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概要

CV:飯塚昭三/エドワード・アズナー


カールじいさんの空飛ぶ家』の主人公

無口で頑固な老人。78歳。補聴器とテニスボールの付いた4点杖を使用している。

冒険家チャールズ・F・マンツに憧れ冒険好きだった少年時代に、同じく冒険好きの活発な少女=エリーと出会い意気投合、結婚する。出会いの廃墟を新居とし、夫婦2人の時間を幸せに過ごすが、エリーが病に倒れ帰らぬ人となってしまう。それ以来、最愛の妻との思い出が詰まった家を守ろうとする余り、頑固な性格へと変わってしまった。子供の頃から口数は少なかったが、本来は子供好きの優しい性格だった模様。

家の周りで開発計画が進む中、ただ独り立ち退きを拒否していたが、ある日開発業者と揉め事を起こして怪我をさせてしまい、裁判所から強制退去命令が下ってしまう。それがきっかけで、かつてエリーと交わした「南米のパラダイスのに行く」という約束を果たす決意をし、家に10297個もの風船を結びつけ家ごとパラダイスの滝へと飛び立つ

ひょんなことから「自然探検隊」の少年=ラッセルが加わるも、何とかパラダイスの滝の目前に辿り着く。風船のヘリウムが抜ける前に滝まで家を運ぼうと2人で引っ張って行くことにするが、その最中、巨大な怪鳥ケヴィンや犬語翻訳機をつけた喋るダグと出会い、彼らも同行することに...。














↓↓↓ネタバレ




















生前のエリーとの約束を果たせなかった自責の念から、滝まで家を運ぶことに強く執着しており、マンツが家に火を放った際も、捕獲されるケヴィンを見捨ててまで家を優先した。挙げ句の果てにラッセルやダグにきつく当たり、彼らを失望させてしまう。焦りと不安から彼らを無視して進み、遂に念願のパラダイスの滝に辿り着く。

目的を果たしても喜びを分かち合う最愛の妻がいない虚無感から、徐にエリーが亡くなる直前に託した『わたしの冒険ブック』を手に取る。すると、今まで白紙と思われていた「わたしがいつかやること」と題したページには、エリーがカールと結婚してから過ごしてきた日々の写真が飾られていた。そしてページの最後には、


「楽しかったわ ありがとう 新しい冒険を始めて!愛を込めて エリーより」


という一文で締めくくられていた。これを見たカールはいつもの何気ない日常=冒険だと気づき、本来の自分を取り戻す。そして、ケヴィンをたった独りで助けに向かったラッセルを追うべく、今まで大事にしてきた思い出の家財や写真などを全て捨てて家を軽くし、再び空へと飛び立つ。

マンツとの戦いには勝利したが、浮力を失った家は遂に雲の下へ消えていった。しかしカールは「ただの家だ」と思い出の家に別れを告げ、ラッセルたちの無事を心から喜ぶ。そして、マンツの飛行船「アドベンチャー号」に乗って帰路につく。

自然探検隊のバッジ授与式当日、ラッセルの父親の代わりに出席し、彼に感謝を込めてかつてエリーから授かった「エリー・バッジ」を最高の勲章として授ける。そして、新しい家族のラッセルやダグと楽しい日々を過ごす。


パラダイスの滝には、カールとエリーの思い出の家が辿り着きひっそりと佇んでいるのだった。



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