基礎データ
概要
『ポケットモンスター ソード/シールド』に登場するポケモンで、ファイヤーのガラルのすがた。
正式名称は『ファイヤー(ガラルのすがた)』。
何十年かに一度、カンムリせつげんに姿を現す渡り鳥ポケモンの内の1匹で、長い間ファイヤーであると考えられていた。ただし最近では、従来のファイヤーと同種であるという定説が覆りかけている(姿が似ているだけの別種ではないかと疑われている)様子。
赤黒く燃え盛る炎のようなものに身を包んだ非常に禍々しい姿。キリッとした目つきと真っすぐな嘴を持つ原種に対して、鋭く睨んだ青い瞳に邪悪な笑みをたたえたようにひん曲がった大きな嘴と、顔つきも大幅に異なる。
かなり原種に近い姿をしているガラルサンダー、顔は劇的に変化したが特徴的な尾羽は残ったガラルフリーザーと比べ、原種とかけ離れた姿になっている。
原種を彷彿とさせるのは全身が燃えている点を除くと、頭と腹の形状ぐらいか。
傲岸不遜な性格だが、振る舞いは本能の赴くままに悠然としている。
体中に迸るエネルギーを火柱のようなオーラとして放出しており、普通のポケモンは近づくことさえできない。
翼を大きく広げて放つ烈火の如き邪悪なオーラ「もえあがるいかり」は精神攻撃の側面を持ち、この攻撃を受けると精魂が燃え尽きたような疲労感を覚えるらしい。
また、原種のモデルとなったフェニックスも、ヨーロッパではフェネクスと言う名の悪魔とされており、これがリージョンフォームがほのおタイプからあくタイプに変わっている元ネタと思われる。
ゲーム上における特徴
エンカウント
「ダイ木の丘」でのイベントが発生した後はヨロイ島に飛んでゆき、マップ上を周回するようになる。
飛行するルートは決まっているものの海に囲まれたヨロイ島の地形もあって、かなり広い範囲を飛行する上に速度も地味に速く、ロトム自転車でひたすら追いかけるのはオススメできない。
プレイヤーを見かけるとすぐさま襲い掛かってくるのが救い。
ルートにはヨロイ島の「マスター道場」の前の「清涼湿原」に向かう通路付近や、円環の入り江の巣穴など至近距離で遭遇できる場所があり、待ち伏せしてみるとファイヤーと対面することが可能。
この方法が一番確実かつ楽に遭遇できるのでお勧めである。
そしていざバトルが始まってみると、これが中々の難敵。
使ってくる技は悪タイプと飛行タイプの2種類だけなのだが、特性の「ぎゃくじょう」と「わるだくみ」であっと言う間に特攻が上がりきってしまう為、戦闘が長引けば、レベル100の相性有利なポケモンであろうと受けきれない程の火力に晒される羽目になる。
最適解としては、悪技に強く能力上昇を無効化できる「てんねん」持ちのピクシー辺りがお勧め。
ただし飛行技は普通に受けてしまう為、相応の育成や準備をしてから挑んだ方が良い。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ガラル | 90 | 85 | 90 | 100 | 125 | 90 | 580 |
原種? | 90 | 100 | 90 | 125 | 85 | 90 | 580 |
比較 | ±0 | -15 | ±0 | -25 | +40 | ±0 | ±0 |
参考
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
イベルタル | 126 | 131 | 95 | 131 | 98 | 99 | 680 |
タイプはあく・ひこう。ドンカラス・バルジーナ・イベルタルに続く4種目となる。
攻撃的な印象に反して、原種と比較して特殊耐久重視の耐久向け配分となっている。
専用技「もえあがるいかり」は「あくのはどう」の全体版と言える技。
それ以外のあく技・ひこう技も一通り覚える。原種と違い先制技「ふいうち」があるのも見逃せない。
一方、サブウェポンは原種同様狭くノーマル技以外は「シャドーボール」「げんしのちから」程度。
また、補助技も「わるだくみ」「ちょうはつ」「ふういん」など使いでのあるものを覚えるが、特性との兼ね合いもあってか「はねやすめ」等の回復技は覚えない。
そのため、特性の再発動は基本的にはオボンのみ等の回復木の実を活かすのが主。
あくタイプなのでダイジェットエースの天敵ともいえる「いたずらごころ」持ちのポケモンの妨害が一切効かないのも、このポケモンの強み。
「ちょうはつ」もあるため補助軸のポケモンに対してはなかなか強い。
タイプ一致技を双方半減以下に抑え込むバンギラスやカプ・コケコ等は分が悪い。
一応「とんぼがえり」「おきみやげ」も覚えるため、対面回避自体は難しくないが少し勿体ないかも?
ダイマックスとの相性は特殊あく・ひこうである以上言わずもがな。
きのみを活かして「ぎゃくじょう」を連続発動させる為に耐久を確保すると言う点でも相性がいい。
「じゃくてんほけん」を活かすのも有効である。
ランクマッチ解禁から使用率はシングルでは10位台、ダブルではトップ10をキープし続けており、どちらもガラル三鳥トップの使用率を誇っている。
ただ、さすがにイベルタル解禁後は需要はそちらに回っている。
尚、ほのおタイプの技は一切覚えることができない。
それがあまりにイメージにぴったりな「しっとのほのお」であっても。
また、使うかどうかは別だがポケモン剣盾での原種同様、基礎技が「かぜおこし」と「にらみつける」になっている。何の因果だ?
第9世代
他の三鳥同様HOMEを通して解禁。
ダイマックスの廃止によって回復きのみや「じゃくてんほけん」を活かす立ち回りは難しくなった。
相変わらず瞬間回復技もなく有用な新技もないため、「わるだくみ」と「こうそくいどう」でどれだけ往年の動きを再現できるかがカギ。
代わって登場したテラスタルとの相性は不足すぎる攻撃面を補う意味ではでは良いが、元の耐性が悪くないため切りどころを選ぶ。「テラバースト」の採用を念頭に入れた方が良いだろう。
しかし、やはりあくタイプの宝庫であるパルデアでこのタイプで来たのはさすがに少し厳しい。
ひこう技も振り回しづらくなっており、ダイマックス喪失の影響は割と大きい。
そもそも同じタイプがどうしようもなく採用率が低い奴ばかり……。同じタイプとなると運用に悩む羽目になるのは言うまでもない。
そのためシングルでは完全になりを潜めており、本作での主戦場はダブル。
あく弱点のエスパー・ゴースト対策としての需要に加え、ヤバソチャと組んだ中速トリパエース型、キュワワーと組み合わせた「ドレインキッス」パーティアタック型が主流になっている。
この世代では癖のない「オボンのみ」「わるだくみ」型がメインで、偶に「おいかぜ」サポーター折衷型や「ねむる」「カゴのみ」や「じゃくてんほけん」型が使われる。
もっとも、コイツとトルネロスのせいでテツノコウベの息の根が完全に止められてしまったわけなのだが……。
テラスタイプはフェアリー対策のどく、フェアリーだけでなくこおりへの対策にもなるはがね、一致を活かせるあくが目ぼしい所。偶にテラバースト前提のほのお、フェアリー型も存在する。
使用トレーナー
※ポケモンマスターズでのバディ
番外作品
『ポケモンマスターズ』
- マリィ(チャンピオン)&ガラルファイヤー
- 2023年3月4日に実装。全体攻撃が可能なあくタイプのアタッカー。パッシブスキル「邪悪なオーラ」の効果で、初登場時に急所率と、技「栄光にかける意地」で特攻をあげることで1回の行動で攻撃に必要な能力を最大値にすることができる。
- シンクロわざの「もえあがるいかり・烈」は、威力や追加効果の成功率が下がらない全体攻撃で、ダメージを軽減したり攻撃が急所に当たらない相手のパッシブスキル、相手のこらえる状態を無視して攻撃が可能。
- 当のマリィとガラルファイヤーは、「喧嘩っ早く負けず嫌いのポケモン」と「売られた喧嘩は買う主義で同じく負けず嫌いのトレーナー」でどうやらいい関係を築けている模様。
アニメ版
『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
- 六英雄のガラルファイヤー
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 15章で登場。カンムリ雪原・ダイ木の丘でホップ達と対峙する。逃亡する直前にホップに脚を掴まれた事で、そのままヨロイ島に連れ去った。その後、今度は主人公・剣創人をカンムリ雪原へと連れ去るが、その際に「くちたたて」を持っていた為、創人は取り返す事が出来た。
関連イラスト
関連タグ
0145.サンダー(ガラルサンダー)→0146.ファイヤー(ガラルファイヤー)→0147.ミニリュウ