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概要

【HDメトロ02】千代田線のニューフェイス【16000系】

千代田線で運用していた6000系は、登場から40年経過し、老朽化が見られるようになったため、置き換えを目的として2010年7月に登場、同年11月から営業運転を開始した。更なる省エネルギー化のための取り組みが評価され、2011年に鉄道友の会よりローレル賞を受賞。


運用は6000系・06系と同じく千代田線のほか、小田急電鉄小田原線JR東日本常磐緩行線に乗り入れ、小田急線内では多摩急行急行等の優等運用にも入っている。


2010年〜2012年にかけて16編成を増備し、チョッパ制御の6000系を全て置き換えた。その後期間を置いて2015年〜2017年にかけて21編成を増備し、残る6000系と06系を全て置き換え、2018年末に千代田線用の10両編成を16000系に統一した。

製造メーカーは1・2・5次車が川崎重工業、3・4次車が日立製作所。川崎製はefACE、日立製はA-Trainのメーカー標準設計を採用している。


第01~05編成

1次車。前面貫通扉を中央に配置している。

制御装置は東芝製、補助電源装置は富士電機製である。

第06~16編成

2・3次車。右側の前方視界が見づらいとの指摘があったことから、前面貫通扉の位置を向かって左側に寄せている。

第17編成以降

4・5次車。ヘッドライト(前照灯)をHIDからLEDに変更したため、灯具のデザインを変更。前面・側面の帯はそれまでの「緑の濃淡&白」から「黄色&緑の濃淡」に変更されている。また、制御装置が三菱電機製に変更され、補助電源装置が三菱電機の新型となった。


新機軸

車両システムや走行機器の面で、08系・05系13次車・10000系以来となる大幅な刷新が行われた。

これらの機構は細かな改良を加えつつ17000系・18000系にも採用されている。


車両制御情報管理装置(TIS)の強化

従来から採用されているTISの機能を強化し、グラスコックピットや後述する新しいブレーキ制御に対応した。


永久磁石同期電動機の採用

02系の大規模更新から本格採用した永久磁石同期電動機(PMSM)を、東京メトロの新造車で初めて搭載した。

PMSMは誘導電動機と異なり、回転子を磁化させる必要が無く、回転子に流れる二次電流の損失が発生しない。このため、効率が従来の最大92%程度から、96%まで向上し、数百kW単位での電力量削減を実現している。


一方で、磁極が決まった位置に存在する同期電動機であるため、モータ1個毎に独立した制御装置が必要、かつ回転速度と磁極の位置を正確に把握する必要があり、全体のコストアップと制御が難しくなることが課題であった。

VVVFインバータ装置の大型化を極力抑えるため、2つのインバータ回路を1台の冷却装置に収めて小型化し、この装置を電動車に2台搭載することによって、1両分4台のPMSMを制御している。また、センサレス駆動としたため、モータの軸端に位置センサを取り付ける必要が無くなり、配線や整備の簡略化を実現した。


モータの個別制御化により空転滑走時の負荷変動が小さくなったこと、また機器の台数を抑制して製造費や車両整備のコストダウンを図るため、05系10次車以来となる4M6T構成を採用した。


編成統括ブレンディング制御

強化されたTISの機能を使用し、編成全体で必要なブレーキ力を車両ごとに割り振ることが可能になった。

16000系では回生ブレーキを最大限活用するため、電動車4両で負担できる回生ブレーキ力を編成全体で必要なブレーキ力から差し引き、減速度が不足する場合には付随車6両の空気ブレーキに圧力を均等に分配する方式となっている。

この方式とすることで臨機応変に回生ブレーキと空気ブレーキの割合を調整でき、また特定の車両にブレーキ圧力が集中することが無くなるので車輪のフラットの発生を抑制することが可能である。

PMSMによる効率向上と相まって、大幅な回生電力量増大を実現した。


同じ4M6T構成を採る従来の06系・07系などの車両で採用された、電動台車2台と付随台車3台でユニットを構成する「1M1.5T遅れ込め制御方式」と比較して、編成全体でブレーキ力の融通ができ、かつ台車単位でのブレーキ圧力制御を要求しないためコスト面でも優れるのが利点である。


並列同期&休止運転機能付き静止形インバータ装置(4次車以降)

16000系では補助電源装置として編成に2台の静止形インバータ装置を搭載し、1台当たり5両分の照明や空調装置の電源を賄っている。


4次車以降では三菱電機が開発した並列同期&休止運転機能を搭載する新型の装置を採用。

3次車までの装置は1台ごとに独立運転するものであったものを、新型では編成内の2台が出力する交流電流の位相を同期させており、2台で10両分を賄うように動作する。また、空調装置が未稼働で使用電力が少ない時には2台のうち片方を停止させることで、インバータ装置のスイッチング損失などの電力ロスを低減させ、消費電力量の削減を実現した。


編成表

←伊勢原・代々木上原/北綾瀬・我孫子→

形式16100162001630016400165001660016700168001690016000備考
MT構成CT1M'TMTc1Tc2MTMCT2
号車12345678910
機器構成VVVFBT/CPVVVFSIV/CPSIVVVVFBT/CP/IRVVVF
第1編成16101162011630116401165011660116701168011690116001
第2編成16102162021630216402165021660216702168021690216002
第3編成16103162031630316403165031660316703168031690316003
第4編成16104162041630416404165041660416704168041690416004
第5編成16105162051630516405165051660516705168051690516005
第6編成16106162061630616406165061660616706168061690616006
第7編成16107162071630716407165071660716707168071690716007
第8編成16108162081630816408165081660816708168081690816008
第9編成16109162091630916409165091660916709168091690916009
第10編成16110162101631016410165101661016710168101691016010
第11編成16111162111631116411165111661116711168111691116011
第12編成16112162121631216412165121661216712168121691216012
第13編成16113162131631316413165131661316713168131691316013
第14編成16114162141631416414165141661416714168141691416014
第15編成16115162151631516415165151661516715168151691516015
第16編成16116162161631616416165161661616716168161691616016
第17編成16117162171631716417165171661716717168171691716017
第18編成16118162181631816418165181661816718168181691816018
第19編成16119162191631916419165191661916719168191691916019
第20編成16120162201632016420165201662016720168201692016020
第21編成16121162211632116421165211662116721168211692116021
第22編成16122162221632216422165221662216722168221692216022
第23編成16123162231632316423165231662316723168231692316023
第24編成16124162241632416424165241662416724168241692416024
第25編成16125162251632516425165251662516725168251692516025
第26編成16126162261632616426165261662616726168261692616026
第27編成16127162271632716427165271662716727168271692716027
第28編成16128162281632816428165281662816728168281692816028
第29編成16129162291632916429165291662916729168291692916029
第30編成16130162301633016430165301663016730168301693016030
第31編成16131162311633116431165311663116731168311693116031
第32編成16132162321633216432165321663216732168321693216032
第33編成16133162331633316433165331663316733168331693316033
第34編成16134162341633416434165341663416734168341693416034
第35編成16135162351633516435165351663516735168351693516035
第36編成16136162361633616436165361663616736168361693616036
第37編成16137162371633716437165371663716737168371693716037

関連項目

東京メトロ東京地下鉄 16000系 6000系東京メトロ6000系 06系 千代田線

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