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トーキョーN◎VA

とーきょーのゔぁ

『トーキョーN◎VA』(トーキョーノヴァ)は、近未来の世界を舞台としたテーブルトークRPGシリーズのタイトルである。また、物語の主舞台となる都市の名称でもある。
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本項では2013年発売の第5版『THE AXLERATION』(以下『X』)の内容に従って記述する。

概要

1993年、ツクダホビーから初版発行。デザイナーは鈴吹太郎。メインヴィジュアルは弘司が手がけている。

現実と同じ速さで作中時間が流れていることが特徴で、時間の流れや公式シナリオの結果を反映させて、世界情勢や都市の風景は変化する。また、公式キャラクターも立場や外見、あるいは名前さえ変化する。

プレイヤーキャラクターをキャスト、セッションをアクトと呼ぶなど映画や演劇を意識したゲーム用語を用いている。

各々のキャストが自身の「スタイルを貫く」ことを、キャストの目的に置いている。多くのシナリオにおいてキャストは異なる職業(立場)、異なる視点から1つの事件を追うことになるが、協力は必須ではなく、スタイルを貫いた結果としての対立や競争も認めている。ただし、キャストはスタイルを貫きつつ、プレイヤー同士は協力することが求められている。

世界観

 近未来、地球は「災厄」(ハザード)と呼ばれる現象により、その地勢を大きく変化させていた。地軸の揺らぎにより、地球全土を氷河期が襲う異常気象が発生し、世界の勢力図は激変した。
 赤道付近に移動した日本は、人工食糧開発の技術によって他国を救済する一方、日本移住を望む人々を受け入れることはなく、事実上の鎖国に入った。
 鎖国した日本の出島として、干上がった旧東京湾に置かれた巨大都市、東京新星市――通称「トーキョーN◎VA」。
 トーキョーN◎VAには世界中からあらゆる夢と希望、絶望と悪徳、ビジネスと争いが持ち込まれ、あらゆる物語を紡ぐ舞台が整っている。サイバーパンク、サイキッカー、魔術師、武の達人、セレブから伝説上の怪物まで、あらゆる登場人物がそこに立つことができる。

技術の発達した架空の未来を舞台にするというサイバーパンクに近い設定を有しているが、暴力や体制への反発(パンク)は作品の主要素ではなく、『X』のキャッチコピーでは「サイバーアクションRPG」としている。シナリオについても前述の通りあらゆる登場人物がそこに立てるため、ハードボイルド探偵モノ、刑事モノ、スパイアクション、伝奇現代ファンタジーなどから複数を共存させることも可能。

システム

トランプによる判定、神業、シーン制と舞台裏など独特のシステムを有している。これらは後の作品にも影響を与えた。

判定方法

判定にはサイコロではなく、トランプを用いる。4枚の手札から1枚を選んで出し、スートに対応する能力値+カードの数字が目標値以上で成功する。判定に使用したカードは捨て札となり、手札が4枚になるよう山札から補充する。成功・失敗をある程度コントロールでき、重要でない判定で不要なカードを出して失敗することで、手札を改善できる。

戦闘・攻撃

相手への攻撃手段として武器や拳による物理攻撃だけでなく、洗脳や催眠による精神攻撃がある。また、相手を社会的に追い詰める社会攻撃がある。物理攻撃による死亡と同様に、精神攻撃による精神崩壊や社会攻撃による抹殺(地位の喪失。都市からの追放など)によってもゲーム的な死を迎える。
攻撃のダメージはチャートを用いて処理し、与えたダメージに対応するダメージチャートの効果を適用する。ダメージが大きいほど深刻な効果を与えるが、小さいダメージでも効果によっては戦闘不能になる。

神業

キャストやゲスト(ボスやヒロイン、重要NPC)は、後述するスタイルごとに1つずつ、合計3つの神業を使用できる。それぞれ1度だけ使える必殺技であり、判定の必要も無く効果を発揮する。
神業は神業によってしか対処できない。神業によるダメージは神業でしか防御・回復できず、神業によって隠蔽された情報は神業によってしか暴けない。物語においては謎とそれを解く鍵、戦闘においては攻防の重要な要素となる。

シーン制

アクトは、ひとつの場面を「シーン」という単位で区切って進行する。シーンに登場しているキャラクターは情報収集、買い物、演出を伴う行動全般を行うことができ、登場している全員が行動を終えることでシーンを終了する。登場していないキャラクターは舞台裏に存在し、登場判定に成功することでいつでもシーンに登場できる。また、舞台裏でも情報収集などを行えるが、舞台裏の行動は描写されないため、演出を伴う行動を取ることはできない。シーン制と舞台裏は、個別行動が多くなりがちな『N◎VA』においてプレイヤーの行動管理や合流の助けになる。

スタイル

いわゆるキャラクタークラスに相当するものとして、スタイルがある。スタイルはその人物の職業、外見、才能などを表し、生き様とも呼ばれる。データ面では能力値、スタイル技能(クラススキル)、神業などに影響する。
キャラクター作成時に3つ(重複可)のスタイルを選び、その中からペルソナ(外見。記号◎)とキー(本質。記号●)を設定することでキャラクターを表現できる。ペルソナとキーを同一のスタイルにすることもでき、どちらでもないスタイルはシャドウ(無自覚な面)となる。
例えば人を護ることを旨とする剣術家ならば「カブト◎●、カタナ、チャクラ」、悪徳警官ならば「レッガー=レッガー●、イヌ◎」、永き時を生きる妖怪の始祖ならば「アヤカシ=アヤカシ=アヤカシ◎●」となる。

スタイルは、タロットカード大アルカナを元にしたカード「ニューロデッキ」で表される。ニューロデッキは最初22枚、後に5枚の「マイナスナンバー」が追加され、全27枚で構成される。描かれている人物は「現代を象徴する人物(重要NPC)」とされており、時代とともに変化する。第4版『The Detonatin』までに全てのイラストが入れ替わり、『X』でさらに全てのイラストが変更された結果、3種類のイラストが存在している(『X』以降に登場したクロガネを除く)。
ニューロデッキはアレイスター版(トート・タロット)をモチーフにしており、一般的に知られるマルセイユ版タロットとは一部の順番や名称が異なっている。

基本スタイル

カブキ(歌舞伎。the fool)
アーティストギャンブラーなど芸に生きる者。神業《チャイ》は、幸運によって神業や行動1つを打ち消す。ただし、既に適用されている効果を打ち消すことはできない。

I バサラ(婆沙羅。the magus)
超能力者サイキッカー)、魔術師退魔師。「元力」と呼ばれる、自然を操る力を持つ。神業《天変地異(カタストロフ)》は、自然の力で建物等の破壊や障害の排除を行う。ただし、キャストやゲストにダメージを与えることはできない。

II タタラ(踏鞴。the priestess)
技術者、発明家、何かを創造する者。神業《タイムリー》は、必要な道具や装置をその場で作り上げるか、こんなこともあろうかと用意していたことにできる。望む効果を得る。

III ミストレス(舞貴人。the empress)
店主、リーダー。神業《ファイト!》は、相手を応援することで神業1つの使用回数を増やす。増えた神業をいつ、どのように使うかは相手が決定する。

IV カブト(兜。the emperor)
ボディガード用心棒軍人。神業《難攻不落(インヴァルネラブル)》は、肉体・精神ダメージ1つを防ぐ。複数人へのダメージも1つの神業で防げる。

V カリスマ(狩魔。the hierophant)
宗教家政治家など、カリスマにより民衆を扇動する者。神業《神の御言葉(ゴスペル)》は、相手に任意の精神ダメージを与える。戦意を喪失させることも精神崩壊させることも可能。

VI マネキン(真似衿。the lovers)
愛を与えるホステス、他者に依存するヒモジゴロ、親の扶養を受ける子供など。神業《プリーズ!》は、相手にお願いして神業を使わせる。相手の神業の使用回数は減らず、使用済みの神業も使わせることができるが、使用方法はマネキンが決定する。あるいは、神業1発相当までのお願いができる。

VII カゼ(風。the chariot)
走り屋、運び屋など乗り物の操縦を得意とする者。神業《脱出(エクソダス)》は、あらゆる状況から脱出できる。具体的には物理攻撃の回避、危険な場所からの脱出など。逆に、脱出する相手に追いつくこともできる。乗り物を操縦していれば、同乗者にも効果を適用できる。

VIII フェイト(平威徒。adjustment)
探偵弁護士、真実を求める者。神業《真実(トゥルース)》は、相手から真実を聞き出す。この効果は神業であるため神業で隠蔽された情報を聞き出すことができる。ただし、相手が知らなかったり、誤った情報を信じていた場合、真実を聞き出すことはできない。

IX クロマク(黒幕。the hermit)
フィクサー、裏社会の大物。神業《腹心(ライトハンド)》は、部下の忠誠心や能力(身代わりなど)によりダメージを打ち消す。あるいは、ゲストとして行動できる部下を持つ。

X エグゼク(益世狗。fortune)
巨大企業の重役。神業《買収(M&A)》は、金で買える物を買う。

XI カタナ(刀。lust)
殺し屋、白兵戦のプロ。神業《死の舞踏(ダンス・マカブル)》は、相手に任意の肉体ダメージを与える。殺すことも気絶させることも可能。

XII クグツ(傀儡。the hanged man)
個人や組織に仕える者、サラリーマン。特に、企業に忠誠を誓う非合法工作員。神業《完全偽装(アンダカヴァ)》は、事実を隠蔽あるいは偽装する。これにより社会戦ダメージを消去できる。

XIII カゲ(影)
暗殺者スパイ。神業《不可知(インセンサブル)》は、誰にも気づかれない行動を行う。《不可知》による攻撃とダメージは、神業を使わなければ回避・治療できない。

XIV チャクラ(車鞍。art)
格闘家、修行者。神業《黄泉還り(フェニックス)》は、自身あるいは他人が受けている肉体・精神ダメージを全て消去する。

XV レッガー(裂牙。the devil)
ヤクザマフィア、悪党。神業《不可触(アンタッチャブル)》は、事実の偽装や罪の揉み消しを行う。これにより社会戦ダメージを消去できる。

XVI カブトワリ(兜割。the tower)
殺し屋、スナイパーガンマン。神業《とどめの一撃(クーデグラ)》は、相手に任意の肉体ダメージを与える。

XVII ハイランダー(排乱駄。the star)
軌道上など「遥かなる高み」に住む特権階級。プレイヤーの場合、軌道の記憶を封印されて地上へ降りて来た者である。神業《天罰(ネメシス)》は、特権を用いて何でも望む効果を得る。

XVIII マヤカシ(摩耶蠍。the moon)
超能力者(エスパー)、占い師幻術師。神業《守護神(ガーディアン)》は、高次意識体の手助けや深層意識の危険予知により、誰か1人を守る。

XIX トーキー(投喜居。the sun)
報道関係者。神業《暴露(エクスポーズ)》は、どんな事柄でも報道できる。内容によっては、社会戦ダメージを与えるか、社会戦ダメージ1つを治癒できる。

XX イヌ(犬。the aeon)
警察官、法の番人、賞金稼ぎ。神業《制裁(パニッシュ)》は、法の裁きにより、相手に任意の社会戦ダメージを与えるか、相手の社会戦ダメージ1つを治癒できる。

XXI ニューロ(新生路。the universe)
ハッカー、電脳の専門家。神業《電脳神(デウス・エクス・マキナ)》は、ウェブやウェブに接続された物を操り、望む効果を得る。ただし、ダメージを与えることはできない。

マイナスナンバー

サプリメントで追加されたスタイル。通常のスタイルよりも珍しいとされる特殊なスタイルである。それぞれ正の数字のスタイルに対応しており、赤いローマ数字と反転した大アルカナの名称が表記されている。

I ヒルコ(水蛭子。sugam eht)
バサラに対応する。肉体を変形させるミュータント。神業《突然変異(ミューテイション)》は、そのアクトで見た神業1つをコピーして使用する。

II クロガネ(ssetseirp eht)
タタラに対応する。人工知能付喪神など、意思を持つ器物。本体となる道具や外見によって決定される「フォルム」ごとに異なる性能を持つ。神業《万能道具(マスターピース)》は、いずれかの神業と同じ効果を発生させる。どの神業になるかはフォルムによって異なる。

VII アラシ(嵐。toirahc eht)
カゼに対応する。戦車などの兵器を操る者。神業《突破(ブレイクスルー)》は、兵器の力で建物等の破壊や障害の排除を行う。ただし、キャストやゲストにダメージを与えることはできない。また、脱出する相手に追いつくこともできる。

IX カゲムシャ(影武者。timreh eht)
クロマクに対応する。影武者や代理人など、誰かの代わりになる者。特定の誰かを「宿主」とし、手助けする。神業《神出鬼没(チェンジ)》は、宿主と入れ替わる。時間を遡って「実は入れ替わっていた」ことにでき、既に受けているダメージも入れ替わる。ダメージを受けた宿主を助けることも、自分が受けたダメージを宿主に押し付けることもできる。

XVIII アヤカシ(妖。noom eht)
マヤカシに対応する。吸血鬼妖精獣人など永き時を生きる妖怪人外。「血脈」というスタイル技能を取得することで自身がどのような妖怪であるかを表現でき、固有の能力と弱点を得る。神業《霧散(ディスアペア)》は、自身が受けているダメージ1つを消去する。さらに、その場から脱出できる。

すたいる!



出版物

2013年から、有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ(以下F.E.A.R.)の製作によりシリーズ第5版にあたる『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』が展開中である。出版元はエンターブレイン(サプリメント『ジ・アザーサイド』以後はKADOKAWA・エンターブレイン)。

F.E.A.R.公式サイト「F.E.A.R.On-line」
トーキョーN◎VA THE AXLERATION 公式サイト

関連イラスト

エクリプス
電撃娘。


Kill Me Tender



関連タグ

N◎VA TRPG F.E.A.R. サイバーパンク タロットカード

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