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機体概要

連邦軍(厳密にはルナⅡ所属の宇宙軍独自の内容)によって運用された最初期のモビルスーツ。型式番号「RRf-06」。


ブリティッシュ作戦ルウム戦役で撃墜され放棄・遺棄された物を鹵獲したザクⅡ、もしくはジオニック社から入手したザクⅡのパーツをルナⅡの工廠で改造して開発された機体であり、その為胴体の形状等にザクⅡとの共通点が見られる。

頭部はジムではなくガンキャノンの物の簡易先行試作品(ブレードアンテナのオミットなどしたもの)で、武装は連邦型MSとしては初の額部60mmバルカン砲左右一対二基を備え、後にガンタンクもしくはボールの主砲となる物を手持ち式に改修した120mm低反動キャノン砲を装備している。


連邦軍の本部主導で技術の粋を集め、予算も豊富であったV作戦開発機体群とは違い、末端の宇宙軍の実験的(あるいは鹵獲品による敵技術の解析)計画に過ぎない上に、予算や技術力の不足もあって、完成機はカタログスペックではザクⅡと同程度の性能を有するとしていたが、操作性の悪さや、試験運用中における故障の多さなどから信頼性を欠き、またマニピュレーターも三本指で保持力や精密操作性に欠けるものだった。

白兵戦の装備も持たずベースがMS-06の前期型であることから、元機体で想定されていないビーム兵器の運用は不可能である。


各種のテスト用、あるいはMSの運用データの収集のために開発されたため本格的な量産はされなかったが、一年戦争においてはジムの宇宙戦対応機がロールアウトするまでの「繋ぎの戦力」として実戦投入(メタ的にも初出の『GUNDAM TACTICS MOBILITY FLEET0079』の初期戦力のために設定されたと思われる)され、当時まだ多かった連邦軍の宇宙戦闘機乗りのMS機種転換訓練教習機として一部の機体は補助任務や輸送船団の護衛用として運用され続けた(一部漫画作品でも確認できる)。

また、ザニーの運用成果はジムの宙間機動ノウハウなどの形で引き継がれており、ガンダムとは違う形で連邦軍MSの礎となったと言える。


Gジェネなどにおける改変設定

前述のジオニック社からの入手は当初は存在しなかった設定であった。

GジェネZEROでは、「極秘裏に月のグラナダにあったジオニック社からMS-06のパーツを入手し完成させた機体である」という設定が新たに作られ(これはゲームシナリオの関係上ルウム戦役におけるザクを自軍が全て破壊・鹵獲した場合、連邦軍には開発母体となるザクが残されないからというあからさまな「Gジェネの都合の為の改変」である)、この設定により間接的にアナハイム・エレクトロニクス社が製造に関与した機体という事にもなった。

他にも、V作戦以前にアナハイムはジオニックやツイマッドが人型兵器を開発する情報を掴んでおり、研究と技術力向上のために独断で開発、後に連邦軍の戦略情報局に買い取られ研究対象とされ、後のV作戦へと繋がった説もある。ただし開発経緯からザクⅡこと「MS-06」由来とされる型式番号をザクⅠ由来と想起させる「RRf-05」としてしまっているミス(これはゲーム内紹介のみならず設定解説本などでも記載された誤った内容)などがある。

GジェネFではザクについて捕獲、入手となっておりぼかされているが、以降も『GAME'S MSV』を始めとしてジオニック社からの入手説が採用されることが続いている(2000年代のゲーム作品では鹵獲説を採用している傾向があったが『GAME'S MSV』が発表されて数年後の2010年代からは入手説の採用が増えている様子)。

この時期のゲーム作品は説明書やゲーム内には厳密な設定がなく後年に設定が積み重ねられた面が強い。また、そういったマイナーなゲーム産MSたちはそういった機体を拾ったGジェネやGAME'S MSVにて新設定や記述が増えた傾向があるためその影響力が関係しているかもしれない。


バリエーション

ザニー(地上仕様)

ゲーム『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』に登場。

ジオニック社からパーツを入手した設定を採用している。

ヤシマ重工が開発していた連邦軍MS用携帯火器の運用実験を行うため、北米の地上戦線へ試験的に投入された機体。3本指だったマニピュレーターは180mmキャノンや100mmマシンガンといった火器を使用できるように5本指のマニピュレータに改修されている。

詳細はザニー地上仕様を参照。


機動戦士ガンダムサンダーボルト

反連邦勢力南洋同盟でザクⅡやジムなどと共に運用されている。

独自の世界観を持つ本作では連邦のMS開発黎明期の試作機という設定ではなく、南洋同盟が回収したザクやジムの残骸を繋ぎ合わせて独自に数を揃え運用しているザクとジムのミキシングビルト機といえる再生機ということになっている。その為か四肢は原典の物に比べよりザクの意匠が強く出ている上に一年戦争当時の一般的なMS用実体射撃武装・白兵格闘武装を装備可能となっているが戦闘用MSとしての評価は低い。


基本的には南洋同盟のモブ機だが作中内で活躍した機体としてジオン公国から南洋同盟へ寝返ったビリー・ヒッカムがパイロットを務める機体が挙げられる。

ビリー自身がニュータイプである故に、機体スペック上ではモビルワーカーに毛の生えた程度にもかかわらず、地球連邦軍との交戦中に目覚ましい動きをした為にサイコ・ザクにザニーの皮を被せたと誤解された。

現状、サンダーボルト作中において五体満足の純ニュータイプはビリーが唯一。しかしビリー本人は自らを「ニュータイプの出来損ない」と卑下し、「ダリル・ローレンツこそが真のニュータイプ」と評している。


なお、作者はちょっと毛色の違うMSを出すために選んだ、南洋同盟の設定にも合い普通のザクやジムより胡散臭さも増すとして登場している。また、原典のザニーを「連邦が鹵獲したザクのパーツを使ってジムを開発する途中の実験的な機体」というやや異なる設定で認識(模型誌の作例で存在を知ったとするためこの辺りが原因か)している。

カラーリングはチベットの僧侶の袈裟を意識している。


OVA版では名前、一部設定が変更され資金不足により廃棄されたMSをつなぎ合わせた「SRf-06 ダーレ」という名称になり、ジム改陸戦型(フロート装備)の代役も務め、カラーリングも暖色系から寒色系に変更されている。

このような原作からの改変が加わったの理由は不明(ファンの間では本作の中でも既存設定と特に異なるという説や出典ゆえにザニーという名前そのままで出さない配慮が行われた説などが存在するが明確な根拠はない)。


余談

漫画作品「機動戦士ガンダム GROUND ZERO コロニーの落ちた地で」においてマゼラキャノンやザクのシールドを加工した盾を装備したザニーが0話で登場する予定があったが陸戦型ガンキャノン(ツイートでは量産型ガンキャノンとされている)に変更されている。https://twitter.com/saitaniume/status/1153212094340145153


関連項目

ジム ザクⅡ ダーレ


ゲム・カモフ 一年戦争時にジオン軍が実戦で使用したMS。「中身はザク、見た目は連邦系」という意味でザニーと一致。

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