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寝台

しんだい

ベッドのこと。またはそれを備え付けた鉄道車両のこと。この絵は、B寝台(2段式)ブルトレ全盛期の標準的な設備。
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いわゆる「ベッド」の事。
殆どは、寝台列車の寝台、または寝台列車イラストが占める。

鉄道の寝台

現在通常の予約手段で乗車出来る国内の寝台には、一番価格帯の高いものは上級A寝台個室(JTB時刻表では「SA」と表記される)「スイート」「カシオペアスイート」から、もっとも安価な開放式B寝台コンパートメントまで、幅広いグレードがある。

多くの寝台席では、昼間時の座席利用を前提として、座席と寝台の転換ギミックを有する場合が多い。例えばB寝台であれば上段を上に持ち上げ、固定の背もたれがついている下段を二人で利用する、といった簡易的なものだが、A寝台個室ともなると、座席を前に引き倒して裏面のベッド面を出すことで、座席の座り心地と寝台の寝心地を両立させていたりもする。ただし現在の寝台では、ベッドはベッドとして固定化されている場合が多く、座席ギミックが作動出来ないようロックがかけられている場合もある。

近年ではB寝台も個室化が進んでいるが、本数自体の減少に伴い、現在では定期列車は数えるほどでしかなくなってしまっている。
2016年に廃止されたはまなすを最後に、通年運行する列車に完全な開放式の寝台は連結されていない(通常のB寝台に透明ガラスのドアをつけ、4人用個室としても利用可能なB寝台コンパートメントも存在したが、北斗星トワイライトエクスプレス廃止によりこれもほぼ消滅した)。A寝台に至っては現存する開放式寝台車が保存車を除いて全廃されている。

かつてはA寝台の最上級個室として夢空間「エクセレントスイート」が存在したが、列車の廃車に伴い消滅した。
なお団体列車という形ではあるが、「ななつ星in九州」には同格の個室「DXスイート」が存在しており、今後JR各社が計画しているクルージング用寝台列車にもこのようなより豪華な設備の搭載が考えられている。wikipediaなど一部の専門サイトでは「SSA」の記号が用いられる。

世界的に見れば、現在インドに走行する「マハラジャエクスプレス」では、1両丸々1部屋として使用出来る客室が存在するため、金さえ出せば不可能なものではなく、実際にJR西日本が建造中の「トワイライトエクスプレス瑞風」でも導入を予定している。
ただしこのランクになるともはや「部屋」であり、狭義の「寝台」愛好家においては好みが分かれるかもしれない。
とは言え、戦前から既に「区分室」として個室が存在したこともあり、日本が戦後の復興により再び豊かになるにつれこのような豪華個室が復活してきた、とも見れる。

また、本来寝台ではないところで横になる利用方法として「C寝台」「D寝台」という俗称がある。
C寝台は座席の上で寝ること、D寝台は網棚に寝そべることを意味する。
昭和30年代に短期間ではあるが正式な区分としての「C寝台」が実在した。なおこれは2等寝台(現在のA寝台)の1区分であった。

サンライズエクスプレスの「ノビノビ座席」でも横になれるが、区分はあくまで座席である。同様の形態に一部客車列車などに見られた「カーペットカー」がある。

長距離のカーフェリーや定期客船、クルーズ客船では寝台設備は必要不可欠である。上級クラスにおいては鉄道以上に宿泊に重きを置いた広大な占有空間が与えられるが、フェリーの2等寝台ともなれば2段ベッドやカーペット布団を敷いて雑魚寝、というのが今も昔も相場である。

ただし現在はスピード重視の飛行機や利便性に重きを置いたバスに対抗し、乗り物として最大級の客室面積を有するが故に下位寝台でも余裕を持った船内作りを行っているところが多い。そのため、1人用簡易個室タイプの寝台やプライバシーに配慮した上下の入口を別の通路としてジグザグ配置の寝台などが開発されている。

飛行機

旅客機の寝台は、古くは日本航空(JAL)が国際線ファーストクラスの乗客用にジャンボジェットの2階に作った専用寝台設備「スカイスリーパー」があげられる。この他にも、大昔のプロペラ旅客機の時代には寝台専用機が存在したが、60年前の話なので文献は散逸している。

前述のスカイスリーパーだが、ファーストクラスの座席そのもののサービスの向上により、90年代には早くも廃止されてしまった。
しかしながら今度はファーストクラス自体が座席を完全に水平なベッド状態に転換できるようになり、次いでビジネスクラスでも実現した。今日では、ファースト・ビジネスクラスは長距離線なら世界中の大概の路線で水平化可能なシートが導入されている。…中にはエコノミークラスでもベッドになるシートを導入している航空会社があったりする。

なお、旅客機の分野では寝台そのものを別建てで用意する例は非常に限られている。これは、室内空間の制約以上に、飛行中はシートベルトを締めて「座席」に座っていることが大前提であることがあげられる。近年の旅客機ではラウンジやマッサージ室など、公共スペースも上級クラスで僅かながら増えてはいるが、それでも気流が乱れたりしたらたちどころに全員着席を余儀なくされるのが基本である。それ故に、座席自体を可動させてベッド化する方が、安全面で有利なのである。

このため、先に鉄道の項で説明したような、座席を裏返してベッドの面を出現させる、というような機能を持つ座席・寝台も増えている。
もっとも、小規模経済国を拠点とする国際線専用エアライン(シンガポール航空エディハト航空など)では、二階建て機のA380などで着座用の座席とベッドを別に使い分ける
非常に大きな占有空間を持つクラスを導入している。後者などはシャワールーム付の個室まで導入している。まあ、導入出来たんだから安全なのだろう…と思いたい。

バス

現在のバスでは寝台は非常に縁遠い存在である。日本で一番豪華な高速バスの座席を見ても、完全な寝台にはなることはない。理由は不明だが、バスは専有面積が四大交通機関でも最小であることから、旅客機のように座席⇔寝台の可動をさせるだけの面積がとれないことが考えられる。

では、鉄道のように最初から寝台として固定してはどうなのかというと、これも難しい。
バスの場合は、飛行機以上に座席への拘束、シートベルト着用に関する規定は厳しく、厳密に乗客が走行中に行くことが許されるのはトイレくらいである。仮に上下段式の寝台を設けても、特に上段客に危険が及ぶ可能性があるのである。

実は、日本にはかつて寝台バスが存在した。札幌市交通局が道内長距離バス用に導入したものであるが、あろうことが実際に事故を起こしてしまい、法規制に追い込まれた経緯がある。

なお、中国では寝台バスが実在する。

相場

鉄道では寝台料金は大体数千円から、個室だと数万円前後の個室料金を取る。団体専用列車では旅行行程が全てパッケージングされているため単純比較は出来ないが、数十万円に上るためおいそれと手は出せない。
船では、安いものだと1000円前後で短距離フェリーのカーペット敷き2等に乗船でき、長距離フェリーのスイートルームでも鉄道の5万円台に対し2~3万円台など鉄道より総じて相場は安く、目的地までの運賃込みと考えたら同等級・部屋サイズのホテル程度である。クルーズ客船は団体列車のように旅行プランパッケージング形式が主流ではあるが、外国船の単純乗船ではこれも1泊辺りビジネスホテル程度の料金で利用出来る。
航空機で寝台を利用とするとハードルは高い。航空会社のマイレージの上級会員になるなどして安くビジネスクラスを利用する手段もあるが、ビジネスクラスでも寝台仕様となる長距離便だと通常は数十万円前後、ファーストクラスともなると100万円近い運賃となり、鉄道や船と比べるととってもお高い。ただし、成田空港発着便など国際線機材を使用する一部の路線で、座席(寝台)だけなら比較的安く利用できることもある。

関連イラスト

通勤電車→寝台特急改造化計画③ 室内



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