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概要

マダは「マハーバーラタ」森林編に記されるチヤヴァナの物語で登場するアスラ

語根“mad”は喜ぶ、酔わせるという言葉で、その名は「酩酊者、酔わせるもの」を意味することから酩酊や狂気の人格化ともいわれる。


ある時、老聖仙チヤヴァナの妻スカニヤーが沐浴しているところをアシュヴィン双神が目にする。すぐに双神はスカニヤーを誘惑するが、貞節な彼女はこの言葉を拒否する。それに対して双神は、神の医師である自分達がチヤヴァナを若返らせ、その上で3人の中から夫を選ぶように提案し、チヤヴァナも同意する。双神はチヤヴァナを水の中に入れて若返らせ、三者同じ姿でスカニヤーに1人を選ばせたところ、彼女は間違いなく夫を選んだ。

結果、若さと美しさを得たチヤヴァナは大いに喜んで、アシュヴィンにインドラから許可されていなかった「ソーマを飲む資格」を与えること約束する。

チヤヴァナは犠牲祭を開き、ソーマの器をアシュヴィンに与えようとしたがインドラはそれを押しとどめて両者言い合いになった。構わずチヤヴァナが祭祀を続けようとすると、インドラはヴァジュラを投じてチヤヴァナの腕を麻痺させた。

この仕打ちに対してチヤヴァナは火中に供物を投げ入れインドラを倒す苦行を行うと、アスラ・マダが現れた。

マダは巨大な歯と顎を持ち、口の中に大地と天の全てを収める程に巨大だったため、全宇宙ごとインドラや神々を飲み込もうとした。インドラはマダの威容の前に恐れをなし、チヤヴァナに許しを請うてアシュヴィンがソーマを得ることを認めた。

怒りを鎮めたチヤヴァナは、マダを四つの悪徳(サイコロ、狩り)に分けた後、ソーマでアシュヴィンとインドラや神々を満足させた。


女神転生シリーズのマダ

初登場は『真・女神転生Ⅲ』で、種族は「邪神」。

デザインは燃え盛る頭部と胴体部のギミック、四本の腕、剥き出しの牙など原典の描写を思わせる姿である。

真Ⅲではトウキョウ議事堂に集まるシジマ勢力の悪魔の一体として中ボスを務め、騙し絵で主人公を撹乱している。

仲魔としても、敵全体にPANICを付着させる「大いなる酩酊」というマダの名前通りの専用スキルやディオニュソスとの特殊会話等、名にふさわしい活躍を見せる。


後のシリーズでは主に3Dデザイン作品に顔を出しており、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王』ではスキル「鷹円弾」で背中の輪を投げるというユニークなアクションを見せている。

コドクノマレビト』ではライドウ仲魔として物語の終盤に登場した。



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