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トーキョー・ナイトメア

とーきょーないとめあ

『トーキョー・ナイトメア』は、架空の東京を舞台としたテーブルトークRPGのタイトルである。
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概要

治安の悪化した西暦202X年のトーキョー(東京)を舞台に、プレイヤーは何らかの分野のプロフェッショナルとなり、各々の目的のために協力して事件を解決する。現代よりも少し先の世界「黄昏の時代(ダスク・エイジ)」においては、我々の知る物がそのまま存在し、あるいはまだ存在しない物や空想の産物とされる物が登場できる。


架空の未来を舞台にするというサイバーパンクに近い設定を有しているが、暴力や体制への反発(パンク)は作品の主要素ではない。シナリオについてもハードボイルド探偵モノ、刑事モノ、スパイアクション、伝奇現代ファンタジーなどから複数を共存させることも可能。


2018年富士見書房から基本ルールブックが発売。デザイナーは鈴吹太郎、メインヴィジュアルは神奈月昇が手がけている。『トーキョーN◎VA』とはゲームシステムや用語が共通しているが、『トーキョー・ナイトメア2 上級ルールブック』後書きにおいて「姉妹作、あるいは親子みたいなもの」としている。両者は別のゲームであり、世界設定においても過去・未来という繋がりは無い。なお、本記事にはピクシブ百科事典「トーキョーN◎VA」の記事と重複する部分がある。


キャスト

プレイヤーキャラクターをキャスト、セッションをアクトと呼ぶなど映画や演劇を意識したゲーム用語を用いている。


各キャストは異なるスタート地点から一見無関係な事件の調査を進め、他のキャストと遭遇するうちに、自分達が追っている事件が一つの事件として繋がっていることに気づく。アクトにおけるキャストの目的は、シナリオハンドアウトと呼ばれる事前情報によって提示される。


システム

判定方法

判定にはサイコロではなく、トランプを用いる。4枚の手札から1枚を選んで出し、スートに対応する能力値+カードの数字が目標値以上で成功する。判定に使用したカードは捨て札となり、手札が4枚になるよう山札から補充する。成功・失敗をある程度コントロールでき、重要でない判定で不要なカードを出して失敗する、あるいは判定を放棄して手札を捨てることで、手札を改善できる。


戦闘・攻撃

相手への攻撃手段として武器や拳による物理攻撃だけでなく、洗脳や催眠による精神攻撃、相手を社会的に追い詰める社会攻撃がある。物理攻撃による死亡と同様に、精神攻撃による精神崩壊や社会攻撃による抹殺(地位の喪失。都市からの追放など)によってもゲーム的な死を迎える。


攻撃のダメージはチャートを用いて処理し、受けたダメージに対応するダメージチャートの効果を適用する。ダメージが大きいほど深刻な効果を受けるが、小さいダメージでも効果によっては戦闘不能になる。


神業

キャストやゲスト(ボスやヒロイン、重要NPC)は、後述するスタイルごとに1つずつ、合計3つの神業を使用できる。それぞれ1度だけ使える必殺技であり、判定の必要も無く効果を発揮する。神業は神業によってしか対処されず、たとえば神業によるダメージは神業でしか防御・回復できず、神業によって隠蔽された情報は神業によってしか暴けない。物語においては謎とそれを解く鍵、戦闘においては攻防の重要な要素となる。


シーン制

アクトは、ひとつの場面を「シーン」という単位で区切って進行する。シーンに登場しているキャラクターは情報収集、買い物、演出を伴う行動全般を行うことができ、登場している全員が行動を終えることでシーンを終了する。登場していないキャラクターは舞台裏に存在し、登場判定に成功することでいつでもシーンに登場できる。また、舞台裏でも情報収集などを行えるが、舞台裏の行動は描写されないため、演出を伴う行動を取ることはできない。シーン制と舞台裏は、個別行動が多くなりがちな『トーキョー・ナイトメア』においてプレイヤーの行動管理や合流の助けになる。


スタイル

いわゆるキャラクタークラスに相当するものとして、スタイルがある。スタイルはその人物の職業、外見、才能などを表し、データ面では能力値、スタイル技能(クラススキル)、神業などに影響する。キャラクター作成時に3つ(重複可)のスタイルを選び、その中からペルソナ(表の顔。記号◎)とキー(本質。記号●)を設定することでキャラクターを表現できる。ペルソナとキーを同一のスタイルにすることもでき、どちらでもないスタイルはシャドウ(無自覚な面)となる。たとえば、表向きはボディガードだが殺伐とした仕事を好む荒事屋ならば「カブト◎、カタナ、カゲ●」、暗殺担当の企業工作員ならば「カタナ=カタナ●、クグツ◎」、遺伝子操作によって誕生した超能力者ならば「バサラ=バサラ=バサラ◎●」となる。なお、表記の際はスタイルを読点で区切り、スタイルを重ね取りした場合は「=」で結ぶ。


スタイルは、タロットカード大アルカナに対応する22種類と、追加スタイルである「マイナスナンバー」が存在する。アレイスター版(トート・タロット)をモチーフにしており、ウェイト版タロットとは一部の順番や名称が異なっている。


基本スタイル

カブキ(The Fool)

アーティストギャンブラーなど芸に生きる者。神業《チャイ》は、幸運によって神業や判定などを打ち消す。ただし、既に適用されている効果を打ち消すことはできない。


I バサラ(The Magus)

超能力者(サイキッカー)、魔術師退魔師。「元力」と呼ばれる、自然を操る力を持つ。神業《天変地異(カタストロフ)》は、自然の力で建物などの破壊や障害の排除を行う。ただし、キャストやゲストにダメージを与えることはできない。


II タタラ(The Priestess)

技術者、発明家、何かを創造する者。神業《タイムリー》は、必要な道具や装置をその場で作り上げるか、こんなこともあろうかと用意していたことにできる。望む効果を得る。


III ミストレス(The Empress)

女将、姉御、リーダー。神業《ファイト!》は、相手を応援することで神業1つの使用回数を増やす。増えた神業をいつ、どのように使うかは相手が決定する。


IV カブト(The Emperor)

ボディガード、用心棒軍人。神業《難攻不落(インヴァルネラブル)》は、肉体・精神ダメージ1つを防ぐ。複数人へのダメージも1つの神業で防げる。


V カリスマ(The Hierophant)

宗教家政治家などカリスマにより民衆を扇動する者。神業《神の御言葉(ゴスペル)》は、相手に任意の精神ダメージを与える。戦意を喪失させることも精神崩壊させることも可能。


VI マネキン(The Lovers)

愛を与えるホステス、他者に依存するヒモジゴロ、親の扶養を受ける子供など。神業《プリーズ!》は、相手にお願いして神業を使わせる。相手の神業の使用回数は減らず、使用済みの神業も使わせることができるが、使用方法はマネキンが決定する。あるいは、神業1発相当までのお願いができる。


VII カゼ(The Chariot)

走り屋、運び屋など乗り物の操縦を得意とする者。神業《脱出(エクソダス)》は、あらゆる状況から脱出できる。具体的には物理攻撃の回避、危険な場所からの脱出など。逆に、脱出する相手に追いつくこともできる。乗り物を操縦していれば、同乗者にも効果を適用できる。


VIII フェイト(Adjustment)

探偵弁護士、真実を求める者。神業《真実(トゥルース)》は、相手から真実を聞き出す。この効果は神業で隠蔽された情報を聞き出すことができる。ただし、相手が知らなかったり、誤った情報を信じていた場合、真実を聞き出すことはできない。


IX クロマク(The Hermit)

フィクサー、裏社会の大物。神業《腹心(ライトハンド)》は、部下の忠誠心や能力(身代わりなど)によりダメージを打ち消す。


X エグゼク(Fortune)

経営者、巨大企業の重役。神業《買収(M&A)》は、金で買える物を買う。望む効果を得る。


XI カタナ(Lust)

殺し屋、白兵戦のプロ。神業《死の舞踏(ダンスマカブル)》は、相手に任意の肉体ダメージを与える。殺すことも気絶させることも可能。


XII クグツ(The Hanged Man)

個人や組織に仕える者、サラリーマン。特に、組織に忠誠を誓う非合法工作員。神業《完全偽装(アンダカヴァ)》は、事実を隠蔽あるいは偽装する。これにより社会戦ダメージを消去できる。


XIII カゲ(Death)

暗殺者スパイ。神業《不可知(インセンサブル)》は、誰にも気づかれない行動を行う。《不可知》による攻撃とダメージは、神業を使わなければ回避・治療できない。


XIV チャクラ(Art)

格闘家、修行者。神業《黄泉還り(フェニックス)》は、自身あるいは他人が受けている肉体・精神ダメージを全て消去する。


XV レッガー(The Devil)

ヤクザマフィア、悪党。神業《不可触(アンタッチャブル)》は、事実の偽装や罪の揉み消しを行う。これにより社会戦ダメージを消去できる。


XVI カブトワリ(The Tower)

殺し屋、スナイパーガンマン。神業《とどめの一撃(クーデグラ)》は、相手に任意の肉体ダメージを与える。


XVII ハイランダー(The Star)

特権階級、セレブ。神業《天罰(ネメシス)》は、特権を用いて何でも望む効果を得る。


XVIII マヤカシ(The Moon)

超能力者(エスパー)、占い師幻術師。神業《守護神(ガーディアン)》は、高次意識体の手助けや深層意識の危険予知により、誰か1人を守る。


XIX トーキー(The Sun)

報道関係者。神業《暴露(エクスポーズ)》は、どんな事柄でも報道できる。内容によっては、社会戦ダメージを与えるか、社会戦ダメージ1つを治癒できる。


XX イヌ(The Aeon)

警察官、法の番人、賞金稼ぎ。神業《制裁(パニッシュ)》は、法の裁きにより、相手に任意の社会戦ダメージを与えるか、相手の社会戦ダメージ1つを治癒する。


XXI ニューロ(The Universe)

ハッカー、電脳の専門家。神業《電脳神(デウス・エクス・マキナ)》は、ウェブやウェブに接続された物を操り、望む効果を得る。ただし、ダメージを与えることはできない。



マイナスナンバー

サプリメントで追加されたスタイル。通常のスタイルよりも珍しいとされる特殊なスタイルである。それぞれ正の数字のスタイルに対応しており、赤いローマ数字と大アルカナの名称が表記されている。


II テツジン(The Priestess)

タタラに対応する。心を宿したアンドロイド、体を機械に置き換えたサイボーグなど。どのようなテツジンであるかを表す「タイプ」ごとに異なる性能を持つ。神業《鋼鉄心(スチールハート)》は、いずれかの神業と同じ効果を発生させる。どの神業になるかはタイプによって異なる。


IX ハンドラー(The Hermit)

クロマクに対応する。鷹匠猛獣使い式神使いなど。「ファミリア」と呼ばれる特別な相棒とともに戦う。神業《友情(フレンドシップ)》は、ファミリアを用いて誰か1人を守る。


XII クロガネ(The Hanged Man)

クグツに対応する。AI搭載車や付喪神のような、意思を持つ器物。本体となる道具や外見によって決定される「フォルム」ごとに異なる性能を持つ。神業《万能道具(マスターピース)》は、本体が受けている不都合な効果(破壊、故障など)をすべて解除する。あるいは、いずれかの神業と同じ効果を発生させる。どの神業になるかはフォルムによって異なる。


XIV ヒルコ(Art)

チャクラに対応する。肉体を変形させるミュータント。「リソース」というスタイル技能を取得することで自身の能力の根幹を表現できる。神業《突然変異(ミューテイション)》は、そのアクトで使用された神業1つをコピーして使用する。


XVII エトランゼ(The Star)

ハイランダーに対応する。宇宙人、未来人、異世界人のような「遠い場所」から来た者。「フロム」というスタイル技能を取得することで自身がどこから来たかを表現できる。神業《超越品(ハイパーアイテム)》は、超技術のアイテムで望む効果を得る。


XVIII アヤカシ(The Moon)

マヤカシに対応する。吸血鬼妖精獣人など永き時を生きる妖怪人外。「血脈」というスタイル技能を取得することで自身がどのような妖怪であるかを表現でき、固有の能力と弱点を得る。神業《霧散(ディスアペア)》は、自身が受けているダメージ1つを治癒する。さらに、その場から退場できる。




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【トーキョー・ナイトメア】「ブレインDL」が楽しかった記録


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関連リンク

F.E.A.R.公式サイト「F.E.A.R.On-line」

トーキョー・ナイトメア(公式ページ)

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