「ギビビビバギンググシギザ（一気にナインが3＝27だ）」
データ
| 身長 | 207.0cm |
|---|---|
| 体重 | 145.0kg |
| 主な犯行現場 | 品川区東大井他都内各所 |
| 死亡場所 | 千葉県富津海岸沖 |
| 特色/力 | 毒針の発射、高速飛行 |
| 呼称 | 未確認生命体第14号 |
| 人間態/CV | 河合秀 |
| 登場話数 | EPISODE 7「傷心」、EPISODE 8「射手」 |
概要
未確認生命体（グロンギ）の内、メ集団に属するハチ種の怪人。警察からは未確認生命体第14号として扱われている。
度重なるズ集団の敗北に伴って、ラ・バルバ・デの意向でゲゲルへの挑戦権がメ集団に移行した事により、そのファーストプレイヤーとして行動を開始した。
怪人態はハチの複眼を模した部位と、その下に備わっている青い目と触角が特徴で、蜂の巣を思わせるハニカム模様の衣類を首周りに着けている。背中からは2対の翅が生えており、右腕からは再生可能な鋭く太い針が伸びている。
人間態は肩や胸の部分を黒いベルトで巻いた金色の服を着た青年。怪人態では自由自在に空を飛ぶのに対し、人間態では自身を拘束しているという、メ集団の中でもかなり奇抜なファッションセンスをしており、モチーフとしては蜂に羽化する前の蛹を意識しているのかもしれない。
性格は非常に傲岸不遜であり、ゲゲルへの挑戦権を失ったズ集団をメ・ビラン・ギと共に露骨に見下し、ゲゲルの腕を賞賛したズ・ゴオマ・グに対しても「お前らとは違う」と馬鹿にしたような発言をしている。しかもグゼパ紛失の責任を（全てが間違いではないとはいえ）傍にいたゴオマに擦り付けた挙句、それを口実に後述の「特例」をバルバに認めさせる等、かなり陰湿で狡賢い部分もある。
能力
最大の特徴は、背中の翅で時速200kmという超高速で自在に飛行できる点である。
単なる高速飛行だけでなく、数千kmクラスの高高度でのホバリングもこなすなど、作中において最初に登場した「高速で飛行する敵（※）」であり、それまでの特撮やバトル系創作の常識を打ち破る「こちらの攻撃が届かない距離から一方的に攻撃を仕掛けてくる敵」として、クウガと警察を大いに苦しめた（ぶっちゃけバトル系創作としては最早禁じ手に近い存在である）。
また、異常に発達した複眼は単に視力が高いだけでなく、人間の体内に入り込んだアマダムにも反応してこれを識別する事が可能で、普通の人間なら水色に映るところを、霊石を持つ人間=クウガはオレンジ色に映るようになっている。
これらの特性を活かし、滞空した状態から右腕の針を地上の標的目がけて発射し、脳天を撃ち抜いてハチ毒によるアナフィラキシーショックで即死させるのを常套手段としている。毒性のみならず、人体をぶち抜いてなおアスファルトを深々と穿つだけの威力も脅威である。
一方で、この針は1度発射すると針の再生におよそ15分のインターバルを要する弱点があり、即ち一度針を使うとそれ以降15分は遠距離からの攻撃手段を失ってしまう。また、バヂスは飛行の際には蜂特有の特殊な翅音を発するので、その音波から行動を追跡されてしまう欠点もある（劇中では、気象庁等の至る所でバヂスの音波がキャッチされていたので、音波自体もかなり大きな音のようである）。
（※ 第3号ことゴオマにも飛行能力は備わっているが、高度・速度共にバヂスが圧倒的に上であり、加えてバヂスが活動していた時点では夜間にしか活動できない、強い光を苦手とする等といった数々のハンデも有していた）
劇中での動向
第7～8話のネタバレを含む為、記事の閲覧には注意
作中における2000年2月24日にゲゲルを開始。具体的な制限時間については言及されていないものの、目標の人数は121人と設定、「東京の上空を螺旋状に移動し、腕の針が生成される15分おきに地上の人間を撃ち殺す」という手口で連続殺人を引き起こした。ただし、螺旋状に移動するのはあくまでバヂスが勝手にやっていた事で、別にゲゲルのルールには含まれていない模様（実際に、ゲゲルを改めて再開してからはこの移動パターンは止めている）。
当初順調にゲゲルを進めていたバヂスであったが、前述の移動の法則性を突き止めた五代雄介と一条薫に、葛飾区内で地上に降りてきたところを発見され交戦状態に突入する。この時の戦闘では高速飛行というアドバンテージや、初変身したペガサスフォームの超感覚に五代が混乱を来した事などもあってクウガを圧倒して追い込んだが、毒針の再生がまだできていなかった事と、一条の銃撃によってゲゲルの進行に必要なグゼパ（※）を無くしてしまった為に一時撤退した。
そして、中間報告の際にラ・バルバ・デからグゼパを無くした事を咎められ、カウントがリセットされるという憂き目に遭うが、ゲゲルの成功が危うくなったと見たバヂスは、グゼパを無くした責任をゴウマに押し付ける事で「クウガの殺害＝リント27人分の殺害」とする「特例」をバルバに認めさせる事に成功し、その上でゲゲルを再開する。
気象庁などでキャッチされたバヂスの翅音から、科警研の開発した音波探知装置によって位置を特定され、すんでのところで一条にターゲットの殺害を阻まれるという一幕もありながらも、直後に富津の海岸にて五代＝クウガを発見し、毒針の再生成を待って彼を狙撃しようと待ち構える。
しかし椿秀一の診断により、この時点で既に五代がペガサスフォームの特性を把握していた上、間一髪駆けつけた一条のアシストもあり、バヂスの行動はクウガに完全に読まれる。その結果、満を持して発射された毒針も、ペガサスフォームの超感覚を最大限に発揮したクウガにあっさり掴み取られて捨てられ、間髪を容れずに放たれたブラストペガサスを毒針を失った無抵抗な状態でもろに喰らい、逃走も叶わぬまま海中に墜落してそのまま爆散した。
（※ 殺害人数のカウントに用いられる腕輪。この時紛失したものは直後に証拠物件として警察によって回収されている）
派生作品
仮面ライダーディケイド
クウガの世界ではン・ガミオ・ゼダが起こした究極の闇によって、八代藍の上司である刑事（演：諏訪太郎）が変身させられた他、複数の個体が登場した。
アギトの世界でも序盤に登場。こちらではラ・ドルド・グに代わって未確認生命体第47号として扱われていたが、大した抵抗もできずにG3-Xに倒された。
仮面ライダーフォーゼ
野座間友子が見せたネットの映像に、ゴオマやズ・ザイン・ダと共にクウガと戦っている様子が確認されている。この世界ではディケイド版のクウガのように複数でクウガと戦っていたのだろうか。
漫画版
漫画版では、バヅーの上京に伴って早々に登場（ザインより早い）。
人間態はTVシリーズより髪が長く、サングラスをかけている男性。服装はベルトどころか白い拘束具を着て縛っており、一体どうやって着脱をしているのかは謎である。
殺害方法は、頭に打ち込んだ針が時間を置いて肥大化し、脳を内側から破壊するというものへ変化しており、TVシリーズのゴ・ジャラジ・ダの手口に近くなっている。
針は即座に肥大化させる事も可能で、さらに投擲する事で炸裂させる事が出来る。こちらは井上敏樹が脚本を担当した『仮面ライダーTHENEXT』に登場する量産型ホッパー/ショッカーライダーの炸裂手裏剣に似通っている。
性格は知的好奇心が非常に強く、人間の文化にかなり興味を寄せている。焼き芋を食べると放屁が促されるという生理現象すらも、彼にとっては新鮮なものであるらしい（本作のグロンギは古代人ではなく完全に人外の存在なので、そう感じるのかもしれない）。また、汚い空気に弱い設定のグロンギ族としては珍しく喫煙をするシーンがあり、本人は意外に美味いと評していたが、ズ・メビオ・ダからは身体に悪そうだと迷惑がられていた。
一方で、原典のバヂスとは打って変わってメビオらズ集団の者達に対しても気さくに接しており、彼等を見下しているような様子も全くない。また、本作のグロンギの例に漏れず、人間の心を弄ぶようなゲゲルを好んでおり、その為ならリントの少年に土下座をして見せる等、原典のグロンギではまず考えられないような行動もしている。
劇中では一人のいじめられっ子の少年に目をつけ、彼が憎んだり妬んだりした相手を片っ端から殺すというゲゲルを開始し、前述した通り巨漢の自分がひ弱な彼に土下座して怯えるという演技まで行う事で、どんどん彼を堕落させて醜く歪ませようとする。
「どうした？ 殺したいと思えばいいだろ？ そしてお前以外の全てのリントをぶっ殺しちまいな！」
しかし、自分のしでかした罪の重さと孤独への恐怖に心を支配された少年に見切りをつけ、バヂスは彼を「最後のターゲット」に絞り、最高の恐怖と絶望を与えてから始末しようと試みる。
そして、割って入ったクウガに対しても空を飛べない事を理由に嘲笑い、空中より爆撃するも新たにクウガが入手した緑の力の前に粉砕された。
関連イラスト
関連タグ
ニンジャイエロー：『忍者戦隊カクレンジャー』に登場するヒーローの一人。バヂスとは演者が同じであり、また偶然か否かカラーリングもバヂスと近似したものとなっている
未確認生命体第○号
ズ・ジャモル・レ（第13号） → メ・バヂス・バ（第14号） → メ・アゴン・ギ（第15号）
外部リンク
Web archive「仮面ライダークウガ」公式サイト kuuga dimension GURONGI
