※その他の用法は「フリーザー」を参照のこと。
基礎データ
全国図鑑 | No.0144 |
---|---|
カントー図鑑 | No.144 |
ジョウト図鑑 | No.235 |
コーストカロス図鑑 | No.151 |
カンムリ雪原図鑑 | No.202 |
ローマ字表記 | Freezer |
ぶんるい | れいとうポケモン |
タイプ | こおり / ひこう |
たかさ | 1.7m |
おもさ | 55.4kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | プレッシャー / ゆきがくれ(隠れ特性) |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | フリーザー | freeze(英語で凍る) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Articuno | arctic(北極の)+uno(スペイン語で1つの) |
ドイツ語 | Arktos | Arktis(北極の)+άρκτος(árktos, 古代ギリシア語でクマ、北) |
フランス語 | Artikodin | arctique(北極の)+Odin(オーディン) |
韓国語 | 프리져 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 急冻鸟 | 急冻(急速冷凍)+鸟(鳥) |
中国語(繁体字) | 急凍鳥 | 急凍(急速冷凍)+鳥 |
ヒンズー語 | आरतीकुनो | 英語名の音写 |
ロシア語 | Артикуно | 英語名の音写 |
タイ語 | ฟรีเซอร์ | 日本語名の音写 |
リージョンフォーム
『ポケモン剣盾』のDLC『冠の雪原』から登場する、フリーザーのガラルのすがた。
ガラルサンダー・ガラルファイヤーと同じく、リージョンフォームの中では少々異なる存在。
詳細は「ガラルフリーザー」の項目を参照。
概要
青白い羽毛を持った鳥ポケモンで、一組の長い翼と長い尾、三対の鶏冠を持つ綺麗な姿が特徴。その姿はポケモン図鑑に「素晴らしい」と感嘆詞を付けて賞賛されているほど美しく優雅で、尾をたなびかせながら冬空を飛ぶ。
ちなみに第四世代から体色の設定が変わっており、濃い青だった嘴や足周りと赤色だった目がブラウン系へ変更されている。
これはゲームのみならず、アニメやグッズを含めて一斉に変更が行われている。
透き通るような見事な羽は氷で出来ていると伝えられ、羽ばたくことで空気を冷たく冷やす。「れいとう=冷凍ポケモン」の分類通り、氷を操る能力を持っており、空中の水分を凍らせて雪を降らせる。訪れた街には一足早く冬が来るという。
また、雪山で遭難した者が死を迎える直前、その眼前に姿を現すことがあるという。本来の生息地は永久凍土地帯らしく、もしかしたらこれまでの出現地点はフリーザーにとってはリゾートのようなものだったのかもしれない。
名前英語で「凍らせる者」を意味する“freezer”から。一般的には「冷凍庫」を指す言葉として知られ、要するにそれぐらい冷たいという意味なのだろう。
英語名の“Articuno”は、英語で「北極」を意味する“arctic”とスペイン語で「1」を意味する“uno”を組み合わせた名前である。
初代直撃世代はこの漫画の影響でマスターボールをこのポケモンに使った人も多いのではないのだろうか。
ゲーム上の特徴
古参のポケモンということもあり、伝説ながら遭遇機会は多い。
- カントー地方
- シンオウ地方
- カロス地方
- 最初にハリマロンを選んでいた場合のみ、殿堂入り後に出現する。当初は「徘徊型」に近い動きをするが、11回遭遇すると「海神の穴」に定着する。
- アローラ地方
- 『USUM』のみ、ウルトラワープライドで赤いホールに入った先で出現することがある。
- ガラル地方
- 前述のガラルフリーザーとは別に、ダイマックスアドベンチャーで出現がある。こちらもDLCコンテンツとなっている。
対戦での評価
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
初代 | 90 | 85 | 100 | 125 | 125 | 85 | 485 |
第2世代から | 90 | 85 | 100 | 95 | 125 | 85 | 580 |
※初代では「とくこう」「とくぼう」が「とくしゅ」に纏められていた。
耐久面が高いステータスをしているものの、タイプの関係で弱点が多く、カタログスペックより脆くなりがちである。
「三鳥」の中では最も低い「すばやさ」も、先制を許しやすくそれを助長する。
ただし、「三鳥」では唯一、先制技(「こおりのつぶて」)を覚える。
癖の強い複合ではあるものの、「こおり+ひこう」は他にデリバードしかいない準固有タイプであり、こおりタイプ側では「おいかぜ」を使える数少ないポケモン(編集時点で他にモスノウのみ)でもあるため、独特な立ち位置を維持し続けている。
初代
当初は「とくしゅ」の仕様から攻撃面にも秀でており、早い段階で習得できる「ふぶき」の存在で猛威を振るいまくっていた。
一部書籍では「最強のポケモンはミュウツーではなくフリーザー」とまで書かれたほど。実際、当時は凍らされたら事実上戦闘不能で、フリーザー自身は凍らないため恐ろしい強さを誇っていた。
ただ、フリーザーが活躍していた97カップ当時は、公式大会参加資格が中学生以下かつインターネット普及前であるという留意点があり、VC登場後の研究では「サブウェポンに乏しく、ラプラス突破が厳しい」という弱点が露見し最強とは言えなくなっているとのこと。
第2世代
「とくしゅ」の仕様変更により「とくこう」が削られる形となり、「ふぶき」やこおり状態も弱体化したため大打撃を受けた。
第3世代
「こころのめ」+「ぜったいれいど」という必中必殺コンボを得たものの、第1世代の圧倒的な強さに比べると一発屋感が漂った。一応、同様の芸当ができるポケモンの中では最速。
弱点タイプのポケモンや技が増加する一方、フリーザーの強化は遅れ気味で、シェアを低下させていった。
第4世代
技ごとに物理・特殊が分かれたものの、この時代の特殊飛行技は全体的に威力が低く、フリーザー自身もエアカッターしか覚えないので強化にはならず。
むしろこの世代で追加されたステルスロックで多大なダメージを負う事から環境的には少し向かい風になってしまった。
ただ、第3世代から使えてた必中必殺コンボが逆に有名になりすぎたおかげで、この世代ではアタッカー型など通常の型の時点で意表を突けるポケモンになっており、上手いトレーナーが使えば強いというポケモンになっていた。
第5世代
『BW2』で待望の特殊飛行技である「ぼうふう」を得てひこう側の火力が増したが、これも癖の強い技でありピーキーさも増すこととなった。
新要素の隠れ特性は「ゆきがくれ」が設定されていることがデータ上から明らかになっていたが、解禁されないまま次世代を迎えてしまった。
第6世代
新技「フリーズドライ」でみずタイプに抜群を取れるようになった。
世代末期となる2016年1月から7月にかけて行われた「ポケモンスクラップ」のキャンペーンでは、ついに隠れ特性が解禁された。その後初代VCで捕まえたフリーザーを送ることでいつでも手に入れられるようになっている。
第9世代
ポケモンホーム連携開始と共に参戦したが、「こころのめ」が技ごと削除されており、上記のコンボが成立しなくなってしまった。一方、XD技であった「くろいきり」が自力技化している。
一方、霰が雪に仕様変更されたことで、物理耐久を大幅に上げられるようになった。また、攻撃が必中になるダイマックスが無くなったことで「ゆきがくれ」を活かせる場面が増えた。
ダブルバトルでは霰パ改め雪パにて防御1.5倍+「ゆきがくれ」を発動しつつ「ふぶき」を連打する型が注目されるようになった。シーズン8には使用率56位を記録。それまでと比べると大健闘と言うべき実績を残している。
2024年3月初頭に開催されたPJCS2024インターネット予選第2回でも、アローラキュウコンと一緒に「ふぶき」をひたすら押す構築がそこそこ予選抜け実績を残している。
ダブルバトルシーズン16になると、フリーザー入りの雪パを対策するためにクレセリア、ウガツホムラ、ハバタクカミがわざわざ「にほんばれ」を搭載するようになった。クレセリアに至っては上から「にほんばれ」を撃つためだけに「こだわりスカーフ」を持つ事例が見られるようになったぐらいである。
このシーズンは使用率31位と、あと一歩でベスト30に入るところであった。
その他、「霰パ」全体で「あられ」が「ゆきげしき」に変わった影響を受けている。
使用トレーナー
- カンナ:四天王(カントー)(ポケスタ2)
- ヤナギ:ジムリーダー(ジョウト)(ポケスタ金銀)
- ジンダイ:ピラミッドキング
- ラジュルネ:バトルシャトレーヌ
- ミツヒデ:ブショー(ポケナガ)
- ブランシェ(ポケモンGO)
- レッド(ポケモンマスターズ)
- エン:ベテラントレーナー
- ダツラ(アニメ版)※厳密には友達
- カツラ(ポケットモンスター全書)
- キョウ(ポケスペ)※一時的
- ブルー(ポケスペ)※一時的
番外作品
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』
モンスターボールから登場。「こごえるかぜ」で近くの相手を凍らせる。
『ポケモン不思議のダンジョン』
「樹氷の森 奥地」にてボスとして登場するが、全てを投げ出してやっとの思いで辿り着いた主人公&パートナー相手に全体攻撃「こなゆき」を容赦なくぶっ放してくるのだ。ボスフロアなのでふしぎだまも無効化される上にHPもかなり高い。
不幸中の幸いは隣接しないとこの技を使わないことだが、遠距離からちまちま削ろうとすると「こうそくいどう」で急接近してくるという始末。
『探検隊』シリーズでは「シークレットランク」獲得後、特別な「ふしぎなメール」を受け取ることで行ける「なだれやま」の頂上に構える。
同様に全体攻撃を駆使するかなりの難敵。といっても本シリーズでは似たような戦法を取るポケモンと既に戦っているので対策はできるだろう。
『ポケモン+ノブナガの野望』
『ポケモンGO』
ジムバトルの陣営「ミスティック」はフリーザーをシンボルマークにしているが、フリーザー自身は長らくゲーム内に実装されない状態が続き、その姿を直接見ることはできなかった。
しかし、2017年7月23日から国内でルギアとともに解禁。シカゴのリアルイベントで、チーム「ミスティック」の貢献度が高かったためと思われる。
ファンから注目の高かった伝説ポケモンの実装ということで、ネット上では大変な話題になり、ほぼ1日に渡って「フリーザー」がTwitterでトレンドに入り続けるなど、大きな盛り上がりを見せた。
なお出現は2017年8月1日まででいったん終了し、8月15日から9月1日までの間再度出現した。その後、2018年7月8日(日本では西日本豪雨の影響もあり8月4日に順延)に開催された「フリーザー・デイ」の際に久々に姿を見せ、この際には色違いも登場した。レイドバトルでフリーザーに勝利した後のゲットチャンスでのみゲットすることができた。
「三鳥」の中では最も耐久が高く、更にこおり技で抜群を受けてしまうポケモンが比較的多いため、ほのおタイプがいないとダメージが嵩張り苦戦を強いられる。伝説キラーバンギラスもこおりが等倍で通る以上あまり過信はできない。
そしてそのバンギラスよりもさらに捕獲成功率が低く、捕獲できるかどうかには相応の運も絡んでくる。
習得する技は基本的に全てこおり技ため、どの技を覚えていてもある程度戦力になるのは嬉しい。
レイドバトルでは安定した分割ゲージ技である「れいとうビーム」、トレーナーバトルでは確定で相手の攻撃を下げるデパフ技である「こごえるかぜ」がおすすめ。
「フリーザー・デイ」に登場した個体は例外で、ゲージ技が「ぼうふう」で固定されていた(後からわざマシンで変更することは可能だが、その場合再度この技を覚えさせるには「すごいわざマシンスペシャル」が必要になるので注意)。
登場当初こそ珍重されたが、こおりタイプのアタッカーが充実した現在では立場が厳しく、レガシー技の「ぼうふう」が差別化点かつ生命線になっている。
それでも他の伝説に比べ登場期間が異様に短い(毎回1週間程度しか登場しない)こともあり、その希少性は衰えていない。
『ポケモンユナイト』
冬のホリデー仕様マップにて、サンダーやクレベースに代わるボス枠として出現。
その後揃って「キャッチアンドバトル」にも登場し、倒せば一時的に操作可能となった。使用技は範囲攻撃の「あられ」と、相手のゴールを故障させられる「れいとうビーム」。
また、イベント「ボスラッシュ」に現れた際は、「ゆきなだれ」での障害物生成や、その風下側に隠れない限り即死級の大ダメージが入る「ふぶき」を放つなどしてくる。
『ポケモンマスターズ』
- レッド(チャンピオン)&フリーザー
- 4周年アニバーサリーで実装された。相手のこおりタイプ抵抗を下げつつ攻撃するアタッカーで、EXロールはテクニカル。シンクロわざ「氷翼のれいとうビーム」で相手のこらえる状態などを無視して攻撃することができ、相手をこおり状態にする。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- 劇場版『ルギア爆誕』
- アーシア島の伝説に登場する「氷の神」で通常よりも大型の個体で、3つの島の1つ「氷の島」に住む。3体の「神」のうち唯一ジラルダンに捕まるのを免れたものの、アーシア島近辺の海を全て凍らせようとした際、ファイヤー及びサンダーと怒りに任せて争い始める。
- 無印189話(第191話)
- 声は冬馬由美が担当。本編初登場。第187話(189話)で再会したポケモン写真家の少年・トオルが撮影しようと探しており、シラユキ山と呼ばれる場所で遭遇した。
- AGバトルフロンティア編
- 新無印編第102話
漫画版
『ポケットモンスター全書』
グレンタウンのジムリーダー・カツラの憧れのポケモンであり、原作同様にふたごじまに座しているが、伝説ポケモンらしい非常にプライドが高い性質で、一度襲った相手の前には二度とは現れない。
サトシがバトルの末にゲットするが、カツラの気持ちを汲んで彼に譲った。ジムリーダーに譲渡されて退場した伝説ポケモンなど他メディアを探しても類を見ないであろう珍しいケースである。
『ゴールデンボーイズ』
渡り鳥のような性質を持ち、キキョウシティを飛来地の一つとしているという独自の生態が語られている。さらに、ジムリーダー・ハヤトに加勢してバッジ取得条件の一部になるという、これまた珍事を引き起こしている。
挑戦していたゴールドは、原作通りここが初めてのジム戦となる駆け出しのトレーナーであり、まさかの初心者狩りでもあった。
『ポケットモンスターSPECIAL』
- ビルの一部屋を瞬時に凍りつかせる程の氷の力を持ち、敵だけを狙い分けて凍らせることも可能。戦闘を好まず、敵の存在を感じた時には自らを氷の中に封じ込める。実際、ロケット団に狙われた際には氷の中に閉じ籠っていた。
- 1章では自身を探していたレッドと遭遇、彼の手持ちであるギャラ(ギャラドス)の体当たりで氷が砕けて逃走しようとするが、ロケット団のベトベトンに襲われたレッドを救ったことで体力を消耗し、ロケット団に捕獲されてしまう。
- 第3章ではサンダー・ファイヤーと共に鳥ポケモン恐怖症を克服したブルーに捕獲された状態で登場。レッドの指示の下、ウバメの森でホウオウ・ルギアと空中戦を繰り広げた。
余談
モチーフについて
ファイヤーには「フェニックス」、サンダーには「サンダーバード」と、対応する有名な神鳥が存在するのに対し、フリーザーにはこれといったものは見つかっていない。
「シームルグ」「ロック鳥」「フリーカムイ」「フレースヴェルグ」などが候補に挙がるものの、特定には至っていない。完全にポケモンオリジナルの伝説である可能性もある。
フリーザーとフリーザ
フリーザー「いいだろう!今度は木端微塵にしてやる!あのノーマルのように!」
コクーン「あのノーマルのように?…プクリンのことか…プクリンのことか―――っ!!!」
…と、『ドラゴンボール』に登場したフリーザとの名前系バラエティが一定数見られる。特にガラルフリーザーは紫色の体色や全てを見下す冷淡な性格で尚更フリーザ感が増した。
ちなみに、「ポケモン総選挙720」におけるフリーザーの順位は第53位だった。
狙ったとしか思えない順位である。
関連イラスト
関連タグ
0143.カビゴン(キョダイマックスカビゴン)→0144.フリーザー(ガラルフリーザー)→0145.サンダー(ガラルサンダー)