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ターボチューン

たーぼちゅーん

ターボチューン (Turbo tune) は、自動車のチューニング(改造)のうち、ターボ特有のもの、ターボチャージャーに関連するチューニングのこと。 ターボチューンの手法は様々あるが、どれも出力を増大させることを目的としている。また、ターボチャージャーは出力アップに大きく貢献する装置なので、チューニングによる効果は総合的に高い。

ターボチャージャーの選択と交換

ターボチューンの一環としてターボチャージャーを交換する事例は多い。しかし、下記のような簡単な一般論を踏まえた上で十分注意して交換を行わなければ、掛かる費用の割にオーナーが思った通りの味付けが得られない可能性がある事に注意が必要である。特に、最近の車種はコンピュータによる統合制御が行われており、ターボチャージャー単体の交換だけでは、十分な性能が得られない。

基本事項

一般的には、小さなターボ程ターボラグが小さくレスポンスがよいが、最大風量が少ない為に大排気量エンジンではブーストコントローラー(過給圧制御装置)で調整しても十分に過給圧が掛からない可能性がある。また、そのターボの限界の過給圧を無理に連続して掛け続けると、ターボチャージャーの軸受けへの負担も増え、最悪の場合には焼損の恐れも出て来る。
大きなターボは最大風量が大きい為に大排気量エンジンでも十分な過給圧が掛けやすい。しかし、タービンブレードが大きく重い分ターボラグが大きくなりがちで、過給の立ち上がりが鈍くなる上に掛かり始めると一気に過給圧が跳ね上がる傾向(ドッカンターボ)となりやすい。小排気量エンジンではいくらスロットルを開けても排気量不足で十分に過給が掛けられない可能性があり、大排気量エンジンでもウェイストゲートバルブの品質が悪い場合には過給圧が想定以上の値まで掛かりエンジン破損(エンジンブロー)に至るオーバーシュートが起こりやすくなる。
大きなターボにはターボラグ対策の為にセラミック製のコンプレッサーブレード(吸気側)や、チタンなど特殊合金を用いたタービンブレード(排気側)が用いられる事もある。しかし、これでも小さなタービンに対するターボラグの絶対的な劣位を完全には覆せない上に、通常の金属製コンプレッサーブレードやインコネル製タービンブレードと比べて極限での耐久性1]には劣る傾向がある。更には価格も一挙に高価となってしまう。
その為、同じ0.5バール前後の過給圧を掛ける場合には大きなターボチャージャー1個よりも、半分程度の大きさの小さなターボチャージャーを2個用いてツインターボ構成、更にはスロットル開度により動作させるターボ数を可変させるシーケンシャルツインターボとした方が、全域でのレスポンスに優れるエンジンとなりやすい。但し、ツインターボはブーストコントローラーでのブーストアップにおいては、シングルターボよりも早期に過給圧が頭打ちとなりやすい。

交換の検討


1 ターボエンジンの出力性能は、ターボの大きさよりもむしろ最終的な最大過給圧によって決まる。
2 ターボの大きさは最大過給圧の許容限度と、ターボラグやアクセルレスポンスを左右する要素である。
3 その為、まずは正確なブースト計を取り付けて現在の仕様での最大過給圧を知る事が第一である。
4 ブースト計で計測した最大過給圧を元に、排気量×(大気圧1バール+最大過給圧)という公式で現在の仮想排気量を割り出す。
5 この仮想排気量を元に、ブーストアップにより狙う仮想排気量を推定し、ブーストコントローラーで設定する最大過給圧を決定する。その際には圧縮比の項を参考に「デトネーションが起きる圧縮上死点圧力」の計算を行い、余りにも元の圧縮比と過給圧から算出される圧力数値から数値が外れるようであれば、圧縮比を低く変更して元の設定で算出される数値に近づける事も検討する。
6 その後、ブーストコントローラーで実際に過給圧を変更し2]、目的とする最大過給圧がそのタービンで得られるようであれば、そこでターボチャージャー自体の検討は終了し、点火時期や燃調の再セッティング、或いは排気系統や圧縮比のチューニングに移行する。
7 仮にこの時点でブーストコントローラーをいくら調整しても一定の数値以上過給圧が上がらない場合には、その過給圧が現在のターボとエンジンの組み合わせでのの限界過給圧と判断する。
8 もしもその限界過給圧が目的の最大過給圧より余りにも低い場合には、ここで初めて大きなターボチャージャーへの交換の選択肢を検討する。
9 仮にその限界過給圧が目的の最大過給圧とほぼ一致している場合でも、その最大過給圧を連続して長時間使用する事が想定される場合には、ターボチャージャーの耐久性向上を目的に1サイズ大きなターボチャージャーへの交換や、そのタービンのハイフロー加工を検討してもよい。

過給圧変更を伴わないタービン交換

通常、ターボチャージャーのサイズはそのエンジンの排気量と最大過給圧の組み合わせに応じて決定される為、最大過給圧を変更しないのにハイフロー加工や大きなターボチャージャーへ交換してもターボラグが悪化するばかりで全く意味がないのだが、これとは逆にアクセルレスポンスやターボラグ改善を目的に同じ過給圧で小さなターボチャージャーに交換したり、元のターボとほぼ同じ大きさのブレード材質を変更した高級なターボチャージャーに交換する手法が採られる場合がある。
前者は特にエンジンメーカーの近年のターボエンジンセッティングによく見られ、高めの圧縮比に小さなターボチャージャーと低めの最大過給圧を設定する事で、実用域のパワーとレスポンスを両立させる事を目的に行われている。なお、プライベートチューンでも前述の「デトネーションが起きる圧縮上死点圧力」の計算を厳密に行う事で、最大過給圧を下げながらシリンダーヘッド面研などで圧縮比を可能な限り高くするチューニングは不可能ではない。圧縮比を変更しない前提であればさらにこの検討は楽になり、元々装着されているターボチャージャーがブーストアップの余力がかなりある大きさである事が事前に判明していて、尚かつ最大過給圧を全く変更しない事を前提としたチューニングならば、一回り小さなターボチャージャーに交換する事も一つの有効な手段である。
後者は純正タービンを他車種から流用する際などに検討される事があるが、費用対効果は前者の手法に比べてそれ程良くはない。

ブーストアップ

ブースト(過給圧)を高めることで出力アップを狙う。ウェイストゲートバルブの強化(強化アクチュエーターの装備)やブーストコントローラーの設置などが該当。

タービン交換

ターボチャージャーをより大型のものに換装することで出力アップを狙う。ポン付けタービンやビッグシングルターボなどが該当。

タービン改造

ターボチャージャー本体に直接手を加える(改造する)ことで出力アップを狙う。ハイフロータービンなどが該当。

タービン追加

ターボチャージャーを新たに追加・増設することで出力アップを狙う。ボルトオンターボやツインターボ化などが該当。

主な社外製ターボチャージャー

HKS - ギャレット製(GTタービンシリーズ)
TRUST - 三菱製
BLITZ - KKK
パワーエンタープライズ - IHI製
A'PEXi(アペクセラ) - IHI製

脚注


1 特に耐衝撃性。もしも軸受けのガタでハウジングにブレードが接触した場合、このような素材は曲がるのではなくバラバラに砕け散る可能性がある
2 極端に大きく過給圧を変更する場合には、念のため燃調コントローラーなどで一時的に燃調を濃いめに設定する安全策を打っておく

加速はスーパーチャージャー

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