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概要

CV:井上和彦


 有紀学の父。シリウス小隊の前隊長。

 銀河鉄道始まって以来の大事故であるプロキオン軌道変異事故にて乗員乗客1300人以上が犠牲になる大惨事の中、唯一の生存者であるカタリナ・シェリルを救出するなど、空間鉄道警備隊の隊員として規範となる行動を示す優秀な人物だった。

 その一方で愛妻家であり、多忙な仕事の合間を見つけては妻子の住む惑星タビトに帰り息子たちとキャッチボールをするなど家庭では子供思いの優しい父親であったが、銀河鉄道の列車を守るために一人敵戦艦へ特攻し宇宙に散った。特攻した宙域には彼が携帯していた拳銃のみが残り、回収されたそれは遺品として遺族である学たち母子に送られた。

 第2期「永遠への分岐点」では有紀渉が殉職した宙域の近くにデレクトゥース分岐点と呼ばれる空間軌道上の乗換拠点が開業。慰霊碑が分岐点内に設置されている。また、遺体は回収されてないながらも故郷タビトには、数年後SPGの任務中に殉職した長男の護と並んで墓が建てられている。


 彼の殉職は妻・カンナ、息子・護と学、部下であるバルジやローレンスのその後の人生に大きな影響を与えた。特にバルジは渉の殉職により恋人であったカタリナと別れることになり、その後は休暇を取ることもなくSDFの任務に身を捧げることになり、ローレンスは敬愛する隊長が自らの命を捧げたことにショックを受け同期かつ親友だったバルジと袂をわかち感情の起伏などの「弱さ」と訣別する道を歩むこととなった。


関連タグ

銀河鉄道物語














































以下「永遠への分岐点」終盤のネタバレ注意

 1期第1話で殉職したと思われていたが、実際は次元の壁を超えてもう一つの宇宙へと飛ばされ生存していた。飛ばされた先の宇宙でビッグワンと共に不時着した惑星でその星の人々に助けられ、人々を苦しめる「悪魔の機械」と一人戦っていた。しかし善戦するも叶わず、「悪魔の機械」に取り込まれ肉体は消滅。だが意識体だけとなりながらも「悪魔の機械」の暴走を止めるべく抵抗していた。




「悪魔の機械」の正体


 「私は有紀渉ではない。私の名前は認識番号GRS001次元シールド掘削機制御用AIだ」


 渉を取り込み、異次元宇宙の星々を攻撃し苦しめていた侵略者たる「悪魔の機械」。

 その正体は、銀河鉄道が開発した「次元トンネル掘削用シールドマシン」とそのAIだった。

 かつて銀河鉄道はさらなる路線拡大のため、亜空間を掘り進み平行宇宙の惑星まで空間軌道を敷設する計画「オーバーザレインボー計画」を立案。次元の壁を突破し平行宇宙まで届く「トンネル」を掘削するシールドマシンを開発していた。だが実動段階に入った際に事故が発生し最初の掘削機は無人のまま次元の狭間に落ち失踪。それを受け計画は凍結、痕跡も抹消された...


...はずだった。


 次元の狭間に落ちたシールドマシンの制御用AIは長い間狭間を彷徨う間に「孤独」という感情を持ち、ついには人格と他者を自身と融合する「力」を得る。その力を得たAIは流れ着いた平行宇宙にて「オーバーザレインボー計画」の当初の予定通り平行宇宙への銀河鉄道の路線拡張を開始。平行宇宙にてさまざまな機械や宇宙船を同化し、現地でのさまざまな情報を得ながら自身を改造していき、ついには自己修復機能や戦闘機・宇宙戦艦の生産機能、ハリネズミの如き無数の対空砲台を備えた機動要塞に成長。自信は磁気嵐の奥深くに身を隠しつつ、鉄道建設に適さない惑星の排除や建設のための住民排除を開始した。

 その最中、自分を倒しに来た有紀渉と遭遇し自身の心臓部まで侵入を許してしまう。間一髪で取り押さえることに成功するも、その頭脳や精神力に感銘を受けた制御用AIは渉を殺さず生きたまま自分に同化吸収させ、彼の知識と経験を自分の一部にするという悪魔の所業を実施。その際に、空間鉄道警備隊も自分も銀河鉄道を守るという存在意義は同じだ」と渉の意志を曲解し自己を正当化させている。

 だが渉が愛した銀河鉄道は「銀河鉄道は人々を乗せて走るから銀河鉄道であり、悲しませることはあってはならない」というものであり、「どのような手段を使っても銀河鉄道から課せられた使命を遂行する」という制御AIの理念とは相反するものであり、そのことからか渉の精神を完全に同化することはできず、自分のプログラム内で彼の抵抗を許してしまっていた。

 その後、ビッグワンが次元断層を通じて自らのいる平行宇宙に迷い込むと渉の知識と経験を活かして何度も奇襲を仕掛ける。だが、同時に渉の精神体に邪魔され、自分の最深部にシリウス小隊隊員(と他一名)の侵入を許してしまう。


 そして...



親子の別れと「悪魔」の最期


 渉がアルフォート軍戦艦に特攻してから十数年後、精神体となった渉は学と再会。自身のこれまでの経緯を説明し、もうすぐ自分の精神も完全に同化されてしまうこと、同化される前に自分を撃てば制御AIを道連れにすることができることを学に伝える。

 学はやっと再会できた父親を自らの手で撃たなければならないことを拒否するが、すでに制御AIの暴走は銀河鉄道のある宇宙まで及んでおり宇宙中で次元断層が頻発し空間軌道は寸断、周囲で戦闘を継続しているSDF各小隊にも多大な犠牲が出ていた。これ以上の被害拡大を防ぐため、渉はSDFの先達として、父として最後の叱責を学にし、最後に短いながら学と久しぶりの親子水入らずの会話を楽しんだ。


「大きくなったな、学...あの頃はまだ小さかったのに」

「俺、父さんみたいになりたくて。強くて、かっこよくて、優しくて...それから...それからッ!!」

「父さん!...俺、SDFになったんだ!

ああ!自慢の息子だ!


 短い会話ののち覚悟を決めた学は渉の精神体を撃ち抜き、AIは「や、やめろ...やめてくれ!」と悲鳴をあげるも止めることはできず破壊される。最後に「なぜだ...なぜ...」と絶望に染まるAIとは対照的に渉は満足げに微笑むと、立派に成長した息子に対し最後の敬礼をしつつ消滅した。


 その後、学は心臓部に残されていた渉の制帽(同化の際に振り落とされたことで奇しくも残されていた)を回収し機動要塞を脱出。

 崩壊しつつある次元トンネルをビッグワンのコスモマトリクス砲で突破する際には、「一緒に帰ろう、父さん!」と制帽に話しかけていた。

 その後、シリウス小隊の面々と改めて惑星タビトに戻り渉の墓参りをすませ、制帽を持参し学の母・カンナに渉のことを報告したと思われる。



余談(次元シールド掘進機)

  • TVアニメ1期で銀河鉄道のある宇宙に侵攻してきたアルフォート星団帝国の指揮官フォレシスが「銀河鉄道の空間軌道が我々の宇宙を侵略している」と語っていたが、2期でようやくその意味するところが判明した。つまるところ、アルフォート軍の侵攻は銀河鉄道自身が蒔いた種だったのである
  • もっと言えば、渉が特攻する羽目になったのも究極的に言えば「オーバーザレインボー計画」のせいである。(渉の特攻した相手はアルフォート軍の戦艦であり、上記の通りアルフォート軍は「OtR」が原因で侵攻を始めたため)

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