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概要

19世紀後半の日本において江戸時代末期から明治時代にかけての改革のこと。

広義での時期は黒船来航の幕末から憲法制定の明治前期までの改革を指し、狭義では大政奉還王政復古の大号令、明治改元の時から廃藩置県までの改革を指す。黒船来航からの幕末と維新の時期のことを「幕末維新」期と呼ぶ場合がある。


「維新」とは変革を意味する語句で、和訓では「これあらた」と読む。


明治維新の流れ

徳川幕府を中心とする江戸時代は260余年も続いたが、欧米列強によるアジア進出と黒船来航による開国を起因として、時代は幕末へと向かった。


欧米列強によるアジアの植民地支配の拡大は明治維新以降も続いており、隣国は次第に列強に浸食され、領土の保全も危うくなっていた。日本も幕末に不平等条約を結ばされるなど、その脅威にさらされていた。


このような国際情勢のなかで幕府も列強の武力脅威に敏感に反応し、西洋文明に学ぶ姿勢へと政策を転じた。同時に風雲さかまく激動のなかで、志士たちも尊王譲位などの思想に目覚め、国事のために奔走。ついには15代将軍であった徳川慶喜大政奉還を実行。新政府を樹立するに至った。


新政府の指導者に任命されたのは、倒幕派の公卿武士たちが中心で元将軍の慶喜は加えられず、しかも幕府は天領(直轄領)を差し出すことを命じられた。


大阪に結集していた旧幕府はこの命令に怒り、慶応4年1月、京都鳥羽伏見で戦いを挑んだが敗れた(鳥羽伏見の戦い)。西郷隆盛は新政府軍を率いて旧幕府軍を追撃し、両軍の戦いは全国的な内乱に発展した。新政府軍は錦の御旗を先頭に押し立て、官軍としての権威を背景に有利に戦いを進め、江戸を占領した(江戸城無血開城)。


内戦はその後、東北にもおよび、会津藩では白虎隊の悲劇を生んだ。明治2年5月、旧幕府側の最後の根拠地であった北海道函館五稜郭が新政府の手に落ち、旧幕府軍は崩壊した。


この一年半におよぶ内戦を戊辰戦争という。


維新とは、旧弊を一新して革新すると同時に復古を意味した。復古についてその標準をどこに置くかという議論が起こり、「神武天皇の創業に復すべきである」といい、その説に決して王政が復古された。これが明治初年の王政復古である。

しかし、神話上の人物である神武天皇が実際にどのような政治を行ったのかという決定的な記録は皆無であり、検証しようがないこともあり「神武創業」という物語は様々なものを正当化する方便に用いられた。また、19世紀後半の世界情勢や元勲達の思惑と、天皇による親政はそぐわないものであり天皇は中世以来の儀礼的存在としての性格を維持し続けることとなる。


明治元年(慶応4年)3月、明治天皇五箇条の御誓文を発し、日本が世界の文明を取り入れ、近代的な立憲国家として発展していく方針を諸外国に対して示した。9月に明治と改元され、一世一元の制を定めた。また7月には江戸は東京と改称され、明治天皇は京都を発って東京へ向かった(東京奠都)。こうして事実上の東京遷都が実行され、人々は新しい時代に入ったという実感をもった。


維新の初期には、国学神道の思想に共感する人々の行動が一部で非常に過激になり、各地で仏教を攻撃して寺院仏像を破壊する動きがみられた(廃仏毀釈)。政府も当初、耶蘇教を禁止し、神道や儒教によって国民を教化しようとした。


しかし西洋文明を取り入れねばならないことが次第に理解されていき、文明開化の重要性が説かれるようになった。明治6年には耶蘇教も黙認され、その前年には太陽暦が採用されて、一日が24時間、一週間が7日間、日曜が休日とされた。それまで太陰暦で労働・生活していた農民たちは戸惑ったが、太陽暦は次第に定着していった。


民間でも、廃藩置県の前後から、福沢諭吉の『学問のすすめ』や、中村正直が翻訳した『西国立志編』などが出版されて広く読まれ、多くの新聞雑誌が発刊された。私立の学校も開かれて、欧米諸国の生活や風俗、思想を紹介するようになった。


人々の生活にも大きな変化が生じ、東京などの都市では、文明開化の流行が生まれた。文明開化の風俗は、当初は表面的な西洋模倣でしかなかったが、しだいにこなれていった。


関連タグ

明治維新に関する項目

五箇条の御誓文 王政復古の大号令

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