ヒエラヒエラ

ひえらひえら

ヒエラヒエラとは、特撮テレビドラマ『星獣戦隊ギンガマン』に登場する敵怪人の一体。

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目次 [非表示]

1 概要

2 作中での動向

3 備考

4 関連タグ

「おいでおいで・・・私の元へ・・・そして心を吸い尽くした矢を差し出すのよ」

CV：篠原恵美

登場話数：第二十八章「パパの豹変」

概要

宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、イリエス魔人族に属する魔人の一人。

作中でも数少ない女性型の魔人でもあり、背中から生えた大きな翼と、青を基調とした涼しげな出で立ちが目を引く一方、その本質は魔人族の一員らしく冷酷にして狡猾そのもので、人から優しさや思いやりの心を奪うという非道な真似も平然とやってのけてみせる。

得物として弓矢を携えており、これで射抜かれた相手は心――より正確に言えば優しさや思いやりなどの感情を奪い取られて冷酷な性格に豹変し、仲睦まじいはずの家族に対しても冷たい態度を取るようになってしまう。また、口から吐き出す吹雪で相手を氷漬けにしたり、自らの身体を細かな氷の粒へと分散・再結合させることで相手の攻撃を受け流すといった、氷や冷気に関連した能力の持ち主でもある。

作中での動向

魔獣ダイタニクス復活に向けた作戦が思うように進まず、ゼイハブ達からも「言い訳する暇があるなら、さっさと魔獣ダイタニクスの封印を解いてみせろ！」とぞんざいな扱いに終始される中、イリエスによって次なる作戦実行役として選ばれたヒエラヒエラは自らの弓矢の効果で111人の人間の心を集め、その力によってダイタニクスの封印を解こうと目論む。

必要な人間の心を集めるべく、ヒエラヒエラは次々と人々を密かに襲い、ギンガマンとも懇意にあった青山晴彦もその餌食となってしまったことで、折しもとある一件で彼にぞんざいな態度を取っていた息子の勇太を、その豹変ぶりが自分のせいではないかと思い悩まさせることとなるのだが・・・皮肉にもこれが作戦の頓挫という結果に繋がることとなる。

そんなことなど知る由もなく、その間にもなおも作戦行動を継続していたヒエラヒエラであったが、公園の砂場で少女に矢を向けようとしたところでヒュウガの横槍が入り、遅れて駆けつけたギンガマンの銀河獣撃弾によって呆気なく粉砕されてしまったかに思われたが、ヒエラヒエラは無数の氷粒に分裂してこれを受け流しており、アジトとしていた洞窟にて再び元の姿へと戻ってみせたのであった。

ギンガマンからの妨害はあったものの、それでも目標の111人分の心を確保する準備は整えたようで、作戦の次なる段階として矢で射抜かれた人々を洞窟へと招き寄せ、彼等から奪った心を洞窟内の結晶に集めようとする。しかしその過程で、晴彦の様子がおかしいと知らされたゴウキと勇太によって、洞窟へ向かう途上の晴彦を発見されてしまい、そのまま彼等にも洞窟の所在が知られてしまうこととなる。

とはいえ111人分の心は目論見通り結晶へと集まり、さらに父に謝ろうと単身洞窟へ潜り込んだ勇太をヤートットに捕らえさせ始末しようとするも、勇太のことを放っておけなかったゴウキによって阻まれ、そのまま彼も含めたギンガマンとの再戦へともつれ込むこととなる。

戦闘においてはヒュウガも含めたギンガマン達をも苦戦させ、さらに結晶を破壊しようとしていた勇太にもイリエスが自ら始末しようと迫るなど、このまま行けばダイタニクスの復活は時間の問題・・・だったのだが、ここでもやはりギンガブルー（＝ゴウキ）が再度洞窟へと突入、イリエスを食い止めている間に勇太による結晶の破壊を許してしまい、集めた心も持ち主の元へと戻る結果となってしまう。

作戦は後一歩のところで頓挫したとは言え、ブルーを除く5人を口からの吹雪で翻弄するなどなおも手強さを見せつけていたヒエラヒエラはしかし、ブルーが戻ってきたことでその優位を崩され、黒の一撃と銀河の戦光の連続攻撃の前に敗北。

巨大戦でもギンガイオーを口からの吹雪で氷漬けにし、ブルタウラスのツインブルソードで倒されてもたちどころに復活してみせたが、ギンガイオーが超装光に及んでからは2体の猛攻に押され、そのまま野牛鋭断と銀河大獣王斬りによって最期を迎えた。

作中での本人の出番はここまでであるが、後にOV『星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー』にも再生魔人の一体として再登場を果たしている。

備考

デザインは頼兼和男が担当。天使やセイレーンを思わせる見た目ではあるものの、実のところデザインの段階では具体的なモチーフは考えていなかったらしいとの証言が残されており、制作サイドからの「弓矢を使うキャラクターなので、それを羽にして」といった注文に沿って起こされたものと見られる。また、特徴的な髪型については決定に至るまでにかなりの時間を要したといい、決定稿にもある外ハネのショートヘア風以外にも6パターンほどが検討されたという。

CV担当の篠原は、前年の『ビーロボカブタック』（キャプテンスティック役）に続いての東映特撮への参加であり、スーパー戦隊シリーズ初参加となった本作以降も、2000年代を中心に度々東映特撮へと関わっていくこととなる。