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「あたし、なめられるのは大嫌いなの。あたしの価値、あたしの力、思い知らせてあげる! ほらっ、ひれ伏しなさいよぉ!」(web版より)


プロフィール

年齢不明(外見的には10代前半~10代半ばくらい)
職業魔法使い
一人称あたし(小説、コミック版)
出身不明
CV種﨑敦美

概要

勇者パーティーの一員である被ったとんがり帽子とローブが特徴の少女。

ウェーブのかかった長い紫色の髪をしている。

勇者パーティーの後衛で、攻撃魔法を得意とする。


キャラクター像

わずか2歳の頃に、普通の言葉を覚えるより前に原理も知らないまま魔法を扱うという、人類史において極めて珍しいレベルの才能を有していた。

しかし、辺境貴族を両親に持つ彼女は、その才能を両親の出世のダシに使われることになり、ただただそのためだけに英才教育を詰め込まれた結果、大成した暁には自分をすがってくるであろう両親を切り捨てることを決意し、我が儘で、サディスティックな人格へと成長していった。

幼い頃から天才と持て囃されたことから自惚れてはいるし、天才である自分がそれ以下の人間を気遣うなんてありえない事だと本気で考えているが、その根底にあるのは愛情を一切注がなかった両親に対しての、ある種の復讐であった。


そのために己の強さのみを追いかけていった彼女は、(条件が整わないことを理由に)その才能を発揮できなかったレインのポテンシャルを見抜けず、更には戦闘能力(特に攻撃面において)だけでしか有能と無能の区別ができないことを理由に煩わしく扱った末に「お荷物」「ゴミ」と的外れそのものな嘲笑をしながら追放に賛成したほか、上記の経緯から勇者パーティの中でもリーダーである勇者アリオスに次いで口が悪い


同様の理由で、戦闘能力以外の方面でパーティの下支えになる役割の重要性を見落としていた結果、その条件を完璧に満たしつつ最低限の前衛もかねていたレインの価値に気づくはずもなく、迷いの森攻略時にアリオスの提案した『レインを案内人として利用して、用済みになったらまた捨てる』という身勝手なプランについて、加虐的な意味合いを込めて賛成したことも。


また、一度自分のプライドに泥を塗るような事をした人物(レイン、タニアイリス、等)に対して、後々になってもネチネチと恨みを抱き続ける粘着質な一面や、自分が見下される事、バカにされる事を何よりも嫌う、(悪い意味で)反骨心の塊ともいえる一面も併せ持つ。


勇者パーティは冒険者パーティと違って一般のギルド依頼を受けられないため、世間に関して視野が狭くなりがちで、その上に彼女の性格が加わったことで、一般のビーストテイマーが「一度に1体しか契約できない」という事実をまるで信じることができず「レイン以下の無能」という判断しかできなかった。


勇者パーティが一般ギルドの依頼を受けられないのは魔王討伐を優先するのが使命だからなのだが、彼女は上記の一般ビーストテイマーを代理として受注させるという迂回策を取ったことで、すでに勇者仲間の使命を半ば逸脱しており、この件で商人護衛の依頼を失敗した際には護衛対象を見捨てて逃走するなど、行き当たりばったりな対応に終始したばかりか、この失敗を揉み消すために一般ビーストテイマーに攻撃魔法で脅して全ての責任を押し付けており、冒険者としても最低限あるべき立ち回りができていない。


彼女の人間性は『わがままで何も考えていない』の一言で集約されるが、同時に自らの非や過ちを決して認めず、受け入れることができない弱い人間とも言えるだろう。そして、レイン達の活躍と自分達の悪事が災いして追い詰められたうえ、力を求めてかつての地位にしがみつこうとした結果辿り着いた末路は、人間である事をもやめてしまうモノであった。


戦闘力

天才と持て囃されるに十分な才能を持ち、実際伸び代も高かったようで、作中では千を超える魔法を使えることから「歩く戦略兵器」と呼ばれている。そのうえ、ミナとの魔法連係プレーは抜群で、共に行動すれば攻撃においてはあらゆる場面で即座に息を合わせ、多重魔法攻撃を仕掛けることができる。しかし後衛であるため接近戦では不利であり、魔法を無効化する手段を持つ敵との相性は非常に悪い。

また、才能豊かであったため、大概の敵はパーティの力でやすやす倒してしまえることから、劣勢に陥った時に連係を取る経験を積んでいない。そのうえ、所属したパーティの防御力や戦術がそれまで鉄壁であったのに加え、今までに自身が攻撃やダメージを受けることすらなかったほか、その性格上もあいまって、まともなダメージを受けた時に耐え切る精神力が培われていない盲点があり、最後までそれが弱みになったようだ。


魔法

攻撃魔法

  • グラビティバースト

勇者パーティ一行とレイン達一行が対決する事になり、ミナと共に自分の相手であるタニアに向けて使用した攻撃魔法。100匹の魔物を一掃できる威力のある上級魔法なのだが、タニアの超高等技術『マテリアルキャンセラー』で無力化された。


  • レッドクリムゾン

紅蓮の炎を飛ばす炎属性(と思われる)の攻撃魔法で、ミナの攻撃魔法『ジャッジメントアロー』と同時にタニアに向けて放つが、結果は同上であった。


  • ドラグーンハウリング

アニメ版で初披露された攻撃魔法。

竜の咆哮の如き衝撃波を飛ばす魔法と思われる。


  • イグニートゴブリン?

アニメ版で初披露された攻撃魔法。

魔法名を叫んだのみで詳しい描写は不明。


  • ゲイルストーム

アニメ版で初披露された攻撃魔法。

魔法名を叫んだのみで詳しい描写は不明だが名称の和訳(疾風の嵐)からして風属性の攻撃魔法であるのは確か。


  • ダブルディザスター

アニメ版で初披露された『黒と白の叡智よ、全てを呑み込め』の詠唱で発動する攻撃魔法。

二つの竜巻と電撃を敵めがけてまとめて飛ばす風と雷の複合属性攻撃魔法。


その他の魔法

  • 魔力障壁

後衛の弱点を補える、接近戦に対応するためのバリア。規格外の魔力が備われば、何重にも展開して敵の波状攻撃を受けきってもらうこともできる。


  • マテリアルキャンセラー

上記のタニアに使われたことで学んだ魔法。とある事件で能力を大幅に強化した際には存分にその性能を発揮した。


人間関係

勇者パーティー

勇者パーティーのリーダー格。アリオスとは『幼い頃から間違った英才教育を受けて育ち(ただし、周囲の期待に反目した事で人格が歪んだリーンに対して、アリオスは期待を真に受けた事で性格が歪んでいったという対極的な違いがある)。

、その結果高い能力と歪んだ人格を兼ね備えた天才』という共通点があるためか気が合うようで、作中では後述の二人と違ってリーンだけはアリオスと口論になることもなかった。

そしてリーン破滅後、彼もまた同じ轍を踏む事となり……


勇者パーティーの仲間。同じ後衛型ということもあってか一緒に行動する事が多い。


勇者パーティーの仲間。だが、前述の二人と違って掛け合いや会話などはない。


レイン達一行

自分達が追放したビーストテイマー。

彼が自分達のパーティに所属していた頃には、(アリオスやアッガス程でなかったにせよ)前衛として助けてもらい、ビーストテイマーとしての貢献を知りながらそれを最期まで認めようとしなかった。また、作中ではレインを役立たず呼ばわりしているが、レインと違って自分は前衛に守ってもらえないと、格下の盗賊にも対抗できずに自分の役目を果たせない役立たずと化すということを微塵も自覚していない。


レインと契約した竜族の少女。

自分達がレインに酷い仕打ちをした挙句追放した事を知っている事からとても嫌悪されており、レインが自分達に協力する事になった際には、彼女からケジメとして土下座を要求されてしまい、それに逆上するアリオスに続いて「このリーン様が土下座なんてするわけねーだろ!!」と激怒した。その後はミナと共に彼女と対決するも、マテリアルキャンセラーでミナ共々無力化され、自分ですら扱えない超級魔法(に見せかけたコケ脅し)で戦意喪失した挙句、命乞いをする(Web・書籍版では恐怖失禁する)醜態をさらした。

web版では後に彼女のマテリアルキャンセラーの事について語る際に「あのクソトカゲ」呼ばわりするなど、相当恨み・憎しみを抱いている節を見せていた。


その他

アリオスが『天の指輪』を手に入れる際に、図らずも封印を解いてしまった天族の少女。

当初、アリオスら勇者パーティーは自分達の名誉回復を目的に彼女と手を組んでマッチポンプを謀ろうとしたが、彼女がアリオス達を裏切ったことがきっかけで、逆に勇者パーティーの面目が潰れる結果となり、後に同じリースの仲間となる形で一応は同胞になるも、彼女がリースから離反しようとした際には、上述の一件の意趣返しも兼ねて彼女を不意打ちし窮地に追いやった。


元はアリオスの素行矯正の為に王室から勇者パーティーに派遣されてきた女騎士。

勇者パーティー失脚後は、真の主人である女魔族 リースに引き合わせ、アリオスが彼女と手を組んだ後はリーンに伝説の装備『虹水晶』を与えた上で、タッグを組んで暗躍する様になった。

だが、その本心は端からリーンを使い捨ての捨て駒にする事が目的であり、そして…


資格を剥奪されたアリオスに代わって、勇者に指名された少女。

当然、その経緯故にリーンは彼女の存在を頭から認めておらず、「偽物」「凡人」呼ばわりして見下していた。



驕れる魔法使い。巨悪の使い(走り)へと堕ちる…(※ネタバレ注意)

※以下、web版最新話における重大なネタバレを含んでいるので、web版 第269話以降を未見の方はご注意ください。














レインを追放した事を期にアリオス率いる勇者パーティーは次々と転落し続け、更に数々の悪行がアルガス国王に知れ渡ってしまい、親衛隊から派遣された騎士 モニカ・エクレールの監視下に置かれる事となる。

モニカ自身は至って気さくな性格で優秀だった事もあり、ミナをはじめとする勇者パーティーメンバーは(監視をつけられた事が気に入らないアリオス以外)彼女を仲間として受け入れ、しばらくは何事もなかった。

だが、冒険者ランク昇格試験を受ける為にレイン達が王都にやってくる事を知ったアリオスが、その焦燥感を突いたモニカに焚きつけられる形で、昇格試験中にレインに人殺しの汚名を着せて投獄。

しかし、予想外の協力者の介入でレインが脱獄した事を知ると、レインを誘き出そうと企てたアリオスの指示を受け、リーンは王都の騎士団を魔法で洗脳して従えさせると、彼のパーティーのを捕らえ、彼女達死刑を執行させようとし、目論見通りやってきたレインを勇者パーティーや傀儡にした騎士達の総出で嬲り殺しにしようとするも、ある人物の能力覚醒という予想外の事態をきっかけに計画は破算。

リーンはアッガスと共に解放されたソラとルナと交戦するが呆気なく倒され、勇者パーティーはレインのパーティーにまたしても惨敗を喫した。


一連の悪事が露見し、アルガス直々の詮議の場へと引き立てられた勇者パーティーは、アリオスが此度の策謀の裏で無関係の冒険者パーティーを惨殺していた事やリーンが騎士団を洗脳して従えていた事などから、遂に堪忍袋の緒が切れたアルガスより裁きが下され、首謀者であるアリオスは、とうとう勇者の資格を剥奪と死刑を宣告され、リーンを含むパーティー全員もまた、同罪により投獄される事となる。

どうにかモニカの助けもあって脱獄こそ成功したアリオスやリーン達であったが、名実共に『勇者パーティー』の称号を失ったばかりか、一転して国中から追われる指名手配犯(それも捕まれば死刑は免れない重罪人)へと堕ちる事となった。


その後、しばらくは国中を転々として逃げ回っていたが、そんな中、自己保身に走ったアッガスが自分達を追手に売ろうとした事が発覚。当然、激怒したリーンはかつてレインに浴びせた様な罵声を浴びせながら、アリオス、ミナと共にアッガスを粛清。

その後、モニカの仲介により、彼女の本当の主という女魔族・ リースと引き合わされ、そこで『魔族と人間の融和』を掲げる彼女から、同盟を組む事を提案される。

これには流石のリーンやアリオスでさえも半信半疑に訝しげながらも、「ウソだとしても、使い道があるうちは利用してやればいい」として受け入れたことから、リーンもそれに追従し、(元)勇者パーティーはリースの一派に加わって、彼女と共闘する事となる。


その後、アリオスに代わって勇者に選出された少女シフォン・ノクスを妨害する事と、同じくリースの配下で、一度勇者パーティーと共謀した事のあった天族の少女 イリスの離反を阻止する様に依頼を受け、モニカから新しい装備として脱獄の際に王城から盗み出してきたという伝説の装備品『虹水晶』を与えられた上で、彼女とコンビを組んで、シフォン率いる新勇者パーティーとそれに協力するレイン一行、そしてイリスが向かったという大陸最東端の街 カグネへと向かう。


そして、カグネで起きた騒動の中でレインと共闘し、遂に彼との和解を果たして、リースと手を切る事を決意したイリスを不意打ちで襲撃し、虹水晶の力で彼女の魂を奪い、瀕死の重傷に追いやった。

しかし、リーン自身が虹水晶を完全に扱いきれなかった事もあって、彼女の魂を完全に奪い切る事には失敗し、助ける余地があるとわかったレイン達は、蘇生する手立てのある最強種が住むという北大陸へと向かう。

一方、リーンもまた、その最強種の存在を知ったリースからの指示で、情報収集(と可能ならば殲滅)の為に、モニカと共に北大陸へと向かう事となった。


そして、その最強種『呀狼族』『不死鳥族』との融和を試みようとしていたレインの前に現れると、虹水晶の力で彼と一緒にいた呀狼族の少女 サクラと、不死鳥族族長の娘である少女 フィーニアを空間転移させ、『レインがフィーニアを誘拐した』と思わせる事で人間に強い敵意を抱いていた不死鳥族の人間に対する猜疑心、敵意を増長させ、同伴していたカナデ、ニーナ、リファやシフォンを処刑に追いやろうと謀った。

しかし、サクラ、フィーニアの協力を得たレインによって、かつてアリオスが初めてレインと対決した際に、敗北を決定づける事となった戦法(アリオス曰く『卑怯な手』)である麻痺毒を持つ蜂『アールビー』をテイムしたトラップにかかる形で捕縛されてしまう。


その後、レイン達の決死の説得により、誤解を解いた不死鳥族長 エルフィンの前に引き立てられるが、これまで自分がしてきた仕打ちを棚に上げてレインに対して『仲間』アピールする事で保身を謀ったり、万が一に自分達が捕縛された場合に備えて、時限式の魔物の召喚装置を仕組んでおり、それにより不死鳥族の里を混乱に陥れさせた上で釈放の交渉材料に持ち込もうとするなど、これまで直情的だった彼女からしたら想像もつかない様な狡猾な一面をみせた(レインは、大方モニカの入れ知恵によるものと考えていた)。

しかし、ニーナの力により召喚元を封じられた上に、出現した魔物もカナデ、リファ、シフォン、そしてレイン達の手で殲滅された事で目論見は破算。今度こそ進退窮まる状況へと立たされてしまった。


追い詰められたリーンは、今までの強気な態度とは打って変わって、見苦しく再度仲間アピールをしながら、勇者パーティー時代や、追放後にしてきた仕打ちについて「ホントはレインを追放なんてしたくなかったけど、アリオスとかアッガスとかミナが強く言うから、逆らえなかった」「その後(に犯した悪行)だって、本意じゃなかった」等と、見え透いた言い訳や自己弁護を繰り返しながら必死に命乞いをするが、散々これまで勇者パーティーとしての地位を傘に来て、繰り返してきた身勝手な仕打ちや悪行を目の当たりにしてきたレインや、一族を愚弄する様な凶行に晒されそうになったエルフィンには全く通じない事を思い知らされると、とうとう居合わせたモニカに向かって助けを求めるという、恥も外聞もない行動に出る。

だが、その時一緒に拘束されていたモニカは魔法による幻影で、既に拘束から逃れていた本物のモニカが現れた。

自分を囮にするつもりかと怒るリーンに対し、モニカは『最後に手助け』と称して、回収していた虹水晶を取り出して近づいてくる。

そして…


モニカ「さあ、リーンさん。あなたの力を見せてください」


躊躇なく、リーンの胸に杖を突き刺した。


仲間と信じていたモニカからの裏切りに愕然としながらも、苦痛と絶望に悶え、血反吐を吐きながら苦しむリーン。

直後、モニカはそんなリーンを他所にあっさり逃亡してしまい、レインから「俺を追放した自分が、逆にモニカに見捨てられるなんて、皮肉な結果になったな」と因果応報な現状を揶揄されながらも、知っている事をすべて話すのなら、治療して助けてやると持ちかけられ、リーンも命惜しさからそれに応じようとした。

だがその直後、モニカに突き立てられた虹水晶…否、呪いの武具『闇水晶』の効果により、それまで蓄積していた自身の欲望、悪意などが強大な闇の力となってリーンの身体に取り憑き、彼女をとうとう身も心も完全に魔族へと変貌してしまったのだった…






心穢れし魔法使い、魔の物へと成り果てる。そして…(※ネタバレ注意)

※以下、web版最新話における重大なネタバレを含んでいるので、web版 第424話以降を未見の方はご注意ください。










「本当の最強は誰か。あたしの力がどれほどのものなのか。その体と魂に、しっかりと刻み込んであげるっ!!!」




以前、人間が魔族へと成り果てる様を目の当たりにしていたレインから、元勇者パーティーの自分が、事もあろうに魔族に堕ちてしまった事を告げられるリーンだったが、それに対し、ショックを受けるどころか、逆に『詠唱の必要もなく、上級魔法を次々と撃てる』程の強大な力を手に入れられたとして嬉々と受け入れると、手にした力の実験台がてら、自分に散々屈辱を与えてくれたレイン、そしてエルフィンらに対し、(レイン曰く)『底のしれない、果てしない悪意』をぶつけながら、襲いかかる。


魔族へと変貌したリーンの力は強大で、レイン、カナデ、リファ、シフォン、フィーニア、サクラ、さらにはエルフィンや複数人の不死鳥族達、呀狼族族長 シグレといった錚々たる面々も前にしても全く引けを取らずに翻弄し、レインからもその魔力は「イリスをも超えている」と評される程だった。

そして、その強大な力にすっかり酔いしれたリーンは「あたしをコケにしてくれた奴らを、皆殺しにしてやる」と宣言するが、慢心のあまり隙が生じやすい性分は変わっておらず、そこを突いたレインの策に嵌まり、ニーナの空間操作によって、人のいない場所へと転移される。

それでも、その絶大な魔力を駆使して、挑んできた不死鳥族の兵士数人を屠るなど猛威を振るい、連携で挑もうとしてきたレイン達を前にしても互角以上に渡り合い、遂にはレインの意識を奪うまでに痛めつけるが、それを目の当たりにしたカナデが最強種としての能力を覚醒させ、同じくニーナも覚醒した事で形勢が逆転。

それに合わせて奮起したシフォンやリファ、フィーニア、サクラ、エルフィン、シグレ、そして回復したレインの猛反撃を受けた末に、遂に瀕死に追い込まれた。


自分を前に引導を渡そうとしてくるレインを見たリーンは、尚も彼への反骨心を剥き出しに叫ぶ。



「なによ、その目は……!その目、やめなさいよっ!」


「なんで、あんたなんかに哀れまれなくちゃいけないのよっ。あんたみたいな雑魚に哀れまれるなんて、ありえないんだからっ……そうよ、あたしは強い、強いの! 力を手に入れたの。だから、そんな目で見られることなんて、もう二度と……!」



傷だらけの身体で地に這いつくばり、血反吐を吐き散らしながらも尚も、心折れる事のないリーンの執念を目の当たりにし、救いようのない性格だった彼女もまた、その言動の芯にあったものが「譲れない何か」であった事を察したレインが出した答えは、『完全に魔物に変異する前に眠らせる』事だった。


尚も執念だけで生き延びようと醜く足掻き悶えるリーンに徹底的に潰そうとするカナデ達だったが、彼女達を制止したレインは、身も心も魔物へと変わってしまった今のリーンであればビーストテイマーとして支配下におけると考えて、テイムを試みたところ見事成功する。


レイン「……なあ、リーン。もうやめよう」

   

   「リーンが良いヤツなんて思わない。今までしてきたこと、許すつもりもない。でも……こうして殺し合いをすることが望みだったわけじゃないだろ?」

    

   「もう終わりにしないか? やめにしないか? なにを思っているのか、なにをしたいのか。それはわからないけどさ。でも……今のリーンは苦しそうだ。助けて、って泣いているようにしか見えない」


かつて散々見下し、罵倒し、侮蔑し、挙げ句に追放した筈のレインから投げかけられた慈悲の言葉に、「うっさいわね……ホント、うざいやつ」と相変わらず悪態をつきながらも、自らの運命を委ねるかの様にその身を素直に差し出した。


「……好きにすれば」


レイン「なら……今度こそ眠れ」

 

欲望の赴くままに傍若無人に振る舞い続けた魔法使い リーン。

最後まで自分の勝手気ままに振る舞い、身も心も闇に穢れて、人ならざるものへと成り果てた彼女の苦痛と絶望に終止符を打ったのは、皮肉にも自分がずっと『ゴミ』『雑魚』と見下し、嘲け続けてきたビーストテイマー レイン・シュラウドだった。

最期の最後まで彼に対して悪口雑言の減らない態度は変わらなかったものの、今際の際に素直に彼に引導を渡させたのは、既に人ならざるものと成り果てたが故にビーストテイマーの力に屈したからなのか…?

それとも散々酷い仕打ちをしてきた自分に対して、情けをかける形で安らかな眠りを与えてくれたレインに対する僅かばかりの感謝の気持ちの表れだったのか…?

その真意は定かではない…



こうして、最期はレインの温情のテイムによって生涯を閉じたリーンの魂は、やはりその生前の所業故に、往くべき場所…地獄へと堕ちていた。

それからしばらくの後に、やはりレインとの会遇の果てにある行動を起こした結果、同じく落命すると同時に地獄へと堕ちてきたミナと再会する。

そこには、生前見せていた刺々しく、いつも不機嫌そうな雰囲気はなく、憑き物がとれたように落ち着いて、穏やかな物腰になっており、地獄へと堕ちることになった自分達の生前の罪を素直に認め、お互いにレインの影響で今更ながら変われた事を話し合いながらミナと手を取り合い地獄の罰(責め苦)を受けに行くのだった…



そして、パーティーメンバーで唯一人残されたアリオスもまた、経緯は不明であるが、リーンと同じ轍を踏む事となる……


余談

アリオス率いる勇者パーティーのメンバーの大半は本編が進む中で、フルネームが判明していったが、実はリーンだけフルネームが不明という憂き目に遭っている。

なので今後放送されるかもしれない二期以降のアニメ版やコミカライズ版の追加設定、またはノベライズ版(外伝も含む)の後のストーリー展開の中で判明する日がくる……かもしれない


関連タグ

勇者パーティーを追放されたビーストテイマー

勇者パーティー(ビーストテイマー) 魔法使い


悪女 性悪 自己中

謝ったら死ぬ病:リーン及び他の勇者パーティーメンバー全員(アリオス、アッガス、ミナ)が患ってる不治の病(ただしミナとアリオスだけは最終的に克服する事ができた)。

毒親の被害者哀しき悪役:ある意味では彼女にも該当すると言えなくもない。

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