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僕の死(いのち)が 始まる



もしかして→ピアスの少年

概要

週刊ヤングジャンプ2020年13号より連載開始の峰浪りょうによる漫画作品。英題は「Boy’s Abyss」

作者初の小学館以外の出版社での連載作品である。(読切作品の掲載経験はあり、2019年38号に「color」を寄稿している)


前作「初恋ゾンビ」に見られたような明るい作風は影を潜め、連載デビュー作「溺れる花火」を彷彿とさせるような死、欲望、抑圧を、田舎町で暮らす人物達を通してダークな語り口で描く「スーサイドラブストーリー」である。


単行本1巻の目次のページには献辞として「あの町と あの町で眠る Kへ」との言葉が添えられている。


毎日放送の「ドラマ特区」枠にて、テレビドラマ化され、2022年9月2日から10月21日まで放送された。

あらすじ


とある地方の田舎町で暮らす高校3年生の少年、黒瀬令児は自分の住む小さな町を出たいと心の底では願いつつも半ば諦めて日々を過ごしていた。


いつものように引きこもりの兄のためにコンビニに食べ物を買いにいった令児は、そこでアルバイトとして働いていた元アイドルの青江ナギと出逢う。

ファンだったアイドルとの突然の出逢いに心ときめかせる彼にナギは最近来たばっかりだからと町の案内を頼む。

一緒に夜の町を歩くさなか、彼女は町の「自殺の名所」である「情死ヶ淵」を話題に出し令児に「私たちも今から心中しようか」と持ちかけるのだった。



登場人物


  • 黒瀬令児(くろせれいじ)

演:荒木飛羽

アシンメトリー

本作の主人公。母と引きこもりの兄、認知症の祖母との4人家族。

表面上は普通に振る舞っているが内心は家族にも自身の暮らす町にも絶望しており、町を出る事を強く願っている。

ナギに誘われて肉体関係を持ち、その後情死ヶ淵で心中しようとするが、たまたま通りすがった担任の柴沢に止められてその後彼女とも肉体関係を持つ。


  • 青江ナギ(あおえなぎ)

演:北野日奈子

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アイドルグループ「アクリル」の元メンバーで、アイドルを辞めて田舎のコンビニでアルバイトをしていた時に令児と出逢う。

小説家の似非森浩作と結婚しているが肉体関係は無いとのこと。普段は似非森の本名と同じ「野添」を名乗っている。

「死ぬ理由は無いが、生きている理由も無い」と令児を心中に誘う。


  • チャコ

演:本田望結

令児の幼馴染の少女。

「チャコ」はあだ名であり、実家の「秋山茶舗」にちなんでいる。本名は「秋山朔子(あきやまさくこ)」。

町を出て令児と共に東京へ行くことを強く望んでいるが、それは町特有の閉鎖的な人間関係や家族の束縛に絶望しているためである。


  • 柴沢由里(しばさわゆり)

CV:日笠陽子

演:松井玲奈

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令児の通う高校の担任教師。生徒からの愛称は「柴ちゃん先生」

仕事以外に何もない無為な日々に麻痺していたが、ナギと心中しようとしていた令児を見つけ助けた事で不健全な使命感に目覚め、さらに令児と肉体関係を持った事で歪んだ恋愛感情と使命感の狭間で暴走していく。

その作中でのあまりの存在感から作品の顔扱いされることもしばしばで、4巻発売時に発表されたPVでは主人公の令児や最初に出てきたヒロインのナギを差し置いて最初にCVがついたことが話題となった。


  • 似非森浩作(えせもりこうさく)

演:和田聰宏

代表作「春の棺」等で知られる謎の多い小説家。本名は野添旭(のぞえあきら)。

町の生まれではないものの、中学生の時に東京から町に引っ越してきてその後少なくとも高校時代までは町で暮らしていた模様。

しばらく町から出ていたようだが、実家の母の介護のためとの名目で最近になってナギと共に町に戻ってきている。

令児の母・夕子とは中学時代からの同級生だが、夕子は令児に「悪い男だから関わるな」と言っており過去に何があったのかは不明。


  • 峰岸玄(みねぎしげん)

CV:水中雅章

演:堀夏喜(FANTASTICS)

令児とチャコの幼馴染。

有限会社峰岸建設の社長の息子であり、高校には行かずに働いている。

父親の会社は建設会社ではあるものの実態は半ば暴力団体のようなものでもあるらしく、そのためか町でもかなり顔がきく模様。

自分は決して町を出ることが許されない事を悟っており、そのためか令児やチャコが町を出ようとしている事を知った時は激怒していた。

特に令児には執着めいた感情を向けており、作者や一部の読者からはヒロイン呼ばわりされる事もある。


  • 黒瀬夕子(くろせゆうこ)

CV:中原麻衣

演:片岡礼子

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令児の母親。

引きこもりの長男と認知症の母親の面倒を見ながら看護師の仕事を続ける日々に疲れているが、周囲にはそんな事を微塵も感じさせぬよう気丈にふるまっている。



…というのは表向きの顔であり、実際は長男や母の世話も令児に押し付ける事が多く、令児も自身にまともな愛情が向けられていない事は勘づいている。

玄の父親の情婦でもあり、玄はその事を知っていたが令児には知らされていなかった。

「町を牛耳る会社の社長を虜にする女」ということもあり、「町の黒幕」、ひいては「物語の黒幕」である事が度々示唆されている。


作中に登場する用語

  • 情死ヶ淵(じょうしがふち)

町を流れる神月川の上流に位置し、民話「情死ヶ淵伝説」の舞台として知られる。


  • 情死ヶ淵伝説

神月川上流にのみ伝わる伝承。

かつては川の上流に住む者たちだけが知る伝承だったが、似非森浩作の著書「春の棺」で取り上げられた事によって有名な伝承となった。

大元の伝承については語られていないが、「春の棺」の作中では「村にやってきた美しい旅人と村の男の一人が恋仲になったが他の村人に嫉妬され恋を邪魔され、ついには嵐の夜に二人で川へと身を投げる。二人の遺体が見つかった場所はその後「情死ヶ淵」と名づけられた」と書かれているらしい。


余談

  • 作者である峰浪りょうへのインタビュー(外部リンク)によると作品の舞台となった町のモデルは大分県日田市。また作中の重要な要素である「情死ヶ淵」も日田市に実在する。(外部リンク

  • 登場人物達が1ページあるいは見開きを丸々使って心の深淵にある激情を吐露する演出が本作の特徴だが、作者曰く見開きの使用率がそのキャラクターの本心の開示度を示している。(外部リンク1外部リンク2

  • 実写ドラマ版にて、柴沢を演じる松井とナギを演じる北野はかつて乃木坂46のメンバーとして活動を共にしていた時期があり、本作で約8年ぶりの再会となった。松井は本作の会見の中で「あの頃は『少女』っていう感じの女の子だったのに、今作でナギを演じてる彼女を見て、『大人になったんだな…。』って親心みたいなのが湧いてきましたね(笑)」とコメントし、感慨深くなっていた。

関連動画

第一弾PV(モーションコミック)


第二弾PV(4巻発売記念)


第三弾PV(5巻発売記念)


第四弾PV(6巻発売記念)


第五弾PV(7巻発売記念)


関連タグ

峰岸りょう 週刊ヤングジャンプ


外部リンク

幼少期の経験から探求し、辿り着いた人の心の内側を引き摺り出す作品づくり『少年のアビス』/峰浪りょう先生へのインタビュー【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】


心中をテーマに人間の心の闇を赤裸々に描く「少年のアビス」峰浪りょうインタビュー(コミックナタリー)

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