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中日新聞

ちゅうにちしんぶん

日本の大手紙。本項目では系列新聞及び関連放送局についても解説する。
目次 [非表示]

概要

運営会社は株式会社中日新聞社。発行部数は一般紙では第3位であり、世界でも10傑に入る。名古屋市を中心とする東海地方西部で圧倒的なシェアを誇っており、系列紙である東京新聞と北陸中日新聞と日刊県民福井を含めた発行部数は毎日新聞日本経済新聞を上回る。


東京に一極集中する全国メディアと、ローカルな地元の繋がりに特化した地方紙地方局に二極化した日本のマスコミ業界において、地方紙のスタンスのまま東京にも進出し、独自の地位を築いたメディアといえる。愛知県岐阜県三重県東海三県ではシェア第1位。


北海道新聞西日本新聞などと並びブロック紙とされるが、中日新聞社は関東・北陸でも新聞を発行するため、実質的なエリアは(関東と関西以外の部数は0に近い)産経新聞よりも広い。近年は電子版にも力を入れ始めたようだが、ホームページは中日新聞と東京新聞に分かれたままである。


歴史

1888年7月5日に創刊された新愛知と、1896年7月7日に創刊された中京新報を祖とする名古屋新聞が、1942年9月に当時の政府の政策により対等合併した事で発足した。そんなこともあり、新愛知を創業した大島宇吉の子孫と、名古屋新聞中興の祖である小山松寿の養子の子孫が、交代で中日新聞の社長を務めている。この両新聞社、元々政治的に対立していた新聞社を政府の命令で強制的に合併させたため、現在も社内に大島派・小山派という派閥の対立構造として残ってしまっており、特に中日ドラゴンズの球団経営に暗い影を落としている。


前身のひとつである新愛知が所有していた名古屋軍からの流れで、プロ野球球団・中日ドラゴンズを所有している。故にスポーツ面はドラゴンズのことを大々的に報じるのは当然としても、日本シリーズで負けたにもかかわらず、その責任を取って当時の監督だった落合博満がやめてしまった事もあり、ドラゴンズを破ったチームよりも大きく扱ったことがある。

なお、落合博満は有能な監督で毎年のようにリーグ優勝をしていたにもかかわらず、身内贔屓で外様を嫌う中日新聞と名古屋財界の意向、大島派・小山派の対立で大島派がドラゴンズ経営陣の主流派となったこと(落合は小山派とされる)から落合が追放される格好となり、その後長く低迷に苦しんでいる。


だが、遅くとも2020年代になると、読者投稿欄で「私の趣味は野球中継で巨人を応援するのが毎日の楽しみです」などという高齢女性の話を掲載するなど、従来よりも中日というチームへの期待度が下がっているといえる。


論調

報道姿勢は左寄りと言われる。時に政権を擁護するような論説を載せたり、船橋洋一のような右派を主筆にしたこともある朝日新聞と異なり、日本の大手メディアの中では最も政権との対立色が強い。ただし、地方紙の中には北海道新聞信濃毎日新聞琉球新報沖縄タイムスのように中日と同程度かそれ以上に政権に批判的なメディアが少なからずあるので、中日のスタンスはそこまで突出しているわけではない。


また、これも地方紙にはよくあることだが、地元の中京圏の地方行政問題では行政寄り・トヨタ自動車寄りの報道をすることが多い。


東日本大震災以降は原子力発電の報道に力を入れており、福島県に支局を置いている。


営業

東海3県、特に愛知県の郊外部に住む場合は、地域とのお付き合いの関係上、購読しておく必要がある新聞となっている。別に記事や報道姿勢に同調できなくともである。というのは、地域版に「おくやみ」の欄を設けており、これが載るのは基本的にその県の県紙と中日(愛知県の場合は中日のみ)というのが相場のため。大体県ひとつを単位として載せている。


石川県では北陸中日新聞、福井県では日刊県民福井として発行されてはいるが、石川県は北國新聞、福井県では福井新聞があまりに強すぎるため、読売新聞朝日新聞と壮絶な2位争いをしていると言うのが実情。


関東エリアでの営業については東京新聞を参照。


傘下の放送局

放送局と以下のつながりを持つ。JNNやFNNとの一部と関係を持っており、独立局との結びつきも強い。しかしTOKYO MXは中日新聞が株の6.27%を保有しているにもかかわらず、ドラゴンズではなくホークスの試合を放送している(これは、放映することによりSBグループからの収入が入ることによる)。筆頭株主は、東海大学を出資母体とするエフエム東京が株の20.33%、ライバルの読売新聞と関係がある株式会社東京ドームが株の3.51%を保有している。その他の県域独立局も、読売新聞や地方自治体も上位株主に名を連ねていることが多く、資本関係はあるものの強固な系列会社とは言い切れない。

さらにはFM北海道(AIR-G')の株式を17.0%、静岡朝日テレビの株式を11.5%持っている。

なお、毎日放送による東京12チャンネル買収計画が郵政省の反発により破断となったあと、東京12チャンネルの経営権獲得を計画したことあるが、財界の肝いりで日本経済新聞社が買収することになった。


特徴的な発行紙

北陸中日新聞・日刊県民福井

1952年3月に創刊。元々は富山県の地方紙・北日本新聞の石川県版である北陸新聞だった。石川県の新聞である北國新聞が、戦後に富山新聞を復刊させたため、北日本新聞社が対抗して北陸新聞を発刊させた。

だが石川県は北國新聞があまりにも強かったことから、北日本新聞はわずか1年で北陸新聞の経営を手放し、金沢資本の百貨店である大和が経営を引き継いだ。

その後1960年に中日新聞が北陸新聞社を買収し、現在の「北陸中日新聞」と名を改めている。


北陸中日新聞は石川県を中心に富山県と福井県に販売エリアを拡大したが、1992年に中日新聞が福井県の地元紙「日刊福井」(1977年7月に創刊)を買収し、1994年に福井支社発行の「日刊県民福井」として再発刊したため、販売エリアは石川県と富山県となった。歴史上、北陸道に含まれ現在も北陸地方の一部に区分される新潟県では、郵政族議員のリーダーであった田中角栄の圧力により、発行されていない(田中角栄が”新潟日報”を助ける為に介入したものと推測される)。


中日スポーツ

中日新聞によるスポーツ新聞。1950年にタブロイド週刊紙「中日ウィークリー」として創刊、1954年2月に日刊紙に昇格したうえで現在の名称に改めている。なお題字は、日刊紙昇格・改名の頃から、一度の変更もなく使用している。


1面ほぼ毎日ドラゴンズの記事が中心となっている。ドラゴンズが勝っても、負けても、引き分けても、シーズンオフでも、他のジャンルで話題が出てこない限りドラゴンズ一面にこだわる。

東京中日スポーツと同じく、モータースポーツの記事を掲載している。


家庭でも安心して読めるスポーツ新聞を基本理念にしており、風俗店などの広告は載せるが、駅売り版・宅配版のいずれもアダルト面は設けていない。


海外提携紙

  • ソウル新聞(旧:大韓毎日甲報) - 韓国の全国紙。朴正煕時代には政権の準機関紙となった保守系の新聞だったが、1998年以後は革新系に転じた。
  • リベラシオン - フランスの全国紙。サルトルによって創刊された革新系新聞で、初期は強硬な左派の傾向であったが、現在は中道左派に区分される。記事の交換を行っており、中日新聞東京本社の社員である佐藤圭は、東京新聞を「リベラシオンの日本版」と称している。

中日クラウンズ

1960年に中部日本招待全日本アマ・プロゴルフ選手権としてスタートした、日本のゴルフ大会。1966年に名古屋ゴルフ倶楽部・和合コースに開催場所を固定したのを機に現在の名称に改めている。1926年に第1回が開催された日本プロゴルフ選手権(日清食品杯)、1927年に第1回が開催された日本オープンゴルフに次いで歴史がある。


ほとんどがトヨタ自動車自動車車種のひとつであるクラウンの販売促進に使われている。

優勝賞品は、基本的にはクラウンが送られるが、他の車種が贈られる例外もある(東日本大震災の時は賞金追加に変更)。


テレビ中継はTBS系列局で放送されるのだが、実は2011年から2016年までは、最終日が15:30-17:30の放送であったため、「日5」の放送時間が30分繰り下がった。なお、日5(一時)廃枠後は15:00-17:00に放送時間が変更されている。


テレビ欄について

購読地域が広いためテレビ欄は地域ごとに異なる。ここではNHK以外の民放について扱う。

愛知県版

フルサイズ

左から順にCBCテレビ東海テレビテレビ愛知名古屋テレビ中京テレビ

ハーフサイズ

三重テレビ岐阜放送

なお岐阜放送が視聴可能な地域は愛知県内ではごく少なく、三重テレビも東三河北部地域などでは受信できないためハーフサイズでの掲載となっている。

岐阜県版

フルサイズ

左から順にCBCテレビ東海テレビ名古屋テレビ中京テレビテレビ愛知

テレビ愛知はあくまでも愛知県域局のため、岐阜県内では受信できない地域が圧倒的に多いために最も右端に配置される。

ハーフサイズ

岐阜放送三重テレビ

岐阜放送はライバルの岐阜新聞系列だが、岐阜県版ではハーフサイズながら左に掲載される。

三重県版

三重県版は伊賀版と紀州版、三重版の3種類に分かれる。

三重版フルサイズ

CBCテレビ東海テレビ三重テレビ名古屋テレビ中京テレビ

中日新聞資本の入った局を左端に固め、テレビ愛知はハーフサイズで掲載。

三重版ハーフサイズ

テレビ愛知岐阜放送

伊賀版フルサイズ

MBSテレビABCテレビ関西テレビ読売テレビCBCテレビ東海テレビ

伊賀版ハーフサイズ

三重テレビ、名古屋テレビ、中京テレビ

伊賀地域では関西広域局が広範囲で視聴可能なために三重テレビと非中日系の名古屋テレビと中京テレビをハーフサイズで掲載。テレビ愛知とテレビ大阪は受信不可能なため非掲載。

紀州版フルサイズ

CBCテレビ東海テレビ、名古屋テレビ、中京テレビ、MBSテレビ、関西テレビ

紀州版ハーフサイズ

三重テレビ、テレビ和歌山、ABCテレビ、読売テレビ

静岡県版

西部地方版と東部地方版の2種類がある。

西部・東部共通フルサイズ

テレビ静岡静岡朝日テレビ静岡放送静岡第一テレビ

西部版ハーフサイズ

CBCテレビ東海テレビテレビ愛知名古屋テレビ中京テレビ

東部版ハーフサイズ

日本テレビTBSテレビフジテレビテレビ朝日テレビ東京


主な連載漫画


  • ほえろブンブン(1981年、日曜版に掲載)
  • 焼けあとの元気くん(1983年6月~2008年12月、日曜版に掲載)

関連人物

長谷川幸洋 - 東京・中日新聞論説委員の肩書で社外で旺盛な執筆やメディア出演を行っていた。その右派的主張から社説執筆にはほとんど関われず、司会として出演した番組で虚偽報道に関わったことから編集主幹が代わって謝罪したことがある(長谷川本人は謝罪を拒否)。

高橋尚子 - 中日新聞社客員。

増田俊也 - 『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』で知られる作家。北海タイムスを経て中日新聞社に在籍していた時期がある。

市川房枝 - 前身の名古屋新聞の元社員。


関連タグ

日本の新聞 東海地方 中部地方 北陸地方 関東地方

中日ドラゴンズ 中部日本放送



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