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概要

『世界から猫が消えたなら』は、川村元気による小説。


1匹の猫と共に暮らす男性郵便配達員が主人公。著者の川村が、幼い頃に飼っていた猫が突然姿を消した体験と大人になってから携帯電話をなくした体験、それぞれの時に感じたことから着想を得て、構想に約1年、執筆に約半年が費やされた末に完成した。基本的にはファンタジーであるが、家族のかたちを描いたドキュメンタリーの要素もあり、読者の誰もが自分に置き換えて入りこめるようにとあえて登場人物は“僕”や“彼女”にして個人名を付けず、川村は自分を主人公に置き換えてひたすらシミュレーションしながら執筆したという。


2016年に映画化。主演は佐藤健


登場人物

30歳。キャベツという名の猫と暮らしながら、郵便配達員として働いている。

しばらく調子が悪く、病院へ行くと余命1週間の末期の脳腫瘍だと告げられる。

昔、母を亡くしてから父と一切話さなくなった。


余命1週間と告げられた僕の目の前に現れた僕にそっくりな悪魔。通称「アロハ」。いつも柄の違うアロハシャツを着た、喋り方が軽薄な悪魔。僕と見た目は同じだが性格は正反対。一人称は「アタシ」。

僕に世界から何かを消す代わりに1日命を与える事を提案する。

悪魔にある残忍なイメージはないが、冷淡さは持つ。猫好きでウインクが下手。お菓子のきのこの山が大好きで、消す事を提案したくせに「こんな美味しいもの消せない!」と駄々をこねた。


僕が大学時代に付き合っていた恋人。映画好きで、今は映画館で働いている。どこか男らしくサバサバとした性格。

僕の余命を知っても涙を流さず「ふ〜ん、そうなの?」と軽く流した。僕が思い出を聞き出すと「トイレの回数が多くて男のくせに長かった」「ため息多すぎた」「お酒が全然飲めなかった」「電話では散々しゃべるくせに、会うと全然喋らなかった」と愚痴ばかり言ってきた。

僕の母と仲が良く、生前はよく2人で遊びに行っており、別れて3年経った後に亡くなった母の葬儀にも参列した。

僕と別れた理由は卒業旅行のブエノスアイレスの事件がきっかけだった。


通称「ツタヤ」。近所の老舗のレンタルビデオ屋で働く中学からの親友。TSUTAYAで働いているわけではなく、映画事典のように映画に詳しいためあだ名が「ツタヤ」なだけ。10年以上レンタルビデオ屋で働き、人生の半分をレンタルビデオ屋で過ごし、残りの半分は映画を観ている100%全身映画オタク。普段は目も合わせず喋る時には必ず吃るが、映画の話になると流暢になる。

ツタヤに僕の死を伝えると酷く動揺し、共に映画を探す際に精一杯の言葉で「考えるな! 感じろ!」と奮い立たせた。『ライムライト』を借りた時に耐えきれず号泣し、僕に「とにかく生きていて欲しい」と伝えた。


母が拾ってきた猫。先代のレタスにそっくりの、丸くて白と黒とグレーのアンサンブルが見事な猫。悪魔のサービスで木曜に喋り出すようになった。一人称は「拙者」。僕は「お代官様」と呼び、「〜でござるよ」と喋る。

母と毎日時代劇を観た影響と思われる。しかし、母のことは全く覚えていなかった。

僕に対して日頃の不満を言い、さらに猫独特の感性で「花に名前を付けるのはおかしい。花は全部花でいいじゃないか」とロミオとジュリエットのような事を考えている。僕を愛しており、僕のいない世界に価値を見出せないと言い、自らを消す事を提案する。


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川村元気

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