概要
革命期フランスの軍人・政治家。フランス第一帝政の皇帝ナポレオン1世。詳細はナポレオン・ボナパルト(Napoléon Bonaparte)を参照。
一般に「余の辞書に不可能の文字はない」という名言が有名(実際は全然違う言葉が誤って伝わったものともされる)。
他にも「約束を守る最上の方法は、決して約束しないことだ」という(非常に理にかなった)名言もある。
軍人が努力で出世して皇帝に上り詰め、新時代の法律を作り、外国にも攻め込んで、晩年の奇行すらネタにされるといえば、日本の豊臣秀吉に匹敵する。最強の英雄と見て憧れるか、戦争を起こした元凶として批判するか、評価は様々であるが、歴史上の重要人物である事は間違いない。
ナポレオンを描いた作品
世界的に有名な人物であり、歴史上の人物で映画に最多で登場したギネス記録があるほど。
ナポレオンの姿と言えば、少しふくよかな顔つきと体格で、片手を軍服の隙間に入れていたり、馬に跨ってアルプス越えをする姿の絵画が有名(実際はロバ。プロパガンダのため事実よりかなりスタイリッシュに描かれている)。この姿を真似たりパロディにしたイラストが多い。
なお、上述の通りナポレオンの肖像画には片手を軍服の隙間に入れたものが多く、これは「胃痛持ちだったためいつも腹を押さえていた」「皮膚病で腹部を掻くのが癖になっていた」などの説がある。真偽は別として、両手をブラブラさせているより形がよく見えるので、ナポレオン以降の軍人たちは肖像画または写真にて同様のポーズを取ることが増えた。坂本龍馬の有名な写真にも右手を懐へ入れたものがあり、西洋の流行に乗ったのではないかという説がある(「寺田屋事件で怪我した指を隠すため」という説も)。
余談
ベートーベンは交響曲3番を「ボナパルト」にする予定で作曲していたが、皇帝即位を聞いて失望し「英雄」に改題した。「モンテ・クリスト伯」では、フランス庶民の間で発生したナポレオン肯定派と否定派の対立が事件に絡んでくる。
その他
- 彼が肖像画で被っている二角帽子は「ナポレオンハット」、軍服に使われている飾りボタンを左右均等に一列に配置した上着は「ナポレオンジャケット」と呼ばれており、現代でもゴシック系を中心に多くのファッションデザインとして垣間見ることが出来る。
- 長谷川哲也は「ナポレオン -獅子の時代-」(現在のサブタイトルは覇道進撃)を発表している。北斗の拳に似たタッチとダイナミックな演出が話題を呼んでいる。
- コインの世界で「ナポレオン」と言うと、「ナポレオンが規格化した直径21mm、質量6.45g、純度90%の20フラン金貨」を指す場合と、「その中でナポレオン3世が描かれた第二帝政時代の20フラン金貨」を指す場合が有り、日本では後者が、イギリスでは前者の解釈が優勢とされている。因みにナポレオン本人は自分の肖像入りの20フラン金貨が大のお気に入りだったらしく、周囲に気前良く贈ったり、葬儀の際に側近が棺の中に入れたりと言う逸話が残っている。イギリスのソブリン金貨やそれと同等の金含有量に調整した米ドル金貨や日本円金貨と並んで、金本位制時代の主力金貨として大量に流通した。
- フランス語話者が多い土地で活躍した指揮官やフランスと敵対した勢力の有能な指揮官に対し、畏怖をこめて「黒いナポレオン」「赤いナポレオン」などと呼ばれることがある。
- ナポレオンケーキ:オーブン無しで作れる手作りミルフィーユの総称。ナポレオン・パイとも呼ばれる。
ナポレオンをモチーフとしたキャラクター
- ナポレオン(放課後のカリスマ):ナポレオンのクローン
- ナポレオン・ボナパルト(イケヴァン):新しく生を受けるために契約したヴァンパイアたちと共に屋敷に住んでいるが・・・。CV.島﨑信長(イケメンヴァンパイアより)
- ナポレオン(Fate):Fate/GrandOrderに登場するサーヴァントとなったナポレオン。その実態は・・・・
- クモナポレオン:これはマダム、失礼いたしました
関連タグ
コリトサウルス:とさかの形状から「古代王者恐竜キング」でのショルダーネームが「森のナポレオン」
メガネモチノウオ:コブが二角帽に似ていることから英名では「ナポレオンフィッシュ」と呼ばれる
ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ:同じくらい有名な第一夫人にして皇后。
ナポレオン2世:嫡男。21歳で病没。
ナポレオン3世:甥のルイ。後にフランス第二帝政を開く。