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オドントケリス

こうらがあるのはおなかだけ

大昔のカメの仲間。カメの甲羅のなりたちを解明する上で重要な手がかりを持つ。
目次 [非表示]

概要

恐竜が誕生してまもない2億2000万年くらい前(中生代三畳紀)の中国に生息していたカメの仲間。大きさ40センチくらい。

それまで最古とされていたプロガノケリスが生きていたのは2億1000万年前なので、それを1000万年もさかのぼったオドントケリスは暫定的に「最古のカメ」という事になった…が、さらに数百万年古いエオリンコケリスの発見であえなく最古からは外れた。

 

しかしカメ類の進化を考える上で重要である点は変わらず、甲羅がないエオリンコケリス、首を引っ込められないがカメ類の基本的な体型は完成されていたプロガノケリスの間を埋める大きなピースである。

「プロガノケリス以前の先祖はどんなやつなんだ?」「甲羅のルーツが水中か、陸上か、それが問題だ」と大いに悩まされた学者たちへ有力な手がかりを持ってきたのがこのオドントケリスなのである。

特徴

「歯を持つカメ」を意味する名前の通り口には歯を持っていた。

だが真に重要なのはそこではなく、なんとこのカメは甲羅がない

正確に言うと甲羅がお腹側にしかなく、背中側は左右に広がった肋骨だけなのだ(もっとも、カメの甲羅は元々肋骨を土台に丈夫な皮膚や大きな鱗が乗っかってできているのだが)。

 

オドントケリスの甲羅がお腹側にあったということは、こいつが水中で暮らす生き物で、肉食魚などの下から来る敵から腹部を守るために甲羅を発達させた可能性が高いということをあらわす。

しかもこの化石は海の生物と一緒に産出したのでより説得力がある。

 

……が、手足はヒレではなく指が発達した陸上向きの作りであり、水中メインというより普通に水陸両用だった可能性もある。

もっとも、水陸両用とかウミガメのようにスイスイと泳ぎ回るのではなく、単に「水中の足場をしっかり踏みしめるため」だったとしても何らおかしくはないが……。

どのみち魚竜類やアーケロンのような水中特化ではなかっただろうから、時おり陸に上がって休んだり「甲羅干し」をしたりはしたのかもしれない。

 

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