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フレイヤ(ダンまち)

ふれいや

フレイヤ(ダンまち)とは、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』に登場する女神の一人。
目次 [非表示]

『ひれ伏しなさい』

注意

この項目では『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のフレイヤについて説明します。北欧神話においてはこちらを参照。


プロフィール

年齢数億歳
身長170C
種族
職業ファミリアの主神
所属フレイヤ・ファミリア
CV日笠陽子

概要

迷宮都市オラリオに置いてトップクラスの探索ファミリア【フレイヤ・ファミリア】の主神であり、容姿端麗な神々においても随一の美貌を持つ『美の女神』であり超越存在(デウスデア)


『美の神』でも随一の美貌による『魅了』の効果は凄まじく、人間だけでなくモンスターにすらも影響を及ぼす。


彼女が率いる【フレイヤ・ファミリア】は、オラリオ最強にして唯一のLv.7であるオッタルを筆頭にLv.6の冒険者を多数抱えており、単純な戦力だけでも【ロキ・ファミリア】を凌駕する最強のファミリアである。


普段は『バベル』の最上階に住んでおり、そこからオラリオを見下ろして人々を眺めている。


episodeフレイヤでは、都市外に伴侶探しに旅立ち、成り行きで敗戦間近の国を救うなど、自由奔放さが際立っている。


神物像

炎を模した扇情的なドレスを着こみ、陶磁器の様な肢体から『美の神』特有の色香を放つ。


自由気ままな性格をしており、「風のよう」と眷族から譬えられることもある。

物腰は柔らかだが、自身の真意を全く明かす事は無く、暗躍に長けているロキですらも敵わない程の交渉術を持つ(不利な交渉材料を与えてしまったロキの自業自得ではあるが)。


『美の神』と言われるだけに情熱的(ロキ曰く「色ボケ」)で、他のファミリアの子供を引き抜いたり、地上に降りている殆どの男性神とは関係を持っている。その分、他の女神からの受けも悪く、他のファミリア(特に【イシュタル・ファミリア】)とのいざこざも絶えないが、フレイヤ本人は一切意に返そうとはしない。ちなみに相手は男でなくても良いらしい

良くも悪くも我々の世界の神話に出てくるような女神らしい女神で、気に入ったからという理由で敗戦間近の王子に加勢し状況をひっくり返したり、愚かな理由で戦争をする国々を滅ぼすように仕向けたりと、祝福や破滅を気紛れにもたらしている。


眷族たる【フレイヤ・ファミリア】が万軍を叩き潰すのに対し、フレイヤは戦わずして万軍を掌握する事ができる傾国の美女ならぬ『統世の魔女』、それが美の神フレイヤという女の正体である。


彼女の『魅了』は凄まじいもので、彼女が少し本気で魅了するとどんな人物でも傀儡と化し、それは眷族ですら抗えない。「天界で待っててちょうだい?」とフレイヤが言うと、魅了された相手は全員その場で嬉々として自害してしまう程である。

そして、本気で魅了をすれば眷族、処女神等の一部の例外を除き神ですら魅了し、オラリオの住人全てを洗脳してしまうほどである。

ベルと片角ミノタウロスの死闘を見る為だけに一部の神を魅了して、『神の力(アルカナム)』である神の鏡を無断で使用するなどかなり横暴な物でもある。

ただし、誤解され易いが、フレイヤ自身は基本的に『魅了』を使わない(曰く「つまらないから」)。

娯楽を楽しむために尊重している下界を支配下に置くのは彼女にとっても醜く滑稽であり、禁忌(タブー)として一線を引いている。何よりその権能自体が虚しく、つまらない物だと自身が一番自覚しているのだ(これが彼女とイシュタルの違い=品性の真実である)。

つまり眷族達は彼女に『魅了』されたのではなく、自分の意思でフレイヤに忠誠を誓っているのである。フレイヤは自分の子供に対しては、慈悲深い女神なのだ。


幾つもの人間を見てきた彼女をして見た事がない魂(彼女曰く「透明」)を持つベル・クラネルを気に入り、自身に相応しい英雄へと成長する事を望んでいる。

その執着心は他の神々から見ても異常と見られ、試練で彼が死ぬ事になれば今の立場を捨て、天上まで追いかけようとする程(何らかの理由で天界に戻されると、二度と地上には降りれない制約も承知の上)で、その事からオッタルとヘイズを除く眷族達は嫉妬心や敵意、憎悪を抱く事になっている(ちなみに、オッタルの方は、フレイヤとは別の形でベルが「英雄」として成長する事を望んでいる)。

一方、ベルが「英雄」になる事を望んでいるのはヘルメスと同じであるものの、フレイヤが望んでいる「英雄」は、ヘルメスが暗躍して生み出そうとしている『神工の英雄』ではなく、むしろ彼が「必要ない」と否定していた神々も裏切る『異端の英雄』であり、それこそが停滞を打ち破るのに必要な存在と確信している。


ヘスティアは(処女神だからかどうかは不明だが)彼女の事を苦手にしており、避けようとしていることが多い。


元々は自由気ままに世界各地を旅していたが、ある時ヘラとの抗争で敗北し、多くの眷族を失い、オラリオに強制的に縛られた過去を持つ(何でも下界の救済に彼女も参加させようとしたゼウスに、ヘラが勧誘を頼まれた事から勃発したらしいが…)。その後は、その恨みからいつかヘラを女王の座から引き摺り下ろそうと、皮肉にも自身が後に送還させたイシュタルと同じ境遇になっていた時がある。


女神の殆どからは受けが悪いものの、同じ「豊饒」を司るデメテルとは数少ない神友の間柄。しかし、数百年前より距離を置くようになってしまい、その癖いつも退屈そうな表情をしていた事から、『メモリア・フレーゼ』の「シークレット・ギャンブリング」では、それに不満を思った彼女に、ある「仕返し」をされる事になっている。

ただし、フレイヤ本人は別にデメテルを煩わしく思っていた訳では無いらしく、会いたければ会いに来れば良いと言っていた(だが、眷族達がフレイヤに会いに来たデメテルを、門前払いで追い返していた)。


天界にいたころはその強力な魅了の力を警戒した大神オーディンにより周囲とは隔離されていた。


劇中の様相

偶然見掛けた【ヘスティア・ファミリア】唯一の団員であるベルを気に入り、序盤では彼が「英雄」として成長する事を望んで、裏で様々な『試練』を架しつつ、シル・フローヴァを通して魔導書(グリモア)や魔道具(マジックアイテム)を届けたり、『神会(デナトゥス)』でロキから不正の疑惑を追及されていたベルの主神であるヘスティアを庇ったりもしていた。一方で、ベルを師事しているアイズのことを気に入らず、アレンガリバー兄弟らを差し向けて警告した。


アポロン主催の『神の宴』ではオッタルを連れて訪れ、そこで初めてベルと直接対面し、彼の頬を撫でて「今夜、私に夢を見せてくれないかしら?」と口説くようなことを言ってヘスティアを怒らせたため、その場を後にする。ベルがアイズと踊っているのを見て、嫉妬してオッタルに「ここにミノタウロスの群れを連れてこれないかしら?」と無理難題なお願いをしていた(オッタルに即「不可能です」と却下されたが…)。

アポロンがベルを狙っていることを知ると、度を超すようなことをするなら制裁を加えようかと考えていたが、ベルの成長を期待して静観した。後に『神会』で『戦争遊戯(ウォーゲーム)』の勝負形式を決める際、ヘスティア側が圧倒的不利のためヘルメスが助っ人を提案してアポロンが断固拒否すると、アポロンに対し「怖いの?」と挑発し、周囲の神達も賛同させて断りにくい状況を作って渋々認めさせるなど、ヘスティアに助け舟を出した。


アポロン・ファミリア】との抗争以降は、ヘルメスからの情報で兼ねてより自身を潰す事を望んでいたイシュタルが、ベルを狙っている事実を知った結果、【フレイヤ・ファミリア】を総動員させる形で【イシュタル・ファミリア】の拠点である歓楽街へ自ら出向いて攻め滅ぼし、自らの手でイシュタルに制裁を下し、彼女を天界へ強制送還に追いやった。なお、この際に副団長であるタンムズ・ベリリを匿っており、『人造迷宮クノッソス』の扉を開けるのに必要な『鍵』である『ダイダロス・オーブ』の一つを入手している(ちなみに、タンムズはそのまま眷族となる)。

その際、歓楽街及びオラリオに与えた多大な損害と科せられた莫大なペナルティに全く意に介さず、ベル1人のために躊躇なく起こした抗争に他の神々や冒険者達から畏怖を抱かれている。

また、同時に自身の行った行動が、結果的に【イシュタル・ファミリア】への報復を望んでいた【ロキ・ファミリア】の目的を妨害してしまう事になり、ロキからは恨まれてしまう事になっている。

なお、フレイヤ自身もヘルメスに踊らされた事については、相当腹に据えかねている模様。


その後、ベルが異端児(ゼノス)達の件で、人々からの信頼を失墜させた際は、ヘルメスから今回の件の事情について事細かく説明された上で、不介入と『ダイダロス・オーブ』の提供を要求される。

異端児に関しては興味が無く、またヘルメスの事も信用していなかったが、ロキよりもヘルメスの方がベルに立ちはだかる「試練」として利用する価値があると見なし、ロキには渡さなかった『ダイダロス・オーブ』を提供している。なおその際、退出していったヘルメスに対し、「全部わかったつもりでいて、(ベルに)足を掬われないようにね?」と皮肉めいた発言をしている。

また、ベルとミノタウロス(の異端児)の死闘を見るために、オッタル達に(無駄になるかもしれないと前置きして)自分がいるバベルの真下まで二人を誘導するように指示を出し、【ロキ・ファミリア】などの足止めなどを行っていた。


騒動後、ベルがLv.4になると表立って動きを見せる様になる(大半の神達が事情を知らず、単純にこれほどの逸材を見逃すはずが無いと思われているのをいいことに)。作中では二度目の『神会』での二つ名の任命式では、【美神の伴侶(ヴァナディース・オーズ)】と提案してヘスティアの怒りを買う。なお、それに便乗して悪ノリした男神が提案した【祝婚兎嫁(ウエディング・ベル)】(告白付き)に対し、満面の笑みのまま殺気を迸らせて慄かさせている。


関連タグ

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか フレイヤ・ファミリア

ベル・クラネル ヘスティア(ダンまち) ロキ(ダンまち)

オッタル(ダンまち) アレン・フローメル ガリバー兄弟 ヘディン・セルランド ヘグニ・ラグナール ヘルン(ダンまち)

銀髪 巨乳 ヤンデレ 女神 超越存在















ネタバレ注意

以下原作第4部での重要なネタバレを含みます



原作16巻
















豊饒の女主人』の店員であるシル・フローヴァと何らかの関係があることが度々示唆されていたのだが、本編16巻にてシルの正体は神威を抑え込み、人間に扮していたフレイヤ本人であった事が判明する

これまでに二人が別々の場所に存在しているような描写があったのだが、それはかつてフレイヤとある契約をしたヘルンという女性団員が変神魔法を発動させ、フレイヤに成り代わっていたためである(詳しくはシルの記事を参照)。

16巻終盤にて、かつてシルの姿でベルの事を好きだと初めて伝えた場所で再会し彼に告白するが、追い求める憧憬を持つ彼に振られることとなる。暫し街を無気力にさ迷い続けた後、人間(シル)としての拘りを捨て、ベルを奪い取ることを宣言するのだった。


――――「誰にも渡さない。ベル、貴方は女神(わたし)のモノにする」





原作17巻

















本気でベルを奪い取りに動いたフレイヤは、まずヘスティアのもとへ訪れた。『シル』の正体がフレイヤかもと疑っていたヘスティアは強く警戒していたが、彼女は構わず言い放つ。


――――「貴方の眷族を――ベルを私にちょうだい?」


無論、ヘスティアは激怒して断固拒否するが、交渉決裂と見たフレイヤは合図を出すと、眷族のオッタルら第一級冒険者が【ヘスティア・ファミリア】を襲撃し、彼らを一蹴して瀕死にする。そして、彼らを人質にフレイヤはヘスティアにベルとの『契り』を解除して『改宗(コンバージョン)』出来るようにしろと要求し、これを拒否するなら彼らを殺してヘスティアも天界へ強制送還させると脅迫する。

しかし、急いで駆け付けたヘルメスから、ベルは冒険者としてわずか半年ほどしか活動しておらず、下界の規則では1年以上在籍していなければ改宗出来ないと指摘。主神であるヘスティアが強制送還されれば改宗出来るが、流石にそこまですればヘファイストスを始めとするヘスティアの関係者達が黙ってはいない為、盲点を突かれたフレイヤは、ヘルメスの提案により「『半入団』という形でベルを預かり、半年後に改めて改宗する」という「落としどころ」を呑む形で、ベルを連れてその場を去ろうとした。

しかし―――


「一つ、言い忘れていたわ」

「半年後の『改宗』を履行してもらう為に、『代償』をもらっておくわ

「ベルを私のモノにする為に、『先にそれ以外を捻じ曲げる』」


一刻も早くベルを手に入れたかったフレイヤは、もはや半年もの月日を待てるはずがなく、数ヶ月前に【イシュタル・ファミリア】を潰す抗争を起こし、それから程無くしてまたしても抗争(というより、弱小派閥への弱い者いじめ同然の一方的な襲撃)を起こした以上、周囲が黙っているはずがないのも理解していた結果、なんとオラリオ中の人・神に権能『魅了』を施し、「ベルはフレイヤの眷族」と記憶を改竄するという暴挙に出る。

ベルに『魅了』が通じないと知っているフレイヤは、逆に周囲の記憶を改竄させてベルを閉じ込める『箱庭』を造り上げ、無理矢理にでもベルを眷族にさせようとしたのであった。


その後も徹底しており、些細なことで魅了が解けそうな者がいないか後始末に街を回り、『魅了』が及んでいないその日からオラリオを訪れる者、先日までダンジョン内にいて戻って来た冒険者、18階層のリヴィラの住民、果てには港街・メレンにも『魅了』を施していた。また、誰かが記憶に違和感を覚えても、特定のワードに触れる(現状に疑惑を抱くなど)と自動的に認識改訂(リセット)が発生して、無意識に改竄されることになっている。

『魅了』によって記憶も共有され、一部の人しか知りえないベルの過去の出来事までも把握し、辻褄が合うように彼の偽りの物語も構成した。

なお、自身の眷族達も『魅了』を受けていたが、神血(イコル)ですぐに『魅了』が解除されており(元眷族のミア・グランドアーニャ・フローメルも解除されている)、眷族達にはベルを元から仲間だったように振る舞えと命令されていた。

本拠へ帰還すると、仲間達や今まで関わってきた人々から他人行儀・拒絶されて打ちひしがれるベルを神室に招き、まだ「ヘスティアの眷族」と信じるベルに主神にしか出来ないステイタスの更新を要求されると、リヴィラで手に入れた希少な『更新薬(ステイタス・スニッチ)』(主神じゃなくても、ステイタスを更新することが出来る薬。ただし、魔法・スキルの発現やランクアップは不可能)を使い、自身の眷族という偽りの現実を突きつけて、彼の心を折る。

しかし、ステイタス更新で【憧憬一途(リアリス・フレーゼ)】のことを知り、これをどうにかしないかぎりベルを完全にものに出来ないと考えたフレイヤは、スキルの特性を理解して憧憬への想いを忘れさせることを図る。

それから、ベルを日中は殺し合いさながらの特訓に放り込んで、第一級冒険者達に死ぬ寸前まで徹底的に扱いて心身ともに消耗させ、夜は神室に呼び出して労いつつ、彼に過去の軌跡を話させた後に偽りの軌跡を教えて記憶をすり替えていき、甘言を用いて自分を心の拠り所にしようと洗脳じみた行為を行った。

そんな中、魅了を免れたリューがベルを探していることを知ると、『シル』の同僚で元眷族だったアーニャを使っておびき寄せる。アーニャとリューに『シル』の正体は自分だと明かし、アーニャやリューを助けたのは遊びに過ぎないと断じ、『シル』の姿で惑わす言動でリューに激昂されるが、彼女の意識を奪い、敢えて『魅了』を施さずに本拠に連れ去って監禁する。しかし、その時一瞬だけ寂しい様子を浮かべせていた。

その日の夜、いつものようにベルを招くが彼に元気が無いことを指摘され、さらにベルが「シルさん?」と呼んだことに愕然とする。「別の女の名前を出した」と怒ってベルを部屋から追い出すが、その日を境に徐々に様子がおかしくなり始める。その変わりように、ヘディンから「『箱庭』で追いつめられているのはフレイヤ様の方」と見抜かれ、オッタルも「お一人で何事かを考えている時間が増えた」と明かし、変心する様に第一級冒険者達も戸惑いを隠せなかった。


その後、ベルがアイズの言葉によって折れかけた心を持ち直して奮い立ち、捕らわれていたリューが脱走を図って騒ぎを起こしている中、ヘルンとの邂逅を経たベルと対面。初めから『娘(シル)』は存在しなかったと告げるが、ヘルンからフレイヤの心境を知ったベルはこれを否定し、「『娘』によって苦しんでいるフレイヤを助ける」と言い放つ。『娘』を一度拒絶しておいて何を今さらと、ベルに強い怒りを露わとする(この際に、ベルから貰った髪飾りを、彼の目の前で叩き壊した)。


だがその時、ヘルメスの言葉に従って機を窺っていたヘスティアが、魅了されていることに感付き始めたヘルメスの協力の元、オラリオ中の炉に自分の神血を混ぜた薪をくべてオラリオをひとつの『竈』とし、自身の権能『偽現・炉神の聖火殿(ディオス・アエデス・ウェスタ)』を使用したことで、『魅了』を解除されてしまう。


『魅了』が解かれて記憶が元通りとなり、オラリオ中が混乱するが、『魅了』によって今までの記憶が全員に共有していたことで、すぐに尊厳を踏みにじられたことに気付いた人々・神々は怒り心頭となった。

アイズを筆頭に、【ロキ・ファミリア】は怒りのまま【フレイヤ・ファミリア】を襲撃し、【ヘスティア・ファミリア】とベルと親交のあった人々は罪悪感と自己嫌悪に苛まれながらも、ベルの元へ駆けて行った。

【フレイヤ・ファミリア】の本拠は【ロキ・ファミリア】や【ヘファイストス・ファミリア】を筆頭としたあらゆるファミリアに包囲され、『ギルド』は最大派閥の衝突でオラリオが壊滅することを恐れ、死に物狂いで抗争を阻止しようとした。

オラリオ中の冒険者・神達を敵に回したフレイヤだったが、対峙したヘスティアに告げる。


――「ヘスティア、『戦争遊戯』よ」


なんとフレイヤは、これまでの自身とファミリアの実績を盾に、「これまで築き上げた物すべてをチップに賭け、自分が勝ったらベルをもらう」、「自身は自らのファミリアのみで戦い、【ヘスティア・ファミリア】は幾らでも協力者を募っても良い」といった条件付きで、【ヘスティア・ファミリア】との『戦争遊戯』を宣言。

後に『派閥大戦』と呼ばれる、オラリオ史上最大の『戦争遊戯』が行われることとなった。





原作18巻







過去最大規模の戦いとなる『派閥大戦』では、フレイヤは勝負形式などを決める『神会』には一度も姿を現さず、すべてヘスティア達に任せるなど(自身の『共鳴者(シンパ)』の男神達の妨害があったにせよ)余裕の姿勢を取っていた。だが、確実な勝利のためにロキをある弱みを使って(フレイヤ側を勝たせようとする『ギルド』の思惑とは別に)【ロキ・ファミリア】を不参戦にさせ、オッタルを通してアイズに『派閥大戦』が終わるまでベルと一切の関わりを禁じさせた。

その後、戦場はオラリオから見て北西にある『ベオル山地』の西部に存在する窪地(カルデラ)湖内の巨大な島に築かれた『オルザの都市遺跡』となり、勝負形式は隠れている神を見つけ、神の胸に差した花を先に散らせるという『神探し(ハイド・アンド・シーク)』(要はかくれんぼ鬼ごっこを合わせた勝負内容)と決まる。

そして戦い当日、【フレイヤ・ファミリア】は戦場となる『オルザの都市遺跡』の最西端にある大神殿『神の家』を本陣とし、その最奥部の玉座にフレイヤは座し、ヘディンが決めた作戦の元、ほぼ全員が大神殿に布陣し、セオリーを無視して『背水の陣』の如く派閥連合を迎え撃った。

緒戦は派閥連合が【クロッゾの魔剣】で猛威を振るっていたが、ヘイズら『満たす煤者達(アンドフリームニル)』がすぐに戦闘不能寸前だった『強靭な勇士(エインヘリヤル)』を復活させて一気に優勢となり、さらに単独で別行動していたベルも『円形劇場』でオッタルと対峙し、なすすべなく圧倒される。

そんな中、フレイヤは本拠で仮死状態のヘルン(シル)の【ヴァナ・セイズ】によって彼女のうわ言の様に呟く『謝罪』に苛まれていた。これに苛立ちを覚えたフレイヤは、突然ヘディンに攻勢に転じることを命じ、アレンを向かわせて派閥連合を瓦解させて敗北寸前まで追い込んだ。

しかし、そこにLv.6となったリューが戦場に援軍として駆け付け、主力のヘグニを撃破されてしまう。その直後、ヘディンが突如反旗を翻して派閥連合に寝返り、『満たす煤者達』、『強靭な勇士』の掃討を始めたため、形勢が一気に傾いてしまう。さらにロキとベートの手引きによって、ミアら『豊饒の女主人』が『シル』を助けるために戦いに参戦してしまう。

その現状にフレイヤはどこまでも自分を苦しめる『シル』に対し、物にあたるほどの苛立ちを見せた。


追いうちをかけるように、ヘディンの本音混じりの説得に応じたヘグニも『シル』を助けるべく派閥連合に寝返ってしまう。そしてリリの捨て身の策に嵌ってガリバー兄弟が敗れてしまい、オッタルはベルと救援に駆け付けたリュー、ミア、ヘディン達との死闘の末、ベルの渾身の一撃を受けて膝を着き、事実上の敗北を喫してしまう。そして、自分の元に向かおうと疾走するベルをオラリオ最速のアレンが追いすがる『最終闘走』が始まるが、覚醒したベルに突き放されてしまい、ついにベルがフレイヤの元へ到達してしまう。突き放されたアレンもヴェルフの奇襲を食らって戦闘不能に陥り、もはや自分を守る者がおらず完全に孤立してしまった。


悪あがきで『魅了』を施そうにもベルに通用するはずが無く、どんどん近づいて来るベル。

それを見たフレイヤは女神としての威厳を崩して激しく取り乱しながら、『娘』では駄目だったから『女神』を選んだのに、ベルを手に入らないことへの絶望と苦しみを曝け出した。

そして、フレイヤは今まで抱いていた本当の想いをベルにぶつけた。


「好きなの、ベル……」


フレイヤにとってベルは初めて『愛』ではなく『』を向けれた相手だった。

それに対しベルは、彼女を救うためにも『娘』の時と同じように『女神』の想いを拒んだ。


「僕は! 貴方の『伴侶』になれない!!」

「貴方の『恋』を、終わらせることしかできない!!」


その言葉と同時にベルに花を散らされて敗北を喫し、自身の『初恋』も散った。


敗戦後はファミリアを解体され、財産も没収される事になり、『豊饒の女主人』でミア相手に何故敗北したのか不思議がっていたが、ミアとの会話でベルの力になりたいと願った者たちとフレイヤを想っている者たちの行動が自分の想像を超えたという事で一応納得。

ヘスティアの恩情で女神はダメだが街娘としてならばオラリオにいることを許されるが、これ以上恥はさらせないとオラリオを出ようとするフレイヤだったが、そんな彼女の元に『豊饒の女主人』の店員達とベルが訪れる。

シルの正体がフレイヤと知っても態度を変える事なく一緒にいる事を望むリュー達と、フレイヤが二度と間違いを起こさないよう彼女の『騎士』としてずっとそばで見守り続ける事を誓うベル。

そんなベル達の姿に涙を流しながらずっと心の奥底で望んでいた「女神ではなくただの娘として生きたい」と言う『本当の自分』を見せ、シル・フローヴァとしてオラリオに残る事を選択。

こうしてフレイヤの数億年抱えていた虚無感と孤独感は終わり、真の意味で救われる事となった。


原作19巻

いつものように『豊饒の女主人』で働いているが、シル=フレイヤと知っているのは『豊饒の女主人』と【フレイヤ・ファミリア】以外ではベルら一部の冒険者とオラリオに住む神々、そして『ギルド』関係者ぐらいとなっている。だが、神々はそれをバラすつもりはないものの店を訪れてはよくイジりに来ている。

ベルへの失恋を受け入れこそしたが、ベルへの想い自体は消えたわけではなく、ヘスティアは「シル何某(なにがし)君」と呼んで露骨に警戒している。案の定、わざとオッタルを呼んでトラウマで気絶したベルに人工呼吸しようとしたり、ベルが他の女性と(二人っきりで)一緒にいるとヘスティア達にタレコミして邪魔したりしている。


ちなみに、『派閥大戦』で敗北したことで、フレイヤはヘスティアの『従属神』という扱いになったため、解体したファミリアも【ヘスティア・ファミリア】の傘下扱いになっており、【ヘスティア・ファミリア】は表向きはランク「B」だが、『ギルド』上層部は実質的ランク「S」と認識している。


ヘスティアとの共通点

外見、服装、司る事物など一見正反対に見えるヘスティアとフレイヤだが、実は共通点がかなり多い。以下例を挙げると


・女神なのに働いている

・孤児院の子供たちに慕われている

・眷族が家族や境遇に恵まれなかったものが多い

・どのファミリアからも門前払いされたベルを一目見て気に入る

・ベルの為に高価な武器や魔導書を用意する

・ベルに膝枕されてもらった事がある

・数億年生きて初めて恋した相手がベル


とこのように、本質は似た者同士である事が窺える。作中でフレイヤがヘスティアに対して尊敬していると発言しているが、自分を偽ることなくありのままに生きるヘスティアに対する憧れのようなものも含まれていたのかもしれない。


ベルも自分を見守り支え続けてくれたヘスティアとフレイヤの事を大切に想っており、【フレイヤ・ファミリア】との『戦争遊戯』の前に【美惑炎抗(ヴァナディース・テヴェレ)】という、スキル名は『美の神』であるフレイヤが由来だが、スキル効果は『処女神』であるヘスティアの加護という、ヘスティアとフレイヤへの想いが由来のスキルが発現している。


また作中でベルは、ヘスティアとフレイヤに親愛の証として髪飾りをそれぞれに渡しているが、眷族としてずっと一緒にいる事を約束したヘスティアには『鐘(ベル)』の髪飾りを、騎士としてずっと守り続ける事を誓ったフレイヤには『騎士』の髪飾りを渡しており、二柱の女神への想いが反映したものとなっている


他作品の関連キャラ(ネタバレ込み)

オティヌスとある魔術の禁書目録):主人公の心を折るために、作中の登場人物ほぼ全てを巻き込んだ北欧神繋がり。ただしこちらは北欧の主神が元ネタの少女である。

彼女が主人公に仕掛けた精神攻撃は 『世界を文字通りぶっ壊して暗闇しかない空間に変える』、『幾千億もの絶望しかない世界を創造して主人公に体験させる』、そして『主人公が居なくても誰も不幸にならない世界を見せる』(ダンまちで言うならアルテミスや【アストレア・ファミリア】など、本編で既に死んだキャラたちが無事に生き延びている世界)など、スケールやえげつなさがフレイヤとはケタ違いとなっている。作中では誰も不幸にならない世界で主人公の心が折れてしまったが、これは言わば主人公が今まで歩んできた長い道のりそのものを全否定するに等しい最強最悪の精神攻撃である。こんなものを見せられたらベルやリューも同じく心が折れていたに違いない。


詳しいことは項目を参照してほしいが、1つ言えることがあるとすれば彼女もまたフレイヤ同様心の内にある願いを抱えるヒロインの1人である。


誘宵美九デート・ア・ライブ):原理は違うが、フレイヤに似た強力な魅了能力を持つヒロインであり、実際に主人公の周辺人物や大衆を悉く魅了して、孤立無援の状況に追い込んだことがある。


イースフレッシュプリキュア):偽名を名乗って一般人に扮し、ある目的のために主人公に近づいたヒロイン繋がり。彼女も社会に溶け込む際はフレイヤ同様姿を変えており、正体を明らかにした際には主人公から貰ったアクセサリーを目の前で踏み砕いている。もっとも、こちらは組織に対する忠誠と芽生え始めた友情の狭間で揺れ動いていたため、立場としてはヘルンに近いが。

彼女が正体を主人公に明かした際、主人公はその上で改めて彼女を救うために戦いを挑んだ。これは奇しくも、ダンまち17巻終盤のベルとフレイヤの対面に酷似している。ちなみに、この戦いは壮絶な形で決着がつくのだが、重大なネタバレゆえ割愛させていただく。

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