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マルコム・ワイドボーン

まるこむわいどぼーん

小説『銀河英雄伝説』に登場する自由惑星同盟のキャラクター。士官学校を首席で卒業した、10年に1度の秀才とまで言わしめる。
目次 [非表示]

「馬鹿な、あり得ん。こんな常識外れの・・・・・・!?」

声優関智一


概要

 銀河英雄伝説に登場する、自由惑星同盟側の軍事キャラクター。自由惑星同盟軍士官学校を首席で卒業した士官で、軍部側も「10年に1人の秀才」として期待を寄せていた人物である。初登場したのは外伝「螺旋迷宮」の士官学校時代で、ヤン・ウェンリーと戦略戦術シミュレーションによる対戦相手を務めた時である。その後、同じく外伝「千億の星、千億の光」にて、第6次イゼルローン要塞攻防戦時にワーツ少将指揮下の分艦隊に所属、旗艦に乗艦して参謀長を務めていた。


人物

 秀才型にありがちな、自信家な雰囲気を持ち、自分の失敗を他人のせいにするなど人格者としては疑問の多い部分がある。ヤンとのシミュレーション対決でも、補給線を断たれて戦闘継続能力を奪われて敗北判定を受けてしまった時にも、


「真面に正面から戦っていれば、俺の方が勝っていたんだ! 奴は逃げ回っていただけじゃないか!」


と、結果を逃避した挙句に捨て台詞を残している。

 またヤンの口からは、相手の失敗を追求して傷口を抉るなどしていたようで、その分、同期生は無論、下級生からも好かれるような人物ではなく人望も薄かったと言われている。


経歴

 士官学校での成績は優秀であり首席で卒業した(ただ一つの汚点があるとすれば、ヤンにシミュレーションで敗北したことであろう)。その後、第6次イゼルローン要塞攻略戦に参加。この時27歳で大佐という異例の出世を遂げている。

 ワーツ少将が指揮する2500隻の分艦隊の参謀長として配属となり、イゼルローン回廊出入口付近における小規模戦闘で、ラインハルト少将指揮下の3000隻と遭遇する。

 密集していたラインハルト艦隊に対して、半包囲殲滅戦が妥当と判断し、ワーツ少将に進言し直ちに実行に移された。しかし、兵力を集中した中央突破戦法によって距離を一気に詰められるという予想外の行動に出られてしまい、ワイドボーンは狼狽するばかりで何もできずにワーツ少将諸共、乗艦ごと粉砕されて戦死した。


漫画版

 因みに藤崎竜氏の描く漫画版では、幼さの残る容姿に変更されており、OVA版ほどの露骨な雰囲気は持ち合わせてはいない。同時にヤンに敗北した時も、やたら異議を唱えることはなく、怒りと戸惑いこそあるが、何故ヤンに負けたのか、と寧ろ敗北の原因を知ろうとするなどかなり異なる(寧ろ罵倒していたのは、ワイドボーンを応援していた周囲の取り巻き達であって、逆に彼が周囲を諌めていた。但しヤンも、合格判定は下されたものの今回の作戦は来年から反則シトレ校長から複雑な評を下されていた)。

 第6次イゼルローン要塞攻防戦の前哨戦では、ワーツ少将の参謀長として参加した際にラザール・ロボス元帥から期待の声を掛けられている。回廊の出入り口で帝国軍との散発的な戦闘に参加した。この時、同じく前哨戦に投入されていたキャボット少将の指揮する高速機動集団3000隻が、ラインハルトとの戦闘で半包囲殲滅戦に遭って壊滅したことを受け、危険な人物が帝国にいると推察した。

 そしてワイドボーン自身もまたラインハルト艦隊と遭遇。単縦陣で突っ込んでくるラインハルト艦隊に対して、単横陣で迎撃するよう提言。ところが左翼部隊に突入針路を変えて来たばかりか、陣形が斜形陣とも取れない、統一性の内陣形に崩れたところで不審に思ったワイドボーンは、艦隊を逆L字型に展開してラインハルト艦隊を十字砲火に叩き込もうとした。

 ところがラインハルト艦隊の一部隊がワーツ分艦隊の左翼部隊と対する内に、残りの部隊が反時計回りに大きく迂回してワーツ分艦隊左翼の左側面に直撃を与え、逆にワーツ分艦隊のほうが十字砲火を浴びる結果となった。

 ワイドボーンは遅まきながらラインハルトの意図に気づき後退すべしと意見具申したものの、司令官ワーツ少将の手際の悪さによって(敵を前に会議で検討すると言う始末)取り換えしが付かなくなり、旗艦が被弾した際に彼自身が破片に身体を貫かれて重症を負う。

 司令官が戦死したことを受け、ワイドボーンが機転を利かせて残存部隊に撤退命令を出し、その直後に命を落とした。ヤンに敗北し、次にラインハルトに敗北したことに、悔しさをにじませていた。


「なぜだろう……なぜ負けたんだろうな……」


 藤崎版ではヤンからも一定以上の評価を受けていたようで、戦闘の前にヤンが彼を気遣う描写がある他、残存部隊が撤退に成功した事を知ったヤンは「ワイドボーンが逃がしたんだ」と正確に洞察していた。


関連タグ

銀河英雄伝説 自由惑星同盟

ラムゼイ・ワーツ:直属の上司。指揮官ではあったが艦隊運用はほぼワイドボーンに頼り切りだった。

ヤン・ウェンリー:かつての士官学校の同級生。学生時代の戦術シミュレーションで初めてワイドボーンに黒星をつけた相手。

アンドリュー・フォーク:同盟軍士官学校を首席で卒業した秀才型軍人で、ワイドボーンの後輩にあたる。他者を見下し、失敗を他人のせいにする点も同じだが、外伝「千億の星、千億の光」ではウィレム・ホーランド少将やヤン・ウェンリー大佐とよく似た作戦案を提出しており、ワイドボーンは3人よりも柔軟性に欠けていることが記述されている。

シャムシュ:第6次イゼルローン攻防戦での乗艦

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