ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

ステラ・ヴァーミリオン

すてらゔぁーみりおん

ライトノベルおよびそれを原作としたテレビアニメ『落第騎士の英雄譚』のメインヒロイン兼ライバル兼もう一人の主人公である。
目次 [非表示]

ステータス

所属破軍学園1年1組
伐刀者(ブレイザー)ランクA
固有霊装(デバイス)妃竜の罪剣(レーヴァテイン)
伐刀絶技(ノウブルアーツ)妃竜の息吹(ドラゴンブレス)
二つ名紅蓮の皇女
人物概要強敵を求めて海を越えてきたおてんば皇女
CV石上静香

パラメーター

攻撃力A
防御力A
魔力量A(作中最高)
魔力制御B+
身体能力B+
A

概要

本作オリジナルの国家である北欧の小国ヴァーミリオン皇国の第二皇女。日本に七校存在する魔導騎士育成学校の一校である破軍学園に留学して留年生である黒鉄一輝とルームメイトになる。Aランクの中でも世界最大の魔力量を保有しているという誰よりも大きく強い運命(※)を背負っている天才『伐刀者』(ブレイザー)ではあるが、幼少期の頃はその能力が余りにも強大過ぎる為、我が身を焼いてしまうほど制御に苦労してきたが過酷な訓練を重ねて完璧な制御に至る。日本に来たのは母国で「才能だけの人間」であるという偏見に晒されることに嫌気が差して、故郷を離れ日本・南関東にある破軍学園に留学して更なる高みを目指す為。

フルネームを日本語に訳すと『朱色の星』になる。


※……作中において魔力は伐刀者が背負っている運命そのものだとされている。


外見

赤髪のツーサイドアップ巨乳が特徴の美少女。胸以外の肢体も優れていて、両脚にガーターベルトを履いている為、非常にセクシー。そのせいか「お色気要員」の側面も持ち合わせており、イラスト担当の『をん』先生もステラのエロイラストをよく描く為、pixivではR-18の作品が多数存在する。4巻を除けば全表紙に載っているグラビア的な表紙ヒロインであり、本編の活躍も相まって、落第騎士の英雄譚と言えばステラ・ヴァーミリオンと言えるほどの、知名度を誇る落第騎士の英雄譚の顔。

人物

勝気でプライドが高い性格だが、一方で認めた相手には素直に敬意や感謝を向けることができる潔さも持っている(所謂ツンデレ。本人も自覚しており、我ながら面倒な性格と自嘲している)。一輝と比べて敵対者には容赦が無い冷徹な一面もあるが、これは国家の指導者である皇族に生まれたが故の責任感によるもの。本質的には甘さを捨てきれない心優しい人物である。日常時は恋する乙女らしい場面が目立つものの、一輝同様、騎士としての矜持を胸に秘めており、戦いに対しては並々ならぬ真剣さと執着を見せる。また、必要とあれば片腕を犠牲にする事も全く厭わないなど、年齢不相応の胆力の持ち主。かなりの大食い(いつもはご飯を丼で7杯食べる。一輝曰く「成人男性の約4倍食う」)だが、それに反してスタイルは抜群(珠雫曰く「栄養分が胸にしかいっていない(要約)」)。後に判明するが、肉体構造と伐刀絶技の特性上、非常に燃費が悪く極めて多量のカロリーを要する事が理由。


ルームメイトである黒鉄一輝とは、下着姿を見られた上に一輝までもがキャストオフしようとするという最悪の出会いをしてしまうものの、怒りに任せて「敗者は勝者に一生服従」の条件で挑んだ模擬戦で彼の剣に敗れ、絶対的に欠けている才能を努力で超えようとする彼の生き様に恋心を抱き、程なくして相思相愛の仲になる。

一輝への想いが強いあまり暴走して、変態的な行動に出てしまうこともしばしば。本人も自覚していないようだが少し(?)Mっ気があり一輝に自分の乳首を噛ませようとしたこともある。

因みに一輝に負けず劣らずの天然ボケで、やらかし具合も同レベル。更には深窓の姫君である為、かなりの世間知らずで、世俗にかなり疎い。その為、上述の通りお色気要員としての側面の他にギャグ要員としての側面もある。尚、アホの子&脳筋疑惑アリ(前者は1巻における一輝、珠雫、有栖院とのダブルデートで「顔をソフトクリームで汚したら一輝に拭ってもらえる」と思い、顔面をソフトクリームに埋め、後者は番外編の肝試し回で、幽霊が苦手な理由を一輝から聞かれるも「だって、幽霊って殴れないじゃない!」と即答した為)。

一輝の妹である黒鉄珠雫とは嫁姑のような関係だが、一輝と交際を始めてからは一応認められている(ただし毎回悪口を浴びせられている)。

家族であるヴァーミリオン皇家との仲は良好だが、娘離れ出来ない父王シリウスの超絶親バカっぷりには心底辟易している(自国を出たのは上述の理由の他に、過保護極まりないシリウスから逃れる為でもあった)。因みにステラが世間知らずの天然ボケである理由のほぼ10割はシリウスの所為である。

また、皇族として帝王学含めた厳しい教育を受けた為か、教養はかなり高い。劇中でも日本語、英語、ドイツ語(恐らく母語)は完璧で、イタリア語にも通じているなど語学が達者な描写がある。また、料理の腕もかなり高い。


変態皇女ステラ・ヴァーミリオン

センシティブな作品

元々性欲が強いらしく、さらに前述の決闘の取り決めにより一輝の下僕となったことで色々タガが外れたのか、皇女というやんごとなき身分の女性にあるまじき変態的な言動を度々行う。

  • 学園内で一輝との関係を問われ「私は一輝の下僕」と大勢の前でカミングアウト
  • 寝ている一輝の腹筋をまさぐる(しかも本人に気付かれる)
  • 一輝が入浴してるところにマイクロビキニで乱入しお風呂プレイ
  • 一輝が口を付けた飲み物を、わざわざ間接キスであると確認してから口を付ける(この時点ではまだ恋人関係では無い)
  • 満身創痍で自分のベッドに倒れ込んできた一輝を夜這いと勘違い(しかも受け入れる気満々)
  • 人生初の体調不良で精神の均衡を欠いているとはいえ、諸事情あって自身の身体を見て興奮した一輝に対し「シたい?」と告げる。
  • 一刀羅刹の反動で昏睡中の一輝の唇を「いただきます」と奪おうとする(寸前で珠雫に見つかって「氷柱をぶち込まれる」という形で阻止されたが)
  • 単身西京寧々の元で修行していた事で一輝に寂しい思いをさせたとして「オシオキ」を要求する。しかも一輝が「無理」と拒むや否や、「オシオキされないとこっちの気が晴れないからやれ(要約)」と怒鳴り散らす始末。
  • 上記の「オシオキ」で一輝に首筋を噛まれ、凄まじい嬌声を上げた上に大興奮して「一輝に食べられちゃった♡」と口走る。
  • 上述の修行の最中、一輝の温もりロスに陥り、一輝の香りが染み付いた使用済みシーツをこっそり持参……と思いきや、珠雫の手で事前に珠雫の使用済みシーツにすり替えられていたので(因みにすり替えられた一輝の使用済みシーツは珠雫がオカズにしていた)、珠雫の使用済みシーツから一輝に近い香りを選別・増幅して一輝との妄想に耽る。そして行為の妄想までいこうとして自制心で踏み留まる……が、やはり妄想にしか過ぎないからといこうとする……が、やはり自制心で(以下同)を朝まで延々と繰り返し、寝不足になる。
  • 夜の一刀修羅
  • 諸事情によりショタ化した一輝をお風呂に連れ込んで体を洗う

……どういう教育受けたらこうなるんですかね。

能力

その規格外の魔力を活かした大火力の伐刀絶技と、人間離れした肉体能力を用いた豪剣で敵対者を捩じ伏せる圧倒的パワーファイターで、知略と研ぎ澄まされた剣技を以て戦う技巧派の一輝とは対照的に、小細工抜きのストロングスタイルを得意とする。

大地を揺るがす剛撃を放つ膂力と、潤沢極まる魔力による障壁(伐刀者は魔力の障壁を身に纏っており、魔力を帯びない攻撃を著しく軽減する。例として、拳銃弾が直撃してもかすり傷で済むなど)で並大抵の攻撃を受け付けない典型的パワーファイターだが速さもズバ抜けており、魔力による身体強化の恩恵もあって数mの距離を瞬時に詰める事が出来る。初めて対峙した際に一輝は「燃料無制限かつ重装甲高火力の高機動戦車」と評した。その上、魔力の自然回復速度が段違いに速い為に大火力の魔術を連発してもガス欠にならず(最高出力の《蒼天焼き焦がす竜王の焔》をノーチャージで連発出来るレヴェル)、更には自身の肉体自体があらゆる面で人間のスペックを軽く凌駕しているというトンチキスペックの持ち主。

フィジカルや魔力の凄まじさに目が行きがちだが、剣士としての技量も相当で、ヴァーミリオン皇家秘伝の「皇室剣技(インペリアルアーツ)」をマスターしており、そんじょそこらの雑魚程度なら剣術のみで蹴散らす事が可能。

更にはそもそもの戦闘IQもずば抜けており、流石に一輝には劣るものの観察眼も確か。

後に《饕餮》フー・シャオリーとの戦いで一輝と同じく《魔人(デスペラード)》へと覚醒。山一つ両断する桁外れの高出力を得るに至った。


弱点

圧倒的な大火力、桁外れの防御力、俊敏な行動を可能にする機動力と、全体的に見てほぼ弱点のない器用万能型だが、その強さ故にろくに苦戦らしい苦戦をしてこなかったが故の経験値の圧倒的な欠如が弱点として挙げられる。ステラは圧倒的な才覚とそれに裏打ちされた実力を持つ強者ではあるが、百戦錬磨の猛者ではない。ましてや洗練された技術を的確に振るい逆境を覆す巧者では断じてない。彼女の実力を知る友人曰く「付け入るなら経験値のなさに付け入るべし」と評している。

一輝とは対照的にどのような能力を用いる相手とも対等以上に渡り合えるが、経験値のなさ故に所謂「トリックスター」や「曲者」、「業師」などの搦手やフェイントを得意とする相手を非常に苦手とする。事実、能力はほぼ互角だが武術に関しては格上であり芸達者な業師であるシャオリーとの戦いでは、防戦一方になり最終的には一方的になぶられていた。

その他、手も足も出ない敵と戦った経験がほぼ無いので、自身の攻撃を一方的に封殺されると、酷く動揺してしまうという精神的に未熟な面も目立つ。例えば初めて一輝と剣を交えた際、自身の剣術を完封された上に強化模倣されて動揺し、下手な搦手に打って出るという致命的なミスを犯し、王馬との初戦では《天壌焼き焦がす竜王の焔》を真っ向から打ち破られた際、動揺のあまり硬直していた。

この様に圧倒的な才覚が裏目に出て、ステラ自身の成長を大幅に阻害しているのが、彼女の唯一にして最大の弱点である。


伐刀絶技

摂氏3000度以上の高熱火炎を操ることから、自然干渉系「炎」の能力者と思われていたが(彼女自身も勘違いしていた)、本来の能力は概念干渉系「ドラゴン」で、古今東西の神話に語られる「ドラゴン」の能力を行使する事が出来、高熱火炎はそれこそ「息吹(ブレス)」でしかない。

  • 妃竜の息吹(ドラゴンブレス)

自身の魔力を摂氏3000度以上の高熱火炎に変換するステラの基本技。

  • 妃竜の羽衣(エンプレスドレス)

妃竜の息吹による火炎を自身の周囲に展開する事で、敵の攻撃を焼き払う障壁とする。

  • 妃竜の顎(ドラゴンファング)

龍を象った炎を射出し、敵対者を焼き尽くす。これを複数射出する《暴竜の顎(サタンファング)》という派生技もある。因みに《妃竜の顎》の時点で平均的な伐刀者数人分の魔力を消費している。

  • 天壌焼き焦がす竜王の焔(カルサリティオ・サラマンドラ)

《妃竜の息吹》による炎を《妃竜の罪剣》の刀身に高密度収束させ、太陽コロナに匹敵する熱量を持つ特大の熱線の剣として振るうステラの最強技。熱線故の重量のなさにより、最大30mという凄まじいリーチを誇りながら通常状態の《妃竜の罪剣》と同じ速度で振るう事が出来る。因みに《妃竜の罪剣》なしでも一応発動可能。

  • 竜王憑依(ドラゴンスピリット)

能力を解放し、自らを「竜」と化す奥の手。通常時の数倍の膂力と敏捷性を獲得し、北欧神話のファフニールといった「不死身の竜」の伝承に則った「超速再生」まで獲得する。更には全身が《妃竜の息吹》よりも更に高い高熱を纏い、攻撃した相手を内外から焼き尽くす。莫大な魔力の他に膨大な熱量(カロリー)を消費する為、長時間の使用は不可能であり、前述の再生能力を使用すると更に使用時間は縮まる。

対人関係

  • 黒鉄一輝

最高のライバルにして最愛の恋人。結婚するのも時間の問題であるほど、深い愛と敬意を寄せている。末永く爆発しろ

  • 黒鉄珠雫

嫁と姑の様なちくちくしたやり取りをしているが実際は確かな友情を結んでいて、珠雫からは「兄を奪った敵なのに、良い人過ぎて恨ませてくれない」と暖かい愚痴を内心で零している。

  • 有栖院凪

珠雫のルームメイト。イケメンのオカマ。珠雫とは違って性格に難が無い為、安定した付き合いができる異性(同性?)の友人。

  • 東堂刀華

留学先である破軍学園の生徒会長にして学園最強の伐刀者(かませ臭い設定)。スペック的には遥かに凌駕しているが、それ以外では己を上回る強者。戦いと学生の先輩であると同時に良き友人でもある。

  • 西京寧々

黒鉄王馬との戦いで敗北して無力を悔やみ、より強くなるために弟子入りを頼んで承諾してくれた超一流の魔導騎士。寧々の下での修行でステラは己の伐刀絶技の真の能力に気付く。初対面で胸を揉まれたことがある。

  • 黒鉄王馬

恋人兼ライバルである一輝の実兄であり、日本人学生伐刀者で唯一のAランク。ステラがこれまで負けなしだった力比べで真っ向からステラを下した因縁の相手。後にリベンジを果たしている。

  • シリウス・ヴァーミリオン

ヴァーミリオン皇国国王でステラの実父。Cランクの炎使いで戦闘者として非常に優秀。腹芸が苦手で政治家としては難ありだが、強いカリスマ性と民を慮る心を持つ理想の君主。しかし超絶親バカで娘離れの出来ないダメ親父でステラが日本留学をする事になった全ての元凶。最初は一輝を娘を誑かした悪党扱いして娘婿として一切認めていなかった(戦闘者としては認めている)が、のちに渋々ながら認める事に。

  • アストレア・ヴァーミリオン

ヴァーミリオン皇国王妃でステラの実母。言及されていないがヴァーミリオン皇国の宰相であると思われる切れ者政治家。腹芸が苦手な夫を献身的に補う良妻であり、二人の娘の意見を尊重し成長を促す賢母でもある。常人らしく戦闘能力は皆無な模様。

  • ルナアイズ・ヴァーミリオン

ヴァーミリオン皇国皇太子でステラの姉。直情的な妹と違い、冷静沈着な性格で腹黒い部分もある切れ者。ヴァーミリオン戦役において自らの不明と国家元首としてカリスマ性の圧倒的欠如を思い知り、妹ステラに皇太子の座を譲り、自らは隣国で元宗主国でもあるクレーデルラントの王妃となった。

  • ヨハン・クリストフ・フォン・コールブラント

ヴァーミリオン皇国の元宗主国であるクレーデルラントの皇太子。ヴァーミリオン戦役以降は国王。ルナアイズの幼馴染で、ステラからはヨハン兄と呼ばれて懐かれている。「道」の異能を持つBランク伐刀者。オル=ゴールの手で操られ、ヴァーミリオン戦役を引き起こしてしまうが、ステラ達の尽力もありその呪縛から逃れる事に成功。操られたとはいえ、自らの愚行に絶望しかけたが、ルナアイズの献身的な支えで立ち直り、彼女と結婚した。

  • オル=ゴール

伐刀者至上主義のテロリスト集団「解放軍(リベリオン)」の幹部であり、「解放軍」でも屈指の危険人物。とある事がきっかけでステラに執着する様になり、彼女が絶望と悲嘆で人間として壊れてゆくさまを目に焼き付けようと暗躍する。彼の暗躍の結果、ヴァーミリオン戦役が勃発。しかしながら最終的に文字通り“竜”となったステラに灰にされて人生を終えた。

「解放軍」の最高幹部であり、米国の科学・軍事顧問など複数の顔を持つ米国の名士。だがその正体は人類の進化を目論む身勝手極まる極悪非道なエゴイスト。自らの悲願達成に不可欠な存在としてステラを付け狙い……

関連タグ

落第騎士の英雄譚 黒鉄珠雫 有栖院凪 西京寧音 東堂刀華 黒鉄王馬

ちょろイン 姫騎士 赤髪ツインテール※1 火属性 天才 最強 バカップル 巨乳 変態(淫乱)※2 大食い 非処女※3


※1:厳密には赤髪ツーサイドアップである。

※2:対象は一輝のみ

※3:原作9巻、終盤以降(七星剣武祭、決勝後に医務室で)

どちらかというと、ステラの方が一輝よりも古典的な少年漫画の主人公の属性を網羅している(未熟な天才、作品を通して成長するなど。逆に一輝はどちらかと言うとライバルキャラの属性が多め)。

黒鉄一輝とステラ・ヴァーミリオンのカップリング。

ヒューマンバグ大学の動画に登場する京極組の武闘派ヤクザ。「桁違いの攻撃力」「常軌を逸した防御力」「俊敏な身のこなし」「卓越した戦闘IQ」「武術の習熟者」の5点備えた所属組織におけるトップクラスの腕利きである点や、意地っ張りな性格、コメディ要員など共通点多数。

同レーベルにおける作者の別作品の登場人物で中の人繋がり。しかしこちらは男性。また驚異的戦闘者であるステラに対し、彼は超人的奇術師で戦闘能力は皆無。性格に関しても、意地っ張りで豪胆なステラに対し、暁は素直ながら小心者。

同レーベル作品の中の人繋がり。こちらも主人公に服従するヒロインで、今でこそ従者だが元はステラ同様お姫様だった。

とある作品の登場人物で、名前に「ステラ」が入っている&赤髪のキャラ繋がり。





この先、ネタバレ注意
































18巻において、様々な激戦を乗り越えて日本に帰ってきて《白鯨》ダグラス・アップルトンを撃破してアメリカとの戦争を終わらせたのだが、その日の晩に《超人》エイブラハム・カーターの奇襲に遭い気絶させられてしまう。そばにいた一輝は助けようにも敵わず、逆に重傷を負わされてしまい、自身は《大教授》カール・アイランズ攫われてしまう。


時を同じくして月影獏牙がうなされながら呟いたオル=ゴールの突然の凶行が引き金になって、勃発した「ヴァーミリオン戦役」と「日米間の戦争」は、月影が予知した世界を揺るがす大きな戦いの序章に過ぎない事が判明する。

今まで以上の激戦が訪れる事を予感させる様に、マッドサイエンティストであるアイランズは《紅蓮の皇女》ステラ・ヴァーミリオンを攫って夜空に消えていく。


ステラを自身の悲願である『史上最強の生命体の創造』に必要な『母体』にする為に。

落第騎士の英雄譚のラストエピソード。それは攫われたステラの救出。最後の最後で図らずもヒロインらしくなったステラではあるが、大人しく救いに来てくれる勇者を待っているプリンセスではないのが《紅蓮の皇女》。今後の動向が注目される。






















最終巻のネタバレ注意

最終巻である19巻において、アイランズに囚われたステラは、「史上最強の生物の母体」にする為にとある処置を施される。それは薬物投与とエイブラハム・カーターの催眠術によって、「精神世界の中で自らの存在を否定され続ける人生を送らされ、それを現実と認識させられる」というステラ自身のアイデンティティに対するレイプと言っても過言ではない最低最悪の行いであった。

それによって、ステラは己の存在意義の中核と言って差し支えない一輝の事を完全に忘却してしまった。

アイランズの研究施設に仲間と共に殴り込んできた一輝によって装置から解放されたものの、その時には最早、ステラ自身の意識は残り滓程度しか残っておらず、事前に埋め込まれていたアイランズの霊装《ダーウィン》によって、アイランズに憑依される形で操られてしまい、一輝含むその場にいた者を全員瀕死に追いやってしまう。

しかし、一輝の《覚醒超過》とエーデルワイスの乱入、そして珠雫がステラの肉体に一輝を送り込むという奇策によって、一輝がステラの精神世界にやってくる。そこで一輝が見たのは、《ダーウィン》を媒介に精神を飛ばしていたアイランズと、自らを否定されるだけの人生を送った、生ける屍も同然の老婆と化したステラ・ヴァーミリオンその人だった。

最早一輝の言葉も届かぬほど衰弱したステラ。アイランズは一輝に対し「君の知るステラ・ヴァーミリオンは死んだ。ここにいるのは自らを否定され続けた哀れな老婆でしかない。諦めろ」と嘯く。だが、一輝は老いさらばえたステラが、「あるもの」を抱き抱えている事を発見する。それは《妃竜の罪剣》……ステラの霊装たる金色の両手剣だった。偽りの人生の中で、ステラが自らを否定されるだけの存在に成り果てた全ての元凶……だが、何故か彼女はそれを捨てる事が出来なかった。

一輝は確信する。自分が愛するステラはまだ死んでいない事を。そしてどうすれば戻ってきてくれるかを。一輝は老いさらばえたステラに向かって必殺の一刀たる《追影》を放つ。そんな事をすればステラの魂は完全に破壊されると叫ぶアイランズを無視し、一輝はステラの素っ首を斬り飛ばさんと得物を振るう。希死観念に支配されたステラは、最早一切の抵抗もせずその一刀を受け入れた……

否。そうはならなかった。

一輝の《追影》がステラの素っ首を捉える寸前、ステラは全てを思い出した。それに伴い、老い果てた肉体は元の少女の姿に戻り、得物たる両手剣を荒々しく振り下ろし、一輝の必殺の一刀を容易く弾き返した。

ステラ・ヴァーミリオンは最愛の宿敵に対する愛と羨望によって、一輝の腕の中に戻る事が出来たのだ。

アイランズは見誤っていた。自分以外の人間を等しく見下す彼には、愛や羨望と言った人間の感情が持つ圧倒的な力など一切理解出来なかった……それ故に見誤った。だがそれでも「これで終わりではない」と宣う。そんなアイランズに、ステラは「人の体を好き勝手した挙句、身勝手な戯言をほざくな」と激昂し精神世界のアイランズを焼き払った。それに伴い、ステラに移植されていた《ダーウィン》は焼失。ステラはアイランズの呪縛から解放された。

そしてアイランズは、エーデルワイスが遣ったとある人物の手により、因果応報の末路を辿る事になった。ちなみにステラ自身は与り知らぬことだが、その末路とはかつて自身が奪われた竜の炎で焼き尽くされる、というものだった……










そして月日は巡り、10月初旬……

Happy Ending ~

ヴァーミリオン皇国皇太子ステラ・ヴァーミリオンは、祖国ヴァーミリオンの大地で最愛の人と結婚式を挙げた。そして、ここから《剣神》黒鉄一輝と《紅蓮の皇女》ステラ・ヴァーミリオンの新たな物語が始まっていく……

関連記事

親記事

落第騎士の英雄譚 らくだいきしのきゃばるりぃ

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 11220705

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました