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オーク

おーく

ファンタジーを題材とした作品において頻繁に登場する架空の種族。多くの場合、彼らは“邪悪の手先”として設定されており。魔王や、強大な魔力を持った悪の魔法使いの率いる軍団の尖兵として、主人公たちの前に立ちふさがり敵対する。
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曖昧さ回避

  1. ファンタジー物に登場する架空の種族。綴りはorcまたはork。本項で記述。
  2. ブナ科の植物であるナラ)及びカシ)の総称。建材酒樽の材料として使われる。綴りはoak。→オーク(木)
  3. 1.に由来する、ゲーム「The_Elder_Scrolls」シリーズの種族オークは専門記事も参照。 → オーシマー

概要

ファンタジー物の小説ゲームなどに登場する架空の種族

多くの場合、そのキャラクターは“邪悪の手先”として設定されており、魔王や強大な魔力を持った悪の魔法使いの悪の軍団の尖兵として、主人公たちの前に立ちふさがり敵対する。いわゆる“やられ役”“戦闘員”に相当する役所が多く、ファンタジー物の“定番キャラクター”である。


同様の存在にゴブリンコボルドなどがあるが、こちらはヨーロッパの伝承などに登場する妖精の一種であるのに対し、オークはその由来となる伝承・逸話がない。

それもそのはず、オークはファンタジー小説の『指輪物語』で創作されたオリジナル種族なのである(詳細は後述)。


好ましくない表現だが、その醜悪なイメージから、大柄で清潔感のない男性を「オーク」と表現する人もいる。


起源

上述したようにオークはファンタジー小説『指輪物語』で初めて創作された種族である。

作者のJ・R・R・トールキンは、古英語の叙事詩『ベオウルフ』に怪物グレンデルの種族として『オーク=ナス(Orc-néa)』の呼称がある点から、これを参考にしたとされる。

文献学者フレデリック・クレーバーは『オーク=ナス(Orc-néa)』のオーク(Orc)は「地下世界」、ナス(neas)は「死体」の語義とした。この内「オーク(Orc)」についてはより詳細に記すと、ローマ神話の冥界神オルクスのラテン語Orcusを古英語に置き換えたものとしている。オルクスは神の名であると同時に冥界=地下世界そのものを表す言葉としても使われている。トールキンもこの説を支持しており、『オーク=ナス(Orc-néa)』はオルクス神が由来と推測している。


1590年に書かれたエドマンド・スペンサーの作品『妖精の女王』では、まんまオルクス(Orcus)の名の怪物が登場する。

また、人喰い鬼であると伝わるogre(英語読み:オウガまたはオーガ。フランス語読み:オグル)に相当するイタリア語はorco(オルコ)である。オックスフォード英語辞典によると、近世の英語にも音が近いorkeの形があった。


トールキンはオークを、エルフを歪めて生み出された、太陽を嫌い、寿命は長く、手先が器用な悪鬼的な種族として位置づけた。

後発の作品でもオークはオーガとは区別される扱いが多い。


イタリア語ではファンタジー種族としてのオークと伝承のオウガの両方が「orco」と表記され、ウィキペディアでの項目名はそれぞれ「Orco (fantasy)」「Orco (folclore)」となっている。


日本での俗説

オークが豚頭と見なされるようになって以降の日本において、オルクス以外の神格をオークの語源とする俗説が流布した。

豚はラテン語で「ポルクス(porcus)」とあるが、1992年の『ウイザードリィモンスター事典』ではポルクスがギリシャ神話の豊穣の神とされ、オークはこれのなれの果てとされた。

更に「バビロニアの女神ポルキス(Phorcis)」、ギリシャ神話の海神「ポルキュス(Phorcys)」と関連づける話もあるが、こちらも日本で「オークの起源」が語られるにあたって創作・追加されたものである。

ポルキス(Phorcis)はロバート・グレーヴス著『ギリシャ神話』で言及される白豚の女神で、デメテルと関連づけられる。本書ではギリシャ神話の世界観の存在であり、バビロニア神話およびメソポタミア神話側にはポルキスとされる神名は確認できない。ポルキスをバビロニアの女神とする記述は2007年には確認できる(剣と魔法の博物館 第33回:オーク)。


外見的イメージ?

作品や描き手の解釈によって様々なのは言うまでも無い。

しかし日本では「ブタ型の獣人」「ブタ顔に腹の出た太った体型」との描写が類型化している。

この「ブタ顔」なのがオークの特徴として紹介される作品が多いが、その原典とされる『指輪物語』でも、最古のTRPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ(Dungeons & Dragons)の初版でも「オークはブタ顔」とする記述は一切無い


一応、原典の『指輪物語』では、高等種オーク( “ウルク・ハイ” とか “曲がり脚の手長オーク” とか)が下等種オークを「ブタ(Swine)」と蔑んで呼ぶ場面があるが、これは下位の仲間を「家畜」呼ばわりしている事実の表現であって、オーク全体の外見特徴を表しているわけではないのは文脈的には明らかである。実際に別の蔑称で、ハーフオークに対するもので「エイプ」、最下等種に対するもので「蛆」がある。


「オークはブタ顔」とする描写がどこから来たのかは未だに不明だが、一説には、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の改訂版ルールブックの中に描かれたイラストが初出ではないかと言われている。

ただこの時、何故イラストレーターがオークをブタ顔に描いたかは全く不明である(「『ork』から『pork』を連想したのではないか?」との説がある)。


古参のTRPG愛好家の中には、オークのモチーフとなったオルクス神にまつわる祭事に「祭壇に供物として“子豚”を1頭丸ごと捧げる」習慣があるとして、

  • 供物の子豚 →豚の神様 →ブタ顔

~となったのだと唱える人々もいるが、やはりこの意見も伝聞推量の域を出ない。

女性だけが参加する「テスモポリア祭」や密儀宗教「エレウシスの秘儀」には(グレーヴスがポルキスと関連づけた)デメテルと娘ペルセポネに豚(「エレウシスの秘儀」のほうは子豚)を生贄を捧げる儀式があったとされるが、このへんが混ざったのかも知れない。


この他、ルネサンス期の叙事詩『狂えるオルランド』に、ブタかイノシシのような頭を持つ巨大な水怪としてオークが登場する。


日本に限れば「オークはブタ顔」のイメージが広まったのは、当時国内で爆発的なヒットを記録したゲームソフトの『ドラゴンクエスト』の影響が甚だ大きい。

ゲーム中のキャラクターやモンスターのデザインを漫画家の鳥山明が担当し、その時のオークのデザインが「イノシシの顔に人間の体」であったため、これ以降の日本国内でのオークの外見的イメージは、ほぼ固定化されたと断言しても良い。

原点

しかし、この場合も鳥山氏がメディアなどにほとんど露出しないため、如何にしてデザインの着想を得たのかは全くの不明である。


尚、オークの綴りの一端である「orc」からorcaを結び付けた結果、極めて希少ながら『シャチ頭の半魚人(シャチは哺乳類だから獣人が正しいか?)のデザインも存在する(実例:Wizardri XTH2 ~無限の学徒~)。


指輪物語でのオーク

原典とされる『指輪物語』では、オークは精悍な戦士として描かれる。

その顔も邪悪な表情ではあるが、ブタ顔などではなく「腰は曲がり、背は低く、皮膚はグレースケールで、目はぎらぎらと赤く燃え、大きな口からはが、指には鋭い鉤爪が、耳からは毛が生えている」普通の人間かそれに近い外見をしており、イメージとしてはダークエルフあるいはヴァンパイア(吸血鬼)に近いとされる。

【PFT】種を蒔くもの吸血じじい

これは『指輪物語』の中の設定で、冥王がエルフを真似て作った失敗作またはエルフを捕らえてねじ曲げた存在とされているためである。

この事によって“人間以上、エルフ未満”という存在として定義されている。

『指輪物語』作中では冥王サウロン配下の暗黒の軍勢の兵士の大部分がオークにとって占められている。


また同じ作者であるトールキンの小説『シルマリルの物語』ではより詳細な設定が明かされておりそれによると「初代冥王モルゴス(サウロンの上官)がエルフを長い年月牢獄に繋いで拷問にかけた結果、その容姿と精神が破壊され歪んでしまった存在」とされている。

なんにせよ、『指輪物語』『シルマリルの物語』に共通する点として、オークは元々がエルフだったという設定が根底にありそれが重要視されているのは間違いない。その為、エルフ共通語の呼称「Orch(オルフ)」の複数形「Yrch(ユルフ)」は『ベーオウルフ』に登場する妖精の呼称「Ylfe(ユルフェ)」と似る。


オークはありとあらゆる存在に憎しみを抱き、創造主であるモルゴスにすら憎しみを抱くが、恐怖で縛られているため、それを表に出す事はない。とくにエルフに対する憎しみが強いが、これは自身の不幸が関係しているのだろうか。憎しみが邪魔をして統率力や判断力などを低下させるが、知能に関しては(元がエルフなだけあり)人間に劣らない

ある意味で、世界で最も悲劇的で悲しい生き物であり、モルゴスの台頭による最大の被害者とも言える(ガンダルフも哀れみを示したことがある)。


ちなみに、作者によると、実例は存在しないものの、オークには救済の余地があるらしい(参照)。


また『指輪物語』にはオークの上位種としてグリシュナーハ率いる「まがり脚の手長オーク」(こっちは背が低くて水泳が得意)、ウルクと呼ばれる(普通のオークに比べてちょっと腕が長くて体が頑丈で言葉を喋る 上に黒いので「黒オーク」と呼ばれる)高等種、さらにあいの子である「ウルク・ハイ」と言う種族も登場する。

こちらについてはその由来や生まれ(第3紀の真ん中辺にサウロンがオークを品種改良してウルク作ったらしい)などは不明とされている。

ハーフオークの誕生については、作品中で「忌むべき手段を用いた」とされているので、一般には「人間とオークを交配させた種族」と解釈されている。(第3紀末期にサルマンがおそらくウルクと人間を掛け合わせて作ったらしい)

ここから後のファンタジー物の作品の多くに「ハーフオーク」と言う概念が登場する様になった。


なお、ゴブリンはホビットの言葉でオークを翻訳したものとされている。つまり、トールキン作品においてオークとゴブリンは同一の存在を指している。厳密には、スナガ(奴隷の意)と呼ばれる最下等種のオークがゴブリンであるらしい。


余談であるが、一時期『指輪物語』の中でのオークの描写は人種差別ではないか?定義がなされた。しかしトールキンは信仰に厚く親亜的な人道主義者であり、これらの説は明確に否定している。

(それ以前にトールキンの作品の中ではオークは=エルフの劣化コピーであり人種差別とは言いがたい)


尚、オークの英語表記は“Orc”が一般的であるが。トールキンは“Ork”と綴る事を好んだ。これは言語学者であったトールキンが語尾が“C”で終わる場合、「Orcish(オーク的な)」という単語などの発音が“S”と混同される事を避けるためである。綴りがOrkであれば、“オーク的な”という単語は「Orkish」となるので発音が間違われる事は無くなるため。


また、ピーター・ジャクソンによる実写映画版のオークは、「豚顔か否か?」については強いて言うなら「鼻の形が人間の鼻を豚っぽくしたように見えない事もない」が、全体的な顔の造形は精悍さや凶暴さを感じさせるホラー映画に登場しても違和感がないようなもので、肌の色については白っぽい個体(それも白人の肌の白さではなく、人間の肌には有り得ないような色合いの白さ)が多い。(おそらくは、一部の亜種を除いて日光を苦手とするという原作の設定から、日光に弱そうな肌の色→白となったものと思われる)


ファンタジー内でのイメージ

前述の様に“やられ役”“戦闘員”と言ったポジションの事が多い。

いわゆる大部屋俳優のように、ただただ主人公側に切られ倒されていき、個性の無い存在としてしか描かれる事がほとんど。

“ご同輩”であるゴブリンには茶目っ気や可愛げが付加されている場合もあるが、そういった事も殆どない。

良くも悪くもその発祥である『指輪物語』における「兵士」のイメージに縛られているという事かもしれない。


また作品や描き手の解釈によってその知的水準も様々。

単にブヒブヒとしか言えない、正にブタ並みの知性しか持たない場合もあれば、それなりに言葉も喋りコミュニケーションも可能な場合もある。

これらは主に「ブタ顔」イメージが原因である。


因みに前述の「ウルク・ハイ」は極めて頭が良く、且つ恐れを知らない究極戦士として描かれている。


オークのイメージ向上

いわゆる「ドラクエ世代」(1980年代〜90年代前半)のイメージではただの敵役のイメージしかないであろうオークが、転機を迎えるきっかけになったのが1989年に発売されたカードゲーム『モンスターメーカー5 ソフィア聖騎士団』であろう。本作ではグランドゲームマスターの鈴木銀一郎「敵味方問わず無名のキャラは出さない」という方針をとったため、固有名と個性を持ったオークが大量に設定された。さらに『モンスターメーカーTRPG』の展開に際して、「文明を持つ7つの種族」(正確には8あるのだが、早くに神々と袂を分かった1種族は他の種族と隔絶された凍土の地に住むようになった)のひとつとされた。『モンスターメーカー』シリーズが決してメジャーなタイトルとは言い難いため、その認知度は今ひとつなのだが、オークを「魔物・獣」から「知的生命体」へと扱いを変えたのはその嚆矢と言えるだろう。

MM30周年記念イラスト

その影響から、1990年代末期にはWebの普及が始まり、この価値観がなぜか日本を震源地にして広まったことで、2000年代以降になって発表されるTRPGではほとんどの場合、オークは「誇り高き武人」のポジションとしてプレイヤーが使用可能な種族になっている事が多くなり、2000年代(ゼロ年代)後半になると海外にも伝播していった。

となれば当然、邪悪な種族ではなく、エルフドワーフなどと同様に様々な設定が施されている。


その際、今まで固定化されていた“ブタ顔”のイメージから変化し、人間の顔や体に耳の部分だけが動物のようになっている、“ケモノ耳”が施されている場合が多く。これは「女の子+小動物」をモチーフにした、主として「猫耳」に代表される様な「ケモノ耳萌え」と呼ばれる嗜好が背景にある事は否めない。

既存の小説やゲームなどで描かれてきた“オーク的な側面”は完全に消失している場合も多い。

オークちゃんブヒッセンシティブな作品

ただしこのケモ耳は日本特有の和製RPGにのみ見られる特徴で、海外産のRPGなどには見られない。


また、ソード・ワールドRPGでは「オーク」の名が「(英語ではオークと呼称、但しスペルはoak)」に通じる事から「樫の木の小枝に魔法をかけて作り出す簡易ゴーレム」として設定されている。トールキンの指輪諸作品には「狼乗り」と呼ばれる劣等オークが登場するが、ソードワールドのルールブックには初版発行時「と仲が悪い」と言う設定であるゴブリンの「ウルフライダー」がいた。後改変された。(その劣等オークさんは、他に嗅覚が鋭いので追跡に向いた「トラッカー」、走るのが速いランナーなど多くの種類がいる)


海外産のRPGでは性格のみが中立化され、外見的特徴は前段で述べてきた「醜悪な外見の人間型生物」という伝統は踏襲している。

押し迫る終焉

「ブタ顔」と言う日本に見られる特徴は無く、専ら「土色や緑色の肌をした力の強い人間型生物」という本来のオークに近い姿として登場する。

Warcraftシリーズは海外でもネタにされるくらいオークの扱いが良く、特にWorldofWarcraftはもはやオークが主役、人間が脇役というレベルである。


The_Elder_Scrolls」シリーズにおけるオークは、筋肉質の体つき・緑~灰色の肌、つぶれた鼻、下唇から突き出すイノシシのような二本の牙という特徴を持つ。魁偉な容貌から謂れなき迫害を受け、苦難の歴史を歩んできた種族だが、実はエルフの一種である。

総じてオークは「迫害されし者の守護者」デイドラプリンス・マラキャスの庇護を受けており、忠誠と勇気を示す事で直接加護を受けられるほど愛されている。その反面、少しでもヘタれた所を見せると、一族単位で呪いをかけられてしまう。

シリーズ5作目「Skyrim」では人里離れた場所に要塞を築いてひっそりと暮らしており、一族の中で最も強い族長と、それを支える賢婦人の下、狩猟や採掘で生計を立てている。部外者に対しては閉鎖的で容赦しないが、ひとたび恩義を受けると仲間として迎え入れてくれる。

鍛冶に優れた才能を発揮し、特に男は優れた狩人であり、死を恐れない戦士として知られている。年老いて死ぬよりは戦いの場で死ぬ事を選ぶほど勇猛な性格。また女性も働き者かつ多産である為、人間の中にも「オークを嫁にしてもいいかもな」と言うものがいる。

一方で全てのオークが脳筋という訳ではなく、魔法大学の図書館長を勤めるもの、皇帝に招かれるほどの料理を提供する美食家もいる。


この様な一種の“悪役”をプレイヤーが使用可能なゲームは、TRPGでは1975年発表の『トンネルズ&トロールズ(Tunnels & Trolls)。コンピュータRPGでは1985年発表の『ファンタジアン』が最初だと思われる(前者はトロール、後者はハーフオーク)。


ポルノ作品でのイメージ

一方、ポルノ作品(アダルト作品)の中にオークが登場する場合は、近年のイメージ向上したオーク像が採用されることは滅多になく、昔ながらの“ブタ顔”という外観から連想される、

  • 汚らしい動物
  • 好色で性欲が強い
  • 見境無くセックスを求める

~といった、一種の動物的なイメージを存分に発揮出来る存在となる。


主に“囚われの姫”などのヒロインを陵辱するキャラとして登場し非道の限りを尽くす。これは「清らかで穢れ無き美少女×汚物にまみれた野獣」と言う対比構図を生み出す事で、一部の人はより性的興奮を感じるからだとされる。また創作者側の創造意欲を大きく掻き立てるモチーフとしても重要であるためである。そう言う意味では「異種姦」と言うジャンルでは主役級であるとも言える。


現在では完全にこのポルノイメージのオークが根付いたせいか、それを逆手にとって「実は無茶苦茶いい人(オーク)なんだけど理不尽に誤解されたり、女の子から襲うことを求められたりする」といったネタも散見される(いいオークの日)。

ファンタジー交流系ライトノベルでは、インテリ層のオークが前述した扱いに苦言を呈する事が定番となりつつあり、『吾輩はオークである』や『姫騎士はオークにつかまりました。』等の様な苦言を呈するオークを主人公に据えた作品も発表されている。


なお『指輪物語』の時点で「繁殖力が強い」と言う設定は一応あり、戦争(星々の時代末期、太陽の時代1,2紀)で絶滅寸前までいったあと、短期間である程度の数に復活した描写がある。

ただ「このあと滅茶苦茶セックスした」と言う描写と、なにより設定上存在する「女オーク」が全編にわたって登場しない。


エロ同人におけるオーク

上記のようなイメージが流布したのは、主に1980~90年代ファンタジー漫画の著名作『BASTARD!!~暗黒の破壊神』におけるオークが他種族の女を犯して子を産ませるスケベモンスターとの設定を負わされたことが原点であろう。少年期に同作に触れて後に創作活動を始めた者達により、2000年代頃から18禁同人誌においても「オークの如き醜男が美少女を犯す」というシチュエーションが大流行するに至った。流行り過ぎたが故に、美少女ジャンルの同人において、オーク=竿役を登場させることはもはや定番ネタというかギャグ扱いになってきている。多少存在するらしい男向けエロ漫画の女性読者(特に百合界隈)からはオークでなく美男美女にしてほしいという要望もある模様。


関連作品・キャラクター

ドラゴンクエストシリーズ

初登場はドラゴンクエストⅡ。上述した通り日本でのオークのイメージを決定させたシリーズ常連の名モンスター。

詳しくはオークキングにて。


ファイナルファンタジー11

敵対勢力である獣人の一種族として登場。

生まれついての戦闘民族で、巨大な帝国を有する。

作中で登場するオークの軍勢ですら一地方の方面軍に過ぎない。

人間の騎士に感化されて騎士道を志し始めた者や、その片目を射抜きながら現在では戦友となっている者など、固有の設定を与えられたオークも多い。


リネージュ2

プレイヤーキャラクターに選択できる種族として登場。

珍しい事に顔立ちは精悍で野性味のある美形といって差し支えないデザインになっていて、鼻がつぶれていたり牙がはみ出ていたりという事もない。

背は人間より頭二つ分ほど高く、筋肉ムキムキで引き締まった屈強な肉体を持つ。肌は暗い緑色、目は白目の部分が黒い。

技術や文明といった分野では他の種族にやや遅れを取っているような扱いだが、知性そのものが劣っている訳ではない模様。

プレイヤー種族は神に創造された時の形質を保っているノーブルオークで、モンスターとして登場するのは歪んだレッサーオークという扱い。


ポケットモンスターソードシールド

オーロンゲ』と呼ばれるオーク(若しくはオーガ)をモチーフとしたポケモンが登場する。

見た目は通例的なオークと同じく緑肌であり、ドイツ語版呼称「Olangaar」にOger(オーガ)の要素がある。


千年戦争アイギス

人間を脅かす魔物であり、敵キャラとして登場。

R-18ゲームという土壌に生み出されたキャラでありながらも、力を重んじ、強き者を尊ぶ武人肌の戦闘民族として描写されている。

他にも外見が美少女の個体が登場し、味方ユニットとして加入させることが可能。


ソードアート・オンライン

アリシゼーションの舞台であるアンダーワールドのダークテリトリーの部族の一つとして登場。

日本で馴染みのある豚と人が合わさった外見。ただし、アンダーワールドの性質上、知性や理性は本物の人間と全く同じだが、その外見から純粋な人族への憎しみを持つ現実社会の被差別民族の側面を持つ。

ダークテリトリーの主要人物である長のリルピリンは人族への憎しみを強く持つが、ある出会いから転機が訪れる。


女神転生

ゴブリン&トロール(妖精)やコボルト(地霊)が割と話が通じるNEUTRAL系悪魔で登場するのに対し、オークは邪鬼という会話で仲間にしづらいDARK系の悪魔として登場する。


The Elder Scrollsシリーズ

数ある種族の一つとして登場。むき出しになった大きな牙を持つ醜い顔のせいで偏見を持たれやすいが、名誉と掟を何より大切にする戦士部族であり、鍛冶についても高い技能を持つ。多くは各地に存在するオークの里で暮らすが、傭兵や鍛冶屋として人間の街で暮らすものも多い。


シャドウラン

学術名はホモ・サピエンス・ロブスタスでホモ・サピエンスの1グループ。綴りはOrk。

とがった耳と発達した下顎の犬歯が特徴、また眼は暗視能力を備えている。平均身長は190cm、平均体重は95~120kgほど(版によって違う)で全体的に筋肉質な体型をしている。

ヒューマン(ホモ・サピエンス・サピエンス)から変異(ゴブリン化)してオークとなった第1世代とオークを親に持つ第2世代以降がある。他のホモ・サピエンス種と交配は可能だが、所謂ハーフ・オークは生まれず両親のどちらかの種族になる。また両親がオークの場合でも極稀にヒューマンの子供が生まれることが有るが、その中の95%は10歳ぐらいでゴブリン化を起こしオークになる。

平均寿命が短く、早ければ30代半ばで老衰死を迎えるが、第1世代の多くはヒューマンと同じぐらいの寿命を持つ。反面、早熟で12歳ほどで肉体的には成人する。また多産であり一度の出産で平均で4子、多ければ6~8子が生まれる。この事と妊娠期間が187日と短いことから世界の総人口の割合が22世紀を迎える前にヒューマンを抜いて1位になると言われている。

地域によって変種が存在し、中東のホブゴブリン、ヨーロッパのオーガ、地中海地方のサテュロス、日本の鬼が知られている。

第4版以降はドワーフと同じく(主に女性の)美形化が起きている。


WARHAMMER40000

オルクの名称で珍しくSF作品に登場する。極めて暴力的かつ好戦的な種族であり、本能として戦争のみを生きがいとしている。野蛮な種族でありながら、戦闘車両やロボット兵器、果ては宇宙戦艦の建造といった、地球人類など他勢力にも決して劣らない技術力を持つ。(ただし、敵勢力のスクラップなどを本能と閃きに任せて継ぎ接ぎしたガラクタのような代物であり、その動作において必ずしも安全は保証されない

繁殖方法も死体から放出される胞子によるものと独特であり、一度オルクの繁殖を許せば惑星ごと焼き払わない限り根絶できないとまで言われている。

他作品で言うところのゴブリンにあたる〈グレッチェン〉、〈スノットリング〉という下位種がおり、体も小さくショボいので雑用、ビークルの乗組員、戦艦の砲弾非常食など多岐にわたってコキ使われている。

通貨として、無限に生え変わる己のキバを用いている。

また、英単語の頭文字がHの場合上手く発声できない独特の訛がある。


ファイティングファンタジー

有名なゲームブックのシリーズ。劇中の舞台となる「タイタン」にも、混沌側の種族として登場する。

典型的な、「ファンタジーにおける悪の種族」の筆頭で、タイタンにおいても同様に扱われている。ただし、「ひたすら醜い外観」ではあるが、やはり「ブタ顔」といった日本作品に見られる特徴は有していない。※


知性はあるが愚かで、明日の事すらも予測できず、何かに備えるという事が出来ない。繁殖力が強く、どれだけ殺しても絶滅させられず現在に至っている。

種族の祈祷師から、愚かなふるまいをした同族(ラクダ一頭を食おうとして腹が破裂した、地面の水たまりを銀の皿と勘違いし購入した、など)の話を聞く事を好むが、自分がそうなる可能性は全く考えない。

戦いと飲み食い以外に興味は無く、戦場においても弱い者いじめを好み、人間を始めとする他種族は自分たちの獲物・搾取対象としか考えていない。愚図でノロマであるが、スタミナはあり、徒歩で遠距離移動ができる。

このため、邪悪で権力のある魔法使いや将軍の軍勢に入ったり、混沌勢の悪魔や魔物の部下になったりする事が多い。しかし根は臆病で、自分たちが不利になると真っ先に逃げ出す。


人間が飲んだら、胃壁をだめにするひどい酒「グアーシュ」を醸造する事でも有名。また、手で掴めて噛めるものなら、土や泥、鉱物や金属、ガラスや木片など、なんでも食べて消化してしまう。人間やエルフなど他種族の肉も喰う他、同族の死体ですらも食べる(葬式の時には、死体を一口齧るのが礼儀らしい)。ただし、アンデッドのみ口に合わないため食べない。

同族の事はそれなりに大事にするも、常に自分本位のため、不利になったら平気で見捨てる。

国や軍などの勢力は有しておらず、各地に散発的に、数百から2~3000人の部族を作っている。その他は、徒党を組んで盗賊になったり、市街地など居住地に住んだりしている。

また、ハーフオークを始めとして、他種族と交わり、新たな別種族を産み出している(タイタンのホブゴブリンは、ゴブリンとオークの雑婚種)。オーク自身は、それらを受け入れず、嫌って排斥している。


※ただし、タイタンには「タスカー(牙男)」という混沌勢の別種族も存在する。こちらは豚というより猪に近い顔と牙を持ち、オークの近縁種という誤解を招いている。


ダンジョン飯

本作にもオークが登場。ただし、豚の身体的特徴は無し。

引き締まった筋肉質の、精悍な顔と体格を持ち、猪を思わせる上向きの牙を有している。基本的に蛮族に近く、最強の男が群れを率いている。女性はどこかふくよかで、豚にも少し似ている。また、子供はウリ坊の様に背中に模様を持つ。

元は平原に住んでいたが、エルフなどに地上を追われ、ダンジョンの浅い階層に住むように。以後、ダンジョン内の人間や冒険者たちがたむろする部屋やエリアに出て来ては、虐殺し、物資や食料を強奪している。このため、島主はオーク退治に報奨金を出している。

蛮族の様に力を重んじる種族であるが、知性は決して低くなく、また愚かでもない。作中に登場した群れのリーダーは、自分たちの先祖が地上からエルフなど別種族に追いやられた事を、子供に話して聞かせている。

人間と同様に友愛の心も有し、認めた相手に対しては敬意を以て接する一面も有する。

本作に登場したオークの部族は、ドワーフ・センシとは知り合い(センシは当初捕虜にされていたが、共同生活を送っているうちに仲良くなり、様々な知識をオークから教えてもらった)。センシが作った野菜を物々交換の品物としている。

また、劇中ではピリ辛のトルティーヤのようなオーク料理を振る舞っていた。


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