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中華航空006便急降下事故

まさかのぎせいしゃぜろ

中華航空006便急降下事故とは、勤務超過による判断力の低下でミスを重ねた結果危うく海面に墜落という危機から、起死回生の逆転劇で持ち直し結果的に全員生還した奇跡としか言いようのない事故である。
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概要

発生日時1985年2月19日
発生場所太平洋上
機材 ボーイング747-SP-09
乗員23名
乗客251名
犠牲者0名(全員生還)

破滅へのカウントダウン

台湾を離陸から10時間後、アメリカ西海岸まであと少しというところで006便は飛行していた空域で雲に囲まれ乱気流に巻き込まれる(なお、この高度では許容される最大速度と最小速度の差はわずか30ノットであり、もし最大速度を超過すると機体が損傷する危険があり、最小速度を割ると失速する危険があった)。


この時機関士が誤操作をやらかし第4エンジンの出力低下が発生した。まもなくエンジンはフレームアウト(停止)し、これによりエンジンの推力バランスが崩れ、右に傾きだした。なおも自動操縦で飛行を続けたが、機体の傾斜が大きくなったため手動操縦で修正しようと自動操縦を解除した。この際、エンジンの不調に気を取られ速度がマッハ0.75までに減速していたことに気づいておらず、異常な傾斜を人工水平儀の故障と誤認したため、直後に機体が失速し、5Gという負荷に晒されきりもみ状になって垂直降下した。


このままでは全滅必至の大惨事に見舞われるかと思われた。



奇跡の大逆転

が、高度3400mまで落ちたところで車輪を格納する扉が剥がれ落ちて中の脚が出てきたことにより抵抗が増え落下速度が低下。更には負荷に懸命に耐えながら復旧作業を行っていた乗員が水面を目にしたことで平衡感覚を取り戻し、エンジンにも空気が入りはじめリカバリに成功し水平飛行を取り戻す。海面激突まで高度2900m・猶予が40秒という間一髪のタイミングであった。

その後高度を上げ小康状態を取り戻したところで機体や怪我人をチェックした結果、乗員は目的地のロサンゼルスまで飛ぶのは厳しいと判断し最寄りのサンフランシスコ国際空港に目的地を変更することを管制官に通達し、ダメージによる機体の不安定さを必死に制御しながらもからくも滑走路に着陸することに成功した。

重傷者二名を含むけが人52名を出したもののいずれも命に別状はなかった。また何とか空港に辿り着いた機体は、尾翼やら降着装置やらが大きく破損しており地上に辿り着けたのが奇跡ともいえる事故であった。


番組に置いて

この事故を取り上げた番組では、番組の序盤からインタビューに応じた生存者が「走馬灯が見えた」「陸地が見えた時”故郷で死ねるだけでも御の字だ”と思った」と当時を振り返っており、また再現映像ではコクピットが大きく傾いたり機体がキリモミ状態で垂直落下したり機内では人が叩きつけられたりと全滅回顔負けの大惨事が映し出されていた。事故を知らない初見の視聴者は途中まで「墜落してしまったがなんらかの幸運が起きて奇跡的に数名助かったのだろう」と思った人もおり、奇跡的にリカバリして空港に辿り着き全員が助かったという結末は予想だにしなかったであろう。


この番組のナレーターや調査官は往々にしてミスをやらかし大惨事を招いた乗務員や空港職員や整備士には毒舌になりがちなのであるが、今回は途中まではミスの連続でやらかしまくり危機を招いたものの後半は見事な連携で持ち直したことからパイロットたちに対しては「ミスは誰にでもある。そのうえでリカバリに成功したのだから彼らは立派に責務を果たした。」とフォローしている。


・・・「こんな大惨事の中、あちこち損傷しながらもよくもまぁ耐えきれたものだ、機体も。彼もまた生還の功労者である」、というコメントでこのどんでん返しの事故の紹介は終わる。


関連タグ

航空事故

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エールフランス447便墜落事故・・・ヒューマンエラーで茫然となり立ち直れずに全滅した事故。

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