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ユウミズ

みずきのひだりうでとゆうまのみぎうで

週刊少年マガジンで連載されていた漫画「リアルアカウント」に登場する、向井ユウマ×蔵科ミズキのコンビ名、及びBLカップリング。
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概要

週刊少年マガジンおよび別冊少年マガジンにて連載されていた、

リアルアカウント』に登場する向井ユウマ×蔵科ミズキBLカップリング。本編は24巻で完結済み。


なお当記事自体がネタバレを多く含む。原作を読んでからの閲覧を推奨している。


名前年齢誕生日血液型身長
向井ユウマ高212月8日B型もしくはAB型※1不明
蔵科ミズキ不明※24月19日O型※3180cm以上190cm以下

※1 8巻に登場した両親からの手紙には「AB型」とあるが、16巻ではミズキに「ユウマ君はB型」と言われている。

※2 蔵科ミズキの年齢について作者である渡辺静先生によると、「これくらいという設定はありますが…、不詳にしておきます(笑)」(外部リンク)とのこと。

なお、穂村アイリ(19巻にて)や桜芽カルア(21巻おまけ漫画にて)を「おねえさん」呼びしている(年下女子は「◯◯ちゃん」と呼ぶ)ため、この二人よりは年下と思われる。またカルアに関しては「AV女優桜芽カルア 二十歳にしてアダルト業界の頂点に君臨する美しき淫魔」という記述があることから現在二十歳である可能性が高い。

※3 16巻で「コトコおねえさんはO型っぽい」「ボクたち似た者同士だったんだね」とミズキが発言しているため、O型の可能性が高い。


ふたりの関係とその変化


作中にて関係性の変化が著しく、その時々での萌えが楽しめるカップリングとなっている。

出会いから依存、反発、仲直りを経て最終着地点まで着実に絆を深めていく様が見て取れるだろう。

またミズキの発言が作品の根幹として最終戦でもユウマの口から出ることになるなど、影響が非常に強い。



第2部


別冊少年マガジンから週刊少年マガジンに移動したリアルアカウント2部(コミックス3巻以降)の主人公である向井ユウマに絡むキャラクターとして、同2部より登場した蔵科ミズキ。


彼は自殺サイトの管理人であり、

・第二ゲーム「リア生」にて相方となった男性をナイフで刺し、「放送終了まで“何をしても死なない”様子を配信する」と宣言して、15分間生かしたまま解体する

・第三ゲーム「鎮静かまってちゃん」にて、かまってちゃん人形の中の人の自我を話術のみで完全に崩壊させる

といった行動を目にしたユウマからは非常に恐れられ、警戒されていた。

その警戒度は目があった瞬間にユウマが店から出ようとしたほどのもの。


しかしミズキ側はユウマに対し、「からっぽ」「自分の同類」と認識し、興味を抱く。



第四ゲーム「既読スルー撲滅運動」

第四ゲーム「既読スルー撲滅運動」から本格的に主人公であるユウマへと接触してくることとなる。

この最初の出会いで見せた明るいミズキはこれ以降一切見られないため、必見。ユウマに近付くため、演技にも力が入っている。


ミズキが自身の取り巻きを「自殺のおてつだい」と称し殺害する現場を目撃したこと、また命の危機に瀕したユウマの泣き顔を撮影するミズキの行動などから、2人の関係は悪化する。(ミズキによるユウマへの壁ドンあり)


ゲーム後半、ユウマ(とあやめ)が「リア生」で手に入れた大金(5千万)を投入して手に入れた『ゲーム終了スタンプ』を、ミズキが奪い去った上で消去。

これはユウマの絶望の表情を撮影するために行った行動であったが、ユウマはミズキの思い通りの表情を見せることはなかった。

ミズキの胸ぐらを掴むと床に押し倒し、怒りを見せるユウマに対して「殴る? いいよォ ボクのこともぐっちゃぐちゃにして…?」とミズキは囁く。(ユウマによるミズキへの床ドンあり)


ミズキは絵本作家であった母・蔵科リツコの自殺が原因で、その最後の作品である「ぜつぼうのくに」という絵本を信じ、「ぜつぼうのくに」にいくための通行料として他人の絶望した顔の写真を集めていた。しかし、ユウマがどれだけ追い詰められても絶望の表情を晒さないことに強い興味を抱く。



第五ゲーム「大炎上祭」

第五ゲーム「大炎上祭」では所持しているスマートフォンのシャッフルが行われ、互いに中を読みあさり「炎上させるような」秘密をプレイヤー同士で暴き合うこととなった。

そして2回目のシャッフルにてユウマとミズキのスマホが交換される。

ミズキによって「人当たりの良い社交的な性格は作り物であり、本当は(幼少期に同じように育ったナナコ以外の)他人に興味を持てない人格」であるという秘密を暴かれたユウマが覚醒。

強気で凶暴な人格になると仕返しとばかりにミズキの秘密を暴き、「ぜつぼうのくに」が誤りであると彼に突きつけた。今まで信じ、そのために生きていた依存対象の崩壊により、精神が幼いまま成長しきっていないことを露呈させたミズキはまるで幼児のように泣きじゃくる。

そんなミズキの前髪を掴むとその顔を至近距離でのぞき込んだユウマは「ぐっちゃぐちゃじゃねえか♡」と薄ら笑いを浮かべ、顔を殴り飛ばした。

上記の通り「ボクのこともぐっちゃぐちゃにして…?」とミズキが発言していたこともあり、それを踏まえた意趣返しであろうか。

語尾のハートには愛情が詰まっている。


ユウマに力一杯殴られたミズキのコマには「トクン…」という描き文字があり、ここでミズキがユウマをどう見たかが示唆されている。



第六ゲーム「SNS鬼ごっこ」

≪序盤≫

第六ゲーム「SNS鬼ごっこ」では金目当ての暴徒と化した一般人に襲われたユウマの元へ、(おそらくユウマを探して)ミズキがやってきた後からずっと行動を共にする。


凶悪さが増し面相・行動の両方の意味でブレーキの壊れた大変怖い二人組であり、金目当てに寄ってきた男たちが2人にたじろぐほど。

この時点でミズキはすっかりユウマに懐いている、というよりも極めて強く依存している。

それは13年間依存して生きてきた母親と、その著作「ぜつぼうのくに」の絵本の代替えであった。


この依存はユウマのピンチには自らの身体を盾にしてかばう(心臓真上に攻撃が直撃し、一時は出血多量で意識不明になった)ほどのものだが、「生きのびて冷酷なユウマ君をもっと見ていたい」という感情のほうが強く、手錠で自分とユウマをつないで病院に連れていくようお願いしてもいる。この手錠はチンピラが所持していた物であり、官製品ではないため鎖が長い。

この手錠は病院到着後に切断されたが、残骸はその後もミズキの右手首にある。※重要アイテム


初期の僅かな期間行動を共にしていた小説家女子中学生の市之瀬ハルからは「ネタの宝庫」と称されるほど相性の良さを見せていた。その際腐女子である彼女の妄想には「これはユウマ×ミズキ…」という記載が…。


≪中盤≫

ユウマの過去を探る中で訪れた柏木家。

そこで手に入れた幼少期のユウマの写真を舐めるミズキや、ユウマの育った「いちのせ児童養護園」に訪れた際は聖地巡礼と発言するミズキの姿を見ることが出来る。


また、ユウマの肩を抱き寄せて「キミの道連れで死ねるのは素敵だけど…まだキミと一緒にいたいなァ…」、ユウマの耳たぶをはむはむしたいと発言する、逃げ込んだラブホテルで至近距離で寝顔を撮影する、眠るユウマに「いただきます」とキスをしようとするなど、ミズキからユウマへの距離はかなり近い。

原作が完全に殺しに来ている。公式が病気。大変ありがとうございます。


作中でも言及があるが、この時点のミズキとしてはユウマと寝たいわけではない

性的な感情や恋愛感情は含んでおらず、完全に依存と信仰心にも近いもの。

しかし少年漫画で主人公(男)と寝たいかどうかの言及があるライバル(の予定で作られた)キャラとは一体なんなのか。

この際の「寝る」はミズキのあやめに対する「(ユウマ君と)えっちする?」という発言を発端としており、間違いなく性行為を意味する発言である。

ちなみにこのラブホに逃げ込む直前。

眠りに落ちそうなユウマの「ぶん殴られても起きねーからな」という発言に対し、「じゃあどうやって起こしたらいい?」と尋ねたミズキに対する返事として、「キスでもされたら起きるかもな」というユウマからの返事が。

このことからユウマ側にミズキからキスされることへの抵抗感がないことがわかる。


また、逃亡中にミズキが言った

「SNSのツナガリって、血のツナガリより濃かったんだね」

という言葉は、その後ユウマとあやめにとっても""非常に重要なキーワード""となり作中で影響を及ぼすこととなった。

ナナコと合流した際には、ナナコによるあやめへの恋の宣戦布告のコマに何故かミズキもあやめと同様驚いた顔で描かれている。この辺りから、ユウマ、あやめ、ナナコのカットから、ユウマ、あやめ、ミズキのカットが増えていく形へと変化。


その後襲い来る一般人以外に投入された「DQNマーブル」を潰しに行く際、合流したあやめたちを安全圏に置いたユウマは、ミズキのみを伴い行動することとなる。

プレイヤーたちを金目当てに襲っていた一般人たちからは「向井と蔵科だ…」と遠巻きに眺められ、手出しが出来ない素振りをされるなどセットで恐れられている姿が見受けられた。

そしてDQNマーブルを追い詰めた折にはタワーから落ちかけたユウマの命を、ミズキが巻き付けた大量の包帯が救う。

「お日さまキレイって思ったの はじめてかも…ボク」

「ああ…悪かねえ」

という会話からはいわゆる相棒という雰囲気がにじみ出ている。


≪終盤≫

DQNマーブルとしてプレイヤーを殺害していたのは、プレイヤーたちの元の体であった(詳しい事情は本編参照)。その中にユウマの元の体を見つけたミズキは、「もらっちゃダメ?」と聞き、後日実際に持ち帰ると内臓処理を行い自宅の壁に飾っている。


このDQNマーブルの事実を知ったユウマとミズキはあやめ、チホの2人と合流してリアアカ本社ビルに殴り込みへ向かうこととなる。

本社ビル内にてユウマが編み出した命がけの作戦に対し、ミズキは一瞬の躊躇もなく最初に乗った。キミが死んだらボクも死ぬ、の有言実行っぷりが尋常ではない。

ここでユウマが「お前らだから…これを聞くんだ オレと一緒に死ぬか?」と尋ねているが、その際に思い出しているシーンはミズキの「SNSのキズナって血のツナガリより濃かったんだね」のコマである。


結局、この命を賭けた作戦が失敗だったために「自分たち3人は死ぬ」と考えたユウマが歯がみしたときには「死は優しいよ」とミズキなりの慰めを口にする。

また、「全クリ」時、崩壊する会場の瓦礫が落ちてきたときにはやはり身を挺してユウマを庇っており、常に気に懸けていることがわかるだろう。その後、ミズキがユウマを抱えて会場から逃げ出している。


≪総じて≫

この「SNS鬼ごっこ」は、一見するとヤンデレ的に懐くミズキをユウマが厄介がりながらもうまくあしらっている、というよくある少年漫画のBLを匂わせた構図に感じられるかも知れない。

が、よくよく読むと、身を挺して庇われ、病院に担ぎ込んだ直後からユウマの態度は軟化している。

○ ミッション達成のため、失敗したら自分が死ぬマーブルマークの撮影をミズキにさせる。

※フォロワーであるあやめの救出に行くつもりのためそれを待ってもいい筈の状況

○ 上記のミッションクリア後、移動前に「お前はミッションいいのかよ」と心配する発言

○ ヒロインであるあやめを車を飛ばして助けに行った後で、「なんで蔵科と一緒にいるワケ!?」に「イヤなら(お前が家に)戻ってもいいんだぜ」と返答。必要度がミズキ>あやめになっている。

○ 無言でナイフを向けてきたミズキ(マーブルマークを手のひらの皮膚ごと剥ぐため)に、「いいぜ、やれよ」と即座にうなずく

○ リアアカ本社で”死線”を越えてそばにきたミズキが抱き着く際、やりやすいようにすっと首を傾けて受け入れ態勢をとる。


このように、ユウマからミズキへ信頼が築かれていく様子はさりげなく、しかししっかりと描かれている。

ミズキもまた、信仰に近い感情をユウマへと向け、ユウマの無謀ともとれる行動に「それでこそユウマ君でありユウマ君だよォ♡」と大喜びでともに突撃するなど、二人の関係性はかなり安定しているように見えるのだが…………。


余談ではあるが、pixivファンボックスにて公開された没稿では、あやめが嫌だと自身のフォロワーの女性をユウマに紹介するミズキに対して、あやめから「あんたがヤラせてあげれば?」と言うシーンが存在していた。

※これに対するミズキの返答は必見のため、ファンボックスに登録するといいだろう

また、序盤のハルによる「これはユウマ×ミズキ」(逆は「ユウマ誘い受け」という表記)を鑑みると、作中の女性陣からミズキが受け側と認識されているようだ。





第3部


再び始まったリアアカゲーム、通称「最終フェーズ」。

そのプレイヤーに選ばれた30人の集合場所「アンティキティラ」で、ミズキはユウマに抱き着きながら「生きてるユウマ君はあったかいやァ…♡」と発言。(ユウマはそんなミズキに軽く腕を回している)

”生きてるユウマ君”ではない”ユウマ君”についてはこのゲーム再開通知を受けたミズキのいる場所でわかるだろう。それは「自宅のユウマ(※上記の死体)を飾っている壁の前」。内臓を抜かれて防腐処理を施された全裸のユウマの前に座り込んでいる姿が描かれている。



第一ゲーム「歩きスマホ迷路」

このゲーム中、ミズキは「ボクはユウマ君のために殺す」「おかあさんに代わって圧倒的支配を与えてくれたユウマ君のために」と発言し、「SNS鬼ごっこ」のころと変わらない狂信ぶりを見せる。しかし、絶対的強者であるはずのユウマが普通の人間のように死に怯え、他人と協力しあう様を見て、「弱くなった」と認識、小さな不安を抱くこととなる。

ユウマが死を恐れるようになったのは半年前と比べて大切な人たちが出来たため。

この大切な人たちとは一蓮托生のフォロワーたち……ではなく、あやめ・チホ・ナナコ・ミズキのこと。

ちなみにこの時、ユウマはこの四人をなぜか全裸で思い浮かべている。可愛い女子三人の裸と一緒に男の裸がナチュラルに想起される構図というのはなかなか珍しい。しかも想像の中のミズキは、左腕の中ほどまであるリストカット痕や、鎖骨の傷跡等の細かいところまでしっかりと再現されているのだが、一体いつ目撃したのだろうか…。



閑話「りああかの湯」

ゲームクリア後に皆で「りああかの湯」に入浴した際、ミズキはユウマに対し唇に触れながら「ボクの願いはユウマ君に惨殺されたい 形も残らないぐらいグチャグチャに!」「ユウマ君は最強だって 信じていいよね?」と発言。このときの表情は非常に鬱くしい

それに対してユウマは訝しげな顔を向けるのみだった。

なお、ミズキは熱い湯に入れない。

そのためずっとぬるいシャワーを浴びていたのだが、そんな彼にユウマのほうから「何やってんだ? 入って来いよ」と湯船に誘いをかけているのも見逃せない。裸の付き合いOK…。



第二ゲーム「IDゲッター倶楽部」

しばらくは[ユウマが変化した]ことを否定していたミズキ。しかし、第二ゲーム「IDゲッター倶楽部」にてチームを組んだプレイヤー「箱」にその不安を見透かされ、「今のオレなら弱くなったあいつよりもお前の欲しいものを与えてやれる」等と誑かされた。その直後にチームメイトと笑いあうユウマの姿を見たことで、彼の変化を認めざるを得なくなったミズキは精神的に非常に不安定になり、「箱」の手を取り、「ユウマ君を殺さなきゃ」と考えるようになった。こちらも大変鬱くしい表情となっている。

このミズキがユウマ→箱へと乗り換える事件が発生した「アカウント78」最終ページ、マガジン掲載での予告は「ミズキ推し変決定。悲恋のバトル勃発へ」。悲恋…………?「アカウント79」はあやめと天才犬パル君の話であるため、この予告は完全にユウマ・ミズキ・箱の関係にかかっているものである。なおマガジンは某少年誌と違い、嘘予告率は低い。



第三ゲーム「リアアカGO」

ユウマ側は既にミズキとの信頼関係を疑っておらず、同時期にヒロインであるあやめともぎくしゃくしていたこともあり、当初はミズキの離反に腹を立てていた。

だが、自身の心境の変化を口にせず、相手を大切に思っていることを伝えていないと他のプレイヤー愛沢マグラに指摘され、自身の願いである「皆と学校に行きたい」の「皆」の一人としてミズキがどうしても必要であると考える。

ユウマは教室にいる自分たちと「皆」の姿を想起しているが、この際自身の周囲にはやはりあやめ・ナナコ・ミズキ・チホ。


ミズキは自分を迎えに来たユウマに対し、箱の支配を受けて傷だらけになった体を見せつけ、ユウマでは支配が足りなかったことを示す。ユウマはそれに自らの指を折ってみせ、「こんなのただ痛いだけ おまえの気持ちなんてオレには1ミリもわかんねぇよ それでもオレはお前が欲しい」と、痛みを与える支配・被支配の関係ではなく、一人の人間として共に居たいと応じた。

その状況やミズキの目から、ユウマは「蔵科が正気であり、本人の意思によって箱といる」ことを理解するが、同時にミズキが自分の側にいて欲しい存在であると強く認識。


ここで、旧ゲーム終了後にユウマとミズキの間で何があったかが明かされる。


ゲーム後もミズキはたびたびユウマの自宅を訪ねていたが、いつも門前払いをされていた。

その理由は、ひたすら"支配"のみを求めるミズキに対して、ユウマが「それには応えられない、もっと違う関係を築きたい」と思っていたからである。


何かのきっかけになれば、という気持ちもあり、あやめの「あたしの誕生日だからみんなで海で遊ぼう」という誘いにユウマはミズキを呼び出す。

海に飛び込んでびしょ濡れになり、バーベキューではしゃぐ、ごくありふれた時間。

ミズキは途中でみんなの輪から出て行ってしまったが、それは「ボクなんかが こんな…ふつうの人みたいなことしてて…いいのかなぁ?」という戸惑い(もしくは罪悪感)故だった。

それを知ったユウマは、涙をこぼすミズキに頭から水をかけ「バーーカ いいに決まってんだろ!! 何度だってびしょ濡れにしてやるよ!!」と笑顔を向ける。

ずぶ濡れになったミズキは、「わぁい」と今までとは違う、こどものような顔で微笑む。

ユウマはそこに、ミズキが"支配"以外を求める確かな感情を見た。


箱のせいで塗りつぶされてしまった、"支配"だけではないミズキの心を取り戻してやりたい。たとえあいつが望んでいなくても、オレがそうしたい。

「"蔵科の為"なんかじゃねぇ このオレが! 蔵科を必要としてるんだ」

自分の決意を再確認したユウマは、ミズキとのデスマッチに挑む。


「何度だってブッ壊してやるよ!!

     何度だってブッ壊してくれよ!!

           ずっとブッ壊し合おうぜ!! 蔵科ぁっ!!!」


その熱い想いはヒロインであるあやめから「愛の告白」と称されるほどであった。

いつの間にそれほどミズキを好きになっていたのかと読者の方が驚愕するレベルであり、わかりやすくユウマを好きであったミズキに対して、ユウマからの執着もはっきりと示された回となる。

ちなみにこの話が掲載されているリアルアカウント14巻の帯は

ユウマ&ミズキ 相思相愛デスマッチ。

渡辺静先生の呟きをご参照下さい

外部リンク

やはり相思相愛だったのか…。


外部に居るイマリたちの協力もあり、ミズキの自宅からミズキ自身の描いた絵本を見つけ出したユウマは、本心ではミズキがユウマたちと一緒に居ることを望んでいること、支配者ではなく仲間を欲していることを見破る。一度は心停止まで追い込まれるも、あやめの後押しも手伝ってミズキに自分の気持ちを思い出させたユウマは、ついに箱の支配からミズキを奪還することに成功する。「SNS鬼ごっこ」時にミズキとユウマを繋いだ手錠の残骸が、今回も二人を繋ぎ止めた。


「ありがとう ふたりともだいすき」


更に強固な信頼関係へと変化したことにより、ミズキは元通りユウマチームに戻っている。 また、このころから明確にあやめにも好意的になった。

なお、18巻おまけ漫画では、「箱」による傷跡が残っているミズキに対し、

「箱につけられた痕なんか お前についてたらムカつくしな」

という発言がユウマから飛び出した。

意図的にやっていても、無意識にやっていても、罪な男である。


これ以降も、「二人がすきだから、ボクの為にあぶない目にあってほしくない」と同行を拒否するミズキにユウマが「オレの方こそお前死なせたくねぇから危険でもかまわねえって言ってんだよ!!」とキレるなど、ユウミズの関係性は強まるばかり。

ユウマの想いを受け止めたミズキは、「ボクが死んだらユウマ君が傷つくっていうんなら 死んでたまるもんか 傷つけてたまるもんか もう二度と 手放してたまるもんか」と考えるようになる。

また、8/27までいつもミズキを追い返していたユウマだが、この海に遊びに行った回の帰り道にはミズキの自宅に皆で押しかけるという発言をしている。

前述の通り、ミズキを家にいれなかったのは「支配・被支配の関係となるのが嫌だから」であり、ミズキの家に行くことも同様だっただろう。

この点から、8/27を経た結果としてユウマ→ミズキへの意識が著しく変化しているのがわかる。



第四ゲーム「不謹慎ハンター24時」

向井ユウマ&穂村アイリ、蔵科ミズキ&斗部コトコ、という別のチームに分けられることとなるが、ユウマの命を狙う連続殺人犯斗部コトコとの殺し合いの最中「ユウマ君がいたからボクは強くなれたんだ」とメンタル面での強さを手にしたミズキ(上記「ボクが死んだらユウマ君が傷つく」)が辛くも勝利。

また「子を亡くした母」と「母を亡くした子」である二人の心の交流により、「母への依存」からの完全な脱却も示された。

泣くミズキを抱き寄せるユウマの男前さに惚れ惚れとして貰いたい。

また、ユウマがピンチに陥った際にはあやめと共にユウマの身代わりとして鉄の棒で殴られるが、それは自己犠牲ではなく、ユウマに対する強い信頼であり、またユウマ自身もそれを理解した上で前を向く、とまたしても彼らの関係の強固さを見せつけられる。



第五ゲーム「匿名教室」

このゲームにおいてミズキは、ユウマの中に現れた新たな人格であり、自己中心的で凶悪な「ステージ3」のために、常に黒幕ではないかと疑われ投票によって殺されかねないユウマの生存を第一に考えて行動。

ユウマが黒であろうと白であろうと構わない、いざとなればユウマ以外の全員(あやめも含む)を殺して、最後に自身が死ぬことでユウマを生存させると宣言した。

ステージ3のユウマから首筋に氷のナイフを突きつけられた姿勢で、心からの笑みを浮かべながら言った

「ボクを殺したければシていいよ このままじゅぷって」

「でもできれば 最後にとっておいてほしい ショートケーキのイチゴみたいに」

「これからもボクにユウマ君を守らせてほしい」

「ユウマ君が死ぬくらいなら……他の誰でもいい 罪をなすりつけてブッころしてあげるから!」

は、相思相愛デスマッチでのユウマからミズキへの愛の告白への応答とも言うべき、ミズキからユウマへの愛の告白にすら聞こえる。

また、この愛の告白には何らかの効果があったのか、「きもちわり。」と言い捨てた直後にステージ3のユウマは強烈な眠気を覚えて昏倒、今までのユウマ(ステージ2)に意識が戻った。


この後、ミズキはユウマを生存させるため、他のプレイヤーをナイフで片っ端から斬りつけることで「風紀委員(特定プレイヤーが白か黒かを一度だけ判別できる役職)」をあぶり出すという、外道とも言える「殲滅作戦」を一時的に共闘していたアイジと共に決行する。

この直前にユウマを掃除用具入れに閉じ込めているが、その理由は「風紀委員」からユウマを守るためであり、「これからボクがすることを あんまりユウマ君に見られたくないから」であった。

後にステージ3から体の支配権を完全に取り戻すとともに黒幕の疑いを払拭することに成功したユウマは、ミズキを叱るどころか、

「殲滅作戦なんてムチャしやがって オレも一緒に謝りに行ってやるからな」と言いながら頭を撫でている

先のゲームに続き、男前っぷりにさらに磨きがかかっている。これにはミズキも盛大に動揺していた。


「さっさとよこせ」

そして21巻、account165にて、ユウマがミズキにキスをした。もちろん口と口で。しかも見開きで。

匿名教室のクリアを目指すため、ミズキの所持する「開票委員」が必要になったユウマが交換を要求。その方法が「キスをすること」であるためミズキは狼狽するが、「ああ めんどくせえ」と呟いたユウマはミズキの髪を掴むと彼を引き寄せ、上記のセリフを吐いてキスをする。本誌での煽りは「決まり手は、キス――。」一体、何を見せられているのか。

なお渡辺静先生の呟きにておそらくその後であろうと思わしいイラストが……。

外部リンク

何故見つめ合っているのか。公式が手厚い。


ユウミズ好きはコミックス21巻表紙下必見。

普段電子書籍の人もこの巻については冊子での購入をお勧めする。

これが表紙になる未来が存在したのか…。



第六ゲーム「嘘情報島」

こちらではミズキはユウマと別行動となっているが、ゲーム開始直前に中継を行っているリポーターに「向井の右腕 漆黒の麗人」と謳われ、またチーム分けの際もユウマから「お前は強いから(相方の女の子を)守ってやれ」と声をかけられるなど、ユウマからの信頼の厚さは皆も認めるほどになっていた。

逆に、アタルによってユウマの真の出自が暴かれた時も、ミズキは「ユウマ君はユウマ君 たった一人のユウマ君だよ」と励ましている。


アタルとの決戦である「嘘情報サッカー」において、ユウマは自分とともに戦う代表者としてミズキとあやめを選んだ。実はミズキは球技がまるで出来ず、ボールを蹴っても自分の顔にぶつけてしまう始末なのだが、ユウマはミズキを一切責めず、むしろ誤って頭上に蹴り上げてしまったボールを「ナイスパス」として受け止め、オーバーヘッドキックを決めて見せた。どこまで男前を極めるつもりなのか。

実況には「会話もなしにここまでの連携が出来るのはこの二人しかいない!」と大絶賛されているが、二人が一緒にいたといえる期間は、SNS鬼ごっこの3日+海に出かけた1日+新ゲームの10日、つまりわずか14日間である。新ゲームも当初は別行動の時間が長かったので、実際はさらに短い。この短期間で以心伝心になるとは相当である。


このサッカーでは、ハンドのペナルティとして数秒間強烈な悪夢を見せられる。その悪夢は自殺してもおかしくないほどその人間にとってショッキングなものに設定されているとか。

そしてこの時、ミズキの見た悪夢は「おかあさんとユウマ君が虫の化け物に内側から食い破られる」、ユウマが見た悪夢は「あやめと蔵科が突如現れた真・マーブルに殺害される」だった。ここでもしっかり両思い。


ゲーム終了後には、プレイヤーたちがアタルと和解・彼を囲んで歓談するのだが、ミズキはほぼ画面に入ってこず、話にも参加しない。ただし、話の内容が「ユウマの過去の話」になった瞬間にひょこりとフレームインする。ぶれないミズキである。


23巻おまけ漫画では、あやめの「あたし達が出会えたのもネットがあったからなんだよね」「ほら…"SNSのツナガリは血のツナガリよりも濃い"…でしょ?」に対し、ユウマが「リアアカなんて無くてもいつかきっと出会ってたよ……だろ?」と、あやめとミズキに微笑みかけるシーンもあった。


最終ゲーム「リアルフォロワー決戦」

真・マーブルとの最終決戦。それはフォロワー数をそのまま攻撃力とする殴り合いであり、即死もありえる虐殺試合だった。

特殊ルールと人間心理を利用してフォロワー数を一気に伸ばす真・マーブルは、プレイヤーたちを次々と殺害。

フォロワー数においては抜きんでるユウマとミズキは、同じフォロワー数の高いサヤカたちとともに他プレイヤーの壁役となる。

その中で自らマーブルと一対一で戦うなどミズキは善戦するが、ついに真・マーブルのフォロワー数はユウマさえも上回ってしまった。


起死回生の作戦として、ユウマは1秒間だけネット民たちに自分をフォローしてもらえるように頼み、その瞬間に決着をつける「バルス作戦」を決行。

しかし、決着直前、おおよその流れを読んでいた真・マーブルの拳はユウマを狙う。

その瞬間、ミズキの右手がやさしくユウマを押しのけた。


「みんな、安心してユウマ君をフォローしてほしい。」

「絶対にユウマ君は死なせないよ。」

「何があってもね。」


そのメッセージどおり、ユウマをマーブルの拳から庇い、ミズキは左腕ごと、左半身を大きく吹き飛ばされた。

派手に飛び散る血しぶきの中で、ユウマは真・マーブルのスマホに攻撃を命中させ見事勝利、あとはとどめを刺すだけとなった。

直後、ユウマは倒れたミズキに駆け寄り、欠けた左腕を自身のベルトを用いて止血している。

「蔵科…待ってろよーー すぐに終わらせる……!!」


ミズキはこの時、かすかに微笑んでいるように見える表情で倒れ伏していた。


全ゲームクリア後、ミズキは一時は心停止に陥るも、どうにか息を吹き返す。

しかし代償として左腕は肘上で捥ぎ取られて欠損、左半身全体に大きな傷跡が残った。

意識を取り戻し、この程度で済んでラッキーだった、と言うミズキに、ユウマは「バカ野郎! 約束しただろうが……オレ達はもう誰かのために死に急ぐようなマネはしないって!!」と涙をこぼしながら怒りをあらわにした。

それにミズキは「ただユウマ君に死んでほしくなかっただけだよ」「ごめんね……でも何度だって同じことするよ ボクって勝手でしょォ」と笑う。


「…じゃあ オレもお前の意志とは関係なく勝手させてもらうぜ」

「今後はオレがお前の左腕になる… 一生な」


失われたミズキの左腕にそっと触れて、一生を誓うユウマ。

これが本誌で本当に描かれたのである。ちなみにヒロインへの告白の返事は別の人物との会話に織り交ぜた伝言形式だった。

もう一度言う。これが、本当に、本誌で描かれたのである。


ちなみに、ユウマは基本的に、ミズキの行動を否定しないし、非難しない。

非道な「殲滅作戦」については叱るどころか「一緒に謝ってやる」と言いながら頭を撫でてねぎらい、他プレイヤーの死をみんなが悲しむ中で「今までと同じでしょ?(ボクあのひとのことあんまりすきじゃなかったな…)」と平然と言ってのけるミズキをフォローするようなことまで言う。

そんなユウマが、涙を流すほどにミズキに激怒した、唯一の行為。

それは、「自分をかばって命を投げ出した」ことだった。

愛と言うしかない。


その後、無事退院したミズキは

・公道でユウマに「あーん」をお願いする

・赤ちゃんのかわいらしさに感動した直後、「ユウマ君との子供がほしいな…」とつぶやく(他プレイヤーたちはこれを聞いてはしゃぐ)

・(ユウマとあやめがえっちなことをするときは)「ボクそれ見学してもいーい?」と言い出す

とユウマへの愛情を隠さない。あとさらっとそういう「愛」でもあることをにおわせている。

そしてユウマは、これらの言動に

・「あーん」→「お前楽しんでるだろ…」と困り顔

・「子供がほしい」→赤面して「お…お前は何を言ってるんだ」

・「見学してもいい?」→赤面して「だーかーらー……!!」

と、焦ったり戸惑ったりはしているが、拒否はしていないのであった。


そして本編最後のカラーカットでは、ユウマはヒロインあやめと、ミズキを両腕に抱いて笑顔を見せている。

何度目かわからないが、これが本誌であり、本編であり、原作である。

読者も驚きのハッピーエンドを迎えたCPといえるのではないだろうか。



その後のユウマとミズキ

愛沢 マグラのTwitterアカウントにて年末年始を共に過ごす姿が描かれる。

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ミズキは「あけおめ2020ーーーーー」の年始側にのみいるが、マグラ宅にいること、またユウマの服装が同じなため大晦日も一緒だったのがわかる。



作者である渡辺静先生のpixivファンボックスにて、ファンからの「最終回後のユウマとミズキを見たい」というリクエストに、2人で水族館に訪れている姿が描かれている。

クラゲの水槽に貼り付くミズキを後ろからゆっくり眺めているユウマという構図であり、穏やかな2人の様子がわかるだろう。

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ファンサービスがあまりにも手厚い。

同様にpixivファンボックスにて退院後ミズキの世話をするユウマについての一文とイラストも存在している。(2022年5月31日の記事)ここで詳細を書くことは避けるが、是非確認をしてほしい。



※余談

ミズキはSNS鬼ごっこの際に「ユウマと寝たい訳ではない」と本人が発言している。

この時点では、母親と「ぜつぼうのくに」の代替え依存先としてユウマを見ており、また彼に求めていたのは「力による支配」であった。その後、相思相愛デスマッチを経て二人の関係に変化が生じたのは前述の通り。

SNS鬼ごっこ時にはユウマに馬乗りでキスをしようとしていたにもかかわらず、関係変化後はユウマからのキスに狼狽している点、また最終話での「ユウマとの子供が欲しい」という発言を踏まえると、現在のミズキに「ユウマと寝たいか」と質問した場合は恐らくSNS鬼ごっこのときとは違う回答になるだろうことが容易に推測される。




最後に。

実際の本編では、ふたりの表情が非常に丁寧に表現されているし、さらにたくさんの素晴らしい会話ややり取りがある。

興味を持った人は、ぜひともコミックを読むことをお勧めしたい。



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