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概要

キラフレとは、主人公の1人・キラ・ヤマトヒロインの1人・フレイ・アルスターによるノーマルカップリングである。


ヘリオポリスでの2人

元々、キラは年下のマドンナ的存在だったフレイに憧れていたが、フレイがサイと婚約していたことは知らなかった。


アニメ第1話のフレイの友人の「この子ったらサイに手紙貰ったの」というセリフ、トールの「手紙だってサイが。意外だな~フレイ・アルスターと。けどこれは強敵だよキラ・ヤマト君」というセリフから、キラのみならずトールやミリアリアも、サイとフレイの婚約は知らなかったものと考えられる。

また、コミカライズ『機動戦士ガンダムSEED Re:』ではフレイの友人のくだりは省略され、トールがキラに「フレイがサイに手紙をもらったって」と告げているが、それに対してキラがどういうことかとしつこく食い下がっていることから、そのことが更に強調されている。

最初から婚約者だと知っていたのなら、今更手紙を渡した程度でこのような反応をするとは考えられない。


更にアニメ15話では「サイ、貴方との事はパパが決めたことだけど、そのパパももう居ないわ。まだお話だけだったんだし、私達の状況も変わったんだから。何もそれに縛られることはないと思うの」というフレイのセリフから、同じ婚約でも家に行き来しキスを求め子供の話まで上がっていたラクス・クラインアスラン・ザラのような深い仲ではなく、本当に親が話を出しただけの段階だということが窺える。

両者から、第1話でのサイの手紙は、婚約の話に対する答えだったと考えられる。


ザフト・クルーゼ隊のヘリオポリス強襲による関係の変化

しかし、ザフトのクルーゼ隊が「中立国であるはずのオーブ(モルゲンレーテ)が地球軍の新型戦艦及び新型MS製造に手を貸している」という情報の元、戦艦破壊とMS奪取のためにオーブの資源コロニー・ヘリオポリスを強襲したことで一変する。

機密であるMSや戦艦を知ってしまったキラ達と乗っていた避難ポッドが損傷し、漂流していたフレイ達民間人は共にAAに乗艦することに。


ジョージ・アルスターの戦死が齎したもの

何度も襲い来るクルーゼ隊の追撃から何とか逃れ、第八艦隊の先遣隊との合流で漸く一息というときに、AAよりも先にクルーゼ隊に発見されてしまい、戦闘。

第八艦隊には、恋しさに公私混同で付いてきていたジョージ・アルスターが同乗していたが、アークエンジェルの援護もむなしく撃沈されてしまう

父の乗る戦艦が撃たれたその瞬間を目前にしたフレイはコーディネイターへの憎悪と嫌悪も相俟って復讐と父の敵討ちを望むようになってしまう

しかし、ナチュラルの自分ではそれを果たせない。

フレイが目を付けたのは、AAで唯一のコーディネイターであり、MSパイロットのキラだった。

精神的に弱っているキラに優しく接し、己の身体を差し出す(いわゆる、肉体関係)ことで自分に依存、周囲から孤立させ、戦いへと駆り立てた。

また、己もサイとの関係を清算したりと周囲からわざと離れ、互いに相互依存とも言える関係に。


見えてきたものと関係の終わり

しかし、キラと長く接するうちに彼のの優しさや苦しみなどを間近で見てしまい、図らずしも、本当に彼に惹かれ始めてしまう

そんな関係も、キラの「間違った関係を止めよう」という一言で終わりを告げた。

フレイは素直な気持ちに立ち返り、今までの謝罪と新たな関係の構築をしようと決意するも、ニコル・アマルフィを撃たれた憎悪と怒りから猛攻をかけるアスラン達との戦闘でキラはMIAになってしまう。

これがキラとフレイが生身であった最後の姿になってしまった。


そしてザフトへ

アラスカ基地到着後、地球軍上層部はフレイが大西洋連邦高官の娘という立場であり、「父親を殺され軍に志願した娘」として軍のプロパガンダに利用できると考え、転属を命じる。

しかし、ザフトの攻撃による混乱の最中、フレイはクルーゼに拉致されてしまう。


フレイは捕虜という名目でクルーゼと行動を共にするようになるが、初めてコーディネイターの集団の中で生活することで、ナチュラルの集団の中で1人過ごしていたキラの気持ちをより理解するようになる。


宇宙での再会

フリーダムと共に戻ってきたキラだが、そこにフレイは既にいなかった。

舞台は宇宙に移り、次に2人が再開したのは、L4コロニー群・メンデル付近での三隻軍、クルーゼ隊、ドミニオンの三つ巴での戦闘時だった。

クルーゼの思惑で、脱出ポッドで戦闘空域に投げ出されるフレイ。

死の恐怖からチャンネルでアークエンジェルに助けを求めるフレイ。必死に自分を救おうとする機体に乗っていたのはキラだった。

キラの生存を知ったフレイは一縷の希望からドミニオンへの配属を希望し、戦場へと向かう。


小説版によると、戦闘空域に投げ出された際の恐怖から、今までキラはこんなに怖い場所で戦っていたのだと思い、更に罪悪感を募らせていたようだ。

ドミニオンに残ったのも、戦場に身を置けばキラに会えるかも知れないと考えたからであり、ナタルからその保証は無いと言われながらもフレイが彼女に頼み込んだためである。


フレイの死

互いが互いに大量破壊兵器を撃ち、殲滅戦になった戦場でナタルの機転からドミニオンから脱出、アークエンジェルへと保護を求める最中にクルーゼによって、キラへの見せしめのためだけに目の前で撃たれてしまった……。


小説版では、死の間際まで、キラに会って謝りたいと思い続けていたようだ。


魂だけの存在になったフレイは今こそ素直な気持ちで彼へ想いを紡いだ。

「わたしの本当の想いが貴方を守るから…」 と。

しかし、フレイの死はキラの傷だらけだった心にトドメを刺し、終戦直後の彼は生きる気力が失われかけている状態だった……。


スーパーロボット大戦シリーズでは

SEEDより、続編のDESTINYの方がスパロボに参戦していることが多いのに加え、SEEDも原作基準の方が多いので最終的に結ばれることは少ない。

ただし、スーパーロボット大戦Wスーパーロボット大戦DDではフレイが生存している。

加えて後者は2023年の12月27日のアップデートで、キラの新たなる剣と共に新支援パーツとして登場。キラフレ派にとっては運営から思わぬクリスマスプレゼントが届けられた。


Gジェネレーションシリーズでは


数少ないギャザービート系かつ、発売時期の関係上SEEDのストーリーが多く取り入れられたGジェネDSでは、選択次第でフレイの生存ルートを見ることができる。

メインストーリーでは選択肢次第で、彼女がクルーゼに殺される前にアークエンジェルで回収することが可能。

その場合、フレイがキラに会って謝罪するシーンを見ることができる。

また、フレイの想い(IDコマンド)がキラの帰る場所である、アークエンジェルを守ることになる。


スペシャル編ルート(通称ライバルルート)では、ナタルとブーステッドマン達がアズラエルに反旗を翻すストーリーになっており、ドミニオンメンバーが主役状態でストーリーが進むため、フレイもパイロットとして使用可能。

後に合流するキラと小隊を組ませることで、フレイの本当の想い(IDコマンド)でキラを守ることもできる。

尚、効果は敵の攻撃の無効化であり、キラの必中系IDコマンドと組み合わせることで、ボス級にも挑めるほど強力である。


エンディングでは、SEED DESTINYエンディング「I Wanna Go To A Place…」の光景さながらに、ラクスと共に旅立つキラを遠くからそっと見守るフレイが見られる。

ミリアリアが彼女に、キラに会わなくても良いのかと問うも、フレイは会うことはお互いのためにならないと答える。

これから、自分にできることを探すとのこと。彼女の成長が見られる良い結末ではないだろうか?


余談


2003年12月29日出版の「機動戦士ガンダムSEEDパーフェクトフェイズファンブック」には、キラとフレイのイラストが掲載されており、キラの心情が綴られている。曰く、


「ただ君を守りたかった。すべてのかなしみから。ただ君を癒したかった。すべてのにくしみから。誰がなんと言おうとも、僕には君が必要だった」


視聴者から見れば歪な関係でも、キラが本当にフレイを大切に想っていたことが窺える。


劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』では、キラが飾っている写真の中に、フレイの後ろ姿が写り込んだものがある。

監督曰く、


「こだわって入れるようにした部分です。昔の女というわけではないんですが、ラクスはフレイの顔を知っていますから、キラとしては堂々と置いておくわけにはいかないんです。なのでチラッとだけ映っている写真を飾っているんですが、まぁラクスは全部知っていて、しっかりバレていますけどね」


とのこと。


ラクスの存在があって尚、どうにかして写真を飾りたいと思うほどには、フレイはキラにとってずっと大切な存在で有り続けているようだ。

また、ED「去り際のロマンティクス」の最初のフレーズである「赤い残像」とはフレイを指しているのでは?と言う考察も。

一方でキラとラクスが結ばれなかった場合非常に面倒な事態になることが発覚したため、今後スパロボなどでの救済を期待しにくくなったと危惧する声もある。


因みにフレイの担当声優である桑島法子は本作では、ナタル・バジルール役と回想で出てきたキラとカガリの実母:ヴィア・ヒビキ役も兼ねている。

続編にもステラ・ルーシェ役、レイ・ザ・バレルの幼少期役で出演。いずれも死亡している。


関連イラスト

キラフレif~やさしい日々~


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機動戦士ガンダムSEED

キラ・ヤマト フレイ・アルスター


悲恋/あんなに一緒だったのに:原作を知れば

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