ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

新砲塔チハ

しんほうとうちは

新砲塔チハとは、大日本帝国陸軍が運用した九七式中戦車(47mm戦車砲搭載型)の通称の1つ。
目次 [非表示]

当時の兵士からは「九七改」・「チハ車改」・「四十七ミリ(粍)」などの名称で呼ばれていた。

軍の内部文書には「97MTK/47」という記述もあった。


記事名の「新砲塔チハ」や「チハ改」は戦後に名付けられたものである。


概要

もともとは、新中戦車向けの試作砲塔のテストベッドであり、量産を企図したものではなかった。


使用された九七式中戦車の車体はこの砲塔を搭載するため、砲塔リングを僅かに拡大させるなどの回収が施された。(元々の砲塔リング径は1350mmほどで、拡大後は1400mm。ちなみにT-34/76は1420mm、バレンタイン歩兵戦車は1460mm。)


新砲塔チハの原形は、太平洋戦争開始の1年前に当たる1940年(昭和15年)には、既に実車として出来上がっていたとされる。


量産化が決定したキッカケは、太平洋戦争の開戦直後に既存の戦車ではアメリカ軍所属のM3軽戦車に対抗困難であるという報告を受けたことであった。


従来であれば戦車の火力強化は、(武装換装だけでも)開発から量産化迄に一年近い期間が必要になるのだが、

新砲塔チハが半年足らずのスピードで戦力化迄にこぎ着けたのはこのような偶然があったからである。


まさか、このピンチヒッターを最後まで使用することになるとは誰も予想してなかっただろう。


補足

  1. 戦車による対戦車戦闘の将来的な増加に対する懸念とその対策(長砲身47mm砲の開発)は、日本陸軍初の戦車同士の戦闘が起きたノモンハン事件の報が入る前から構想されていた。
  2. 新砲塔チハの初陣は、太平洋戦争の開始間もないフィリピン攻略戦といわれる。この戦いで3両のM3軽戦車を撃破した他、この戦車を見た敵守備隊が降伏が降伏するきっかけを作った。
  3. 戦争後半になり敗色濃厚の日本軍は新たに出現したM4中戦車の対処に苦慮することになるが、所詮泥縄的な対戦車兵器である新砲塔チハは各地で破れていくことになる。
  4. M4中戦車との戦闘について、新砲塔チハの主砲では「70m以内に引き込まなければ損傷を与えられなかった」というフィリピンの戦いの逸話がある。これに関しては極至近距離に引き寄せ戦うことで、装填の速さや砲の取り回しを生かして有利に戦えると考えられていたし、敵の砲撃支援や空爆を防ぐ意味合いもあった。何より小口径砲の宿命として距離が離れると命中率が低下した。

登場作品

中国の戦争映画。SU-76自走砲の車台に新造の構造物を載せた車両で、以後も多くの作品に登場した。

アメリカの戦争映画。こちらはFV432を改造した車両。

冒頭に4両が登場。ソ連軍の反撃により2両が撃破される。

「鉄の墓標」に登場。6ポンド砲であっさり撃破されてしまい、イギリス兵に「ドイツ戦車とえらい違いだ」と呆れられる。

  • 超戦車イカヅチ前進せよ!/鋼鉄の雷鳴

第四戦車隊および雷神隊の主力戦車として登場。作中では「チハ改」と呼称されている。

劇場版以降知波単学園の戦車として登場。

PS2「新コンバットチョロQ」のみ登場。「九七式中戦車チハ改」名義。

初期選択可能な戦車で敵タンクとしては登場しない。「ニビリア海戦」をクリアすると入手できるが、初期選択可能なラインナップとしては最後から2番目である。

同軸機関銃タイプ「T」カテゴリーの武装と、車体機関銃タイプ「B」カテゴリーの武装を装備できるが、「T」カテゴリーの武装は砲塔後部に装備されるという特徴がある。


関連タグ

功臣号 知波単学園 九七式中戦車

関連記事

親記事

九七式中戦車 きゅうななしきちゅうせんしゃ

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 55695

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました