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「大人はさ、ズルイぐらいがちょうどいいんだ」


CV:山寺宏一

概要

年齢30歳。特務機関NERV特殊監査部所属の諜報員で、階級は一尉。元々はドイツ支部の所属だったが、EVA弐号機操縦者の惣流・アスカ・ラングレーの随伴者として来日、彼女の保護観察役を務める傍ら、NERV総司令・碇ゲンドウの下で様々な諜報活動を行う。が、実は同時に日本政府内務省のスパイでもあり、更にゼーレから遣わされたゲンドウの監視役でもあるという三重スパイを演じていた(更に、その特殊な立場を利用して独自にセカンドインパクト人類補完計画を巡る陰謀を追ってもいた)。

戦術作戦部の葛城ミサト、技術開発部の赤木リツコとは大学時代の友人同士であり、またミサトとは元恋人同士でもある。ミサトの側の内面的事情(Pixiv百科事典『葛城ミサト』の項参照)により一度は彼女と別れてしまうものの、再会後は紆余曲折を経ながらも、再びその関係を深めていった。また、アスカからは一方的に好意を寄せられている。


やがて陰謀の真相に肉薄するも、その代償として自分がゼーレ(あるいはNERV)から“始末”されるのを避けられないと悟った彼は、ミサトとの逢瀬の最中、彼女にそれまで調べ上げた情報を記録したカプセルを託す。その後ゼーレの命でNERV副司令・冬月を拘束するも、独自の判断で彼を解放。これを裏切行為とみなされ、何者かの手によって銃殺されてしまう。

己の結末をあらかじめ悟っていた彼の最期の台詞は「よう、遅かったじゃないか」であった……。


人物像

束ねた長髪に無精髭、咥え煙草に着崩したスーツ姿とラフな外観ながらもそれが似合う伊達男。性格は飄々としながらも計算高く、常に相手の思惑の一歩先をゆく“食えない男”である。諜報員としての実力も一級品で、情報収集のみならずJAの暴走工作(第七話)・第一使徒アダムの卵の横流し(第八話)・NERV本部の停電工作(第拾壱話)といった裏工作の実行部隊としての能力も併せ持つ。普段は陽気なプレイボーイで、NERVの女性職員達に見境なく声を掛けてはミサトから白い目で見られるも、“本命”たる彼女にはフォローを忘れない甲斐性の持ち主。主人公・碇シンジに対しては物語の要所に助言を行い、彼から頼れる大人として慕われている。最期の散り際も格好良く、おまけに声が山寺ボイス。……と、言動や性格に何かしらの欠陥を抱えた人物の多い『エヴァ』という作品にあって、彼だけは少し不自然なまでに完全無欠なキャラとして描かれている

(それ故に、劇中でも雰囲気的に少し浮きがちだった感すらある)。

しかしその一方で、時折どこか自分自身や世界の行く末を醒めた目で見つめるような、虚無的な表情を見せる事も。実際、己の命の危険をも顧みず真実追求に執着するその姿勢は、見方によってはあたかも死に場所を求めているかのようでもあり、そうした意味では彼もまたエヴァキャラの例に漏れず、少なからず病んだ部分を持っていると言えるのかもしれない。


ちなみに趣味はスイカ栽培。ジオフロント内に自前のスイカ畑を設け、暇を見つけては育てている。


経歴

他の主要キャラ達とは異なり、TVアニメ版では彼の過去の経歴についてはほとんど何の描写も無く、そのため何故彼がセカンドインパクト人類補完計画の謎を追うのに執着しているのか動機がいまいち不明であったが、後に貞本義行による漫画版にて彼の過去が描かれた。

その内容は「セカンドインパクトによって生まれた浮浪孤児達のグループの一員だったが、駐留軍の倉庫に食糧を盗みに入った際に捕えられ拷問を受け、結果自身の命と引き換えに(実の弟を含む)仲間全員の命を売る事になった」という悲惨なもの。以来、彼は全ての原因たるセカンドインパクトそのものを憎むと同時に「自分は業を背負った、幸せになってはいけない人間である」と考えるに至った模様。

上記のような虚無的な性格も、恐らくはこうした過程で形成されたものと思われる。


人間関係

かつての恋人・ミサトへの想いはその後も変わらず、再会後はエレベーターの中で突然唇を奪うなど大胆不敵なアプローチをしばしば仕掛けていた。ミサトの側も、表面上は彼を拒絶しながらも想いは燻り続けていた様子で、やがてセカンドインパクトの真相を追い求める同志の関係を経て、再びヨリを戻してゆく(劇中では、二人が明確に躰を重ねている描写もあった)。しかし同時に、加持はミサトの複雑な経歴や内面についてもよく知っており、それ故に彼女の心には他者が一定以上立ち入れない領域がある事も感じ取っていたようである(彼はこれを「『彼女』とは『遙か彼方の女』と書く」と揶揄している)。

そんな中、そのミサトが平然と同居を許し、あまつさえ(彼女と似た経歴やトラウマを持つ為に)誰にも触れさせなかったその領域にまで立ち入らせつつあるシンジという少年の存在はそれなりに気になっていたらしく、劇中では彼との会話の中でミサトとの関係性についてさりげなく探りを入れるような様子が何度か窺える。


一方、同じく自分に好意を寄せてくるアスカに対しては、(表面上こそ優しく穏やかであるものの)非常に醒めた反応を見せていた。彼女のその感情が純粋な恋心ではなく「早く大人の一員として認めてもらいたいが故の“背伸び”」である事を見抜いていた加持は、アスカ本人の為にも、その想いにまともに向き合う事を良しとしなかったのである。

だが皮肉にも、彼のそうした対応が後にアスカの精神汚染の被害を助長する結果となってしまう。


新劇場版

新劇場版における彼は肩書きが「NERV主席監察官」に変更され、新キャラクター・真希波・マリ・イラストリアスと面識を持ち、逆にアスカ(式波・アスカ・ラングレー)とは全く面識を持たず好意も寄せられていないなど、旧作とはかなり異なる立ち位置のキャラになっている。人となりについてもかつてのような完璧超人(?)っぷりはやや薄れ、より俗っぽい、親しみ易い性格に変わっている。

シンジに対してはふざけてキスを迫ろうとする等おちゃらけた態度を見せつつも、別の場面では真剣な表情で「あいつ(ミサト)を守ってくれ」と懇願するなど、旧作とはまた違った含みのある接し方をしている。一方、ゲンドウの命により南極のベタニアベースから「ネブカドネザルの鍵」と呼ばれる謎の物体を奪取するなどの暗躍も目立つ。その真意はまだ不明だが、今回も何らかの物語の真相を掴んでいる可能性は高い。


Q』では全く登場しておらず、『』との間で何があったかは不明。ただし、加持の知り合いとされる「高雄コウジ」なる人物がヴィレに加わっているが……。


『[[シン・エヴァンゲリオン劇場版:]]』の内容のネタバレ


その他

・殺したのは誰か?

第弐拾壱話のラストで射殺され退場となるキャクターだが、多くを描写しない演出、この回に限ってミサトが平常時でも銃を携帯しているということが強調される、留守電に残っていた(自分を処分するという手間をかけさせたことへの詫びとも取れる)「多大な迷惑をかけた後だと思う」というメッセージ、上述の最期のセリフが相手に対して親し気な口調だったこと等が相まって「彼を撃ったのはミサトではないか?」という解釈が放送当時よりファンの間で定期的に囁かれている。

……しかしながら、この説については総監督の庵野秀明が自ら「そう受け止められてしまったのなら僕の演出力不足のせい」と否定しており、実際はゼーレの手の者かあるいはNERVの諜報部員の仕業であるとされている。


・キャラクターのモデルについて

その良くも悪くも他のエヴァキャラとは一線を画した雰囲気のキャラ造形から「何かモデルとなる存在が居るのでは」と噂になる事もあるが、公式からは特に何の言及もない。だが、新劇場版最終作とあるキャラが「加持の受け売り」として語ったある言葉が、村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』を元ネタとするものであった事から、同作の主人公・鈴原冬二が彼のモチーフなのではないか?との説もある

(あるいは他の村上龍作品でもしばしば描かれる、自立的で獰猛・野心家かつ好色家な男性像を、包括的にモチーフにしている可能性も)。


・文字通りの残念なイケメン

ゲーム「新世紀エヴァンゲリオン2」のイベントで葛城家を訪ねてきた彼がシンジに「大人の男としての恋愛のレクチャー」を講義するのだが、なんとミサトの服を拝借してシンジに迫るという誰得な行為に走るのである。山寺宏一氏のギャグキャラ全開なノリノリすぎるボイス、もはやキャラ崩壊な展開にシンジは恐怖のドン底に陥るのである。この有様を知らずに帰宅したミサトは当然激怒する事に……。

残念なイケメンを通りこしてまさに変態としか言い様がない事件(?)であった。


関連作品での扱い

PS2『綾波育成計画withアスカ補完計画』(PS2移植版以降に追加されたシナリオ)やPC『碇シンジ育成計画』では、普通にゲームを進めていると原作通り死亡してしまうが、条件を満たすと死亡イベントを回避できる。彼を生存させる事がその後の数々の悲劇を回避する鍵となる。


PS2・PSP『シークレットオブエヴァンゲリオン』では、オリジナルキャラとして彼やミサトの学生時代の友人・剣崎キョウヤが登場、主人公を務める。


ヤングエースに連載されたスピンオフギャグ漫画の『ピコピコ中学生伝説』では、ミサトらと同様ただのダメな大人となっており、事あるごとに下ネタを言いまくり、マヤらからもウザがられている。


関連タグ

新世紀エヴァンゲリオン ヱヴァンゲリヲン新劇場版

エヴァのキャラクター一覧

葛城ミサト 碇シンジ 綾波レイ 惣流・アスカ・ラングレー 赤木リツコ 碇ゲンドウ


ゾーフィ:中の人繋がりであり監督繋がり(※正確に言えば、そちらでは監督ではなく脚本家だが)。シンエヴァ劇中にて四人分のウルトラサインのモチーフが登場していることから、加持リョウジ=ゾーフィ説という斬新な考察も存在する。

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