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帰ってきたドラえもん

かえってきたどらえもん

漫画『ドラえもん』のエピソードの一つ。劇場版アニメ『ドラえもん のび太と南海大冒険』と共に同時上映された。
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概要

未来の世界に帰ったドラえもんが、再び帰ってくるまでの、のび太の苦境ともいえる日常を描いている。東宝映画のアニメーションにもなっており、監督は渡辺歩、城山昇が脚色した。
以下ではアニメについて説明する。

ストーリー

前半

突然、ドラえもんは未来の世界へ帰らなければならなくなった。とても納得できず猛反対するのび太だが、ママにドラえもんを困らせてはいけないと窘められ、苦悩の末それを受け入れる事にする。別れの日の最後の夜、夜道でジャイアンがのび太に喧嘩を仕掛けて来るが、ドラえもんの心残りをなくすべく、のび太は無謀を承知で、勇気を振り絞って単身ジャイアンに挑むのだった。

この時の「ぼく一人の力で君に勝たないと、ドラえもんが安心して未来に帰れないんだ!」という台詞は名台詞として有名である。
涙した人も多いだろう。

後半

ドラえもんがいなくなってからぼんやりと日々を過ごすのび太。ママに鼓舞され外出するも、スネ夫とジャイアンの「ドラえもんの姿を見た」というエイプリルフールの嘘に騙され、部屋に逃げ帰ってしまう。
悔しさと寂しさで机に向かって泣いていると、ふとドラえもんが「ぼくが帰った後、どうしても我慢できないことがあったらこれを開けて。そのときに君にとって必要なものがひとつだけ出てくる」と言って残していってくれた箱のことを思い出す。意を決してドラえもんの形をしたその箱を開けると、中から出てきたのは、自分の言ったことと反対のことが実現するという最後のひみつ道具ウソ800だった。
「ウソ800」を飲んでスネ夫、ジャイアンにきっちり仕返しをして気を紛らわせるのび太だが、次第にまた寂しさが込み上げてきて、「ドラえもんは帰ってこないんだから」「もう、二度と会えないんだから」と寂しさ紛れに独り言を言う。すると……?

備考

前半部は原作でいう「さようならドラえもん」(てんとう虫コミックス版第6巻最終話)のエピソードにあたり、後半が「帰ってきたドラえもん」(てんとう虫コミックス版第7巻第1話)のエピソードとなる。
この二つは原作における節目のエピソードであり、実は前半部は本来はここでドラえもんという作品が完結する最終回だったのである。そして後半部は藤子F氏がドラえもんに対して再びわいた制作意欲によって連載再開した時のエピソードである。

というか『ドラえもん』の本来の掲載紙は、往年に存在していた「小学館の学年誌」(「小学一年生」~「小学六年生」の各雑誌)であった。コロコロコミックでの連載は『ドラえもん』の「並行連載版」にあたり再録掲載に時を見て新規執筆を混ぜたものである。現在ではピンと来る人は少ないかもしれないが、この事情より初期における『ドラえもん』という作品は、常に当時の子どもたちにとって「一年たったらさようなら」しなくてはならないものだった。初期のドラファンにとって、ドラえもんとの別れは「大人への通過儀礼」だったのである。

そのため「ドラえもんの(公式)最終回」というものは複数作存在する。その中で上記の2作のみが単行本収録されたのは上述の通り作者および出版社の意向(当時、いわゆる「日テレ版ドラえもん」が制作会社の不手際で終了し、その反動による読者の作品への失望を原因とする不買活動が出てくると見込まれたため)によって「ドラえもんのメディア展開を終了」させる目論見があったためである。だが出版社には、これを受けて終了を惜しむ読者の声が相次いで届き、人気再燃によって「企画が再起動」された。以降は読者の熱意の声によって作者および出版社は「ドラえもん」自体を「終わらない物語」として執筆し、最終回を求める読者にはすでに執筆された最終回の中から好きなエピソードを選んでもらう形式とした。
なお「複数作存在する最終回」とは、時間移動が禁止されてドラえもんが過去の世界にいられなくなった1971年の「ドラえもん未来へ帰る」と、ドラえもんがのび太の成長を促すためにあえて離れる選択をするという1972年の「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」である。双方とも各年の「小学四年生」3月号に掲載された作品である。
また、同傾向の作品として、未来ののび太が今ののび太の元にやってくる1985年の「45年後…」も挙げられる。これは同年の「小学六年生」9月号に掲載されたノーマルエピソードだが、1989年および1991年の同誌3月号にてラストエピソードとして再録され、大山ドラ(シンエイ版第1期)の通常放映における最終エピソードとしても採用された「最終回としての実績」がある。

それら最終回の中でも「さようならドラえもん」(初出題:未来の世界に帰る)は1974年の「小学三年生」3月号に掲載された作品で、いわば「低学年最後のドラえもん」として執筆されたものである。当時の三年生が次に読む「小学四年生」には、当時『ドラえもん』の連載・再録の予定が無かった。であるからこそ、このような最終回が生まれたのである。
だが当時の「小学三年生」読者が、これに対して多く悲しみ小学館に対して復活の声を起こしていた。そのため「小学四年生」編集部は『ドラえもん』の再開を決定して急遽、当時の「小学三年生」最終回から「地続きになる続編」の執筆の依頼を藤子Fに依頼する。そして出来上がったのが同年4月の「小学四年生」に緊急収録された「帰ってきたドラえもん」である。

つまり都市伝説でまことしやかに語られたドラえもんの最終回(いわゆる「のび太開発者説」や「のび太の夢説」あるいは「『ドラえもん』という作品の本当の作者がのび太(あるいはスネ夫)説」など)というのは全くのデタラメという事である。

なお、以上の「学年誌連載」「読者のためにあえて終わらせない」「既に記したエピソードから好きな最終回を選んでもらう」という作品のスタンスのため「藤子F氏の手がけたドラえもんは彼が逝去した為に原作は事実上の絶筆による未完となってしまった」と言うファンも多いが、事実は以上の通りなので「先に最終回は描かれている。全てのドラえもん作品はココに帰結する(すでに最終回エピソードがある以上はされるべき)はずなので未完という結論はおかしい」という意見もあり、これらを断言するにはドラ研究者の中でも意見が分かれている。
ちなみに「すでに執筆された最終回に、後に描かれた全てのエピソードが帰結している」タイプの藤子F作品としては『パーマン』が前例として存在している。

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