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CV:藤原啓治(Gジェネレーションシリーズでの配役)

概要

リョウ・ルーツRYUU ROOTS)は、『ガンダムセンチネル』に登場する架空の人物。三白眼に近い鋭い目つきとボサボサに逆立てた黒髪が特徴。階級は少尉。22歳。通称は「R&R」。

同作品は映像化されてはいないが、ゲーム等ではCVを藤原啓治氏が当てていたが、氏の御逝去以降の後任は(版権等の諸問題もあって)未定になっている。

モデルは幕末期の志士・坂本龍馬と思われる。


性格は自信過剰で、功名心や自尊心が非常に強く、社会性や協調性には欠ける不良青年(現在でのDQN)。彼の入電を受けた通信士が艦長に「上品に翻訳して」報告しなければならない程に口が悪い

ガンダム』シリーズのメインパイロットではあるが、人格的にも技量的にも未熟で、初出撃で失禁したり、最終決戦でもシステムに翻弄されてうろたえるばかりと、ヒロイックな面は殆ど無い。

読者の中でも「ガンダム主人公中最強は諸説あるが、最弱はたぶんリョウ」等と称されて久しい(※)。


「リョウ・ルーツ」のニックネームが「R&R(アール・アンド・アール)」では、むしろ呼びづらく感じられるかも知れないが、高橋昌也のイメージでは英語読みで「アー・アー」との感じに発音する。もしくは親しみを込めて「ロックンロール」と呼ぶ奴も居るかも知れない。


※最低限の擁護をすれば、“実践経験0の新兵”かつ“オールドタイプ”の要素を考慮すると、そう見えざるを得ない事情もある(近いポジションではシロー・アマダコウ・ウラキ等が居る)。

また、本作のバトルパートの主役はルーツ……以上にALICEの成長・進化に比重が置かれ、ALICEの別次元の強さを見せつける意図に加え、上官のストール・マニングスや敵のブレイブ・コッド等の一年戦争を生き抜いた古強者が見せる、歴戦の雄たる圧倒的な技量も相まって、ルーツ自身の戦績が精彩に欠けるルーツが弱いと誤認させている節も見受けられる。


これでもα任務部隊の主戦力

口は悪くて協調性皆無、素人同然の新人に、何故か部隊内で最強性能のSガンダムが与えられている(理由は後述)。「まさか、あんなバカな奴が噂のニュータイプだとしたら、世も末だな」と、他のパイロット達から反感を買い孤立しそうになるが、以前からの友人であるFAZZ隊のシン・クリプトと、この部隊で知り合ったカラバ出身テックス・ウェストの2人で仲良くなり、何かと3人一緒に過ごすようになる。


その様子は、正に

  • リョウ・ルーツ:頭の悪いバカ=脳無しのカカシ
  • シン・クリプト:戦果を焦る戦闘狂=心の無いブリキ人形
  • テックス・ウェスト:ゴツい体に似合わぬ小心者=臆病なライオン

先輩のチュン・ユン曰く「ここにネーチャンが揃えばお似合いだとの弁。

MS指揮官のマニングスは3人の仲の良さを認めて、Sガンダムを3機に分離したGコア・Gアタッカー・Gボマーのパイロットに任命。

最終決戦では3機が戦場で合体して、3人乗りのSガンダムになる。


劇中での活躍

職業訓練校のつもりで軍に入隊したが、シミュレーションばかりの訓練に辟易し、ルールに反抗して何度もトラブルを起こしていた(訓練生時代の一年で上官反抗6件、傷害事件2件、命令違反9件、規律違反14件)。その後、実験MS隊に配属される(※注1)が、ここでも早々に喧嘩をして(相手は後に戦友となるシン・クリプト)3日間の重営倉入りに処される。上官の評価も「腐った性根がとことん憎い」「ヤクザの予備軍」「兵とも呼べぬ与太者」と散々で、軍のどこでも厄介者扱いされていた。その根底には、一年戦争で父を亡くし、母は仕事(※注2)に執心して家を顧みなかった家庭環境があったようである。

2年後、小惑星ペズンでニューディサイズの反乱が起きると、ルーツは討伐隊であるα任務部隊旗艦・ペガサスⅢ所属の第110MS戦隊に配属され実戦に臨む(この時には既にクリプトとは親友になっていた)。その際、MS戦隊指令としてストール・マニングス大尉、同僚としてカラバ出身のテックス・ウェスト少尉達と出会う。

ルーツ初の実戦は、ニューディサイズが立て篭もる小惑星ペズンの発電衛星・SOL7804の破壊任務であった。Sガンダム(ブースターユニット装備型)に搭乗したルーツは出撃前は自信満々だったが、ブースターの加速Gに圧倒され、敵の弾幕に突っ込む恐怖に小便を漏らしてしまい、マニングスにもそれを看破される等と散々であった(発電衛星の破壊自体には成功している)。

その後、訓練でのミスで罵倒され、同僚からも失笑されたルーツは激怒してマニングスに喧嘩を売り1対1の模擬戦になるが、カタログスペックで圧倒的に上回るSガンダムに乗りながら、マニングスの搭乗するネロ・トレーナーに全く歯が立たない体たらくであった。だが、その後も実戦を重ねる度に勝手な言動をしては、マニングスや主力機ネロ隊のパイロットであるチュン・ユン達先達と衝突を繰り返し、ルーツ達ガンダム隊は部隊の中から浮き上がってしまう。

しかし、α任務部隊がニューディサイズの罠によってピンチに陥った時、動けなくなったチュン・ユン率いるネロ隊を助けたり、戦友クリプトのFAZZ隊が全滅の報にはマニングスの冷徹な態度に怒るも、彼の尤もな反論に感情を抑える等、僅かながら成長を見せる。それと同時に彼の不条理さに反応し、Sガンダムに眠っていたALICEシステムが、徐々に自分の意思を持ち始める。

そして、月面・エアーズ市において、ルーツは敵将ブレイブ・コッドの駆るガンダムMk-Ⅴと対峙する。コッドの圧倒的な技量で幾度も追い詰められるが、ピンチになる度に瞬間的にALICEが彼を救う。それでも最終的に撃破される寸前の状況になり、ルーツがパニックに陥った際、ALICEは完全に覚醒し、彼に代わってEx-Sガンダムをコントロール。襲い掛かるMk-Ⅴをビームサーベルで撃破した(この時のルーツは泣きながら「死にたくない」と叫んでいるだけだった)。

その後、ルーツはALICEの覚醒に気付いたマニングスとの模擬戦に臨み、やはり技量で圧倒されるもALICEの発動で勝利。この頃から、ルーツはマニングスを“越えるべき壁”として認識し始める。また、Sガンダムの分離戦闘機であるGアタッカー・Gボマーに搭乗するクリプトやウェストに対してリーダーシップを発揮し、ネオジオンのガザC編隊を威嚇して追い払う等、徐々に人格的な成長も見せるようになる(※注3)。

ニューディサイズ残党との地球軌道上での最終決戦において、マニングスが母艦を守って戦死した際、ルーツは壁を殴りつけて彼を越えられなくなった現実を嘆く。その後の戦闘で、分離していたSガンダムを合体させる際には、反目していたチュン・ユンが身を挺してSガンダムを守り、搭乗したルーツとクリプト、ウェストの3人の意思統一を果たす。が、その戦闘中にALICEシステムが再び覚醒し、3人は混乱したままALICEの戦闘を見守るだけになってしまう(最終的にALICEは3人のパイロットを救うべくコクピットであるGコアを分離、残ったパーツのみでニューディサイズ残党の乗ったシャトルをゾアン1ごと撃破して大気圏に散っていった)。

こうしてALICEに救われたルーツは、クリプトとウェストと共に大気圏を抜け、航行していたガルダ級輸送艦に見事に着艦、任務を完了する。その際、胸の中でマニングスの名を呼ぶ等、兵士として、また人間として彼は成長を遂げていた。

注釈

(注1)これはALICEが搭載されたSガンダムのパイロットを、メンタルテストによって秘密裏に選抜する目的があった。ALICEを教育していわば「男の我が儘が理解できる”いい女”にする」為に、パイロットには「常識では判断できない危険な男」が求められた。時には父親として、時には初恋の人としてALICEを導くそのパイロットは『不思議の国のアリス』から「チェシャ猫」のコードネームで呼ばれ、最終的に選ばれたのがルーツであった。


(注2)連邦軍での学習コンピュータシステムの研究。これこそがSガンダムに搭載されたALICEシステムであり、皮肉にもルーツの命を救うものとなった。尚、この研究に偏執していた母親は、原因不明の爆発事故によって死亡している(ALICEシステムの完成を妨害しようとする、連邦軍内の過激分子による謀殺と思われる)。


(注3)彼の性格に関して、ウェストは「自由な心を持った、当たり前の人間」と評し、上下関係などの枠組みを嫌う彼に理解を示している。一方で、ウェストより付き合いの長いクリプトはルーツを「難しいことは考えてない」「孤児の独りよがり」と断じているが、これもまた彼の正しい捉え方である。一見矛盾しているようだが、これが彼の不条理さであり「チェシャ猫」に選ばれた理由でもあるのだろう。ちなみに、作者自身もルーツを「書いててイヤになる位よく分かんない人間」と述べている。

だが、ルーツは幼くして両親を喪っている生活環境上、本来“甘える・頼る・叱る”の全てを行う両親の不在と、それに伴う最低限の情操教育を受けていないにも等しい身の上でもある為、彼の言動の本質は「愛情の欠如から暴走と見なしても良く、マニングスやチュン・ユンとの遣り取りも「親等の年長者に反発する若輩者」に見えなくもない。特にマニングスは上記の通り“越えるべき壁”と見ているが、他にも(ルーツ自身は絶対認めないだろうが“彼に対し父性を求めていた”節もあると思われる。


関連タグ

ガンダムセンチネル Sガンダム ALICE

ストール・マニングス:ほぼ直属の上司。

ジョッシュ・オフショー:物語上では好敵手。


ヨナ・バシュタ機動戦士ガンダムNTの主役の1人。失礼だが、ルーツ同様パイロットとしては平凡かつシステムに振り回されるなど、似た扱いが散見される。

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