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ヒーロー戦記プロジェクトオリュンポスは、コンパチヒーローシリーズの作品のひとつ。

1992年11月20日発売。スーパーファミコン用ソフト。ジャンルはRPG

2015年2月5日発売のニンテンドー3DSソフトロストヒーローズ2 PREMIUM EDITIONに移植版がついている。


概要

その名の通りガンダムSDガンダム)、仮面ライダーウルトラマンを題材にしたクロスオーバー作品。

コンパチヒーローシリーズとしては珍しくヒーローやロボットを擬人化せず、『スーパーロボット大戦シリーズ』のように原作のキャラクター設定や人間関係を再現(とは言え、性格が原作と異なっていたり、原作と違う道を辿るため本作独自の人間関係(ララァがいないのでアムロとシャアの仲が良好など)を築く事もある)しており、他のシリーズ作品に比べドラマ性が高い。また、ブラックな大人向けのネタも随所に転がっていたり(特にウルトラヒーロールートが顕著)、クリアした土地でも後に訪れると何らかのイベントがあったり、やり込み要素が意外に高い。

ガンダム系に関しては、見た目こそSDガンダムだが、取り扱い方は原作に近く(パワードスーツのような扱いになっている)、メカは一切擬人化されていない。

ウルトラマンについてはウルトラマンダイナなどと同じく人間が直接変身した姿(後述の通り超能力を持つ者とされている)であり、宇宙人の類ではない。


スパロボシリーズでおなじみのゲシュペンストギリアム・イェーガーは本作で初登場。スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2は今作と密接な関係にあり、事実上の後日談となっているとも受け止められる。


あらすじ

豊かな環境に恵まれた惑星エルピス。ここには大きく分けて3つの文明が発展していた。モビルスーツをはじめとするロボット工学の発達したガンダム大陸、サイボーグ技術や遺伝子工学の発達したライダー大陸、ウルトラ族という超能力者が育っているウルトラ大陸。この三国がひとつの国際機関を設立し、世界は平和なときをすごしていくと思われていた。

しかし、激動の時代はすぐそこまで迫っていた。世界中で同時に発生したテロ事件により、ほとんどの都市を結ぶルートが破壊され、世界中の都市が孤立してしまう。ガンダム大陸の自衛組織・エゥーゴに所属するアムロ・レイは、新しく設立された防衛組織「ZEUS」へと入隊、テロリストたちと闘うのだった。


システム

オーソドックスなRPGとなっているが、幾つか特殊な仕様が存在している。


  • 攻撃、必殺技(魔法に相当するがミスすることもある)以外に、キャラ毎に専用のアクションを行うことが出来る。専用アクションは無消費(一部HP消費有)で基本何度でも使えるが、通常攻撃よりやや威力が低かったりミスになったりすることもある。
  • 必殺技を使用するにはTP(テクニカルポイント)が必要だが、病院(宿屋に相当)では回復せず、敵を攻撃する、敵を撃破する、入手手段の限られるリテクニカルカプセルを使う以外では回復しない。このため計画的に使用しないとボス戦で苦戦することになり、シナリオによっては詰みかねない。ちなみにHPの回復は格安で行える。
  • 「逃げる」を選択すると確定で逃げることができるが、「こんじょう」が下がる。「こんじょう」が下がると状態異常の混乱や気絶にかかりやすくなる(病院で回復可能)。
  • 街と街の移動は原則「ルート」によって短時間かつノーエンカウントで行える(作中の会話から、このシステムにはちゃんと原理が存在するらしい)。ただし上記の通り正規のルートが使えず、闇のルート(いわゆるダンジョン)経由で移動せざるを得ないこともある。ストーリーの関係上、全ルートが開通することはプロローグを除けば最後までなく、いわゆる飛行船や船と言った移動手段も存在しない。
  • 相談、独り言という、ゲーム中のヒントや雑談を聞ける機能があり、いつでも使用可能。

TP回復仕様の関係上全体的な難度はやや高めになっており、いわゆる「詰み」ポイントも幾つか存在する。エンカウント率も高めだが本作ではザコ戦でTPを回復するという戦略がある(HP回復アイテムは割と豊富に得られる。ただし戦闘中に戦闘不能を回復する術はない)ため一概に難とは言い難い。また、作中ほぼノーヒント(一応伏線はある)で突破する謎解きがあり、そこで詰んだという人もいるようだ。


登場キャラクター

主要メンバー

  • アムロ・レイ/ガンダムνガンダム
    • ガンダム側の主人公。姿は初代だが「逆襲のシャア」時代に近い性格設定になっている(口調は初代風)歴戦の勇者。
    • 素早さが高く豊富かつ高火力な全体攻撃を持つが、その必殺技の燃費が威力に対してあまりよろしくなく、単体高火力の必殺技も(他の2人に比べ)コストパフォーマンスに優れない。そのため単体のボス相手ではアイテム係になってしまう事もしばしば。
    • 通常攻撃はどちらもビームサーベル。ガンダムはビームライフルで攻撃する「ねらう」、νガンダムは敵全体を通常攻撃の50%の威力で攻撃する「ファンネル」を特殊能力として有する。
  • 南光太郎/仮面ライダーBLACK仮面ライダーBLACKRX
    • 仮面ライダー側の主人公。熱血漢。原作と違い陽気で涙もろい。
    • HPが低いという欠点を持つが、通常攻撃の火力が高く必殺技も使い勝手が良い為ザコ戦ボス戦問わずメインアタッカーとなる。
    • 通常攻撃はパンチとキックによる連続攻撃。BLACKは1ターン力を溜めて次撃を確実にクリティカルヒットにする「チャージ」を、RXはロボライダーバイオライダーにフォームチェンジできる「チェンジ」を特殊能力として有する。
    • ちなみに先輩ライダーからその必殺技を習うというイベントがあるが、RXのみ使用可能でロボ・バイオでは使えない。
  • モロボシ・ダン/ウルトラセブン(一時的にウインダム
    • ウルトラマン側の主人公。落ち着いたチームのまとめ役。ヒーロー戦記の登場人物の中では原作に比較的近い性格となっており、女性に弱いのも相変わらずでそのせいでウルトラアイを盗まれて変身できなくなるイベントも。
    • 素早さも通常攻撃も優れないが、必殺技の威力が非常に高い。また、メンバー全員を回復できるリライブ光線を最初から使用できる(回復量はレベルUPで向上するが燃費は変わらないため後半ほど使いやすくなる)など、RPGにおける僧侶/魔法使いポジションと言える。HPは高めなのでそこそこ打たれ強い。
    • ガンダム、ライダーと違いパワーアップイベントでは自分自身が強くなり必殺技もそのまま継承される。また、他のウルトラ戦士からテレパシーで技を習得するというイベントがある(1つは隠し要素だが、本作最強威力を持つ必殺技となっている)。
    • 特殊能力「ねんりき」はいわゆるウルトラ念力で、未行動の敵1体の動きを止める。耐性を持つ敵がラスボスを含め一切存在しないが、先に行動されてしまうと無意味(素早さの遅さがネックとなる)な上にミスすることも多く過信はできない。
    • 上記の通り変身できなくなる期間があるが、その間はカプセル怪獣であるウインダムがセブンの代わりに加入する。同時期にウルトラマンが仲間になるため戦力の大幅ダウンこそないものの、ウィンダムそのものの能力は非常に低い。
    • ウインダムにはその時点では妙に多くの必殺技(他のウルトラ戦士の技をもじったもの)があり、一部の技を除きTP消費が極端に低いが、命中率も低い。
    • ウインダムの特殊能力は「しんだふり」。1ターン敵から狙われなくなるが当然自分も何もできない。
  • ギリアム・イェーガー/ゲシュペンスト
    • バンプレ側の主人公。後の作品に登場する「ギリアム」に比べ、頭に血が上りやすい点が強調されている。
    • ゲシュペンストはバランスに優れたステータスを持ち必殺技も優秀ではあるのだが、ある理由から全ての必殺技を見るのは難しい。スーパーロボット大戦で出演した際にも、通常プレイの範囲で習得できる必殺技しか再現されていないケースが多い。
    • 特殊能力は自身のHPを削って味方のHPを回復する「リカバー」。TPが貴重な本作では回復手段として有用だが発動に失敗することもある。
    • 装備品の扱いは後述のパーティメンバーと同じ。

仲間

パーティメンバー

いわゆるスポット参戦キャラクターのため、装備変更は行えない。

また、3回に渡って加入と離脱を繰り返すライダー1号と長期に渡って同行するウルトラマンタロウ、最初はレベル一桁で参戦するF91(この期間に戦闘をする必要はなく、再合流時に一気にレベルが上がっている)を除き最初から全ての必殺技が使用可能で、助っ人としていずれもかなり頼りになる。

  • カミーユ・ビダン/Ζガンダム
    • どちらかというとスーパーロボット大戦シリーズ寄りの性格となっているが、名前をからかわれ逆上するイベントがある。
    • 特殊能力はガンダムと同じ。参戦期間が極めて短い。
  • ハマーン・カーン/キュベレイ
    • 原作と異なり、ミネバと逃走中の亡命者のため、きつい性格は鳴りを潜め、過保護な保護者となり、ゼウスとも友好的。
    • 特殊能力「ファンネル」はνガンダムと同じ。
  • シャア・アズナブル/サザビー
    • 最初のボス(シャアザク)として登場するがすぐに撤退し、ストーリー終盤でアムロと行動を共にする。ララァが居ないためかアムロとの確執が無く、ビジネスライクな関わりとなっている。
    • 特殊能力「ファンネル」はνガンダムと同じ。
  • エルピー・プル/キュベレイMk-II
    • 必殺技及び特殊能力はハマーンのキュベレイと同じ。
  • シーブック・アノー/F91
    • 後半に一度仲間になった後離脱し、最終盤にもう一度仲間になる。性格などはほぼ原作通りとなっている。
    • 「ヒーロー戦記」発売当時はF91の全盛時代だったこともあってか能力は非常に高く、全体攻撃が無いという事ぐらいしか欠点がない(それについてもある程度は無視できる)。
    • 特殊能力は回避UPの「ぶんしん」。
  • 本郷猛/仮面ライダー1号
    • 特殊能力「ためる」はBLACKの「チャージ」と同仕様。
    • ギリアムを除いて最初に仲間になるスポット参戦メンバーであり、強力な技の数々が頼れる。
  • 風見志郎/仮面ライダーV3
    • 一応変身前は風見志郎なのだが、外見からキャラ設定に至るまでほぼ全てが日本一の男である。ある意味本作屈指のネタキャラ。
    • 強さまで日本一の男になっているのか仲間になる時点ではチートじみたステータスを有しており、強力な全体攻撃技も相まって敵を蹴散らせる。
    • 特殊能力「ホッパー」は敵のHPなどを調べることができる。
  • ハヤタ隊員/ウルトラマン
    • 特殊能力「テレポート」は敵1体を低確率で消し去ることができる。
    • ウルトラマンタロウにも共通するが、HPを回復できるリライブ光線を使用可能。
  • 東光太郎/ウルトラマンタロウ
    • セブンの従兄弟で、原作とは大きく性格が異なっている。幼稚で子供っぽい天然系で、一部秋せつら(僕の方)を踏襲している様子。
    • スポット参戦ではあるもののかなりの長期間に渡ってパーティーに同行し、必殺技についても一部の技はレベルアップで習得する。ただし戦闘能力そのものはやや低い(最初はセブンより高い)。
    • 特殊能力の「ヘルプ」はウルトラの父(全体攻撃)又はウルトラの母(全体回復)を呼び出す。どちらが来るかはランダムで、呼びさえすれば必ず来てはくれるのだが、「そろそろ親離れしなさい」と言われ何もせずに帰ってしまう事も多々ある。
  • マサキ・アンドー/サイバスター
    • (時系列上)第2次スーパーロボット大戦からのゲスト出演。マサキの定番と化した「方向音痴」は実は本作が初出である。また、ファミリアのクロとシロも本作が初登場。サイバスターの必殺技であるアカシックバスターやコスモノヴァも本作が初出。ラ・ギアスについてもちょっとだけ説明してくれる。
    • 特殊能力「ファミリア」はファンネルと同じ。
    • 基本はスポット参戦に留まるものの条件を満たすとラストダンジョンで再び仲間になる。隠しキャラ扱いのためレベル・HP・TPがカンストしている。
  • シュウ・シラカワ/グランゾン
    • 同じく第2次スパロボからのゲスト出演。本作ではマサキとの因縁については彼が勝手にシュウを「魔王の再来」と思い追い回しているというもの。
    • 性格については物腰こそ柔らかいものの、マ・クベに催眠術をかけて廃人化させるなど冷酷な面も見せる。一方でグランゾンの転送装置を盗まれて落とし穴に落とされるという大失態も見せている。
    • こちらもグランゾンの「グラビトロンカノン」「ワームスマッシャー」などが初出となっている。また、「OGダークプリズン」にてグランゾンの武装に突如として追加された「グランビーム」は本作の「ネオグランビーム」が元ネタである。
    • 特殊能力「フルパワー」は通常攻撃以上の威力を持つ全体攻撃だが、使うと次のターンは行動不能となる。
    • サイバスター同様、スポット参戦の後条件を満たすとラストダンジョンで再び仲間になる。

その他

...など



ゲスト

茂に似た男。

本郷に似た男。


実験室のフラスコ

(ネタバレ改行)





















ラスボス・アポロンが今際の際に主人公に語った言葉であり、この世界は何者か(ゲームデザイナー?)の手により人為的に作られた世界であるという意味。

なぜなら、モビルスーツ・サイボーグ怪人・宇宙人が共存しているなどというデタラメな世界が、自然界に存在するはずがないためである。コンパチヒーローシリーズならではの「お祭り的な集合世界」が、実は世界観を設定する重要な要素であったことがプレイヤーへと突きつけられたのである。

そして、結果的にその実験は失敗した。

彼アポロンの真の目的は、失敗作として廃棄されようとする世界から多くの人々を救い出すことであった。しかし、事を急ぎ過ぎるあまり、間違った方法とは百も承知でありつつ、端から見れば世界征服も同然の行為を取らざるを得なかったのだった。

アポロンは自ら主人公たちの手で倒されることで罪を償うつもりであったが(皮肉にも彼が倒された事がバタフライ効果を呼んで運命が変わり、世界は破滅から救われる事になるのだが…)、「世界の真理」を知った罪は彼を死なせることすら許さなかった。そして彼は…


「実験室のフラスコ」。この言葉は本作ばかりかその後のスーパーロボット大戦シリーズをも含めた包括的な問いかけとして今なお語り草となっている。当時としては他メーカーと違い無数の版権を数使い続けている社への皮肉、オリキャラだからこそ言わせる事が出来た開発の自虐だったのだろうが。ヒーロー戦記発売から20年が過ぎてもスパロボでの実験が終わらない(利益が出る限り続く)事や「版権スパロボからOG」の流れで拡大していくOG世界、スパロボ最終作がでないかぎりアポロンが流れ着いたOG世界は実験が終わらない戦いの世界である事を考えるとゲームキャラのセリフでしかないのだが悲しいものがある。

ちなみに、この実験室のフラスコ発言はOGでもギリアムのモノローグで出ており、ヒーロー戦記では「その実験は失敗した」と明言しているのに対し、OGではその結果に対しての明言は無かった。


関連タグもよろしく

コンパチヒーローシリーズ

パロディ 特捜最前線 快傑ズバット

レトロゲーム

ガイアセイバー

スーパーヒーロー作戦

スーパーロボット大戦OG2

スーパーロボット大戦OGS


スーパーヒーロー戦記仮面ライダースーパー戦隊の映画で名前が若干似ている。

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