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「私は戦場を駆ける疾風の騎士(ナイト)・シグマ!」

「……以後、お見知り置きを…!!」

CV:小林親弘(2020年版)


概要

超魔生物ハドラーの禁呪法により、オリハルコンのチェスの駒から生まれたハドラー親衛騎団の一人。ハドラーの「気高き魂」を色濃く受け継ぎ、紳士然とした性格で相手を過小評価せず(同時に過大評価もしない)常に全力で戦う。

親衛騎団の中では唯一『槍』という武器を所持している。


最初は槍しか持たなかったが、実は伝説の防具シャハルの鏡や必殺技ライトニングバスター、得意のイオ系呪文など隠し球を持ち合わせている。

これらは使うべき時まで徹底して秘匿し、相手に知られれば隠すことなくふんだんに使う戦略眼も持ち合わせる食わせ者。


騎士の駒より生み出された馬頭の槍使いで、高い機動力と跳躍力を誇る。その素早さは、ダイたちの正面に立っていたにも拘らず、気づかれずに死角に回り込むほど。

スピードを生かした地上戦と空中殺法を得意とするが、負傷したブロックを担いでハドラーの元へ連れて来たり、クロコダインと鍔迫り合いをするなど膂力も高いことが窺える。


ジャンプ力と武器の投げつけもあって、緊急時に距離の離れた場所まで対応できるパッシブな能力に優れた親衛騎団のバックアップ担当と言える。

武器を投げるのはどうかと思われそうだが、この時に狙ったのは身体能力が高くない魔法使いのポップ(とゴメちゃん)である。横やりが入らなければ確実に命中しており、言い換えれば確実に仕留められるからこそ武器を手放したと言える。


槍とは別にあらゆる魔法を跳ね返す伝説の武具シャハルの鏡胸部装甲に内蔵しており、メンバーで唯一の超呪文キラー、呪文使いへの初見殺しとして機能している。

オリハルコンの身体を持つ親衛騎団にわざわざ対呪文オプションを与え、それをメンバーで一番警戒心が強いシグマに隠し持たせるハドラーの卓越した判断力と油断の無さを感じさせる。


ダイ一行のことも「能力的には我々の方が上回っているが、戦い慣れていてなかなか粘る。油断できない」と評すなど的確に戦力差を見極めている(ちなみにクロコダインも同様の評価をしており「得意分野同士の激突では絶対に勝てない」と述べている)。


直情的なヒム、理知的だが私情に駆られやすいフェンブレンアルビナス、意思疎通が困難なブロックと何かしら弱点を抱えている親衛騎団内では、シグマは冷静沈着で大局観とメンタルに最も優れている。

ただしサババでの戦いの際は、マァムから反撃されたことで「こしゃくな!」と激昂している(言い換えればシグマが怒りを見せたのはこの時くらいである。直後にアルビナスから一時集結と言われてすぐに冷静さを取り戻している)。


切れ者として敵味方共に一目置かれつつも過小評価されがちなポップに対しても常に全力と警戒心を持って当たっており、彼をして「今までで最もやりにくい相手」と評される。

ポップは魔法使いであるゆえ、肉体的に戦士と比べてひ弱で、魔法に関しても火力はあるがそれでも魔族なら上位互換がいたり、よほどの高等な呪文でなければ受けてダメージはあっても即死や戦線離脱に至らないので、表面上の脅威度が低いと見られがち。その上、シグマをはじめとするハドラー親衛騎団のメンバーは全員がオリハルコンの体であるため、並の使い手の極大呪文すら通じない。また、本人もわざと非力なフリをする戦術を駆使するため、引っかかって油断した相手は多い。

そのような者を相手にしても油断をしない姿勢を、シグマは「私は決して手を緩めない」という一言で表現し、読者に彼のキャラクター性を知らしめた。


これらのことからポップと同様に見た目で判断してはいけない相手と言える。


また、サババでの戦いでマァムの身体能力を素直に評し、バーンパレスでの対決でもハドラーを守護する目的を遂行する一方、力の根元について互いに語り合い、己の決意を新たにしたその心意気に心打たれ、決戦に敢然と応じる紳士的な一面もある。

一方で、一切油断しないという性質のもうひとつの側面として、どんなに弱く見えようとも、敵は潰せる機会に全力で潰すと言う冷徹な一面も併せ持っており、死の大地での戦いではゴールデンメタルスライムのゴメちゃんを相手に槍を投げつけて即時抹殺しようとしたほど。

相手がどんな弱者であろうと容赦はしないし油断もしない、警戒心の塊でもある。

 

武器による技巧だけでなく、生まれつき宿されたイオ系呪文による中・遠距離攻撃も可能だが、体内にイオナズンと同等のエネルギー量の波動を溜め込み、右手を切り離して露出させた砲口を敵に押し当てて体内に直接叩き込むライトニングバスターという密着戦限定の切り札を隠し持っている。


戦歴

魔王軍前線基地の港町サババを親衛騎団で襲撃。ノヴァの放ったマヒャドを鏡で跳ね返し、メドローアを準備していたポップを戦慄させる。ダイ一向が全員揃った所で初めにマァムと対決。スピード勝負で優位に戦いを運んでいた。その際、女の身でここまで応戦するマァムに対し、素直に敬意を払った。

2020年版では槍による乱れ突きを披露している。


陣形の変更で今度はクロコダイン獣王会心撃で足止めされ、「この程度の闘気流では倒せない」と驚きつつも余裕を見せるが、新必殺技・獣王激烈掌を繰り出された事で鏡を左腕ごともぎ取られる。その隙を突きメドローアを放たれるが、ブロックの機転で全員が辛うじて事なきを得た。この威力を目の当たりにしてポップを改めてライバルと認識。


「…素晴らしい威力の呪文だ!」

「だが一度見せてしまったからには、我が親衛騎団には二度と通用せん!」

「…この私が意地でもそのまま君にお返しするからな…フッフッフッ」


確実にポップを仕留めるという旨の台詞を残し、彼の顔を青ざめさせた。

2020年版では獣王会心撃を受けながらも歩みを止めないなどタフネスさも見せている。また上記の三行目の台詞(「この私が意地でも~」の下り)が削除されている。更に去り際には負傷したブロックを担ぐなど原作以上に膂力の高さも示唆されている。


死の大地での戦いでは戦闘メンバーがポップ、マァム、クロコダインの3人しかおらず、新鋭騎団側もフェンブレンが欠けていたが人数的には勝っていた。そのこともあって当初は優位に戦局を進め、クロコダインはブロックが抑え、シグマたち三人はポップ、マァムと戦う。逃げ回るポップに向けて槍を投げつけ、ゴメちゃんごと倒そうとするがヒュンケルの介入によって阻止される。その後、雪辱戦も兼ねてかクロコダインと互角の勝負を繰り広げた(わずか2コマの描写だが真空の斧と鍔迫り合いをしており、シグマも力が弱いというわけではないようである)。直後、黒の核晶の爆発に巻き込まれ引き分けとなる。

アニメ版では戦闘シーンが追加され、クロコダインの真空の斧の呪文を避けながら接近し、槍と斧を激突させる様が描かれた。


疾風の騎士VS大魔道士

「…ポップ…だったな…!!」

「君は自分で言うよりも遥かに恐ろしい男だ!」

「初めて相まみえた時から、私はそう思っていた!!」


バーンパレスでの決戦で自ら好敵手と認識するポップと対峙。ハドラーとダイの決闘の時間を稼ぐべく戦闘を繰り広げる。

当初は互いに様子を窺い合うよう戦いを淡々と繰り広げる。スピードに優れ、メドローア以外にダメージすら受けないシグマに分があり、ポップを痛めつけるが謎のタフさを発揮するポップを倒せずにいた。

そのなかなか倒せない状況で、「君は本当に人間なのか?ゾンビか何かでないとその不死身、説明がつかない」と困惑、当のポップは「臆病で弱っちいただの人間」を自称するも、「そう言うことを言う奴が一番危険である」ことを知っているシグマはポップの不可思議なタフに疑問を抱きつつ警戒を怠らず、手を緩めずに攻め立てる。


その末にポップの隠し球のブラックロッドの使用で鏡をはじき落とされ、更にブラックロッドによって右腕を壁面に固定される。そのままメドローアを撃たれそうになるが、実は右腕は取り外し可能だった。

ポップが驚愕した一瞬の隙を突き、間合いを詰め、右手首を密着させた状態から放つ切り札『ライトニングバスター』をお見舞いした。

互いに頭脳戦を得意とする者同士であったが、この時ばかりはシグマに運があった。ポップの策を称賛しつつも「捉えたのが右腕でなければキミが勝っていた」と述べている。


「弔いもせずに次の戦いへ行くが、悪く思わんでくれよ…我が好敵手!!」


骨が砕ける音を聞き、もう助からないだろうと勝利を確信していたが、直後に確実に致命傷を与えた筈なのになおも立ってくるポップに驚愕。しかしその仕掛けのタネはあまりにも単純、大ダメージを全回復呪文であるベホマで癒していただけだった。魔法使いであるポップが回復呪文を扱う様を見て驚き、「君は、まさか賢者!?」という問いを投げるが、ポップ自身は「俺は賢者じゃない」と否定、「…大魔道士!……そう、俺を呼ぶなら大魔道士とでも呼んでくれ!!」と返す威厳に闘志を改めて滾らせる。


「…魂には肉体以上の強さを与える力がある…私も、そう信じているよ」

「ハドラー様から頂いたこの魂は、私の誇りだからな…!!」


ポップの成長を認めると同時に、時間稼ぎという任務よりも好敵手との決着を優先させるシグマ。そして両者は最後の激突を繰り広げる。


「……時間を稼ぐ事はできる。だが!」

「私も、君に、いたく感心した…」

「勝負だっ!!! 大魔道士!!!」

 

メドローアで光の弓を生成した機会を窺うポップは遠ざけられたシャハルの鏡を利用して反射弾を当てようと呪文を放つも、それを既に見越して捕え、逆に反射された光弾をぶち当てる。

直後マァムが駆けつけたが時既に遅く、ポップは火ダルマになっていた。


「…仲間か!一足遅かったな!…今彼は燃え尽きる…」


しかし、マァムの表情は一瞬すら揺らがない、そこで自分の言っていることがおかしい事に気付く。


「!!!」

「な、何っ……!?」


極大消滅呪文を受けたものはオリハルコンであろうと、凍れる時間の秘法で固定化したものであろうと例外なく一瞬で跡形も無く消滅する。しかしポップは前述の通り「火ダルマになっていた」


「燃えつき…っ!?」


「化かし合いは…俺の勝ちだッ!!」


マァムの表情と”消滅呪文”を受けたはずのポップが消滅せず炎上している事、そして”燃えつきる”という自分の言葉との矛盾に気づき、「化かし合い」の結末を察知するが時既に遅く、勝利を確信した隙を突き本物のメドローアを胴体に直撃させられ敗北。


実は呪文はメドローアではなく、メドローアに見せかけたベギラマだった。ポップは初めから跳ね返されたベギラマを受け、シグマの油断をさそう算段だったのだ。

警戒心の塊であるシグマが確実に油断する時……それは「勝利を確信した瞬間」であった。


「……見事だ」

「満足のいく勝負だった。ハドラー様も決して、私を責めまい」

「君の名は忘れないぞ…ポップ!」


戦いには敗れたが死力を尽くした勝負に満足し、「横っ面をひっぱたく勝利の女神にもよろしく」と、言い残して爆散。

殺らなければ殺られる宿命とはいえ、死ぬには余りにも惜し過ぎる、誰よりも自分を尊び最大級に評価してくれた騎士の最期をポップは大変悼んでいた。


アニメではポップが偽装メドローアを食らった際のシグマの台詞が「燃え尽きる」から「消滅する」に変更され、即消滅しない事に違和感を抱く状況を強くした展開となった。またポップへの遺言では彼を「大魔道士ポップ」と呼び、原作より敬意を払っている。


遺産

「その鏡に君の行く末を見届けて貰いたいのだよ…私の代わりに……」

最期のやり取りの際、シグマはポップの行く末を見届たいと願い、シャハルの鏡を託した。この魔法のアイテムは、ポップが大魔王バーン奥義を破る際の最大の一手となる。

シグマの「腕に持つのが重いなら胴体に仕込んだ方がいい」というアドバイスあっての事だが、ポップはシグマと全く同じ手口での隠し技としてこの盾を活用した。まことに「気が合う」好敵手であったと言える。

砕け散った鏡を前にポップは「ありがとうよ…シグマ!!」と感謝を告げた。

そしてヒムもまた、砕け散った鏡を見ながら「見ろよ…! オレたちが宿敵と認めた奴らは……やっぱり、ただ者じゃなかったぜ……!!」と亡き仲間に向けて微笑を浮かべたのだった。

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