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「悪魔的終身雇用…」

概要

カイジシリーズに登場する金融会社で、正式名称は帝愛グループ。その名の通り金融業だけではなく、カジノホテルなど多角的な経営を行っている巨大企業である。社員数はグループ全体で1200人。日本全国に100社を超える支社を持ち、現在判明しているだけでも島根県と鳥取県以外に進出しており、中には沖縄県の南波照間島、北海道のサロベツ原野と業務どころか日常生活すら難しくなるような場所まである。


創設者は兵藤和尊で、「賭博破戒録カイジ」第1話の時点で既に創立40周年を迎えている。

平社員は全員喪服のような黒服で統一され、サングラスをかけている。

途轍もない高利のヤミ金融を主な財源としており、序盤にて30万円を借りた(正確には借金の保証人になった)主人公14ヶ月後に385万円を請求された。このような無茶な借金を返済できない場合、強制労働や臓器売買などと言った暴力的な取り立てにより強引に棒引きにする。


いわばカイジシリーズとは、この帝愛とカイジ一派との戦いを描いた物語なのである。


犯罪行為

明らかに違法な金利で金融業を行っており、また拷問や殺人につながるゲームを開催しているが、警察に介入される事はない。

本来であれば事件となるはずだが、兵藤が日本国内の富裕層や政治家と繋がっていることから、帝愛グループに都合の良い法律が制定されている上に、賄賂などで警察や役所などを丸め込んでいるため、表沙汰にはなっていない。


ただし、「17歩」にて村岡和也に対して「坊っちゃんのやってる事を警察に言ったらどうなるか」と口にしたときに、和也は真顔になったため、警察を完全に掌握してるわけでもないらしい。

他にも、24億脱出編で、カイジの実家を見張っている時に、遠藤が「警察を呼ばれると面倒」と口にしていたり、百貨店内に居るマリオを捕獲する際にも、「百貨店内で捕獲してマリオに騒がれる様子が監視カメラに発見されて警備員が飛んで来るのは不味い」と語っているから、債務者でもない一般人に対しては非合法手段を取ることはない。

これは推測ではあるが、警察側が帝愛の違法行為にあたる証拠をある程度は確保しており、上述の行為などで警察に捕まってしまった際に動機である24億の奪還を知られてしまえば、「その24億はどうやってカイジ達が手に入れたのかを調べられる→違法賭博行為により会社全体の強制捜査が決定的(芋づる式で帝愛の上層部を逮捕するために)→それを揉み消す為に多額の金を警察上層部に売り渡すハメになる→そのせいでカイジ達を追うことが出来なくなってしまう→そのきっかけを作った遠藤たちは24億+警察上層部に支払った分の金額分を地下労働で払わせる」という展開になることを遠藤が恐れていることは想像にかたくないだろう。


スピンオフギャグ『中間管理録トネガワ』では、帝愛という白鳥が水面下でどれだけ足をバタバタさせているか、そのドタバタぶりがこれ以上ないくらい鮮明に描かれている。

所属している利根川や黒服たちも認めるように、ブラック中のブラック企業であるが、(スピンオフのため全てが公式な設定であるかは不明だが)意外と普通の企業らしい福利厚生が存在するなど、以下のような面が明らかとなっている。

  • 社員の有給を認める。
  • 本社には社員食堂がある(他にカフェテリアもある)。
  • セクハラに繋がりそうな社員の言動には、注意する。
  • 防音設備を完備したハラスメント相談室を設置する。
  • 世間での印象は悪くないのか、就職活動では多くの就活生が応募している。

しかし、一方で…

  • 福利厚生→那須高原に建てられた社員保育向けの億兆荘は、断捨離ブームに乗った兵藤会長により、取り壊し。
  • ストレスチェック→ YES→最高に感じる NO→全く感じない(帝愛をどうにかして潰したいと思ってる)の2択しかない。
  • 避難訓練→会長の財産を避難させる訓練。
  • 労働組合→春闘が札束の土俵で委員長と書記長が相撲するというもの。
  • ハラスメント相談室→利用者が洩れなく消息不明になる(利根川が偶然にも室内から響く断末魔の叫び声を聞いた事から、実態としては拷問や制裁が行われている模様)。

という事が判明。

更に極秘潜入(所謂、産業スパイ)し帝愛の実態を隠し撮りした寺岡は、自宅で映像の確認作業中に帝愛グループに連れ去られ行方不明になるのだった…。(連れ去られる直前に寺岡が観ていた録画映像のチーム利根川全員がカメラの存在に気づいて顔を向けており、それに愕然とした寺岡の背後に無数の黒服の手が伸びてくるなどホラー映画さながらで、かなり怖い)

余りに常軌を逸した経営方針のため、他作品で「ヤミ金融」のパロディのネタとして使用されることも多い。


スピンオフ「トネガワ」では、黒崎や利根川は馬主となっていることから、少なくとも上位の幹部社員の報酬は割と高いようである。

(個人で「中央競馬の馬主」になるためには、継続的な年収が1700万円、その他に金融資産を7500万円持っている必要があるので、最低でもそれくらいの報酬をもらっている可能性がある)


また、スピンオフ『1日外出録ハンチョウ』に登場した後述の地下強制労働施設の監視チームのリーダーである黒服の宮本のように、高級マンションに住み新車を購入するなど裕福な生活を送っている事から、平社員に相当する黒服でも(宮本の場合はチームリーダーという役職であるが)それなりに給料は良い模様。


王国

帝愛が地下で建設している巨大施設。別名「地下帝国」

自力での再建が厳しい債務者を強制的に連行し、借りた金額分の年月に到達するまで奴隷のように働かせる。労働の目安は1000万円で15年である。

現場は過酷で、空気が悪いことや完全な縦社会など、その労働環境は現代の人間から見ればまさに地獄と呼ぶに相応しい場所ではあるが、

  • 悪魔的な利子は払わなくていい
  • 最低限の衣食住が保障される
  • 決められた年月を経つか代理人などが借金を完済させればちゃんと開放される(開放された者は帝愛に監視されるといった干渉や管理下に置かれるなどはない模様)

というメリットはある。

ただし、前述の通り、労働者には自力での再建が厳しい債務者が選ばれているため、ほとんどの労働者は10年以上働き続けなければならない。

労働中に倒れた者は病室に連行、高い薬代を払わなければそこで死ぬという超絶ハードモードであるがために、ほとんどの人間が暗い場所で最期を迎える。


ちなみに売店やギャンブルといった箸休めの施設はあるが、基本的にこれらは大槻のような人間が班の人間からペリカをぼったくるために利用されている。


なお、スピンオフ「ハンチョウ」では、借金を完済して地上に出た人物や、「皆に楽しんでもらいたい」という動機で真っ当なイベントを開催する人物も出ている。


この「王国」を建設する最大の理由は、兵藤が最悪な将来に備えた「シェルター」の役割と、そこに自身の財産で世界中の飲食物、薬、弾薬などを貯蔵することで「本当の王」になるという野望を叶えるためである

今でこそ、日本円で10分の1の価値であるペリカも、最悪の将来を迎え、人々が王国に住まなければならなくなった場合、兵藤の匙加減で日本円をゴミ同然のものにすることが出来るため、必ずしも価値が低いものとも言い切れない。


主要な人物

会長


最高幹部


傘下の関連企業の皆様


採用について

一般企業と同じく、帝愛もまたエントリーシートによる書類審査と利根川ら重役クラスと各重役のチーム内の黒服の計2名による面接試験が行われる。

面接通知には「あなたらしい自由な服装で会場へお越し下さい」と書かれているが、暗黙の了解で黒のスーツを着てくるのが決まりとなっている。

これは社会常識や帝愛に対する下調べをしてきたかをチェックする課題であり、黒のスーツ以外で来た者はその時点で足切りとなり黒服に帰らされる。

面接では、志望動機や自己PRなど極めて一般企業でも行う質問をした後、帝愛に対する「企業研究」の程度、さらにはダーティーな仕事をする上での心構えについて念入りに掘られる。(逆に言えば、帝愛がある程度ブラックであることを知っているのが前提となる)

採用に関しては幹部級にある程度の裁量権があるらしく、利根川は独断かつものすごくくだらない理由で多くの受験者を落としている(既に似た名前や顔がいる、逆に顔が目立ちすぎて会長に目をつけられかねないなど)。

なお、世間では就職先として人気があるのか、「中間管理録トネガワ」では大勢の就活生が面接に詰めかけていた。

面接が終わると、「お気を付けてお帰り下さい」という決まり文句で面接終了となる…がこれは遠回しに不合格を意味するサイレントお祈りであり、面接官のお眼鏡にかなった就活生は「あちらの扉にお進みください」と奥の扉の部屋へと案内される。そこには暗い部屋の中央に設置された台の上にサングラスが置いてあるだけで、何もわからずにそれをとってかけた瞬間、スタンバイしていた黒服に取り囲まれ鉄骨渡りのゴールさながら「congratulation…congratulation…合格おめでとう…」と拍手で迎える。

これは帝愛側による事実上の囲い込みであり、合格ラインを越えた瞬間に逸材を逃さないのが鉄則である。

そしてあらかじめ黒いスーツを着させられている彼らは、何の違和感もなく黒服の群れに取り込まれてしまうのである。

なお黒服に女性を採用することは稀な模様。(明らかに女性にはキツすぎる職場と考えれば当然のことである)


いざ入社して仕事をこなしても一般的な企業と同様に10月の時期に人事異動(左遷)をさせられる危険がある。

本来は人事異動の詳細は上層部しか知りえないはずなのだが、異動が近い時期になると黒服達の間に情報が漏れだす…のだが、暗黙の了解で異動する本人にだけは情報が伝わらない黒服ドーナツ現象が起こる。

これで恐ろしいのが左遷場所で、本島であればラッキーで済むが最悪のところは概要にある「南波照間島」や「サロベツ原野」に異動させられることである。

しかし、幹部である利根川が若き時代に南波照間島に左遷されてから戻ってきたことが示唆(ウミヘビに噛まれた痣が今でも残っていること)されており、絶望的に思える左遷でも出世ルートから完全に外れる訳でもなく挽回できる機会はあるらしい。

これに関しては、利根川の挽回が常識では考えられない程に凄かったか、会長の気分でたまたま戻されたかは不明。(もしくはその気分で異動させられたほうが自然と考えるべきか)

実際に最終回手前の回で三人とも本社に戻れることが出来た。が、またしてもそちらに異動させられたことから、実力不足とは別の問題があるから異動させられた可能性が高い。


関連項目

福本伸行 ブラック企業 腹黒企業

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