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ギャン

ぎゃん

ギャンとは、TVアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツである。
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『マ・クベの名は・・・ギャンと共に記憶されるべきだ!!!』


概要

型式番号YMS-15(放送当時などはMS-15とするものもある)

ジオン公国軍に属する兵器開発メーカーツィマッド社が「第2期主力MS開発計画」に則り開発したモビルスーツゲルググと同時期に次期主力量産機の座を争う形で開発された経緯を持つ機体である。


シールドに内蔵されたニードルミサイルと宇宙機雷ハイドボンブで威嚇・牽制を行いながら高出力の試作ビームサーベルで格闘戦を行うという白兵戦(対MS戦)に特化した開発コンセプトを持つ。


股関節部に流体パルスアクセラレーターの搭載によって余剰エネルギーを極超音速の状態で圧縮・蓄積し、必要に応じて機体各部に分配する事が可能となっており、このデバイスの恩恵によって白兵戦においてはかなり高性能を誇った。

なお、この設定はMGより設定され以降採用されておりそれ以前は他のジオン軍MSと同様に流体内パルス・システムで駆動すると明言した資料がなかった。このため一部ファンや模型誌では地球連邦軍のMSと同じフィールドモーター駆動であるという説も存在した。


しかし、ビームナギナタだけでなくビームライフルも装備し、対艦戦闘も可能な汎用性の高いゲルググに対して、重火器の使用ができないという点がネックとなり、次期主力機トライアウトに敗れることとなった(そもそもツィマッド社はゲルググの開発にも関わっており、次期主力MSは既にゲルググに内定していてコンペティション自体が形式的なものに過ぎなかったともいわれている)。

ギャンが白兵戦に特化したことに関しては、ツィマッド社がビームライフルの開発に失敗したからだと言われているが、一説には当時主流になりつつあったビーム射撃兵器を無力化する「ビーム撹乱膜」を散布しビーム兵器を無力化した上で近接戦を仕掛けるという戦術のもとに開発されたとも、同じくツィマッド社製のリック・ドムを「バズーカによる対艦攻撃機」と位置付けた際の「対MS用戦闘機」とする運用戦術構想を提示したのではないかとも言われている。


主力MSの座はゲルググに譲ったが、その白兵戦能力の高さが評価され、ゲルググとの長所を合わせたガルバルディの開発に至っている。

生産数は劇中のセリフを意識したのか1機もしくはMSVにて設定された3機(2023年現在はバリエーションにて後述するが3機説が採用されている様子)。ロールアウトした試作機の内1機はマ・クベ大佐が搭乗(彼に合わせてチューンアップされた結果なのか劇中で「マ・クベのために作られたMS」と称されている)、ガンダムと交戦するも撃破された。

ニュータイプとして覚醒しつつあったアムロ・レイのガンダム相手に善戦したことから、ギャンの白兵戦能力の優秀さが窺える。


なお、前述の「ミサイルを内蔵したシールド」だが、防御面に機雷やミサイルが露出されていることもあって今なお「攻撃受けたら誘爆してしまう為盾として有用か疑わしい」という意見が存在する。

誘爆の可能性は公式に指摘されていないが、設定としてはシールド自体の防御性能は武器の内蔵で低下しているのは確かなようで、ギャンの一騎打ちを想定したコンセプトから最低限の防御性能を備えミサイルポッドとしての機能を優先した攻防一体の盾という解釈が主流の様子。

実際、劇中で誘爆していていないため最低限の防御性能があることはたしかだろう。

後世のMSではミサイルシールドのような防御面にミサイルなどが露出していることは少ないものの、シールド内や裏面に武装を仕込むものも少なくなく、コンセプトの先見性を指摘しているものもある。


また、ファンの説では「ギャンの開発コンセプトを考えれば、このシールドの強度はガンダムが持つものに匹敵するはず。とすれば、そこに武装を搭載するのは逆に合理的(実際、盾の裏側に仕込み武器を持つことは中世からあったし、軍艦でもっとも装甲が厚いのは主砲塔やVLSである)」という意見もある。


関連動画


THE・ORIGINでは

安彦良和が描く「機動戦士ガンダム-THE・ORIGIN-」では、登場・活躍時期がテキサスコロニーからオデッサ作戦時に変更されている。 マ・クベが部隊の撤退を援護するため自ら搭乗、ウラガンを含めたMS部隊を指揮して連邦のMS部隊と交戦し鬼神の如き戦闘能力を発揮した。



テレビ本編以外での扱い

劇場版ではGアーマーザクレロと共に出番をカットされ、ガンダム相手にビームサーベルで善戦した場面は、そのままシャア専用ゲルググの活躍に差し替えられ、ギャンのビームサーベルの刃の作画だけ使いまわされるという不遇な扱いを受ける。


その後、MSVにおいて大躍進をする。


ギレンの野望シリーズでは(ジオン公国プレイ時)ゲルググに替えてジオン第二世代主力モビルスーツとして制式化出来る。

ガンダムにも素で対抗できる強力な機体であるほか、バリエーションの「ギャンキャノン」は火力支援機ながら格闘能力も高いというチートスペックであった(この為か、PSP版『アクシズの脅威』ではかなり能力が下げられている)。また、シャアラル黒い三連星ガトージョニー・ライデンシン・マツナガ、それぞれの専用機が登場する。


連邦VSジオンシリーズ、エゥーゴVSティターンズシリーズでは見た目通りの格闘機ながら、マシンガンとほぼ同じ性能のミサイル、密着で当てれば大ダメージのハイドボンブといった射撃も併せ持つ。

もちろん格闘も高性能で、伸びや威力が非常に優秀。

なお、盾は連ジ無印(コスト245)では決して破壊されることはなかった。DX(コスト300)以降一定ダメージを受けると破壊されるようになり、そうなると射撃が全くできなくなる。ちなみにエゥーゴVSティターンズでのコストは225。

エクストリームバーサスフルブーストより復帰参戦。コストは2000。

いわゆる飛び上がり上から強襲する「ピョン格」持ちの格闘機。これを活かして上からの奇襲や着地ずらししながら相手を翻弄する格闘寄り機体。

耐久は低いがシールド構えをしながらの戦いに構えなおせる。この間は前面からの攻撃を耐久値100分防ぐ。(ただし通常のシールドガード入力が不可能になるので一長一短)。

他にも空中に機雷を展開、アッザムを呼び出して電撃の檻を設置したりと罠で相手を絡め取る"姑息な騎士道"というべき機体。

ただし格闘寄りゆえに射撃武装が乏いのが弱点。

なお、覚醒技はオデッサ戦で使用したアレ召喚。


ガンダムビルドファイターズ」では

サザキ・ススムのガンプラとして準レギュラー的な扱いとなっている。特に第一話の活躍でamazonのHGUCギャンが売り切れとなったエピソードは有名。

加えて、ガンプラバトル選手権で明らかになった彼のギャンに対するこだわりの強さを汲み取り、有志によるサザキ専用ギャンの開発とも取れる祭り「素敵なギャン」が行われ、ガンダム35周年の門出を祝う前哨戦的な作品にギャン旋風をもたらしている。

更に本編では「ギャンギャギャン」「ギャンバルカン」といったバリエーションも彼の手によって作り出された。

続編ガンダムビルドファイターズトライでは彼の妹サザキ・カオルコ(ギャン子)がR・ジャジャをベースに「R・ギャギャ」を作り出し、後に「ギャンスロット」も作り出されている。


バリエーション・後継機

前述のような経緯からバリエーションの多くが世界観自体が異なるかゲームのif展開によるものであり、そのような特殊な設定や世界観がない一年戦争中に作成されたのは恐らくギャン・エーオースとジル・ジグラ機のみと思われる(生産数への言及も両者行っている)。

一方、コンセプトの評価は行われたため後継機と言える機体は多い。


ギャン・エーオース

MSV-Rに登場。型式番号YMS-15E。

試作されたギャンのうち2機を実戦配備機として改修した機体。赤と白のツートンカラーが目を引く。

ランドセルを高機動型ゲルググのものに換装し機動性を高めており、携行武装として小型ビーム・ガンを装備したビーム・ベイオネットと、ミサイルポッドとしての機能をオミットしたシールドを装備する。

名称の「エーオース」はギリシャ神話の「暁の女神」に由来する。

2機とも突撃機動軍の旗艦直衛部隊に配備され、ア・バオア・クー戦に参加している。

本機の2機はマ・クベ機と合わせてMSVの3機設定に合わせたものと思われる。


ギャン量産型

ギャンの量産タイプ。型式番号MS-15A(ボードゲームではMS-15B)。

前述の通り、「ギレンの野望」ではゲルググとの選択で制式採用出来る。

この機体をベースとして、高機動型ギャン、ギャンキャノン、ギャンM、ギャンKが開発されていく事になる。


高機動型ギャン

ゲルググに対する高機動型ゲルググに相当する機体。型式番号MS-15B。

詳細は高機動型ギャンを参照。


ギャンM(ギャン・マリーネ)

ゲルググMに相当する機体。型式番号MS-15F。


シーマ専用ギャンM

シーマ専用ゲルググMに相当する機体。型式番号MS-15Fs。


ギャンキャノン

ゲルググキャノンに相当する機体。型式番号MS-15C。

原型機のコンセプトにまるっきり逆行する装備内容なため、(ネタキャラとして)一定のキャラクターを確立している。


ギャンK(ギャン・クリーガー)

ゲルググJに相当する機体。型式番号MS-15KG。

詳細はギャン・クリーガーを参照。


ジル・ジグラ機

ザ・ブルー・ディスティニーに登場する機体。

型式番号YMS-15Jだが後に宇宙戦仕様に改修された際には不明となっており、どちらがミスなのか両者で異なる扱いにしているかは不明。

地上に保管されていたマ・クベ機の予備パーツを回収して連邦で稼働状態にした機体であり生産数に含まれていない。

主導で行ったと思われるメカニックのジル・ジグラはジオンのスパイであり、ブルーディスティニー2号機強奪の際に彼女と共にジオンに戻った。

宇宙戦仕様ではブースターやスラスターの増設が行われている。

ヒートランスと細身の曲面シールドを装備する。


ギャン改

Gジェネレーションシリーズに登場するギャンの改良機。型式番号MS-15K。

アクシズで製造されたギャンであり、リゲルグに相当する機体。

詳細はギャン改を参照。


ギャンEX

近藤和久の漫画短編「JUPITER【ZEUS】IN OPERATION TITAN U.C.0083」(新MS戦記収録) に登場。型式番号MS-15PLUS。

宇宙世紀0083当時、アクシズに身を寄せていたシャア・アズナブルが搭乗。

時代が時代のためか、彼のパーソナルカラーである赤には塗装されていない。

頭部や肩当が鋭角的なフォルムになっており、より中世騎士の鎧兜を思わせる外観になっている。

指揮官用のカスタムメイドMSではあるが、性能などがどれほど強化されているかは不明。

また作中では格闘兵装ではなく、実弾系のマシンガンを装備している。

パプテマス・シロッコの先制攻撃により左腕を失い、ミサイルシールドは使われる事無く、そのまま退却した。


RFギャン

火星独立ジオン軍「オールズモビル」が使用した量産型MS。型式番号OMS-15RF。

旧ジオン軍が使用していたギャンに装飾を加えた外観となっている。

詳細はRFギャンを参照。


ガルバルディα

ギャンの後継機種。

詳細はガルバルディαを参照。


R・ジャジャ

ギャンの発展型。

詳細はR・ジャジャを参照。


立体物

ガンプラでは、まずベストメカシリーズで1/144と1/100が販売され、その後はHGUCのシリーズ第2弾(第1弾はガンキャノン)とREVIVE、そしてMGでも登場した。



このほかに、SDガンダムフルカラーシリーズに二種類ラインナップ。 双方サーベルを構えた固定モデルなのだが、片方はクリア素材とスタンドが付属したものになっている。※現在、入手困難


アクションフィギュアシリーズ「ROBOT魂」にもラインナップされている。



ギャンを改造したガンプラ

ギャンギャギャン ※HGUC版改造

ガンダムビルドファイターズに登場するギャンの改造ガンプラ。

詳細はギャンギャギャンを参照。


ギャンバルカン ※HGUC版改造

ガンダムビルドファイターズに登場するギャンの改造ガンプラ。

詳細はギャンバルカンを参照。


ギャンスロット ※REVIVE版改造

ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズに登場するギャンの改造ガンプラ。

サザキ・ススムの妹サザキ・カオルコが第14回全日本ガンプラバトル選手権に向けて製作した機体であり、ビームマントや羽飾りが追加され、ギャンの持つ騎士的な意匠を強める改造が施されている。

ギャンの装備を一通り装備する他、新たにジオンエンブレムを模したランスを装備。最大出力時にはランスから雷撃を放つ事も可能。サザキ家に伝わる盾も健在であり、チーム戦では攻防の要を担う。

名称の由来はアーサー王伝説に登場する円卓の騎士「ランスロット」から。


余談

元々は、番組の視聴率低迷の原因を「毎週違う敵ロボットが出ないからだ」とするテレビ局の要請に応じ、当時のロボットアニメに頻出する「大幹部専用のロボット」にならった「マ・クベのために作られた機体」として登場した経緯を持つ。

「ゲルググとの競合に敗れた試作機」などの設定は書籍にて後付けされたものであるが、劇中でも言及された「マ・クベのために作られた機体」という設定へのフォローは少ない。


ちなみに富野監督の初期案では「ハクジ」という名だったらしく、番組製作当時に描かれたラフスケッチにもその名が記されている。逆に「ギャン」は砲撃戦用MSに付けるつもりの名前だったようだ。


関連イラスト

無題ギャンギャン/決闘YMS-15


関連タグ

機動戦士ガンダム

マ・クベ サザキ・ススム 素敵なギャン


ガンダムローズ:ギャン同様西洋の騎士を彷彿とさせる意匠のモビルスーツ。後年奇しくもローズのファイターであるジョルジュと同じキャストが、『THE ORIGIN』版マ・クベを担当することとなった。


ギャンシュトローム:こちらはコズミック・イラ版ギャン。ビームサーベル、攻盾システムに加え、グフでお馴染みのヒートロッドを装備するなど、ギャン同様の格闘寄りの機体に見えるが、ビームライフルを標準装備し、その他の射撃能力も向上している。また量産機でもある。

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