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ドラえもんの歌

どらえもんのうた

藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』のエピソードの一つ。
目次 [非表示]

ドラえもん「ではみなさまお待ちかねのドラえもんリサイタルをひらきます」

ジャイアン&スネ夫「ナムアミダブツ……」


ここでは『ドラえもん』のエピソードについて解説する。アニメ版『ドラえもん』の主題歌についてはドラえもんのうたを参照。


概要

藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』のエピソードの一つ。初出は「小学四年生」1971年10月号。てんとう虫コミックス「ドラえもん+」第7巻および藤子・F・不二雄大全集1巻に収録。

ジャイアンによるリサイタルが初めて披露された記念すべきエピソード…なのだが、実際には故障したドラえもんによる大暴走が物語の主軸になっている為、話題に挙がることは少ない。

ドラえもんが我を忘れて暴走してしまうエピソードは原作アニメ版共にいくつか存在するが、その中でも本作は狂った表情を浮かべながら酷い声を響かせるドラえもんが最大の見所となっている。


ストーリー

ある日、ジャイアンが野比家にやって来る。それに気づいたのび太は居留守でやり過ごそうとするも、ママから「居留守なんて使っちゃいけません」と叱られてしまう。

その様子を見ていたドラえもんがのび太に事情を聴いたところ、彼曰く「ジャイアンが独唱会を開くんだけど、その歌が下手過ぎて聞きたくない。あまりの酷さで寒気がして気が遠くなって、熱を出して寝込んだ人もいる」とのこと(上記の通り、このエピソードはジャイアンが初めてリサイタルを開いた回であり、この時点におけるドラえもんはジャイアンの歌の恐ろしさをまだ知らない)。


その話を聞いたドラえもんはポケットを弄るも、目当てのひみつ道具が中々見当たらない。すると痺れを切らしたジャイアンが急かしてきた為、ドラえもんは仕方なくのび太に「後で持って行くから、先に行ってて」と告げる。


空き地に集まったのび太達はジャイアンの歌を聴く羽目になってしまう。しばらくしてジャイアンが歌い終えると、スネ夫がうっかりお世辞を言ってしまった。そのことで気分を良くしたジャイアンは、そのままアンコールを始めてしまう

その直後、ドラえもんがようやく目当てのひみつ道具を見つけ出し、急いで空き地に向かう。しかしジャイアンの歌声の迫力に戦慄し、音の影響を受けないよう這って進むことにした。


するとドラえもんの口の中に何かが入り込むが、そんなことを気にしている場合では無いと考えた彼はそのままジャイアンの元へ向かい、マイク型のひみつ道具を手渡す。ジャイアンがそのマイクを使用して歌い出すと、声が全く聞こえなくなった。不思議に思うのび太達に対し、ドラえもんは「あれは音の消えるマイクなんだ」と説明する。


何とかリサイタルを無事に聞き終えて帰路に就くドラえもんとのび太。しかしドラえもんがふと立ち止まり「急に歌を歌いたくなった」と言い出す。のび太が「歌いなよ」と言うと、ドラえもんからとんでもなく酷い歌声が飛び出して来た。思わずその場に倒れたのび太から「何て酷い声だ!ジャイアンより酷いぞ!」と言われたドラえもんだが、当の本人は「何という綺麗な声!」と自画自賛する始末。


のび太の酷評を聞いて気分を悪くしたドラえもんは「芸術の分からん奴だ!」と言いながら剛田家へ向かい、ジャイアンに自分の歌声を聞いてもらうことにする。

しかしドラえもんの想像を絶する酷い歌声を聞いたジャイアンは「やめろ!胸が悪くなった!」と言い放つ。


ドラえもんいろいろ

するとドラえもんはジャイアンに近付き、そのまま129.3馬力を誇る怪力でジャイアンをフルボッコにしてしまった。「芸術の分からん奴は人間じゃない」と言うドラえもんに対し、ジャイアンはボロボロの状態で「感動した。歌手になれる」と告げる。


このことで気分を良くしたドラえもんは、今度はしずかとスネ夫にも歌声を披露することにした。しかし案の定とんでもなく酷い歌声が響き渡り、しずかとスネ夫は思わず倒れてしまい「実に酷いというか、何というか…」と言ってしまう。するとドラえもんが険しい表情で唸り出し、様子がおかしい彼を刺激しない方が良いと考えたしずか達は、やはりお世辞を告げることにする。


これらの出来事がきっかけで自信を付け(てしまっ)たドラえもんは野比家に戻った後、のび太に「今夜独唱会を開く」という爆弾発言をする。するとのび太から「やめろ!世の中の為にならない!」と言われ、ドラえもんはまるで狼のように「ガウ!」と牙を剥いてのび太を威嚇する

そのまま野比家でリサイタルの練習をすることにしたドラえもんだが、そのえげつない歌声のせいで窓ガラスが割れ、家の中の物が落下したり倒れてしまう。ママはドラえもんを叱りに行こうとするが、のび太が「ダメだよ!ドラえもんの様子がおかしいんだ!」と言いながら彼女を止める。ママから「だったら何とかして!」と言われたのび太だったが、ある秘策を思いつき…


その後、既に目がイっちゃっているドラえもんは町中の子供達をリサイタルに誘いに向かうが、ジャイアン、しずか、スネ夫を始めとする子供達は当然居留守でやり過ごそうとする。


無論、22世紀のネコ型ロボットにそのような手段は通用しない。


ドラえもんはポケットからトランシーバーのようなひみつ道具(正式名称不明)を取り出し、起動させる。すると町中の子供達の体が独りでに動き出し、全員が空き地に集められてしまった。ドラえもんが「たっぷりと一晩中歌ってあげるよ」と言うと、ジャイアン達は「そんなに聞かされたら死んじゃう」と嘆く。スネ夫が警察を呼ぶことを提案するが、警察官もひみつ道具の効果で空き地に集合させられてしまった

そしてとうとう、ドラえもんリサイタルが開催される時がやって来た。ジャイアン達はのび太がいないことに気付き、「自分だけ上手く逃げたのでは?」と考えるも、そのままドラえもんが恐ろしい歌声で歌い出し…。


その直後、のび太はセワシを連れて机の引き出しから姿を現す。そう、のび太はドラえもんの暴走を止める為、未来からセワシを連れて来るという秘策を思いついたのだ。急いで空き地へ向かうのび太とセワシだったが、やはりドラえもんの凄まじい歌声が響き渡っており、迂闊に近付くことさえままならない。そこでセワシは筒のようなひみつ道具(こちらも正式名称不明)を取り出すと、そのままビームのような攻撃を放ちドラえもんを気絶させた。


のび太達は気絶したドラえもんを野比家に運び、セワシが彼の修理を試みる。するとドラえもんの体内からマツムシが飛び出して来た。その直後ドラえもんが目を覚ましたが、すっかり元の調子に戻っていた。セワシはドラえもんに「マツムシが電子頭脳に入り込んで狂わせていた」と説明する。


その後、ドラえもん、のび太、セワシの3人は野比家の庭で、マツムシの鳴き声を聞いて笑みを浮かべるのだった。


登場人物

ドラえもん

ご存知主人公。

いつもならひみつ道具でのび太達を救う頼もしい彼だが、今回はマツムシが体内に入り込んだ影響で故障してしまい、狂気に満ち溢れた表情を浮かべながらジャイアンを上回る酷い歌声を響き渡らせ、周囲に迷惑をかける事態に陥ってしまった


のび太

ご存知副主人公。ドラえもんの親友。

ドラえもんの歌声に参っていたが、彼の機転がドラえもんの暴走を止めるきっかけに繋がる。


しずか

メインヒロイン

今回は終始ドラえもんやジャイアンの歌を聞かされて酷い目に遭っているだけであった。


ジャイアン

ドラえもんとのび太の友人。

今回、『ドラえもん』の作中で初めてリサイタルを開いたものの、ドラえもんの暴走のせいで影が薄くなってしまった。


スネ夫

ドラえもんとのび太の友人。

しずか同様、ドラえもんやジャイアンの歌を聞かされて酷い目に遭っているだけであった。


ママ

のび太の母親。

半ば彼女のせいでのび太はジャイアンの歌を聞かされる羽目になってしまう。その後は彼女もドラえもんの歌声に苦しみ、家の中が滅茶苦茶になり参ってしまっていた。


セワシ

のび太の孫の孫

故障したドラえもんを気絶させ、彼の修理を行った。


余談

上記のエピソードは水田わさび版アニメで2度映像化されている(大山のぶ代版アニメでは映像化されていない)。1度目は2006年、2度目は2018年に放送された。

どちらの作品も、故障したドラえもんの狂気や暴走振りをしっかりと表現した水田わさび氏の熱演が見所の一つとなっている。


  • 2006年版

原作版や2018年版と比べて過激な描写がマイルドになっている。ドラえもんがジャイアンをフルボッコにするシーンがカットされており、セワシがドラえもんの暴走を止める際も、彼の尻尾のスイッチを引っ張って機能停止させるという展開に変更されている。

また、ドラえもんがジャイアンに渡したマイク型ひみつ道具についても、アニメ版『ドラえもん』公式サイト・ひみつ道具カタログにて「音消しマイク」という名称が設定された。


  • 2018年版

基本的に原作版通りに描かれているが、ドラえもんが歌う描写がただの唸り声から『踊れ・どれ・ドラ ドラえもん音頭 2017』を歌う描写に変更されており、ジャイアンが歌う描写も唸り声から『ジャイアンにボエボエ』を歌う描写に変更されている(厳密にはジャイアンについては、2006年版では『そこのけ!ジャイアンさまだ』のメロディーに合わせて唸るという描写になっている)。


関連タグ

ドラえもん ドラえもんのエピソード一覧

ドラえもん(キャラクター) ※主人公です ジャイアンリサイタル

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