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「実に楽しみだよ。キュウレンジャーと戦える事が。それに、懐かしい男に会うことも出来る。なぁ、スティンガー

「ぬるい。暴力、苦痛、恐怖…それが支配だ」


演/CV:久保田悠来


データ(怪人態)

役職/カロー(サソリ座系担当)

出身/惑星ニードル(サソリ座系)

身長/185cm

体重/166kg

装備/ジャークジャベリン

分類/毒針宇宙人


スーツアクター:蔦宗正人


概要

Space.5の回想から登場。

スティンガーの実の兄(彼からは「兄貴」呼びされる)で、弟と同様針を持つ長い尻尾が生えている(ただし色は黒)。サソリ座星系・惑星ニードル出身。


昔は弟思いの優しい兄だったらしく、他の親族や友と呼べる存在がいなかったスティンガーにとっては唯一心を許せる存在であった。

しかしある日突然故郷を裏切り滅亡に手を貸したらしく(※後に裏切った時の詳細が、Vシネマ『Episode_of_スティンガー』で描かれている)、現在は宇宙幕府ジャークマター最強の殺し屋と謳われる存在で、スティンガーはもちろんカロー達もその居場所は知らず、彼の居場所を知るのはドン・アルマゲだけだと言われている。

ちなみにスティンガーの幼少時代と故郷壊滅時で外見が全く変わっていないが、年が離れていると言うよりは宇宙人と言う設定から、単純に地球人とは成長過程が異なるだけと思われる。


Space.11でスティンガーは小太郎「兄貴は弱い人々を守る力を求めた結果、逆に力に溺れ闇に堕ちてしまったと語っており、しばらく名前と回想のみでの登場だったが…。


迫りくる兄弟対決(Space.12~15)

Space.12でキュウレンジャーの反抗に業を煮やしたアルマゲの命で、新たなカローがチキュウへ派遣される事に。


マーダッコが迎えに行ったそのカローこそサソリ座星系カローに出世したスコルピオであり、アルマゲに忠誠を誓い力を与えられた結果、その姿は本来の種族とかけ離れた異形な怪人態に変貌していた。顔には追加で授けられた左目の開いた赤い仮面を着けており、キョダインロウは左腰に身に付けている。

ジャークマターの殺し屋として、アントン博士の様な反逆者となりうる者を次々と殺していった末にカローの座へと上り詰めた模様。そうして強さのみを求め続け、深い闇へと堕ちた、宇宙の毒のエキスパート。

本人のセリフによると昇進した直後であり、キュウレンジャーへの対処がカローとしての初任務である様だ(※恐らく後述する翻意を薄々察知されていて、事実上戦死を期待されての勅命を下された物と推測される)。


アルマゲによる改造の影響か、種族の特徴として体内に流れていた毒の量や威力は桁違いに上昇。

主に麻痺毒を使う弟とは異なり、対象から知性を奪いゾンビの様に操る毒を得意とし、Space.13ではとあるエリアの支配者であるダイカーンモンドムヨインダベーを感染源に仕立て上げ、瞬く間に住人や配下のジャークマターをも巻き込んだ大規模なパンデミックを引き起こした。なおこれを利用し、元々知性の無い凶暴なデスワームを支配して自身の思い通りに使役出来る。

また用済みとなったツヨインダベーを始末する際、右脚に尻尾を巻きつけ一体化させた状態の蹴りでその全身を背後の壁ごと融解四散させる凄まじい劇毒ぶりを垣間見せた。


また、弟同様槍の使い手でもあり、戦闘では柄の中心に円形のグリップガードを通した両刃の長槍『ジャークジャベリン』を使用する。砂塵を巻き上げて身を隠し撤退も可能。


戦闘力が向上した一方で自身がキュウレンジャーに挑む際にはより確実に勝利する為か、出撃メンバー全員を相手せずに、敢えて分断作戦を行い少人数相手でも不利になれば人質を取ると言った方法で手段は選ばない。この為、彼が3人を超える人数を相手したのは最終決戦のみである。

反面、その様な卑劣な手段にばかり頼っていた為か、単純な実力自体は鈍っていたらしく、メンバー総出でなければ勝てなかったエリードロンイカーゲンといった武闘派達より一歩劣っていた様で、上記の最終決戦では3~4人のキュウレンジャー相手に劣勢に追い込まれた(※内1人は命と引き換えに自己強化を行ったスティンガーだった事も大きい)。


実は、後に出て来る他のカロー達とも比べると、大幅な強化改造を施された経歴に反してスコルピオの総合的な実力は並かそれ以下だったりする。固有能力の毒によるゾンビ化は対象を傀儡化出来る反面判断能力を下げるので結局撹乱役を作るしか使い道が無く、白兵戦では1~2人程度なら互角以上には渡り合えるが、それ以上数が増えると分が悪くなり出し上で書いた卑劣な手段に頼らざるを得なくなる(※広範囲爆撃の出来るエリードロンや全身の眼による先読みを使ったイカーゲンみたく『一対多へ強い能力』を持たない事も大きい)と言う様に、よく見るとあらゆる面で実力が頭打ちになっていたのである。

彼がキュウレンジャー相手に互角で立ち回れたのは、その中にいた弟・スティンガーの兄へ対する心の葛藤を狡猾にも利用したからで、逆にそれが解消された時点で彼が完全敗北する道筋は付けられてしまったとも言える。そしてスコルピオ本人も自らの限界を承知していたらしく、もう後戻りが出来ない所まで踏み込んだ事への後悔を心の底に押し込めつつ、より強大な力と地位を手に入れるのを虎視眈々と目論んだ。


Space.15にてアルマゲからの通信で、モライマーズの大艦隊を指揮しチキュウに残った全てのプラネジュームを搾取する様にも促されたが、その執着から焦りの様な物を感じとった。

通信後マーダッコからイカーゲンの仇討ちを理由に配下に加わる事を懇願され、これを了承。


要所で弟の成長ぶりを見ている様でもあり、Space.15ラストで自身の居城であるビッグモライマーズへ潜入した弟とついに再会を果たす。


仮面に隠された素顔(Space.16)

スティンガーと再会した彼は、アントン博士の敵討ちに燃えるチャンプと姿の変わりぶりに驚愕するスティンガーと交戦する。

しかし護衛として駆けつけたマーダッコに、突然自身の毒を流し込んで抹殺。

そしてスティンガーに真実を話す為、指定された場所に来る様にと場所の書かれたカードを渡し、その場を去る。


その夜言った通りに何処かの地下室を訪れた2人に真実を話し始める。

彼も宇宙を救う為に尽力しようとしており、ジャークマターを倒す為に内部に乗り込もうとするもジャークマターの圧倒的な戦力に前に敗北。更にジャークマターの一員になる事を条件に一族を皆殺しにするよう命令されてしまい、泣く泣くスティンガー以外の全員を皆殺しにしてしまう。

そしてアルマゲに忠誠を誓って現在の怪人の姿になった後は、ジャークマターの殺し屋として反逆者になりうる存在を始末していくと言う罪を重ね続けていたと話す(この時アントン博士もジャークマターを裏切った一人だったと告げていた)。

とはいえ数え切れない程の命を消してしまった罪はアルマゲをこの手で倒し、宇宙を解放してから命をかけて償うとジャークマターになっても良心がある事を垣間見せた。

しかしその話を信用せず、激怒したチャンプに攻撃されて彼と交戦するが、突如その場にデスワームが出現。

チャンプがデスワームとの交戦に釘付けとなった中、兄の言葉に迷うスティンガーを連れてその場より逃走する。


撤退した先で故郷の歌らしい口笛を吹き、スティンガーも自然と歌詞を口ずさむ(これは後に『サソリ座の歌』と言う曲名が明かされた)。

「昔と変わらない」と喜ぶスティンガーに、共にジャークマターを倒す為に共闘を持ちかけるも、兄の頼みであるとはいえキュウレンジャーの一員となった今それは出来ないとスティンガーは断るが、続けてジャークマターを倒すのに必要なアルゴ船を復活させる3つのキュータマを集めている事を彼に教える。

すると先程のデスワームが再び出現しスティンガーは戦闘態勢に入るが、スコルピオは突如スティンガーを攻撃し……


スコルピオスコルピオ

「ベラベラ、ベラベラと大事な事を喋って…愉快だな。お人好しのお前は俺に騙されたんだよ」


とあざ笑いながら仮面を外し、左半分がひび割れたかの様に醜く変貌した悍ましい素顔を見せ付けた。その顔を見てショックを隠せないスティンガー。


実は今まで彼が話した事は、全てスティンガーを騙し情報を聞き出す為の嘘。その真の目的はアルマゲを抹殺しての下剋上であり、その後釜としてショーグンの座にのし上がって、宇宙を我が物にする事であった。

その為には配下にした筈のマーダッコを尻尾で刺し殺したり(程無く復活した彼女はスコルピオを「食えない男」と評した)、弟の愛情も平気で踏みにじる非情な人物となっており、既にスティンガーの知る心優しい兄では無くなってしまっていた。


真実を知り激高するスティンガーに対し、従えたデスワームと共に交戦。チャンプが加勢するも全く意に介さず2人を圧倒、変身解除へ追い込む。

「どうだ、実の兄に裏切られた気分は?悔しいか?悲しいか?最高だな」と非情にも嘲笑うスコルピオの前に、遂に絶望で自暴自棄になったスティンガーは戦意を喪失し、いっその事兄に殺された方が良いと願い出る。

スコルピオも躊躇なく劇毒を込めた飛び蹴りを放つも、チャンプが我が身を挺してスティンガーを庇って大破してしまう

思わぬ犠牲に泣き崩れるスティンガーを一瞥し、スコルピオは「今日のところはそのロボットに免じて引いてやる」と言い残して砂塵と共に去って行った。


その後の行動(Space.17~20)

スティンガーから得た情報で、アルゴ船がドン・アルマゲを倒す切り札になると知ったスコルピオは、キュウレンジャーが持つアルゴ船のキュータマを狙うのを当面の目的の一つとした。

アルゴ船を手に入れてチキュウ滅亡を阻止しようとするキュウレンジャーと、アルゴ船をドン・アルマゲ打倒の切り札としたいスコルピオは、アルゴ船のキュータマを巡る争奪戦を繰り広げる。


  • Space.18

マーダッコにラシンバンキュータマの奪取を命令(Space.17終わりより)。首尾良くマーダッコはキュウレンジャーより目的の物を奪取するが、逃走中にモアイダーごとブラックホールに飲み込まれ別次元の地球へ。

そしてマーダッコは別次元の地球を守る宇宙のお巡りさんと、自身を追って来たシシレッドヘビツカイシルバーに追い詰められ敗北・爆散。ラシンバンキュータマも取り返されてしまう。


  • Space.19

しかし送り出す以前にマーダッコから体の一部を確保しており、これを媒体に同話の冒頭で三度彼女を復活させる。

丁度直前でモライマーズの大艦隊がチキュウの目前へ到着した事をアルマゲからの通信で知るが、そこでアルゴ船の名前を敢えて口にし「余計な詮索はするな」と返された事でアルゴ船の価値を確信。

そして留守をマーダッコに任せ、リュウコツキュータマの場所を知り飛び立ったキュウレンジャーを追い単身リュウコツ座星系・惑星キールへ赴く。


惑星キールへ降り立った後、そこを支配するダイカーン・オメーガと接触。

彼を配下に置いて森の精霊・エリスと会話していたキュウレンジャーと対面し、エリスが手にしていた杖の中に封印されていたリュウコツキュータマを尻尾の一撃で杖を壊して奪取。

これを取り返そうとするキュウレンジャー5人に対してオメーガと共に交戦、内4人とオメーガが戦う一方、スコルピオはシシレッドと対峙する。


しかし、キュウレンジャーの戦力を分断させる為にオメーガへ毒を打ち込んで意思を奪い狂暴化、無抵抗な住民へ嗾けると言う暴虐を実行(※この行動には心が無い(感情が薄い)ナーガも激しい怒りを示した)。

それを止めるべくキュウレンジャー4人がオメーガを追い掛けて行く傍ら、彼の行動に怒りを示したレッドがタイヨウシシレッドとなって強い光を発して目くらまし。その隙に放たれた炎を纏ったパンチをもろに受け吹っ飛ばされ、その時に飛び出したリュウコツキュータマを回収される。

だが、すかさず物陰に隠れていたエリスを尻尾で捕らえて人質に取り、無理やりレッドを彼女とリュウコツキュータマの交換に応じさせ(※)、リュウコツキュータマを手に入れるとあらかじめ潜ませていたモアイダーに乗り込んで撤退した。

※脅迫する際「渡してはならぬ!」と抵抗するエリスを容赦なく殴った(しかも顔)上、レッドが交換に応じるとリュウコツキュータマを投げ渡される直前に解放したが、キュータマをキャッチする瞬間に尻尾をエリスへ伸ばし殺そうとした(これは気付いたレッドが咄嗟に尻尾を払った為失敗)。


そして居城へ戻る途上、マーダッコからの通信を介してオリオン号から残り2つのアルゴ船のキュータマを持ち出したスティンガーと会話。彼の指示に従い何処かの廃ビル内へ向かい、キュータマを受け取ろうとする。

だが寸前でスティンガーが不意討ちを仕掛け、「兄貴がこれ以上の悪事を重ねるなら、俺がこの手で止める!!」と槍を手に襲い掛かって来た。


  • Space.20

不意打ちは受けた物の、動きが単調化しているスティンガーを難無く圧倒。するとより追い込まれたスティンガーはサソリ座の民に伝わる禁術『アンタレス』を使い自分を強化、己の命も顧みず向かって来るがこれも意に介さず膝蹴りの一発で戦闘不能へ追い込む。

間一髪キュウレンジャーが駆け付けた際に取り落として壊れたケースからホキュータマを回収するも、ヘビツカイシルバーの能力で動きを止められた隙にレッドがトモキュータマを奪取。

この思わぬアクシデントに苛立ったスコルピオはシルバーの能力を力づくで破った上で尻尾を突き立て負傷させ、他のキュウレンジャーの注意がシルバーへ逸れた隙を突き、動けなくなったスティンガーを抱えて右足の一撃で廃ビルの床を踏み抜きその場から撤退する。


その後遂にチキュウへ到着したモライマーズが次々と地表へ刺さる中、絶望に支配されるチキュウ人の心を抉る内容の演説を流し、そこで「恨むならキュウレンジャーを恨むがいい。奴らがこのチキュウに来なければ、こんな事にはならなかったのだからな」と人々を煽り、キュウレンジャーが自分の元に向かわざるを得ない状況を作り出した(ちなみにチキュウ人達が差し出したからと言って人々を救うつもりはもちろんなく、爆発するであろうチキュウ諸共見殺しにするつもりだった)。

演説後にスコルピオ本人は拠点にいったん戻り拘束したスティンガーと会話。そこで「兄貴はどうして強さを求めた…?」と質問する弟に対し、その経緯を淡々と語り出す。


かつて気弱だったスティンガーは周りから虐められる事が多く、その度に弟を救っていたのがスコルピオだったが、弟を救う過程で虐めた相手を力づくで叩き潰す事に快感を覚え、それを切っ掛けに力に溺れていった…ほぼ正しくスティンガーの思った通り、弱い者(弟)を守るべく力を求めた結果、力に憑りつかれ手段が目的に変わってしまったのだ。

その心変わりを象徴するかの様に「俺は自分の為に強さを手に入れた。お前の存在など最初から興味はない」と彼の存在を一蹴。そして、スコルピオはかつて守る対象だったスティンガーに激毒を打ち込み、その意思を奪って狂暴化させ自滅前提の己が手駒として作り替えた。


やがて人々からの心無い暴言に耐えながらもトモキュータマを持って姿を現したキュウレンジャーに対し、自らインダベー軍団や巨大ツヨインダベーとモライマーズロボの部隊、手駒としたスティンガーを引き連れ決戦開始。

巨大ツヨインダベー及びモライマーズロボには、リュウコマンダーカメレオングリーンカジキイエローリュウテイオーを繰り出した為、シシレッドコグマスカイブルーがスティンガーと対峙する事に。

死ぬ事も厭わない猛攻を仕掛けるスティンガーの姿に対し、仲間を案じて全力で攻撃出来ないレッドとスカイブルーへ「どうだ?昨日まで仲間だった男に殺られる気分は…?」と嘲る言葉を吐く。


しかしスティンガーを『兄貴』と敬愛する小太郎の体を張った決死の行動と、小太郎の懐から転がり落ちたオウシキュータマを通して脳裏に甦ったチャンプとの絆がスティンガーを救い、スコルピオの激毒が解除された。

そしてラッキーの言葉により、『弟として兄を止める』のでは無く『キュウレンジャーとして仲間と共に兄を乗り越える』と言う新たな決意を得たスティンガーがセイザブラスターとジャケットを身に着けキュウレンジャーに復帰、再びサソリオレンジとなって他のキュウレンジャーと共に自身へと立ち向かう。


因縁の決着、最後に見せた兄の心(Space.21)

アンタレスの後遺症で戦闘中頻繁に悶え苦しむ物の、それをラッキーや小太郎にフォローして貰いつつ戦うスティンガーへ徐々に押されて行くスコルピオ。遂にはレグルスインパクト・アンタレスインパクト・ポラリスインパクトの波状攻撃を喰らって怯んでしまう。

しかしこれで本気になり自身の全力を開放。崩れた仮面から素顔を晒し、尻尾を巻き付けた右足の蹴りでスティンガー達を蹴り飛ばし変身解除させる。その勢いのまま巻き返そうとした時、記憶も含め完全復活して駆け付けたチャンプが投げたキューアックスを避けた事で出鼻を挫かれる。そしてその隙に態勢を立て直したスティンガー達4人は今度こそスコルピオとの因縁を付けるべく再びスターチェンジして挑み掛かる。


仲間達の連携でスコルピオが翻弄され押さえ込まれた隙に、サソリオレンジが再度アンタレスインパクトを発動して単身向かって来たのでこれと一騎打ち。僅かに自身の力が上回りキュースピアを弾き飛ばす。

だが直後、オウシブラックがキューアックスをオレンジに投げて寄こした事で再び一撃をぶつけ合う。しかし今度は判断が一歩遅れた為か、相手が変身解除される程度に留まったのに対し、自身は急所へ直撃。そのままスティンガーの背後で爆散、遂に完全敗北する。


それでも息があったスコルピオは自分と同じ瀕死状態でありながら駆け寄って来たスティンガーへ語り掛ける。守るべき者の為に力を得た筈だったのにその目的を見失ってしまった事、力へ憑りつかれた事で敵味方構わず犠牲にする冷酷な人間へ一人堕ちて行った事を内心後悔していたと言う懺悔をする一方、そんな自分を『仲間』と共に止めてくれた弟を「良い仲間を持ったな」と喜んだ。そして自分を止めるべく使ったアンタレスの反作用に蝕まれるスティンガーへ自らの尻尾を刺しアンタレスを解毒、そして元の姿に戻ったスコルピオは彼が仲間の元へ帰れる様後押しをし、自分が奪ったリュウコツ・ホキュータマをスティンガーへと託した(アルゴ船の力の正体に関しては鳳ツルギを参照)。

スコルピオが守りたかったもの


だが、使い物にならなくなったと判断したアルマゲは立体映像越しに姿を見せ、予めビッグモライマーズへ待機させていたマーダッコを介する事でチキュウへ投入した無数のモライマーズを起動。一気にプラネジュームを奪いチキュウを爆破させようとする中、スコルピオごとキュウレンジャーへ巨大なエネルギー弾を放ち始末しようとするが、人間態に戻りつつあったスコルピオは我が身を盾にしてエネルギー弾を押し留め、スティンガー達キュウレンジャーが逃れる隙を作った。


そしてチャンプに引き寄せられる恰好でその場を逃れるスティンガーを見届けたスコルピオは、「最後に…お前を守れてよかった…」と言い残してエネルギー弾に消し飛ばされ消滅。かつての様に“弟を守る優しい兄”として最後を迎えたのであった…。



終わってみれば、目的の為に“一人だけ”で力を求めて憑りつかれたスコルピオの姿は、兄を止めようと苦悩していたスティンガーや生みの親の仇討ちに逸っていたチャンプのもしもの姿だったとも言える。更に言えばショーグンの座にのし上がって、宇宙を我が物にする事と言った目的も彼なりの平和な世界を作り替えようとする裏返しから来たのかもしれない。そして、そんなスコルピオとの因縁故彼と同じく道を踏み外し掛けたスティンガーやチャンプだが、その2人がスコルピオとは違う道を歩めたのはラッキーや小太郎を始めとする『仲間』がいた事なのは最早言うまでも無いだろう。


その後

Space.25にて惑星トキでフクショーグンテッチュウが暴れた影響で次元が歪み、幻影としてスティンガーの前に現れる。もっとも、スティンガーはスコルピオを乗り越えた事と最期に和解できた事で精神的に成長していた上鳳ツルギからの通信で最初から幻影だと理解していた為、何の躊躇いもなくサソリオレンジのアンタレスインパクトを受けて瞬殺されるという少々味気ない結果となった。


また、スコルピオとスティンガーの兄弟とチャンプの間に因縁を生んだアントン博士暗殺の真実は、電子頭脳に意識を移した悪の博士が元の身体ごとジャークマターを脱走した善の博士を疎み、スコルピオを動かして始末させたと言う物だった。

しかし、それをチャンプとスティンガーに知られたSpace.39において悪の博士は2人との因縁を無くしてしまい、以降は単なる敵と認識されて倒される事になる。


物語での役割

キュウレンジャーの中盤以降に登場する強敵は、その多くがメンバー達の身内であるのだが、スコルピオは最初に敵として登場したメンバーの身内である。


望月Pは、スコルピオを当初キュウレンジャー全員の前に立ちふさがる巨悪として設定していたが、スティンガーが予想以上に人気が出すぎた為、予定を変更してスティンガーとの関係に絞った結果、中盤のスティンガー偏重になってしまった事がキュウレンジャー最大の反省点である(ただし、予想以上に好評だった)というコメントを出している。


備考

演じる久保田氏はかつて『仮面ライダー鎧武』でサブプロデューサーだった望月卓により呉島貴虎役に起用された。

本作では望月がメインPとなり再度声がかかっている。


上記の通りSpace.13にて30分後作品有名な蹴りの一発を見せたが、これもライダー出身である事のオマージュだと思われる(ツヨインダベーを始末した際に巨大な紋章が壁に刻まれた描写から、仮面ライダーキバライダーキックと重なって見えた視聴者もいる様だ)。Space.16では回し蹴り版と跳び蹴り版の両方を披露している。

なお、久保田氏が演じたライダーはライダーキックをTV本編中では披露していなかったりする(披露したのは劇場の2回のみ)。


怪人態のデザインを担当した久正人氏によると、自身初の戦隊幹部怪人と言う事で気合を入れてデザインしたとの事で、倒幕勢力であるキュウレンジャーの対になる新選組陣羽織を着た怪人』がイメージ。またスティンガーとの差別化を図る為に古生代の絶滅生物・ウミサソリをモチーフとし、それを羽織の合わせ目にあしらえている。

その一方、ミステリーモチーフは陣羽織のダンダラ模様ミステリーサークルになっていると言う意外な物。イメージ優先でデザインした為、ミステリーモチーフを入れる余地が無かった故の措置らしい。

また、仮面(バイザー)はキュウレンジャーと同じラメ処理を施されているが、これは『道を踏み外さなければ救世主になれる可能性があった』事を表している。


自分の意志で人間態に戻れるか等不明な点も多いが、烈車戦隊トッキュウジャー闇の皇帝ゼット以来の人間態が存在する(もしくは存在し、放送で流された)男性敵幹部に該当する。


関連イラスト

人間態

スコルピオさん


怪人態

Venomスコルピオ


関連タグ

宇宙戦隊キュウレンジャー スティンガー(キュウレンジャー)

宇宙幕府ジャークマター カロー 毒属性 哀しき悪役


ユメパックン ザンダバルド:ジャークマターよりも邪悪な地球人が出た回のジャークマター繋がり、ただしスコルピオとは違い前者は彼のせいでキュウレンジャーに非難させたり後者はキュウレンジャーに対してではなくハーフの女性を迫害させる悪業に及んでる。


ミカ・レーツ:兄と再会する少し前にスティンガーが出会った女性で、過酷な現実より抜け出す為力を求める姿をスコルピオと重ね合わされた。後にダイカーンとなった彼女もドン・アルマゲの力で怪人態に変貌している、ちなみにこちらもザンダバルドのせいで地球人がクズ化した回も共通する。


幻獣キメラ拳スウグバリゾーグ:元ヒーローが演じる幹部級怪人の先輩達で戦隊メンバーに縁がある。こちらは洗脳による敵対であり、後者は最後まで記憶を含め元には戻ってはいない。

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