【概要】武器腕とは、腕そのものを武器に改造した武装のことである。
解説
文字通り、腕そのものを武器に改造し、攻撃能力を持たせたもの。
古くは『どろろ』の百鬼丸、『COBRA』のコブラがもつサイコガン、少し違うが『ロックマン』のロックバスターなど。
また『ピーターパン』に登場するフック船長のフックもこれに近い。
『パシフィック・リム』のコヨーテ・タンゴは、ゲーム版では武器腕になっている。
条件
- 腕に武器としての機能や機構があること
- 生身の人間の場合、生きた腕にはめ込むのではなく、【義肢を直接武器に改造してある/義肢の取り換えパーツである/義肢が武器に変形する】のいずれかに当てはまること
『アーマード・コア』シリーズの武器腕
このジャンルに一家言を持つのがフロムソフトウェアの『アーマード・コア』シリーズである。
初代から存在する「腕部パーツ」のカテゴリーに属するパーツで、本来は腕部にマウントするべき武器を、腕部の機構として取り入れたもので、パーツの性質上、両腕ともに同じ武器で統一されることになる。
形状は千差万別で、ものによっては肘から下が無く、腕そのものが砲身と化しているというパーツすら存在する。
通常は両腕部で弾数とトリガーを共有しており、左右別の武器を使用できない代わりに、武器変更を行うことで武器腕のモードを切り替え、残弾を共有した性能の異なる攻撃を繰り出す事ができる。
例を上げるなら、レーザーをEN攻撃力を重視したものから敵に与える熱量を重視したものに変更したり、同時に2発発射するモードと4発発射するモードを切り替えたり、左右一度ずつブレード攻撃するモードと、威力が落ちるがブレード光波(衝撃波)を放つモードに切り替えたり、と言った具合である。
本来あるべき武器パーツの分の重量が減ることから、機体重量を軽量化できる一方、AC3SLまでは防御力が0という特性があり、ACそのものの耐久力がかなり落ちることになる。
結果、武器腕を採用した機体は、必然的に速力と機動力に重点を置いた機体に仕上がることになる。
『AC3』『AC3SL』から「ダブルトリガー」や武装のパージが可能になったことで、一時はその存在意義が怪しくなるものの、『ACNX』系以降になってわずかではあるが防御力が設定され、「腕マシンガン」などの一部のパーツは強力な武器となった。
『AC4』系になると、武器の選択方法そのものが変更されたことから、種類が激減するものの、シリーズ中でも屈指の良性能となっている。
『ACV』では「ウェポンラック」という新機能と“武器は手に持つもの”という概念の関係上登場することが無かったが、次回作『ACVD』ではシリーズ屈指の変形機構を引っ提げて復活。
モードの切替が無い代わりに、なんと武器を持った手はそのままに、腕そのものが変形して武器化するという、ファンの想像の斜め上を行く機構に昇華された。
その変形シークエンスは既に登場していた武器の数々に引けをとらないほど。まさに変態企業の鑑である。
武器腕そのものの性能も手持ち武器に引けをとらないほど高く、更にウェポンラックに搭載できないような武器を手持ちに維持したまま武器腕を使える、本来構え武器となるカテゴリーのものを武器腕版では構えなしで使用できるというメリットも有る。
例をあげるとスナイパーキャノン、HEATキャノン等の構え武器が該当する。
一方でオーバードウェポン、ミサイルやCIWS等の肩武装を装備できないといった欠点がある。
武器腕使い一覧
※1.キャラ名五十音順
※2.追加があればよろしくお願いします
キャラクター | 作品 | 武器の備考 |
---|---|---|
アイアンアーム | 『SPRIGGAN』 | 両腕が義手で右手に高熱により対象を破壊するヒート・クラッシャー・システム、左手に高震動粉砕システムを内蔵 |
アトム | 『ASTRO BOY 鉄腕アトム』 | 腕がアームキャノンに変形。原作には無い装備 |
アルベルト・ハインリヒ/004 | 『サイボーグ009』 | 右手全体が金属むき出しになっており、五本の指それぞれがマシンガンとなっている |
アンドリュー・バルトフェルド | 『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』 | 左腕の義手に銃を内蔵 |
イカファイア | 『仮面ライダーV3』 | 左手の触手の中に火炎放射器が隠されている。 |
壱七式戦術甲冑 雷電 | 『ガサラキ』 | 前腕部にグレネードランチャーを内蔵可能。改良型である壱七式戦術甲冑改 震電も同様 |
ヴァッシュ・ザ・スタンピード | 『トライガン』 | 義肢である左腕に仕込んだ隠し銃を持つ |
ウィドー・メーカー | 『ガンドライバー』 | 左腕が電動駆動のガトリングガンになっており、カバーを閉じたまま回転させることで格闘武器にもなる。アーノンディガス(紅の神像)の部品移植後は通常の腕になった |
一部を除くヴェイガン製MS | 機動戦士ガンダムAGE | 両掌にビームサーベル発生器兼ビームバルカンを内蔵 |
ヴェノム・スネーク | 『MGSVTPP』 | 喪失した左腕に切り替え可能な義手「バイオニックアーム」を装着 |
ウルトラマンビクトリー | 『ウルトラマンギンガ』 | ウルトランスのキングジョーランチャーのみ |
エックス | 『ロックマン』シリーズ | 腕がエックスバスターに変形 |
エドワード・エルリック | 『鋼の錬金術師』 | 右腕の機械鎧を錬金術で剣に変形させる |
ELS | 劇場版ガンダム00 | 擬態したMSの右腕が、対応した機体の武器になっている |
ガイガン | 『ゴジラ』 | 両腕が鎌状のハンマーフックになっている。ファイナルウォーズでは改造され、チェーンソーになった |
カイユーダス(純白の神像) | 『ガンドライバー』 | 四本ある腕のすべてがプラズマ砲になっている |
ガッツ | 『ベルセルク』 | 左腕の義手に小型砲を仕込んである |
カミソリヒトデ | 『仮面ライダーV3』 | 右手が大きなカミソリ |
ガラゴロ | 『出撃!マシンロボレスキュー』 | 一部が右腕を機関砲やソケットになっている |
ガルシア | 『メタルマックス2』 | 両腕がレーザー砲兼マシンガン |
桐生豪 | 『仮面ライダー剣』 | 仮面ライダーギャレン変身実験の事故で右手を失ったあと闇堕ちし、人間なら致死レベルの電撃を発生させるスタンガン機能持ちの義手を装着 |
鯨波兵庫 | 『るろうに剣心』 | 幕末の戦で剣心と戦って右腕を斬り落とされたあと命は取られなかったが、それを恨んで後年、失った右腕部をアームストロング砲や銃剣付きグレネードランチャーを取り付けられるように改造 |
ゲッペルン | 『魔神英雄伝ワタル』 | 左腕が魔神銃 |
ケルベーダ | 『魔動王グランゾート』 | 1号の右腕がマシンガン |
郷田龍司 | 『龍が如くOF THE END』 | 右腕の義手「黒鉄丸」がガトリングガンに変形する |
コブラ | 『COBRA』 | 左腕がサイコガン |
サー・クロコダイル | 『ONEPIECE』 | 左腕に金色のフック状鉤爪(鉤爪内部にさらに一回り小さなサソリの猛毒液入りの鉤爪があり、その鉤爪の根元である腕との接合部の金色球体にも鉤爪完全喪失時を想定したと思われる飛び出し刃を内蔵)を装着 |
サードガン | 『魔神英雄伝ワタル』 | 右腕が銛 |
サーベイガー | 『魔動王グランゾート』 | 2号の左腕が大型爪、3号はチェーンソー |
サイドワインダー | 『SPRIGGAN』 | 両腕が義手で指から先端にドリルの付いたワイヤーの発射が可能 |
サイバージェット | 『トランスフォーマー G-2』 | メンバー全員、右腕がミサイルランチャー |
サイボーグ格闘士 | 『プロレスの星アステカイザー』 | 悪のプロレス団体「ブラックミスト」所属のレスラー。右腕に丸鋸、ドリル、斧などの武器を装備している者がいる |
里見蓮太郎 | 『ブラック・ブレット』 | 超バラニウム製の右腕、右足に搭載された推力を生み出すカートリッジによる超人的な攻撃および高速移動が可能 |
サンダーボルト | 『SPRIGGAN』 | 両腕が義手で左腕に赤外線レーザーによるイオン化装置、右腕に放電装置を内蔵 |
サンドボーダー | 超魔神英雄伝ワタル | 両腕が回転刃 |
シャルドール ローグ | 機動戦士ガンダムAGE | 右腕が「ドッズバスター」。改装機『ローグバット』には、採掘・削孔工事や、ビームによる爆破地震動測定で地層解析も行える「多目的ビーム射出システム」を装備 |
ジャック・ザ・リッパー大佐 | 『SPRIGGAN』 | 両腕の義手にオリハルコン製高周波振動ブレードを内蔵 |
ジャンモス | 『魔動王グランゾート』 | 1号の左腕が鉄球 |
シュウザー | 『サガフロンティア』 | 両腕がクロービット兼火炎・毒ガス放射器 |
スピットコブラ | 『マシンロボ ムゲンバインアクセル』 | ハイパーモード時の右腕がキャノン砲 |
ゼイハブ船長 | 『星獣戦隊ギンガマン』 | 左腕が鉤爪状の義手になっているが、鎖付き鉤爪として発射する機能や鉤爪を外し内蔵した大砲を出す機能を用いている |
セカンドガン | 『魔神英雄伝ワタル』 | 右腕がバルカン砲 |
タアバーン | 魔神英雄伝ワタル2 | 左手が仕込みドリドリ付き螯 |
太公望 | 『封神演義(週刊少年ジャンプ版)』 | 殷郊との戦いで左腕を失った後、太乙真人の開発したからくり義手(十数メートルまでは伸縮自在、人差し指から水鉄砲を発射可能、義手そのものを自動で戻ってくるロケットパンチとして射出可能。なお、ここまで多機能ながら宝貝ではない)を装着 |
セセリ | 『エスプガルーダⅡ』 | 腕どころか両足も義肢で、それぞれに銃器を装備 |
タケミカヅチ | 『古事記』 | 腕が氷柱や剣に変化 |
タロス | 『クラッシャージョウ』 | 左腕の義手がバルカン砲 |
チャッカブレス | 超魔神英雄伝ワタル | 右腕が火炎放射器 |
ティラノ・スレイヤーⅡ | 『ティラノ-剣狼伝説魔空界編-』 | 右腕が剣狼に変化 |
デスクラッシャー | 魔神英雄伝ワタル2 | 右手がマジックハンド |
ドリルクラッシャー | 『魔神英雄伝ワタル』 | 右腕が大型ドリル |
トレイルブレイカー | 『トランスフォーマー』 | 左腕(コンバイナーウォーズおよびユナイトウォリアーズ版は右腕)がキャノン砲、初代アニメではここからフォースバリアを展開している |
トロピカルボンバー | 超魔神英雄伝ワタル | 両腕が機銃 |
ハサミジャガー | 『仮面ライダーV3』 | 両手が剣になっており、交差させると鋏になる |
バトー | 『INNOCENCE』 | 修理後に左腕内に3連グレネードランチャーを内蔵 |
バッカニア | 『鋼の錬金術師』 | 右腕が戦闘用機械鎧 |
バラバ | 『ウルトラマンA』 | 左手が鎌状、右手がフック付きロープ付きトゲトゲハンマーになっている。後にタイラントのパーツとしても登場 |
バレット・ウォーレス | 『ファイナルファンタジー7』 | 右腕がギミックアーム |
ハミング・バット少佐 | 『SPRIGGAN』 | 両腕の義手の手に超音波発生装置を内蔵 |
ハンマークラゲ | 『仮面ライダーV3』 | 右手がハンマーと鎖鉄球の2形態に変形 |
百鬼丸 | 『どろろ』 | 腕どころか両足も義肢で、そこに仕込み刀を装備 |
ファットマン少佐 | 『SPRIGGAN(劇場版)』 | 右腕の義手にM134ミニガンを接続 |
ファットマン | 『SPRIGGAN(Netflix版)』 | 右腕にM61バルカンを接続 |
ヘッジホッグ | 『SPRIGGAN』 | 右腕の義手を外すことで、ニードルガンの使用が可能 |
マシンガンスネーク | 『仮面ライダーV3』 | 右腕が毒蛇から3連装の機関銃に変形 |
宮本明 | 『彼岸島』シリーズ | 右腕の義手に仕込み刀を装備 |
メイスン | 『超電子バイオマン』 | 右腕がバルカンに変形 |
メイドロボット | 『攻殻機動隊S.A.C.』 | 右腕に銃を内蔵 |
メガロックス | 『魔動王グランゾート』 | 左腕が二連角ドリル |
モーガン | 『ONEPIECE』 | 右腕が大斧 |
モンスター | 『超電子バイオマン』 | 右腕が5種類の武器に変形 |
ライダーマン | 『仮面ライダーV3』 | 右腕に色々なカセットアームをセット出来る |
ラルフ・クーリー | 『SPRIGGAN』 | 左腕に武器が内蔵されている(未使用) |
ランファン | 『鋼の錬金術師』 | 自ら切り落として失った左腕に戦闘用の機械鎧義手(籠手のような外部装甲板に覆われ、肘には飛び出し式の刃を内蔵)を装着 |
リトルボーイ | 『SPRIGGAN』 | 両腕が義手で右腕に小口径のグレネードランチャー、左腕に硬質ワイヤーカッターを内蔵。劇場版では右腕にマシンガンと硬質ワイヤーカッターを内蔵。Netfrix版では右腕にMGL-140を接続、左腕に硬質ワイヤーカッターを内蔵 |
レーザーウェーブ | 『トランスフォーマー』 | 左腕(実写版は右腕)がキャノン系の銃器 |
ロックマン | 『ロックマン』シリーズ | 腕がロックバスターに変形 |
WR | 『ACVD』 | 搭乗機ダウンギャンブルが物理ブレードの武器腕装備 |
ワイルド・ドッグ | 『タイムクライシス』シリーズ | 左腕がガトリング、作品を重ねるごとにパワーアップしていく |