正式名称はヨルダン・ハシミテ王国、英語表記はJordan
王はムハンマドの血をひくというハーシム家で、現国王はアブドゥッラー・ビン=フセイン(アブドラ国王、アブドラ2世などとも表記される)。
ハーシム家はヒジャーズ王国の王家が本家、更にイラク王国の王家でもあったが、ヒジャーズはサウード家との争いに敗れて奪われ(後のサウジアラビア)、イラクは革命のため多くの王族が殺害され残りは亡命、現在全ての王家成員がヨルダンに集る。
国名の「ハシミテ」とはハーシム家のことを指す。
国王は稀にタクシー運転手などに変装して市井の人間に紛れ込み、お忍びで人々の暮らしを見て回っているというどこかの上様や御隠居みたいなことをやっている。なおたまにバレるらしい。
民族的にはアラブ人が多く、宗教的にはスンニ派のムスリムが多いがキリスト教徒も在住し、王妃もヘジャブを被らず公の場に出る等中東のイスラム社会としてはやや緩めである。実は、現王妃のラニアも殆ど被ることが無く、逆に周辺国にも評判の美貌を活かしてファッションリーダーとして活躍することもある(ただし、浪費的な面で批判もある)。
産業は畜産や果実などを中心とした農業や鉱業が盛ん。
周辺が産油国ではあるがヨルダンでは石油はとれず(かつての同族系のヒジャーズ、イラクでは取れたのだが…)、ガスやリン鉱石を産出する。
国土の多くが砂漠地帯で、乾燥した気候で寒暖の差は激しい。