、ニワトリだと騒がれていたが､実は赤いゴム手袋を被っただけのペンギン｡

テクノズボン使い、悪事を働こうとする。

危機一髪!

原題は『A Close Shave』

窓ふきサービスを始めたウォレスは、毛糸屋のウェンドレンに恋をする。

ゲストキャラ

『ウェンドレン』

毛糸屋の女主人｡プレストンの飼い主だが実は、羊泥棒。本人はこれには反対しており、プレストンには逆らえずにいた。

全てが終わった後はウォレスにお茶とチーズを勧められるも、チーズが大嫌いなためウォレスと別れた(ただし、真犯人である自分達がこれから警察に出頭する事を考えるとウォレスを突き放すための優しい嘘である可能性もある)。

『プレストン』

二足歩行が出来るウェンドレンの飼い犬。実は羊泥棒の黒幕であり、グルミットに無実の罪を着せたり、自分を咎めたウェンドレンに牙を向いた。彼の正体はサイボーグでロボット犬。昔は心優しかったらしいが、ある日突然壊れてしまい今のような性格になってしまった。

ウェンドレンの日本語吹替は小原乃梨子氏が担当している。

この回で、ひつじのショーンが初登場。

野菜畑で大ピンチ!

原題は『The Curse of the Were-Rabbit』

シリーズ初の長編映画。年に一度の巨大野菜コンテスト真近にウサギが畑を荒らしまわる中ウォレスは害獣駆除隊『アンチペスト』を設立しウサギを捕獲していった。

しかしウォレスはウサギを殺処分する事は出来ず世話をしていた。

そんなある夜正体不明の巨大なウサギの怪物が現れた。

ゲストキャラ

『レディ・カンパニュラ・トッティントン』

巨大野菜コンテストの主催者。

『ヴィクター・クォーターメイン』

ハンター。トッティントンの財産目当てに結婚しようとする。その目的は終盤にて別のものに刷り変わる。

『ハッチ』

ウォレスによって野菜嫌いになったウサギ。後に……

『ウサギ男』

夜になると町中の畑を荒らす巨大なウサギの怪物。その正体は……

ベーカリー街の悪夢

原題は『A Matter of Loaf and Death』。

自宅をパン工場に大幅リフォームしたウォレスとグルミットはパンをパン屋やレストランに卸したり配達する仕事をしていたが、そんな中パン職人が次々殺害される事件が起きた。

『ボブ』

冒頭で殺されたパン職人。言うなれば戦闘力5のおっさんポジション。犯人は彼の知り合いらしい。『危機一髪』でも彼の広告がある。

『パイエラ』

かつて気球に乗ってパンのCMに出演していたふくよかな女優。ウォレスと婚約するが、グルミットをウォレスから引き離そうとするなど不審な行動を取る。

実はパン職人連続殺人事件の犯人で、ウォレスに近づいたのも彼を殺すのが目的。ボブを殺したのも彼女。殺害の動機については、パンの食べすぎで重くなって気球に乗れなくなったことでお払い箱になったかららしい。そのためパン屋やパン、焼き菓子をはじめとした小麦粉に纏わるものを親の仇のごとく嫌っている。

『フラフルス』

パイエラの飼い犬。パイエラからぞんざいに扱われている。

生活のすすめ

原題は『CRACKING Contraptions』

ウォレスが発明品を作り、それに振り回されるグルミットの日常を描いた一話完結型の短編作品集。一話ごとに発明品が登場するため、ウォレスの想像力の豊かさと彼らの賑やかな日常を垣間見ることが出来る。

外部リンク

アードマン公式サイト