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概要

1972年に販売が開始されたHONDAの世界戦略車。セダンを基本に、ハッチバック・ファストバック、クーペなどを展開する(国によって差異あり)。

初代モデルは当時世界一基準が厳しかった排ガス規制であるマスキー法を初めてクリアしたCVCCエンジンを搭載した画期的な車で、すぐに売り上げを伸ばしホンダの看板車種となった。


トヨタでいうカローラにあたる稼ぎ頭のミドルセダンであり、2017年には車名別世界乗用車販売台数ランキングでカローラに次ぐ2位につけるほどの売上を見せている。

しかし新モデルが出るたびにがらっと内容が変わる車で、加えて年々ボディが肥大化していったことから日本国内での販売は振るわなくなり、日本市場から撤退していた時期もあった。


4代目モデルからはVTECエンジンを採用するスポーツモデルが、6代目からはエンジンや足回りを特別にチューンされた"タイプR"グレードがそれぞれ登場し、FFスポーツカーの代名詞としてファンから熱狂的な人気を博しており、撤退していた時期の日本でもタイプRグレードに限って販売していた時期もある。


歴代モデル

初代 SB1/SG/SE/VB型(1972-1979年)

ホンダシビック1200RS(SB1型)

1972年7月登場。

歴代モデルで唯一、独立したトランクを持った2ドアセダンである(後に4ドアも追加設定された)。


1973年12月に登場したCVCCエンジン搭載モデルは、アメリカで初めてマスキー法をクリアしたクルマとしても有名。


スポーツモデルのRSは、イメージカラーのオレンジ色と共にこの車を象徴するグレードとなり、後にフィットの2代目と3代目にも設定された。


ウルトラマンレオ」のマックカーとして登場した。


2代目 SL/SS/SR/ST/VC/WD型(1979-1983年)

1979年7月登場、通称「スーパーシビック」。

プレリュードに採用された「集中ターゲットメーター」を採用して話題になった。

デザインは先代の影響を色濃く残している。


スポーツモデルはCXに名称変更。

このモデルから、後に多数のトップドライバーを輩出し、全国で活況を呈した「シビックワンメイクレース」が始まった。


3代目 AG/AH/AJ/AK/AT型(1983-1987年)

BP ワンダーシビック

1983年9月登場。通称「ワンダーシビック」。

ホンダ車で初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した他、3ドアハッチバックは自動車として初めてグッドデザイン大賞を受賞している。また、このワンダーシビックのCMソングはルイ・アームストロングの名曲・「What a wonderful world」である。


1984年10月、ZC型エンジンを搭載したスポーツモデルのSiを追加。グループA規定で開催されたJTC(全日本ツーリングカー選手権)の鈴鹿戦ではクラスが上のBMWを破って総合優勝を果たすなど、ツーリングカーレースでの活躍もあって人気となった。

シビックのスポーツイメージは、このモデルが築いたと言えるだろう。


また派生車種のバラードをベースに、CR-Xが登場したのもこの頃である。

モータースポーツにおいては、シビックはレースに、CR-Xはジムカーナに多用される傾向にあった。


4代目 EF型(1987-1991年)

シビック

1987年9月登場。通称「グランドシビック」。

デザインはヒラメがモチーフだとか。


EF型からオートマチックミッションがロックアップ機構付きの4速ミッションとなった他、サスペンションがアコードと同様のダブルウィッシュボーン式となった。

しかしストロークが不足しており、限界まで攻めると姿勢を乱しやすいという弱点もあった。


1989年9月のマイナーチェンジで、ホンダが新開発した機構・VTECが備わったB16A型エンジンを搭載したSiRが登場。

1600ccクラスで無敵とも言える速さを誇り、トヨタカローラ勢を圧倒しJTCのディヴィジョン3のマニュファクチャラーズタイトルを(AT型・EG型含めて)7連覇することになる。


ハッチバックとセダンは1991年にモデルチェンジされるが、5ドアのシャトルと商用モデルのプロは、後継のオルティアとパートナーが登場した翌年の1996年まで販売されている。


5代目 EG型(1991-1995年)

EG6

1991年9月登場。通称「スポーツシビック」。

デザインはサンバをイメージしたとか。CMソングは当初南佳孝の『スローなブギにしてくれ』だったが、その後Fine Young Cannivalsの『She drives me crazy』と、イメージに合致する軽快な楽曲が起用された。また、CMキャラクターはジョディ・フォスターが務めた。


サスペンションは先代同様のダブルウィッシュボーン式だが、ストロークを大きく取って路面への追従性を高くし、歴代最高のハンドリングと評価された。

また、シビックとして二度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

ハッチバックはリアゲートが2分割で開く設計になったが、不評だったのか後継モデルには継承されなかった。


本モデルからセダンに「フェリオ」のサブネームがついたほか、アメリカ工場で生産されたクーペも登場している。クーペの型式は「EJ」型。


漫画『頭文字D』で、妙義の下りを担う庄司慎吾の駆る車がこのEG6ハッチバックSiRである。


JTCの最終開催となった1993年に投入されてチャンピオンを獲得した。後継カテゴリのJTCCにはフェリオが投入されたが、小さなボディが規定に合っておらず、アコードに取って代わられている。


6代目 EK型(1995-2000年)

EK9

1995年9月登場、通称「ミラクルシビック」。

3ドアモデルは、ホイールベースを長くして居住性が改善された。

エンジンは低燃費と高出力を両立した3ステージVTECに進化したほか、一部グレードではトランスミッションにCVTが用意された。


1997年8月にはホットモデルのタイプRが登場。1600ccのNAエンジンとしては驚異的な185馬力を発生し、車重の軽さと相まって今なおクラス最強との呼び声が高い。各種モータースポーツでも大活躍した。


先代同様クーペも用意される。型式はEGの頃と同じ「EJ」型と「EM」型の2つがある。


こちらも漫画『頭文字D』にて、北栃木・東堂塾の下り担当の二宮大輝の自車として、また東堂塾デモカーとして登場し、これをOBの舘智幸が駆っている。


7代目 EU型(2000-2005年)

シビック(EP)

2000年9月登場、通称「スマートシビック」。

EK型の頃から3ドアハッチバックの売れ行きが悪くなり、EU型からは5ドアハッチバックとなった(フェリオは継続される)。

フェリオはハッチバックとは違うデザインを与えられ、型式も「ES」型となった。

前席ウォークスルーやインパネシフトなどによって、今までにない居住性を実現した。(フェリオには採用されていない)

また、この代からフロントサスペンションはマクファーソンストラットに変更されている。


2001年12月に、タイプRの登場を望む声もあって、タイプRが復活。

イギリス仕様の3ドアハッチバックをベースにし、イギリスから輸入販売という形になった。

また、フェリオにハイブリッドが追加された。


デビュー翌年に登場したフィットが大ヒットとなった一方、シビックの売れ行きは伸び悩んだ。

タイプRも大型化と3ドアゆえにターゲット層が曖昧になり、モデルチェンジを迎える前に輸入打ち切りとなってしまった。

このモデルではシビックワンメイクレースが設定されず、代わりにインテグラによるワンメイクレースが開催された。


エンジンは1500ccのD15B、1700ccのD17A、2000ccのK20A(タイプR用)。D15BはSOHC VTECの有無とリーンバーン仕様で3種類ある。D17AはSOHC VTECのみ。


マイナーチェンジによりハッチバックにはスポーティグレード「XS」が追加されたが、同時にフェリオに当初から設定されていたスポーティグレード「RS」は廃止された。(但しグレード体系が大幅に変わり、当初RS用に設定されたD17Aエンジンを採用した上位グレード「X」「XL」がメカニズム的には事実上の後継と言える。但しRSに施されていた各種ボディ・シャーシの補強は無くなるほか、スタビライザーやリアディスクブレーキは5速MTが選択できない「XL」のみに設定される。その代わり「X」の5速MT仕様はRSの同仕様に比べ30kg軽い1090kgとなり、パワーウェイトレシオではRSを上回る。)


クーペは海外のみ続投。型式は「EM2」型のみとなる。デザインはフロント周りはフェリオを踏襲し、リアセクションはオリジナル。エンジンはD17Aのみ。


8代目 FD型(2005-2011年)

ほんだのくるま

2005年9月登場。日本では先代ハッチバックの販売不振などにより、4ドアセダンのみの販売となった。

それに伴い、フェリオのサブネームも廃止された。

モデルチェンジで大型化されたアコードの穴を埋めるために、ボディサイズが歴代で初めて3ナンバーサイズとなった。


2007年3月、タイプRが追加設定される。

先代タイプRや前年に生産終了となったインテグラタイプRよりも高い225馬力を誇り、タイプRを冠する車種としては最後のNAエンジン搭載モデルとなった。

シビックワンメイクレースも復活したが、同時にこのモデルを以て開催終了となり、2代目から続いた32年の歴史の幕を引いた。


この頃から海外仕様は専用デザインとなる。

UKシビック(typeR)日本上陸!

日本にはイギリス仕様の3ドアハッチバックのタイプRが、タイプRユーロとして台数限定で販売された。


しかし、今までのハッチバックのイメージとのズレや、セダン離れ等の影響もあって売り上げは伸びず、2010年にシビックの日本仕様が生産終了となってしまった。

まぁ、創立者の「売れる場所で売れるものを作る」という考えから、シビックは需要がないと判断されてしまったのだから仕方がない。


2011年のモデルチェンジ以降、シビックは国外市場向けのモデルとなる。

ところが...


復活

9代目 FB型(国内は2015-2016年)

シビックtypeR

2015年9月、欧州仕様のFK型シビックをベースにした、新型タイプRの関連情報を先行公開し、翌月に正式発表。タイプRのみではあるが、シビックが日本に帰ってきた。

この新型シビックタイプRは750台の限定販売となり、申し込みもディーラーではなくホームページ上で行われるのみ。

この750台という販売台数は、ドイツのニュルブルクリンクで7分50秒台を記録したことが由来である。エンジンは伝統のNAを捨ててターボ化し、310馬力を得た。

翌年3月、無事完売となった。


このモデルから、ニュルブルクリンクにて「量産FF車世界最速」の座を賭けて欧州勢との争いが過熱する。

主なライバルはルノーメガーヌフォルクスワーゲンゴルフ


タイプRはWTCC(世界ツーリングカー選手権)にも参戦し、2013年にマニュファクチャラーズタイトルを獲得している。しかしドライバーズタイトルには最後まで手が届かなかった。


10代目 FC/FK型(2015年-2021年)

ホンダ シビック・TYPE-R

欧米での大ヒットをうけて日本でも2017年9月から販売されている。海外仕様に応じた内容であるため、歴代で最も大きな車体となる。

エンジンは1.5LのVTECターボのみで、ハッチバックはハイオク、セダンはレギュラーと指定燃料が異なっていた。形式番号はハッチバックが「FK7」、セダンが「FC1」となる。


イギリス工場で生産された車体を輸入して日本で販売する5ドアハッチバックが設定されている。また、ハッチバックの車体を元にしたスポーツモデルであるタイプR(FK8)も設定されている。

パワーは320馬力を発生。ニュルブルクリンクのタイムアタックでは7分43秒台を記録し、FF車最速の称号を奪取したが、2019年4月にメガーヌR.S.トロフィーRが叩き出した7分40秒台に更新された。

但し、メガーヌやゴルフは事実上ニュルブルクリンク最速だけを目指した限定販売車なのに対し、シビックタイプRは通年販売車である点には注意を要する。


プライベーター向けレーシングカー規定である「TCR」仕様のタイプRが発売されており、スーパー耐久やTCRジャパンなどで見ることができる。


5ドアハッチバックシリーズのほか、埼玉県寄居町に存在する埼玉製作所寄居工場で製造されているセダンも存在しており、ボディタイプによって生産国が変わるという、特殊な形態をとっていた。

だが日本市場においての、4ドアセダンそのものがほとんど売れない傾向には逆らえず、2020年8月をもって日本向けセダンの販売を終了した。


11代目 FL型(2021年-)

CIVIC TYPE-R

2020年11月公開。日本市場ではハッチバック(FL1)のみの展開という形で2021年9月から販売されている。通称「爽快シビック」。生産はすべて寄居工場で行われる。

先代のFK7型からシャーシおよび1.5リッターVTECターボエンジンを共用しているものの、ボディ剛性のアップやエンジンのトルク増加などにより、走りの質感と爽快感を高めている。グレードは「LX」と「EX」の2グレード展開で、このうち「EX」にはホンダ車で初めてとなる10インチフル液晶メーターと、BOSE製オーディオシステム、自動渋滞追従機能「トラフィックジャムアシスト」が標準搭載される。


2022年7月には、ハイブリッド仕様である「シビックe:HEV(FL4)」が発売された。「スポーツe:HEV」と銘打ったハイブリッドシステムを搭載し、走行モードを燃費重視の「eCON」、燃費と加速のバランスが取れた「ノーマル」、スポーツ走行を重視する「スポーツ」に切り替えられる。

ここまではシビック以外のe:HEV搭載車両にも搭載されているが、シビックe:HEVはこれらに加えて、ステアリングの切り心地や使用するパワートレーン、表示するメーターの種類をオーナーに合わせて個別設定できる「インディビジュアルモード」が追加されている。


2022年9月にはタイプR(FL5)も発売された。動力は先代のFK8をさらに10馬力上回る、330馬力を発生する専用設計の2リッターVTECターボエンジン。走りの性能を追求した結果、タイヤサイズは先代が20インチだったのに対して、19インチにあえてインチダウンされている。

カーナビもタイプR専用のものが標準搭載されており、登録されたサーキットに入場したときに限りスピードリミッターをカットする機能や、自分のドライビングの記録を取り、スキルアップを助けるデータロガーアプリ「HONDA LogR」が用意されている。


モータースポーツではタイプRの量産開始から間もなく、スーパー耐久で先代タイプRのFK8を運用していた本田技術研究所の自己啓発チーム「Honda R&D Challenge」によって最終戦・鈴鹿5時間にデビュー。この日は奇しくも”ホンダ最初のタイプR”であるNA1型NSXタイプRの販売開始から20年の節目でもあった。

四輪駆動が犇めく同クラスで前輪駆動・最低重量も重い方ながら、軽量低燃費の新鋭4WD・GRヤリスと互角の争いを演じてクラス2位で完走するなど進化の一端を見せる結果となった。

この他、2024年からのSUPERGTにおいて、それまで活躍していたNSXが生産終了となったためにGT500クラスのベースマシン(コンセプトモデル)に抜擢された。市販車は前輪駆動だが、GT500クラスの規定上NSXと同じクラス1規定のため後輪駆動になる。2023年7月に正式採用が発表され実車での走行テストも開始となり、名称は「CIVIC TYPE-R GT」とされる。前身となった全日本GT選手権から数えても初となる「ベース車両が前輪駆動、かつ4/5ドアのGT500車両」というマシンとなる。



関連タグ

ホンダ

VTEC

インテグラ(3代目以降がシビックと共通のプラットフォームである)

フィット(日本市場でかつてのシビックのポジションを受け継いでいる車)


外部リンク

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