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旧客

きゅうきゃく

日本国有鉄道(国鉄)が製造した客車車両のカテゴリ
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日本国有鉄道(国鉄)が製造した客車車両で「旧型客車」の略称。

「旧客」の定義

当然ではあるが、これらにカテゴリされた車両が最初から「旧客」として製造されたわけではなく、いずれも製造時は「新型客車」だった車両である。

現在においてはカシオペア用E26系やななつ星用77系客車以外の客車はいずれも製造後数十年が経過しており、その観点で言えば、広義では現存客車はほぼすべてが「旧型客車」であるが、鉄道趣味的には、20系以降のいわゆるブルートレイン用車両と12系 14系50系を除く、20系以前に国鉄で製造された客車が狭義の「旧客」の定義である。

歴史

日本で1872年に鉄道が開業して以来、戦後の昭和後期になるまで鉄道輸送の主力として活躍してきたが、次第に電車やディーゼル車に押され、1970年代以降急速にその数を減らし、定期列車運用は国鉄の民営化直前の1986年までにほとんどなくなっており、JR化時にはわずかに山陽本線の支線の和田岬線(ただし神戸市のど真ん中という立地条件)で運用されていたがこれも1990年で置き換えられている。

現在ではほとんどが廃車されており、一部がSL列車用などで臨時列車として運行されているにすぎない。

動態保存車両

JR東日本


オハニ36(11) スハフ32(2357) スハフ42(2173・2234) オハ47(2246・2261・2266)
主にSLみなかみ号やJR東管内のイベント列車に使用される旧客で蒸気・電気・ディーゼルと牽引機関車とのバリエーションも豊富である。
2011年、c61 20の動態復活を契機に同管内の旧客に
・手動式だった乗降ドアの半自動化
・オハ47形のトイレを従来の線路垂れ流し和式から汚物処理装置を備えた洋式に改造
・スハフ42 2173はトイレ室を機械室に変更
・バッテリーの再整備を実施し、スハフ42 2173・2234は尾灯のLED化を施工
・旧客の蒸気暖房設備を再整備し、2012年から冬期での使用が可能開始
以下の再整備工事が実施された。
またこの整備の他に、2012年9月にはスハフ42 2173を皮切りに室内灯を従来の蛍光灯から白熱灯風の雰囲気を模したLED灯に交換する工事が施工された。

因みにJR東日本には嘗てスエ78 15と言う旧客も所有し、他の旧客と共にイベント列車使用されていたが2007年に除籍、後に台枠の亀裂が原因で翌年解体された。
コレにより戦災復旧車である70系客車は系列消滅となった。

JR西日本

マイテ49(2)

鉄道省スイテ37040(日本国有鉄道マイテ49)形客車


主にイベント列車用としてマイテ49 2を保有している。
マイテ49は嘗て特急富士・つばめ・はとに使用された展望客車で、製造当初はスイテ37040形として新製されたが1941年10月称号改正によりスイテ49形改定された。
戦後、進駐軍に接収された際に冷房装置を搭載していたが、接収解除後に落成時の状態に復旧されてこの時形式をマイテ49に改定された。
その後はつばめやはとに使用されたが1960年に等級が3等級制から2等級制に移行し、本車両もマロテ49に改称されたが翌年廃車となった。
廃車後マロテ49 2は大阪の大阪科学博物館に保存されていたが1987年にマイテ49として車籍復帰、
以後夏季のSLやまぐち号や多数のイベント列車に使用されたが、2009年での運用を最後にSLやまぐち号を含めた臨時列車での運用は一度もなく、ここ最近の出番と言えば網干総合車両所の一般公開時や4年に一度の全般検査時に本線上を走る位となっている。
なお、本車両は前述のJR東日本に所属していたスエ78 15が2007年に除籍されたことから、営業運転可能な状態に保たれている日本で唯一の3軸ボギー客車である。

この他JR西日本ではマイテ49 2の他にオハ46 13・オハフ33 33・48・289を所有し、マイテ49と共にSLやまぐち号や他のイベント列車等で使用されたが、いつの間にか使用されなくなり、2011年10月31日にはオハ46 13が車籍抹消(同時にEF58 150も車籍が抹消)された。
そしてマイテ49 2は現在も車籍を残しているが、臨時列車としての使用は2009年を最後に使用されなくなり、現在は網干総合運転所のイベント展示や全般検査時に稼働するのみとなっている。

因みにオハ46 13とオハフ33 48は2000年頃に梅小路蒸気機関車館にいつの間にか持ち込まれて同館脇の留置線に留め置かれ、時には蒸気機関車と連結した事も合ったが2009年3月14日~16日にオハ33 48が解体されて宮原操に留置されていたオハフ33 289も同時期に解体されたと言う。
この2両に関しては今現在でも何故梅小路に持ってきたのか不明な点も多く、一説にはSLスチーム号用客車として使うつもりで持ってきたが、バリアフリーの関係で使用出来ずに計画が頓挫したと言われている。
オハ46 13は長年放置状態で痛みが激しかったが、2013年に再整備によって綺麗になった。一応車内に入る為の立て掛け式階段が設置されているが、現在車内は非公開の為、中に入る事は出来ない。

宮原運転所網干支所に半ば放置状態で状態が悪かったオハフ33 33が解体された事が24日、判明した。

JR北海道

スハフ42(2261) オハシ47(2001) オハフ33(2555) スハフ42(2071) スハシ44(1)
SLニセコ号・SLすずらん号・SL函館大沼号・SL冬の湿原号等に使用されている旧客で、スハフ42 2261・オハシ47 2001・オハフ33 2555・スハフ42 2071は平成11年と12年にJR東日本から譲渡された。
この内カフェカーとして連結されているオハシ47 2001はオハ47 2239からの改造車で、当初JR北海道はこのカフェカーの他に展望客車この購入した旧客を改造して作る予定だった。
しかし当時の鉄道ファン猛烈な抗議によって展望車えの改造は中止となったと言う逸話がある。
スハシ44 1はオハシ47 2001と同様カフェカーで、かつてc62を用いて運行されていたc62ニセコ号で使用されていた客車5両の内の一両。
平成8年に一旦除籍・廃車となるがSLすずらんの運行に際して車籍が復活、再整備をした上でSLすずらん・SL函館大沼号・SL冬の湿原号に使用された。
JR北海道は今後、SL冬の湿原号を除いた全てのSL列車を廃止する方針であり、旧客達の今後の動向が注目される。

大井川鐵道

オハ35(22・149・435・459・559・857) オハ33(215・469) オハ47(81・380・398・517) スハフ42(184・186・286・302) スハフ43(2・3) オハニ36(7)
日本のSL動態保存列車の原点であり、現在もほぼ毎日SL列車を走らせている。
旧客を19両も所有しており、保有両数においては日本で一番多い。尚、この内スハフ43とオハニ36は日本ナショナルトラストの所有の客車となっている。
車体色も茶色の他に青色と緑色をした旧客が在籍しており、最近はトーマスイベント等にも使われてる為、一部はオレンジに塗装変更されている。

この旧客の他、大井川鐵道では電車からの改造客車であるナロ80型2両とスイテ82型1両を所有してる。

津軽鉄道

オハフ33(1) オハ46(2・3)
主にストーブ列車用として1983年に国鉄から譲渡された。
機関車に暖房用蒸気供給設備がないため3両ともダルマストーブを設置している。
外見塗装はオハフ33とオハ46 3が、グレーとオレンジのツートンカラーとなり、オハ46 2は車体全体をレッド、乗降ドアや窓枠部分をイエローに塗装された。

建築限界測定車オヤ31

新線開通や電化開業時など、線路周辺の建造物に大きな変化が生じた場合に、駅舎などの建造物が建築限界内に収まっているか測定する試験車
この内JR九州が保有していたオヤ31 21は戦後、種車であるスヘフ30 6は連合軍専用客車として接収された際に密閉式展望会議室や寝台設備を設ける改造を受け、接収解除後は復元されることなく昭和29年3月に建築限界測定車オヤ31 21に改造された。
この為この形式で唯一、展望室を備えた建築限界測定車となったが、2005年に廃車・解体されてしまった。

2015年現在、JR北海道とJR西日本には建築限界測定車オヤ31(北は32・西は31)が在籍している。

その他

上記の旧国鉄の譲渡車両を除いて、旧国鉄、JR以外の私鉄で客車が運用された例は、過去には地方私鉄が自社製造したものなどがあったが(江若鉄道片上鉄道など)、現在では大半が気動車、電車化されるか路線ないし会社が廃線されるかで、現在は営業用としては運用されておらず、一部(片上鉄道)が動態保存のイベントで運転されてる程度である。

大手私鉄では早くに電車化が進んだので、客車自体を使用することがほとんどなかったが、旧客を使用した例では、南海電気鉄道紀勢本線乗り入れ用に国鉄のスハフ43形をベースとしたサハ4801形を製造、使用したのがある(1972年廃止)。

21世紀に新製された旧客(?)

2017年、JR西日本ではSLやまぐち号で使用されていた12系の老朽化に対して、何と旧客を新製して置き換えるという離れ業をやってのけたのである。

オロテ35 4001・スハ35 4001・ナハ35 4001・オハ35 4001・スハテ35 4001

形式的にはかつてのオハ35系の4000番台という位置づけだが、台車はボルスタレスの空気ばね、クーラーと発電用エンジンも搭載、車間には転落防止幌を備え、ドアは半自動ボタン式という「見た目は旧客、中身は最新」というものである。
製造はいすみ鉄道向けにキハ20の新製車も製造した新潟トランシスである。


関連タグ

客車 蒸気機関車

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