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太陽の神、ヘリオッド

たいようのかみへりおっど

(メイン画像左側)太陽の神、ヘリオッドとはTCG『マジック・ザ・ギャザリング』背景ストーリーに登場する神格の一柱である。
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概要(表向き)

 テーロス次元に住まう者達から崇められる、それ自身が生けるエンチャントである『神』と呼ばれる強大な存在の一つで、櫛状に枝分かれした2本の角を生やし、太陽の槍クルソーを所持している。


太陽の神であり、世界に日の光をもたらしている。彼の存在は空を光で満たし、定命の者がニクス(神々の故郷とされる夜の世界)に接触することを防いでいる。


法、正義、応報、血統の絆を司る神でもある。

彼は一族の名誉、道徳と美徳の問い、弁論、婚姻、他者を守る英雄的行動、暁の食事、自己犠牲といった物事を統括する。

その名はしばしば法的な議事録に用いられ、彼への生贄は大きな助力、もしくは厳格な正義が必要とされる時に捧げられる。


陽気で社交的な性格であり、気軽に友人を作り絆を結ぶが、その忠実さは移ろいやすいものである。

今日の最大の盟友でさえ、明日彼の天罰の対象にならないとは限らない・・・。


概要(ヘリカス)


…というのが彼の表向きの顔なのだが、実際のところは


・自分がテーロスのトップでないと我慢が出来ず、そのためには手段を選ばない。

・些細なことで他の神とけんかになるし、自分の我儘の為に他の神の痕跡を消そうとすらする。

・猜疑心が強く、自分のプライドの為に平気で他者を切り捨てる


等々あまりに権威への独占欲が強すぎて暴走した挙句次々敵を作ってしまうという「白の神としてどーなのよ?」「白のダメな部分の集合体じゃねーか!」という性格や所業の持ち主。上記の正義や名誉へのかかわりは「そうすることにより自分がテーロスの主神として崇められるから」というポーズとしての側面が大きい。


テーロスブロックでは定命のサテュロスであるゼナゴスが神の座に昇った時、彼の討伐をエルズペスに命じたが、彼女がゼナゴス討伐を成し遂げると今度はエルズペスが自分にとって代わってしまうのではと猜疑心を拗らせ、ゼナゴスが討たれたタイミングを見計らってエルズペスを殺害してしまう。

これらの所業でファンからは”ヘリカス”という蔑称をつけられ嫌われ者となった。


更に自分の地位に執着するヘリオッドは「他の誰にも自分の地位は渡さん」とばかりに、エルズペスの知り合いであるダクソスという青年を自分の新たな勇者”亜神”に選定。他の神々の痕跡を消すように命ずる。当然他の神も黙ってはおらず、テーロスは亜神による戦争で荒廃し死の国に亀裂を生じさせ怪物たちを生み出す大惨事に。


この事態に死の国の神のエレボスはついにぶち切れ、エルズペスが悪夢に苛まれているうちに手に入れた槍を手に死の国から脱出しようとするのを黙認。エルズペスはその槍で次々と敵を倒してゆき名声を手に入れ、ついにヘリオッドと対峙する。


これこそが真のクルソー!ヘリオッドの手にあるものは偽物です!


自分の地位が脅かされることを恐れ逆切れしたヘリオッドは自分の槍である”本物のクルソー”で迎え撃つが、勝利に次ぐ勝利で信じられていたエルスペスの槍はあっさりとヘリオッドの槍をへし折って戦意を喪失させてしまう。

(テーロス次元では信じることが絶大な力を持つ。神々が形を成しているのも、信仰のお陰である)


その経緯を見守っていたエレボスは待ってましたとばかりにヘリオッドを打倒し、彼を死の国に連行して岩を担がせる。嘗てのテーロスの主神は自らの所業の所為で幽閉され、人々に忘れ去られてしまうのを待つばかりとなった。


満足したエレボスは、ヘリオッドを討伐してくれたお礼としてエルズペスが死の国から出ることを許可。晴れて自由の身となったエルズペスは他の次元へとプレインズウォークするのだった。


そして新ファイレクシアによる侵攻時はアジャニのテーロス次元の構造をよく理解した策略により信仰を利用して完成化してしまった。

が、この時のツイッターのトレンドの入り方が”ヘリカス”という蔑称経由だったうえに公式4コマでも他のキャラクターの完成化にはショックを受けているが、「…なぜだろう」「不思議と何も感じない…」とそれまでの行いの酷さと闇堕ちした事へのショックがプレイヤーと同じくあまりない事を公式がネタにする事態となった。


こうしてファイレクシアの手先としてテーロスを蹂躙しようとしていたヘリオッド達(エレボスのように他にも堕ちた神はいたがエファラのように洗脳を免れた者もいた)だったが、ニューカペナが防衛側の勝利に終わり各次元に援軍を派遣し始めたことで戦況は逆転。ヘリオッドは天使たちの陽動と連携して接近したケイヤのナイフの一突きで討ちとられた。

更にはエルズペスが大天使として覚醒しエリシュ・ノーンを討ち取り逆転勝利で次元への脅威が去ったあと、テーロスでは大天使像という覚醒エルズペスの姿を象った彫像が作られ新たな信仰の的に。ひょっとするとヘリオッドをはじめとした堕ちた旧神の多くは忘れ去られるか邪神として貶められてしまうのかもしれない・・・(まぁヘリオッドに関しては完全に自業自得なのだが)。


どうしてこうなった?

太陽をつかさどり法と秩序をつかさどる象徴のはずでありながら実際にはほぼ真逆のスタンスでテーロスに迷惑をかけまくった存在としてプレイヤーから認知されたヘリオッド。

しかし考察の一つに『ヘリオッドがこういう性格にゆがんだのはテーロスという次元の特徴の影響も大きいのでは?』というものがある。


この次元の神は人々の信仰から形作られ力を得るという特徴がある。だからヘリオッドを崇拝する層に地位による慢心とか独善が含まれていれば自然と彼もそれに影響されてしまう可能性はある。

機械兵団の侵略にてアジャニが銀白の刻文を用いてテーロス次元の住民を堕落させたことにより自ずとヘリオッドも完成化し金属の徒党/Chrome Hostの軍門に下った事実もこの説に説得力を持たせている。

次元に住まうものからも少なからず非難されてしまっているヘリオッドだが「私がこうなってしまったのはお前たちの驕慢の所為でもあるんだぞ!」とは言いたくなるかもしれない。


余談


なお、モチーフの一つはギリシャ神話の主神ゼウス

神話等々に詳しい方だと、『雷要素は無いの?』と思われるであろうが、アレとかアレといった前例の通り、電気関係のカードは赤に割り当てられていたので、代わりに太陽神としてデザインされた。


次のタルキールでは運命再編後にナーセットの師匠として龍王オジュタイが登場。禁断の過去を知りながらもその真意について悟った弟子を褒め、更に精進するよう激励して別れるなどヘリオッドと異なり次元の一画を治める龍王に相応しい度量を示した。そして上記の新ファイレクシア侵攻時には本来派閥の異なるズルゴの「今の帰庫を乗り切るためには氏族のしがらみをいったん忘れ龍と我々が手を取り合わねばなりません」という意見を認め、更には共闘の証として彼が自分の背中に乗ることを許して出撃し迎撃戦力の象徴となり撃退に成功するなどヘリオッドとはあらゆる意味で真逆の存在となった。



更に後のアモンケットにはヘリオッドとは逆に白のプラスの面(利他 慈悲 信義 結束etc)を体現した神であるオケチラ様が登場。プレイヤーの信仰を集めることとなった。更にはアモンケットの後日談で王神が本性を現し次元の大半の生き物を虐殺した時、間一髪のタイミングでプレインズウォークして難を逃れていた人物がいたことが判明する。一度は挫折しかけたその男はオケチラの慈愛が真実であったことを知り再起するのだった。


ニューカペナではエルズペスの上司ポジとして,蒐集家ザンダー卿というキャラが登場。が、この男は”色が青黒赤”・”デーモン”・”吸血鬼”・”ギャング”のボスにして暗殺者の元締めといういかにも悪そうな要素てんこ盛りだったのに対して、ストーリーでは”ファイレクシアに対抗する知識を求めるため仕事をこなすぺスに信頼を寄せる””(ぺスにそのつもりはなかったが)「深入りしたくないなら立ち去ってもいい、私は咎めない」と懐の大きさを見せる””クライマックスで今作の黒幕であるオブ・ニクシリスの襲撃からぺスを逃すためその身を犠牲にして立ち塞がる””遺言で「すべてが片付いた後にニューカペナの秘密である光素の貯蔵庫のありかをエルズペスに教えてあげてくれ、彼女なら此の次元を護ってくれる」とぺスに後事を託す”等等、まさかの理想の上司としてストーリーでの役目を終えた


ゲームでの性能

エキスパンション:『テーロス』で単色の神が5柱の「大神」、『神々の軍勢』『ニクスへの旅』二つあわせて多色の神が10柱の「小神」サイクルとして収録された。


太陽の神、ヘリオッド

マナコスト(3)(白)
カードタイプ伝説のクリーチャー エンチャント — 神
パワー/タフネス5/6
能力破壊不能
あなたの白への信心が5未満であるかぎり、太陽の神、ヘリオッドはクリーチャーではない。(あなたの白への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(白)の数に等しい。)
あなたがコントロールする他のクリーチャーは警戒を持つ。
(2)(白)(白):白の2/1のクレリック・クリーチャー・エンチャント・トークンを1体生成する。

・警戒 ―警戒を持つクリーチャーは、攻撃に参加してもタップしないという能力。


背景ストーリーでは彼女に結果的にトドメをさしたことから背景ストーリーのファンから反感を買ったものの、ゲーム面での戦果は地味


信仰心が溜まると実体化する仕様のカード。信心についてはニクソスを参照。

自軍全体に警戒を付与する能力と、クリーチャー・エンチャント・トークンを生成する起動型能力を持つ。

起動コストはやや重いが、インスタント・タイミングで起動できるトークン生成能力は実用性が高い。


前述のニクソスが生み出す大量のマナをトークン生成能力で直接戦力に変換できるのが強み。

惜しむらしくは当時の環境。

他の色と比べて溜まりに溜まった信心を活用できるカードが白に少なすぎる点が痛い

爆発力不足になりやすいのが難点であった。


一応、フォローしておくと他の神も信心が溜まって顕現したとしても単独でゲームセットに持っていけるほどのスペックを持つものはほとんど居ない。

しかし、信心能力は神以外の一部クリーチャーも所持しており、また、テーロスブロック固有の能力に怪物化というものがある。これは場に出したときに一度だけ使用できる起動型能力で、+1/+1カウンターを複数個置き、追加で特殊能力を取得あるいは強力な誘発型能力が発動する文字通り怪物的な脅威を表した能力。


ニクソスで発生させた大量マナで怪物化を発動させ、一気に勝負をかけるといった手が他の色のデッキでは行える中、

白単色構成のデッキに採用可能な怪物化能力持ちクリーチャーは

カード名:百手巨人

能力:怪物化すると合計100体のクリーチャーをブロックできる。

(カードテキストは日本公式ウェブサイト参照)

いくらなんでも消極的過ぎませんか…


クルソー

こちらも『ヘリオッドの槍』という名前のエンチャント兼アーティファクト・カードで収録された。


ヘリオッドの槍

マナコスト(1)(白)(白)
カードタイプ伝説のエンチャント アーティファクト
能力あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
(1)(白)(白),(T):このターンにあなたにダメージを与えたクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。

持ち主であるヘリオッドはトークン生成手段を持つのでシナジーがある。攻勢時に強いだけでなく、起動型能力によって守勢に回ったときにも役立つ。


別にヘリオッドに拘らなくても純粋に使いやすい全体強化なので、白お得意の優秀な小型クリーチャーによるウィニー戦法、ブリマーズ等々のトークン展開カードを駆使して物量作戦で攻めるデッキ等々が活躍の場になる。


太陽冠のヘリオッド

マナコスト(2)(白)
カードタイプ伝説のエンチャント ・クリーチャー – 神
パワー/タフネス5/6
能力破壊不能
あなたの白への信心が5未満であるかぎり、Heliod, Sun-Crownedはクリーチャーではない。
あなたがライフを得るたび、あなたがコントロールしているクリーチャーかエンチャント1つを対象とし、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
(1)(白):他のクリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで絆魂を得る。

・絆魂 ―絆魂を持つクリーチャーがダメージを与える度にその点数分のライフを得る、という能力。


「テーロス還魂記」バージョンのヘリオッド。上記の経緯でエルズペスや他の神をはじめとする物語のキャラクターたちからもプレイヤーからもヘイトを買いまくりその報いを受けたヘリオッドだが、このカードでゲームバランスも荒らしたためついにゲーム上でもへリカス呼ばわりされることになった。


というのも、カウンター獲得能力がライフゲイン能力とセットということでカウンターを消費することでライフを増やしたりダメージを与える能力を持つカードと組むと無限コンボが成立する。霊気紛争ブロックの”歩行バリスタ”と組んで無限ダメージコンボをかましたり”スパイクの飼育係”と組んでの無限ライフを得てのライフによる蹂躙コンボのカギになったりとやりたい放題。そのためとばっちりを食う形で歩行バリスタは禁止カードとなってしまった。


ちなみに、このコンボを搭載したデッキは、そのコンボパーツである"歩行バリスタ"と"太陽冠のヘリオッド"からバリカスコンボと呼ばれている。

……いくらなんでもあんまりである。


関連タグ

MTG

テーロス

伝説のクリーチャー


キュゥべえ魔法少女まどか☆マギカで少女達と契約しては破滅させる存在。視聴者におおむね蛇蝎のように嫌われていることや、続編で黒化した少女の一人に手痛いしっぺ返しを食らった点も考慮すると、ヘリオッドはMTG版キュウべぇと言ってもいいかもしれない。


テーロス次元神々

大神


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